2018年11月9日(金) 「ドル円1カ月ぶりに114円台を回復」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は約1カ月ぶりに114円台を回復。米長期金利がさらに上昇し、FOMC声明文でも、12月の利上げ観測に変化がなかったことがドルを押し上げた。
- ユーロドルでもドル高ユーロ安が進む。ユーロ圏の成長見通しが引き下げられたこともユーロ売りを誘い、1.1352まで下落。
- 株式市場は軟調な動きとなったが、引けにかけてはダウが下げを埋め、10ドル高で引ける。ナスダックとS&P500は下落。
- 債券相場は下落。12月利上げ観測が維持されたことで、債券は売られ、長期金利は3.23%台へと上昇。
- 金は下落し、原油価格も大幅に売られる。原油価格は60ドル台まで売られ、今年3月以来の安値水準に。
新規失業保険申請件数 → 21.4万件
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| ドル/円 | 113.61 〜 114.09 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.1352 〜 1.1447 |
| ユーロ/円 | 129.39 〜 130.09 |
| NYダウ | +10.92 → 26,191.22ドル |
| GOLD | −3.60 → 1,225.11ドル |
| WTI | −1.00 → 60.67ドル |
| 米10年国債 | +0.020 → 3.237% |
本日の注目イベント
- 豪 豪第3四半期金融政策報告
- 中 中国 10月消費者物価指数
- 中 中国 10月生産者物価指数
- 英 英9月貿易収支
- 英 英9月鉱工業生産
- 英 英7−9月期GDP(速報値)
- 米 10月生産者物価指数
- 米 11月ミシガン大学消費者マインド(速報値)
- 米 クオールズ・FRB副議長講演
ドル円は先月5日以来、約1カ月ぶりとなる114円台に乗せてきました。今年最大のイベントでもあった「中間選挙」を終えても緩やかなドル高の流れは変わらず、NY市場では114円09銭までドル高が進んでいます。米長期金利が上昇したことや、FOMC声明文では、引続き12月のFOMCでの今年4回目となる利上げ観測が根強く、これがドル高につながったものと見られます。
7−8日に開いたFOMCでは、FF金利の誘導目標を現行の2.00−2.25%に維持することを決定しました。声明では「経済活動は力強いペースで拡大している」と指摘し、雇用についても「この数ヶ月、ならしてみると力強い」とし、そのため政策金利については「さらなる漸進的な利上げを継続する」との方針を維持しています。また、経済見通しへのリスクについては「おおむね均衡している」として、前回9月26日の声明から変化はありません。一方で、声明の変化が見られた点では、ブルームバーグによると、企業設備投資の伸びについて、「力強く伸びた」という」表現から「ペースが緩やかになった」としています。
先週発表された10月の雇用統計でも、平均時給の伸びは、前年同月比3.1%と大きな伸びを見せており、FRBも今後のインフレへの一要因として注視しています。12月の利上げについては、個人的には、トランプ大統領が利上げを巡っては再三不快感を示しており、FRBの独立性からすると粛々と必要な金融政策を決定していくとは思いますが、消費者物価指数がそれほど上昇していないことを考えると、「年内の利上げを見送る」可能性もあるのではないかと予想していましたが、昨日のFOMC声明文の内容からすると、その可能性は低いと考えざるを得ません。
12月利上げ観測が強まったことで、昨日は米長期金利が再び上昇し、直近の最高水準に近づき、株価はこれを嫌って下げ、ドルは主要通貨に対しておおむね上昇しています。対円では114円台に乗せ、緩やかな上昇基調を維持しています。114円台では、それほど強いレジスタンスは見当たりません。意識されるのは10月に記録した、今年のドルの最高値である114円55銭あたりでしょうか。トランプ大統領が、再び日本の貿易不均衡について言及し始めていることから、高値圏では警戒感もありますが、「12月利上げ」を材料にもうしばらくは、上下を繰り返しながらもドルが緩やかに上昇する可能性は高いと思われます。本日の予想レンジは113円60銭〜114円50銭程度とみます。
What's going on?
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 10/1 | ローゼングレン・ボストン連銀総裁 | 「警報が鳴り響いているとは思わないが、かなり多くの黄信号が点滅していると思う」金融安定に関する質問に答えて。 | -------- |
| 10/3 | パウエル・FRB議長 | 「金利は依然緩和的だ。中立的な水準へとわれわれは徐々に向かっている。われわれは中立を超えるかもしれない。しかし、現時点では恐らく、中立金利まで長い道のりがある」講演で。 | -------- |
| 10/4 | クドロー・国家経済会議(NEC)委員長 | 「個人的な見方としてドルは安定しており、着実かつ信頼できる。ムニューシン財務長官も、同じ見解だ」ホワイトハウスで。 | -------- |
| 10/4 | ラガルド・IMF専務理事 | 「貿易戦争は(経済成長の)機会損出だ。世界経済は引き続き安定的に成長しているが、半年前よりリスクは高まっている」。日経新聞とのインタビューで。 | -------- |
| 10/9 | トランプ・米大統領 | 「(FRBの利上げに)私は気に入らない。そう急ぐ必要はないと思う」「私は低金利が好きだ」ホワイトハウスで。 | -------- |
| 10/11 | トランプ・米大統領 | 「FRBは制御不能だ」「(利上げは)必要ないというのが私の意見だ。私のほうが彼らよりこの点を分かっていると思う」ホワイトハウスで。 | -------- |
| 10/13 | ムニューシン・米財務長官 | 「これからの貿易交渉では、どの国とも為替問題を協議していく。日本を例外にすることはしない」G20後に記者団に。 | -------- |
| 10/14 | 茂木・経済・再生担当大臣 | 「日米首脳会談を受けた共同声明でも為替の話はなかった」NHK「日曜討論」で。 | -------- |
| 10/18 | ドラギ・ECB総裁 | 「EUの財政規律が守られないようなら、全てのEU加盟国に悪影響が及ぶ」講演で。 | ユーロドル1.14台前半まで下落 |
| 10/23 | トランプ・米大統領 | FRB議長にパウエル氏を指名したことを後悔しているかとの質問に「発言するのは時期尚早だが、多分そう」「(パウエル議長が)利上げでまるでうれしそうに見える」WSJ紙とのインタビューで。 | -------- |
| 11/3 | トランプ・米大統領 | 「米国と中国が貿易摩擦解消するための合意に達すると考えており、そうなれば両国に有益だろう」ホワイトハウスで。 | 株価のマイナス幅が縮小 |



