2019年1月8日(火) 「NY株続伸しドル円108円台で推移」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は108円台で底堅く推移。長期金利と株価が上昇したことでドル高に振れ、108円75銭までドルが買われる。
- ユーロドルは反発。1.1483までユーロ高が進み、先週2日以来の水準を回復。
- 株式市場は米中通商協議の開始を好感し続伸。ダウは一時250ドルほど上昇したが、引け値では98ドル高に収まる。
- 債券相場は続落。株価の上昇に「VIX指数」も低下し、安全資産の債券は売られる。長期金利は2.69%台まで上昇。
- 金は反発し、原油価格は6日続伸。
12月ISM非製造業景況指数 → 57.6
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| ドル/円 | 108.21 〜 108.75 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.1440 〜 1.1483 |
| ユーロ/円 | 123.82 〜 124.80 |
| NYダウ | +98.19 → 23,531.35ドル |
| GOLD | +4.10 → 1,289.90ドル |
| WTI | +0.56 → 48.52ドル |
| 米10年国債 | +0.028 → 2.696% |
本日の注目イベント
- 豪 豪11月貿易収支
- 独 独11月鉱工業生産
- 欧 ユーロ圏5月消費者信頼感指数(確定値)
- 米 11月消費者信用残高
- 米 世銀、世界経済見通し発表
- 加 カナダ11月貿易収支
昨日から米中通商協議が始まり、次官級の協議にもかかわらず、中国の劉鶴副首相が出席したことで、中国側が「本気で合意を目指している」との印象を与え、ドル円も株式市場もこれを好感して堅調に推移しています。劉鶴副首相は、習主席の経済ブレーンといわれており、信頼も厚いことから中国側から思い切った譲歩が引き出せる可能性も出てきました。今朝の報道では、協議は米国からの1兆2000億ドル(約130兆円)の緊急輸入の詳細だけではなく、知的財産権の侵害問題についても協議される見通しだと伝えられています。トランプ大統領も「中国は合意したがっている」とツイートしており、場合によっては、「パウエルプット」に次ぐ「お年玉」が市場に届く可能性もあるかもしれません。
NYダウは朝方から上昇し、一時は250ドルほど買われましたが、最後は98ドル高で引けています。ドル円も昨日の東京市場引け後はやや売られましたが、NYでは108円75銭までドルが買われ、1月3日の急落からは落ち着きを取り戻しています。そのため、一時は「36」程度まで上昇した「VIX指数」も、昨日は「21.4」まで低下し、恐怖が意識されないと言われる「20以下」に近づいてきました。ただそれでも市場の不安は完全には拭い切れません。メキシコ国境の壁を巡りトランプ氏と民主党との溝は埋まっておらず、壁を「鉄製」にすべきと主張するトランプ氏は10日にメキシコ国境を訪問する予定になっています。壁の建設費用が予算に含まれていないため、トランプ氏は署名を拒否しており一部の政府機関は依然として閉鎖されたままです。
12月の非製造業景況指数は「57.6」と、昨年7月以来の低水準でした。先週発表された製造業景況指数も約10年振りの低水準でしたが、労働市場を除く経済指標では、景気の減速を示すものが増えてきたのも事実で、FRBが利上げを一時的に停止する根拠の一つにもなっています。アトランタ連銀のボスティック総裁は7日、「今年に入る前、1年前に私は、2019年の利上げ回数を2回とみていた。今では19年は1回だとみる」と講演で述べています。焦点は今年の利上げが「ゼロ」なのか、「1回」になるのかという点で、それによってドル円の値位置も決まってくると思われます。
ドル円は108円台後半まで上昇したことで、「1時間足」ではローソク足が昨年12月28日以来となる雲の上で推移しています。先週3日の下落分の9割程を埋めたことになりますが、この上には「1時間足」では「200時間移動平均線」が109円45銭前後にあります。ここまで上昇すれば、今回の急落分を全て埋めたことになりますが、まだ上値は重く、実需筋もドルが反発した際にはしっかりとドル売り注文を持ち込むと見ています。110円台までドルが反発できれば、市場参加者の相場観もやや修正されると見られますが、足元では予約の取れていない輸出筋を中心に、まだ「あつものに懲りてなますを吹く」といった状況かと思います。本日のドル円は108円〜109円程度と、昨日の予想と変わりません。
What's going on?
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 12/1 | トランプ・米大統領 | 「首脳同士によるすばらしい取引だ」米中首脳会談を終えて。 | -------- |
| 12/3 | クドロー・米国経済会議(NEC) | 「現時点で私はこれを(公約)と呼ぼう。公約は必ずしも貿易合意ではないが、中国側が検討し、恐らく実行するものだ」ホワイトハウスの公式ブリーフィングで。 | -------- |
| 12/4 | ウィリアムズ・NY連銀総裁 | 「パウエル議長が述べたことと完全に一致していると思うが、米経済は強いが地平線上に(ある程度の)リスクは確実に存在するというのが私の見解だ」記者会見で。 | -------- |
| 12/5 | トランプ・米大統領 | 中国からとても強いシグナルが送られている」米中首脳会談を終え数日後に。 | ドル円は小幅に上昇 |
| 12/11 | トランプ・米大統領 | FRBが利上げをすれば「それは愚かなことだと思うが、私に何が言えよう」ホワイトハウスでロイター通信とのインタビューで。 | ドル円は小幅に下落したが限定的 |
| 12/12 | ドラギ・ECB総裁 | 「リスクは依然としておおむね均衡しているものの、下方向に向かいつつある」(金利は)「少なくとも2019年夏の終わりまで据え置く」理事会後の記者会見で。 | ユーロドル下落 |
| 12/17 | トランプ・米大統領 | 「ドルはとても強く、インフレは事実上存在せず、米国以外の世界は荒れている。パリは燃え、中国は急降下だ。米金融当局がまた金利を上げようと検討しているだけでも、信じがたい。勝利をつかめ!」FOMCを前に。 | -------- |
| 12/18 | トランプ・米大統領 | 「FOMCの出席者はまた誤りを犯す前に、本日のウォール・ストリート・ジャーナル社説を読んだ方がいいだろう」「市場の流動性をこれ以上引き締めるべきではない。500億ドルなどやめろ。相場を感じ、意味のない数字にとらわれるな。幸運を祈る」FOMCを前に。 | -------- |
| 12/18 | ムニューシン・米財務長官 | 「ドルが強い理由の一部は人々の米国経済への見解や、世界の他の国々の成長と比較した米経済の成長にある」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |
| 12/19 | FOMC声明文 | 「連邦準備法に定める責務に従い、委員会は最大限の雇用確保と物価安定の促進を目指す。委員会は、FF金利目標レンジを漸進的にさらに幾分か引き上げることが、経済活動の持続的拡大、力強い労働市場環境、およびインフレ率が中期的に委員会の対称的な2%目標付近で推移することと合致すると判断している」 | 予想より「ハト派的ではない」と受け止められて大幅な株安に |
| 12/24 | トランプ・米大統領 | 「米国経済が抱える唯一の問題はFRBだ。相場感覚がなく、必要不可欠な貿易戦争のほか、ドル高、国境問題により民主党が政府機関を閉鎖したことすら理解していない」株価の暴落を受けて。 | -------- |
| 1/3 | ティムクック・アップルCEO | 「主要新興市場で幾らか苦戦するとは予想していたが、特に中国圏でこれほどの経済鈍化は見込んでいなかった」売上げ高の下方修正発表時に | ドル円108円台から104円台に急落 |
| 1/4 | パウエル・FRB議長 | 「景気拡大の軌道を維持する上で適切だと判断した場合は、われわれは政策を迅速かつ柔軟に調整し、経済を支える手段全てを活用する用意を整える」AEAの年次会合で。 | ドル円小幅に上昇。NYダウ6746ドルの急騰 |
| 1/7 | ボスティック・アトランタ連銀総裁 | 「今年に入る前、1年前に私は、2019年の利上げ回数を2回とみていた。今では19年は1回だとみる」アトランタのロータリークラブの講演で。 | -------- |



