2019年1月18日(金) 「ドル円109円台半ばまで続伸」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は続伸。米中貿易問題で関税引き上げが回避される可能性が報じられ、株高・金利高にドル円は109円40銭まで上昇。報道はその後否定されたが、ドル円は109円台を維持。
- ユーロドルは小動き。ドル高の流れが強まったことからやや水準を切り下げ、1.1370まで下落。
- 株式市場は3日続伸。米中通商協議の進展に期待が持てるとの観測が株価を押し上げる。ダウは3日続伸で、この間の上げ幅は450ドルを超える。
- 債券相場は4日続落。長期金利は2.75%台まで上昇。
- 金は反落し、原油価格も小幅に下げる。
新規失業保険申請件数 → 21.3万件
1月フィラデルフィア連銀景況指数 → 17.0
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| ドル/円 | 108.69 〜 109.40 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.1370 〜 1.1405 |
| ユーロ/円 | 123.89 〜 124.68 |
| NYダウ | +162.94 → 24,370.10ドル |
| GOLD | −1.50 → 1,292.30ドル |
| WTI | −0.24 → 52.07ドル |
| 米10年国債 | +0.029 → 2.750% |
本日の注目イベント
- 日 11月鉱工業生産(確定値)
- 欧 ユーロ圏11月経常収支
- 欧 国際エネルギー機関(IEA)月報
- 英 英12月小売売上高
- 米 12月鉱工業生産
- 米 12月設備稼働率
- 米 1月ミシガン大学消費者マインド(速報値)
- 米 ウィリアムズ・NY連銀総裁講演
- 米 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁講演
- 加 カナダ12月消費者物価指数
堅調な米国株に引っ張られドル円は109円台を回復し、昨日のNY市場では109円40銭までドル高が進み、今年に入って最もドル高水準を記録しました。昨日は「VIX指数」も直近ピークの半分以下となる「18」前後まで低下し、リスク回避の流れが後退し、低金利の円が対ドルだけではなく、主要通貨に対して売らました。目先のドル円のレンジを107−110円程度と予想していますが、その意味ではレンジの上限を試す動きも、ここからが正念場と言えます。
ドル円を押し上げ、株価上昇の材料になったのは、トランプ政権の当局者が金融市場沈静化のため、対中関税を引き下げる措置を検討しているとウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が伝えたことでした。米財務省はその後この報道を否定しており、ドル円も株価もやや軟調な展開になりましたが、「火のない所に煙はたたず」という諺もあり、事実かどうかは分かりませんが、市場は、「米国側にも妥協の余地がある」ということに反応したようです。
さらに、米中通商協議にも進展が見られそうです。中国の劉鶴副首相が今月30、31日に通商交渉のため訪米し、ムニューシン財務長官やライトハイザーUSTR代表と協議を行うと、中国政府が発表しています。先週北京で協議が行われたばかりですが、間隔を置かずに再度協議を行うことは評価できます。今回の協議は次官級というよりも、交渉の責任者同士が直接話し合うわけで、何らかの解決に向けた筋道が示される可能性もあるのではないかと予想しています。
米中通商協議の行方にやや明るい見通しも出始めてきましたが、まだ「決裂」といった事態がないとも言えません。景気の鈍化が鮮明な中国は、これ以上景気を悪化させないための施策も準備しているようです。すでに預金準備率の引き下げは実施していますが、1月にはさらに引き下げ、市場への資金供給拡大を狙っています。個人については昨年実施した減税規模に「20兆円上積みする」との記事を、今朝の経済紙が報じています。また中小企業の法人税についても拡充する模様で、2019年度のGDP目標である6.5%を達成するため政府は、これ以上の景気減速を避けるという強い意志を国内外に示しています。
ドル円の昨日の高値を109円40銭と予想しましたが、「ドンピシャ」でした。これは偶然に過ぎませんが、ここには「4時間足」の「120時間線」があり、さらに「8時間足」の雲の上限もこの近辺にあります。従って、それなりに強いレジスタンスポイントではないかと予想しました。結局テクニカルが機能したということになります。本日も同様に、109円40−50銭が重要な水準と考えます。この水準をしっかりと抜け切れば110円台までは目立ったレジスタンスはありません。MACDでは、「日足」でも16日にゴールデンクロスが示現しています。ただ、「日足」で上昇基調を見せるのはまだまだ簡単ではないと思われます。本日のレンジは108円60銭〜109円50銭程度を予想します。
先週この欄で、アマゾンCEOで世界一の大富豪ベゾス氏離婚の話題を掲載し、納税資金捻出のためアマゾン株売却の可能性に触れましたが、株式専門家の間でも様々な議論がなされているようです。日経新聞ウオール街ラウンドアップによれば、ベゾス氏の財産の大半はアマゾンの株式であるため、その半分が分割されれば、ベゾス氏が保有株の半分を売却し、現金を渡すケースや、株式の半分を夫人に渡し、夫人が弁護士費用支払いのため株式を売却するケースが考えられ、いずれも株価の下落要因になります。今回の離婚報道を受け、すでにヘッジファンドではアマゾン株を空売りしているところもあるようですが、ベゾス氏は同社の企業価値を損ねるようなことはしないといった見方もあるなど、世界一の大富豪だけに、巷の噂も尽きないようです。良い週末を・・・・・・。
What's going on?
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 12/1 | トランプ・米大統領 | 「首脳同士によるすばらしい取引だ」米中首脳会談を終えて。 | -------- |
| 12/3 | クドロー・米国経済会議(NEC) | 「現時点で私はこれを(公約)と呼ぼう。公約は必ずしも貿易合意ではないが、中国側が検討し、恐らく実行するものだ」ホワイトハウスの公式ブリーフィングで。 | -------- |
| 12/4 | ウィリアムズ・NY連銀総裁 | 「パウエル議長が述べたことと完全に一致していると思うが、米経済は強いが地平線上に(ある程度の)リスクは確実に存在するというのが私の見解だ」記者会見で。 | -------- |
| 12/5 | トランプ・米大統領 | 中国からとても強いシグナルが送られている」米中首脳会談を終え数日後に。 | ドル円は小幅に上昇 |
| 12/11 | トランプ・米大統領 | FRBが利上げをすれば「それは愚かなことだと思うが、私に何が言えよう」ホワイトハウスでロイター通信とのインタビューで。 | ドル円は小幅に下落したが限定的 |
| 12/12 | ドラギ・ECB総裁 | 「リスクは依然としておおむね均衡しているものの、下方向に向かいつつある」(金利は)「少なくとも2019年夏の終わりまで据え置く」理事会後の記者会見で。 | ユーロドル下落 |
| 12/17 | トランプ・米大統領 | 「ドルはとても強く、インフレは事実上存在せず、米国以外の世界は荒れている。パリは燃え、中国は急降下だ。米金融当局がまた金利を上げようと検討しているだけでも、信じがたい。勝利をつかめ!」FOMCを前に。 | -------- |
| 12/18 | トランプ・米大統領 | 「FOMCの出席者はまた誤りを犯す前に、本日のウォール・ストリート・ジャーナル社説を読んだ方がいいだろう」「市場の流動性をこれ以上引き締めるべきではない。500億ドルなどやめろ。相場を感じ、意味のない数字にとらわれるな。幸運を祈る」FOMCを前に。 | -------- |
| 12/18 | ムニューシン・米財務長官 | 「ドルが強い理由の一部は人々の米国経済への見解や、世界の他の国々の成長と比較した米経済の成長にある」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |
| 12/19 | FOMC声明文 | 「連邦準備法に定める責務に従い、委員会は最大限の雇用確保と物価安定の促進を目指す。委員会は、FF金利目標レンジを漸進的にさらに幾分か引き上げることが、経済活動の持続的拡大、力強い労働市場環境、およびインフレ率が中期的に委員会の対称的な2%目標付近で推移することと合致すると判断している」 | 予想より「ハト派的ではない」と受け止められて大幅な株安に |
| 12/24 | トランプ・米大統領 | 「米国経済が抱える唯一の問題はFRBだ。相場感覚がなく、必要不可欠な貿易戦争のほか、ドル高、国境問題により民主党が政府機関を閉鎖したことすら理解していない」株価の暴落を受けて。 | -------- |
| 1/3 | ティムクック・アップルCEO | 「主要新興市場で幾らか苦戦するとは予想していたが、特に中国圏でこれほどの経済鈍化は見込んでいなかった」売上げ高の下方修正発表時に | ドル円108円台から104円台に急落 |
| 1/4 | パウエル・FRB議長 | 「景気拡大の軌道を維持する上で適切だと判断した場合は、われわれは政策を迅速かつ柔軟に調整し、経済を支える手段全てを活用する用意を整える」AEAの年次会合で。 | ドル円小幅に上昇。NYダウ6746ドルの急騰 |
| 1/7 | ボスティック・アトランタ連銀総裁 | 「今年に入る前、1年前に私は、2019年の利上げ回数を2回とみていた。今では19年は1回だとみる」アトランタのロータリークラブの講演で。 | -------- |
| 1/9 | ブラード・セントルイス連銀総裁 | 「これ以上利上げをした場合、米国経済はリッセンションに陥る恐れがあることを懸念している。」WSJ紙とのインタビューで。 | -------- |
| 1/15 | ドラギ・ECB総裁 | 「域内の価格圧力をさらに高め、総合インフレ率の中期的な展開を後押しするため、大規模な金融緩和が依然必要」欧州議会で。 | ユーロドル1.14台から1.13台後半まで下落 |



