2018年11月22日(木) 「ドル円113円台を回復」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は欧州時間に113円台に乗せ、113円15銭まで上昇。NY時間は小動きで、FRBが利上げを休止するという報道から112円台後半まで売られる場面があったものの、113円台に戻して引ける。
- ユーロドルは1.14を挟んでもみ合い、感謝祭前ということもあり動意に乏しい展開に。
- 株式市場は反発したものの戻りは限定的。ダウは引けにかけて上昇分を吐き出し小幅にマイナス。ナスダックは63ポイント高で引ける。
- 債券相場は3日連続で横ばい。祝日前とういうこともあり商いは薄く、長期金利は3.06%台で変わらず。
- 金と原油はともに反発
10月耐久財受注 → −4.4%
新規失業保険申請件数 → 22.4万件
10月景気先行指標総合指数 → 0.1%
10月中古住宅販売件数 → 522万件
11月ミシガン大学消費者マインド(確定値) → 97.5
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| ドル/円 | 112.86 〜 113.10 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.1380 〜 1.1425 |
| ユーロ/円 | 128.69 〜 129.07 |
| NYダウ | −0.95 → 24,464.69ドル |
| GOLD | +6.80 → 1,228.00ドル |
| WTI | +1.20 → 54.63ドル |
| 米10年国債 | ±0 → 3.063% |
本日の注目イベント
- 日 10月消費者物価指数
- 欧 ユーロ圏11月消費者信頼感(速報値)
- 米 株式、債券市場休場(感謝祭)
昨日の東京市場では株価が思いのほか下げ渋ったことで、ドル円も小幅に上昇し、欧州市場では3日ぶりに113円台を回復し、113円15銭前後までドルが上昇しました。 ただドルが上昇したとはいえ勢いはなく、本日が感謝祭で祝日ということもあり、市場はクリスマスモードに入ってきました。
乱高下の続いている株式市場では、前日大幅に下げたこともあり反発はしましたが、戻りは限定的でした。ダウは引けにかけて、それまでの上昇分をすべて吐き出し、わずかですがマイナスで終わっています。下落の厳しいナスダック指数はプラスで終わったものの、63ポイントの上昇です。ブルームバーグニュースから株式関係の記事を拾い出すと、非常にネガティブな内容の記事が多いことに気づきます。「金融市場に無傷のセクターは見当たらず、投資家の逃げ場ほとんどなし」といった記事や、「1930年代との不吉な類似」といったものまであります。このように、市場はほぼ総弱気の様相になっています。
この雰囲気を一掃するには、来週末に予定されている米中首脳会談から、貿易戦争がこれ以上悪化しないという「朗報」が待たれます。トランプ大統領も株価のこれ以上の下落は望まないはずで、楽観的ですが、ここは一旦柔軟な姿勢を見せる可能性もあるのではないかと思っています。トランプ大統領が「アメリカ・ファースト」と声高々に演じた時から、金融市場の混乱は予想されましたが、実際のマーケットはその声をまったく無視し、楽観相場へと突き進んできました。その修正が始まったのは、わずか1カ月半前のことです。今年もあと1カ月あまりを残してはいますが、厳しい年になりそうです。
昨日米国では多くの経済指標が発表されましたが、中古住宅販売以外はおおむね低調な内容でした。特に、耐久財受注は前月比4.4%減少し、市場予想を大きく下回っています。また週間失業保険申請件数も予想を上回り、先週の件数も上方修正されています。そんな中、マーケット・ニュース・インターナショナル(MNI)は「米金融当局は段階的な金融引き締めについて少なくとも休止する検討を開始しつつあり、来年春にも利上げサイクルを終了させる可能性がある」と伝えました。
この報道はあくまでも可能性の話ですが、来月のFOMCで、仮に利上げは実施されたとしても、パウエル議長の会見では利上休止に関する何らかのヒントがあるかもしれません。FRBのメンバーの中にも、クラリダ副議長を含め、すでに3人ほど利上げに慎重な「ハト派」もおります。米中首脳会談が厳しい結果に終われば、さらにこの可能性が高まると予想しています。
本日のドル円は112円80銭〜113円40銭程度を予想しますが、NY市場では株式・債券市場が休場のため、よほどの材料が出ない限り、夜10時以降の動きは限られるでしょう。
今週月曜日の「カルロス・ゴーン日産会長逮捕」のニュースには本当に驚きました。「カリスマ経営者」「コストカッター」などと称され、日産のV字回復を主導した功績には頭が下がりますが、人生の最後に大きな汚点を残してしまいました。「ストック・アプリシエーション権」と呼ばれる、株価連動型インセンティブを利用して、有価証券報告書へ記載を過少に行っていたことが判明しました。今後はその他の不正も出てくる可能性があります。ゴーン氏の経営者としての人生はこれで終わったことでしょう。「Gone with the wind」(風とともに去りぬ)・・・・。良い連休を・・・・・。
What's going on?
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 10/1 | ローゼングレン・ボストン連銀総裁 | 「警報が鳴り響いているとは思わないが、かなり多くの黄信号が点滅していると思う」金融安定に関する質問に答えて。 | -------- |
| 10/3 | パウエル・FRB議長 | 「金利は依然緩和的だ。中立的な水準へとわれわれは徐々に向かっている。われわれは中立を超えるかもしれない。しかし、現時点では恐らく、中立金利まで長い道のりがある」講演で。 | -------- |
| 10/4 | クドロー・国家経済会議(NEC)委員長 | 「個人的な見方としてドルは安定しており、着実かつ信頼できる。ムニューシン財務長官も、同じ見解だ」ホワイトハウスで。 | -------- |
| 10/4 | ラガルド・IMF専務理事 | 「貿易戦争は(経済成長の)機会損出だ。世界経済は引き続き安定的に成長しているが、半年前よりリスクは高まっている」。日経新聞とのインタビューで。 | -------- |
| 10/9 | トランプ・米大統領 | 「(FRBの利上げに)私は気に入らない。そう急ぐ必要はないと思う」「私は低金利が好きだ」ホワイトハウスで。 | -------- |
| 10/11 | トランプ・米大統領 | 「FRBは制御不能だ」「(利上げは)必要ないというのが私の意見だ。私のほうが彼らよりこの点を分かっていると思う」ホワイトハウスで。 | -------- |
| 10/13 | ムニューシン・米財務長官 | 「これからの貿易交渉では、どの国とも為替問題を協議していく。日本を例外にすることはしない」G20後に記者団に。 | -------- |
| 10/14 | 茂木・経済・再生担当大臣 | 「日米首脳会談を受けた共同声明でも為替の話はなかった」NHK「日曜討論」で。 | -------- |
| 10/18 | ドラギ・ECB総裁 | 「EUの財政規律が守られないようなら、全てのEU加盟国に悪影響が及ぶ」講演で。 | ユーロドル1.14台前半まで下落 |
| 10/23 | トランプ・米大統領 | FRB議長にパウエル氏を指名したことを後悔しているかとの質問に「発言するのは時期尚早だが、多分そう」「(パウエル議長が)利上げでまるでうれしそうに見える」WSJ紙とのインタビューで。 | -------- |
| 11/3 | トランプ・米大統領 | 「米国と中国が貿易摩擦解消するための合意に達すると考えており、そうなれば両国に有益だろう」ホワイトハウスで。 | 株価のマイナス幅が縮小 |
| 11/14 | パウエル・FRB議長 | 「あとどれくらい利上げをするのか、今後の利上げのぺースについてわれわれは考えなければならない」ダラスでの公開討論会で。 | -------- |
| 11/15 | ポスティック・アトランタ連銀総裁 | 「政策の過ちが経済の過熱や不況の引き金になりかねない領域に近づいているため、当局は追加利上げを慎重に進めるべきだ」マドリードの会合で。 | -------- |
| 11/16 | クラリダ・FRB副議長 | 「米金融当局は、政策決定に際して世界の経済成長を考慮に入れるべき必要があるだろう」CNNとのインタビューで。 | ドル円113円台前半から112円台半ばまで下落 |
| 11/19 | ウィリアムズ・NY連銀総裁 | 「われわれはあらかじめ設定されたコースを進んでいるわけではない。低インフレの下で力強い米経済を維持することに最善を尽くすため、金融政策のやり方を調整する」NYのイベントで。 | -------- |
| 11/20 | クドロー・米国経済会議(NEC) | 米中首脳会談に関して「米国の利益に合致しない限り、合意はない」FOXとのインタビューで。 | -------- |
| 11/21 | マーケット・ニュース・インターナショナル(MNI) | 「米金融当局は段階的な金融引き締めについて少なくとも休止する検討を開始しつつあり、来年春にも利上げサイクルを終了させる可能性がある」 | 市場はドル安・株高で反応 |



