今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2018年11月2日(金) 「ポンドとユーロが対ドルで反発」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は小幅に反落。ドルが対ポンドやユーロで売られたことによる連れ安から112円61銭まで下落。この日は終始112円台での動きに留まる。
  • ユードルは反発。英国のEU離脱交渉の合意が近いとの観測から、ユーロドルは1.1424まで上昇。結局1.13近辺が再び重要なサポートとして機能した。
  • 株式市場は3日大幅続伸。トランプ大統領が中国の習近平主席と電話会談を行い、「協議は順調に進展している」とツイートしたことを好感。ダウは264ドル上昇し、ここ4日で約840ドルの反発を見せる。
  • 債券相場は反発。長期金利は小幅に低下し、3.13%台に。
  • ドルが下落したことで金は26ドル高と、大幅上昇。原油は在庫が6週連続で増加していたことで4日続落。63ドル台半ばまで売られ、約半年ぶりの水準に。
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 新規失業保険申請件数 → 21.4万件
 10月ISM製造業景況指数 → 57.7
 労働生産性(7−9月、速報値) → 2.2%
 10月自動車販売台数 → 1750万台
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ドル/円 112.61 〜 112.91
ユーロ/ドル 1.1386 〜 1.1424
ユーロ/円 128.36 〜 128.70
NYダウ +264.98 → 25,380.74ドル
GOLD +23.60 → 1,238.60ドル
WTI −1.62 → 63.69ドル
米10年国債 −0.013 → 3.130%

本日の注目イベント

  • 豪 豪第3四半期生産者物価指数
  • 豪 豪9月小売売上高
  • 欧 ユーロ圏10月製造業PMI(改定値)
  • 英 英10月建設業PMI
  • 米 10月雇用統計
  • 米 9月貿易収支
  • 加 カナダ10月貿易収支
  • 加 カナダ10月就業者数
  • 加 カナダ10月失業率

昨日のドル円は終始112円台で推移し、NY市場でも112円台半ばから後半での動きになっています。米長期金利がやや低下したものの、米国株は堅調で、これで今週月曜日から昨日まで4日連続で大幅な反発を見せています。この間の上げ幅はダウで約840ドルとなっており、ひょっとすると、先週末のダウ2万4442ドルが直近の安値になるのかもしれません。仮にそうなると、2月の世界同時株安と同じような結末になります。

株価が続伸した背景は、トランプ大統領が中国の習近平主席と電話で会談を行い、貿易や北朝鮮について生産的な協議を行ったとの報道でした。トランプ氏は「協議は順調に進展している」とし、「北朝鮮についても話し合いができた」とツイートしたようです。またこれより先に、この日ワシントンで開かれたイベントで、クドロー国家経済会議(NEC)委員長は、トランプ氏と習氏が11月30日―12月1日のG20会合に合わせて計画されている会談で、両国間の問題を巡る行き詰まりを打開できる可能性があると述べています。(ブルームバーグ)

ドル円は再び上値が重くなり、下値を徐々に切り下げてきました。ただ、それほどドルを売り込む地合いではなさそうです。昨日の下落は、イギリスのEU離脱問題で、アイルランド国境を巡りEU側が妥協する可能性もあると報じられ、ポンドとユーロが対ドルで買い戻されたことに影響された部分が大きいと思われます。

ドル円は本日発表される雇用統計の結果次第というところもありますが、株が落ち着きを取り戻してきていることを考えれば、再び112円を大きく割り込んで下値を試す展開ではないと予想しています。いずれにしても、安心はできないものの、足元のドル円はまだ「逆張り」が機能しています。111円台半ばから下値では買って、113円台のどこかでは手放すという戦略が有効のようです。ただし、今夜は雇用統計があり、来週は中間選挙があります。このままおとなしく、穏やかな相場展開が続く保障はありません。

米中間選挙を巡っては、依然として共和党が苦戦していると伝えられています。市場のコンセンサスでは、上院は共和党が引き続き過半数を維持するものの、下院では民主党が勝利するというものです。仮にそのような結果になった場合、ドル円はどのような反応を見せるか?先ずはドル売りで反応すると予想していますが、われわれは2016年11月のあの大統領選で、苦い経験をしています。市場反応は必ずしもシナリオ通りにはいかないということです。本日のドル円は112円20銭〜113円40銭程度を予想します。


2020年の東京オリンピック。この度、日本医師会と東京都医師会はマラソンの開始時刻を現在予定されている午前7時の開始時刻から午前5時半に前倒しすべきとする要望書を、大会組織委員会に提出しました。確かに、今年の夏の最高気温を考えると当然かと思います。そもそも8月開催を決めたことも異常ですが、これも米国などからの圧力とか。もし要望通り決まったとしても、この時間帯に沿道で声援をおくったり、テレビで観戦する人の数は相当減るでしょう。大変なのは、5時半にスタートする選手です。運動生理学的に言うと、ベストのコンディションに持っていくのには、起床してから5時間が必要というデータもあるそうです。夜中の12時半に起床して5時半にスタートラインに立つ。1億円の賞金を狙うのも楽ではありません。よい週末を・・・・・。

What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時     発言者     内容   市場への影響   
9/3 トルコ中銀 「使い得るあらゆる手段を駆使し、13日の政策会合で金融政策のスタンスを調整する」予想を超えた消費者物価指数発表後の声明で。 トルコリラ下げ幅を縮小
9/6 トランプ・米大統領 「もちろん私が彼らに対し、彼らがどれだけ支払う必要があるか告げた途端に終わるだろう」日米の貿易問題に関して、WSJが伝える。 ドル円111円40銭レベルから110円台半ばへ
9/7 トランプ・米大統領 「(中国に)新たに2670億ドル(約29兆円)分の関税を課す準備はできている」報道陣に。 ドル円111円台から110円74銭へ
9/7 トランプ・米大統領 「(日米貿易協議が)合意に達しなければ日本は大変な問題になる」 --------
9/19 李克強・中国首相 「輸出競争力の向上を目的に人民元を切り下げることはない」天津での世界経済フォーラムでの講演で。 新興国通貨、豪ドルなどが上昇
9/24 ドラギ・ECB総裁 「ひっ迫しつつある労働市場が賃金の伸びを加速させる中で、向こう数カ月に基調的なインフレ率はさらに上昇する見込みだ」「域内の価格圧力は強まりつつあり、裾野を広げている」講演で。 ユーロドル1.1750〜1.1815まで上昇
9/25 王受文・中国商務次官 「中国はナイフをのどに突き付けられての交渉を行うことはできない」米中貿協議に関して。 --------
9/26 パウエル・FRB議長 「米企業からの貿易懸念の『声の高まり』を耳にしている。FRBは貿易政策に責任がないが、長期間にわたる広範囲な関税は米国にとってよくないだろう」FOMC後の会見で。 --------
9/26 トランプ・米大統領 「残念ながら、FRBが今しがた利上げをした。私はそれに不満だ。私は彼らが利上げを好んでいる様子だという事実を懸念している」FOMCでの利上げに関して。 --------
10/1 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「警報が鳴り響いているとは思わないが、かなり多くの黄信号が点滅していると思う」金融安定に関する質問に答えて。 --------
10/3 パウエル・FRB議長 「金利は依然緩和的だ。中立的な水準へとわれわれは徐々に向かっている。われわれは中立を超えるかもしれない。しかし、現時点では恐らく、中立金利まで長い道のりがある」講演で。 --------
10/4 クドロー・国家経済会議(NEC)委員長 「個人的な見方としてドルは安定しており、着実かつ信頼できる。ムニューシン財務長官も、同じ見解だ」ホワイトハウスで。 --------
10/4 ラガルド・IMF専務理事 「貿易戦争は(経済成長の)機会損出だ。世界経済は引き続き安定的に成長しているが、半年前よりリスクは高まっている」。日経新聞とのインタビューで。 --------
10/9 トランプ・米大統領 「(FRBの利上げに)私は気に入らない。そう急ぐ必要はないと思う」「私は低金利が好きだ」ホワイトハウスで。 --------
10/11 トランプ・米大統領 「FRBは制御不能だ」「(利上げは)必要ないというのが私の意見だ。私のほうが彼らよりこの点を分かっていると思う」ホワイトハウスで。 --------
10/13 ムニューシン・米財務長官 「これからの貿易交渉では、どの国とも為替問題を協議していく。日本を例外にすることはしない」G20後に記者団に。 --------
10/14 茂木・経済・再生担当大臣 「日米首脳会談を受けた共同声明でも為替の話はなかった」NHK「日曜討論」で。 --------
10/18 ドラギ・ECB総裁 「EUの財政規律が守られないようなら、全てのEU加盟国に悪影響が及ぶ」講演で。 ユーロドル1.14台前半まで下落
10/23 トランプ・米大統領 FRB議長にパウエル氏を指名したことを後悔しているかとの質問に「発言するのは時期尚早だが、多分そう」「(パウエル議長が)利上げでまるでうれしそうに見える」WSJ紙とのインタビューで。 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和