2019年1月30日(水) 「市場は重要イベントの結果待ち」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は引き続き109円台前半から半ばで推移。FOMCや米中通商協議を控え小動き。
- ユーロドルも前日の同じ水準で推移し、1.14台で一進一退。
- 株式市場はまちまち。3Mやファイザーなどが好決算を発表したことでダウは51ドル上昇したものの、ナスダックは57ポイントの反落。
- 債券相場は続伸し、長期金利は2.70%台へと低下。
- 金は3日続伸し、1308ドル台に。原油価格は大幅に反発。
11月ケース・シラ−住宅価格指数 → 4.68%
1月消費者信頼感指数 → 120.2
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| ドル/円 | 109.28 〜 109.55 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.1411 〜 1.1440 |
| ユーロ/円 | 124.74 〜 125.14 |
| NYダウ | +51.74 → 24,579.96ドル |
| GOLD | +5.80 → 1,308.90ドル |
| WTI | +1.32 → 53.31ドル |
| 米10年国債 | −0.036 → 2.708% |
本日の注目イベント
- 豪 豪第4四半期消費者物価指数
- 独 独1月消費者物価指数(速報値)
- 独 独2月GFK消費者信頼感
- 欧 ユーロ圏1月消費者信頼感(改定値)
- 英 英12月消費者信用残高
- 米 FOMC 政策金利発表
- 米 パウエル議長記者会見
- 米 1月ADP雇用者数
- 米 10−12月GDP(速報値)
- 米 12月中古住宅販売件数成約指数
- 米 米中通商協議(31日まで)
- 米 企業決算 → AT&T、ボーイング、VISA、フェイスブック、マイクロソフト
本日から世界中が注目している米中通商協議が行われますが、開催に先立ち、幾つかの動きがありました。まず、米国側で一番合意を望んでいるといわれているトランプ大統領が協議の中国側の責任者である劉鶴副首相と会談するようです。この姿勢を見ても、トランプ氏が今回の協議で合意に向け強い意欲を示していることが窺えます。
また今朝のニュースでは、ムニューシン財務長官がFOXテレビのインタビューで、「あらゆるものがテーブルの上にある」と述べ、「中国がトランプ大統領に対して貿易問題で十分な譲歩を示せば、米政権として全ての関税措置の撤廃を目指す可能性がある」と述べています。米国側としても、景気減速が見られる状況の中、今回の協議である程度の結果を引き出し、これ以上の景気失速を避けたいとの思惑があるということのようです。本日の協議では、技術移転の強要や産業スパイなど「中国の不公正慣行」の是正策を集中協議する予定で、「中国側が構造改革のスケジュールを定めた工程表を提示する」と、協議関係者は述べているようです。(日経新聞)中国側の出方次第では、今回の協議中にも「合意」が実現しそうな雰囲気にもとれそうです。協議は明日までの日程で行われます。
もう一つの注目はFOMC後のパウエル議長の会見内容です。パウエル議長は今月4日のパネルディスカッションで、金融政策の変更に柔軟な姿勢を示し、利上げ停止の可能性に言及しました。そのため今回の会合での利上げはないと予想されますが、議長が今後の政策運営にどの程度ハト派的な見方を示すのかが注目されます。
市場では今年の利上げは「ゼロ」との見方が強まっていますが、利上げは「1回か2回」とする見方も根強く残っています。議長が利上げ「ゼロ」につながる見方を示せば、株価が上昇し、債券も買われる可能性が強まりますが、ドル円は売られるか可能性もあると見ています。ただ議長は、「今後の経済データ次第であり、データを分析しながら適切に対応していく」といった言葉に終わることも予想され、市場への影響は軽微かもしれません。さらにFRBのバランスシートの縮小の可能性にも注目が集まっていますが、このタイミングでFRBが縮小を早めることは時期尚早と考えています。
本日の主戦場は、夜9時以降ということになりそうです。アップルは米株式市場が閉まった後に決算発表を行いました。決算内容は市場予想通りでしたが、株価は3%ほど上昇したようです。日本株にもやや買い安心感が出るかもしれません。ドル円は109円〜110円銭程度を予想します。すでに10日以上も109−110円のレンジが続いています。今夜あたりからそろそろ動き出すのではと考えていますが、どうでしょうか。
What's going on?
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 12/1 | トランプ・米大統領 | 「首脳同士によるすばらしい取引だ」米中首脳会談を終えて。 | -------- |
| 12/3 | クドロー・米国経済会議(NEC) | 「現時点で私はこれを(公約)と呼ぼう。公約は必ずしも貿易合意ではないが、中国側が検討し、恐らく実行するものだ」ホワイトハウスの公式ブリーフィングで。 | -------- |
| 12/4 | ウィリアムズ・NY連銀総裁 | 「パウエル議長が述べたことと完全に一致していると思うが、米経済は強いが地平線上に(ある程度の)リスクは確実に存在するというのが私の見解だ」記者会見で。 | -------- |
| 12/5 | トランプ・米大統領 | 中国からとても強いシグナルが送られている」米中首脳会談を終え数日後に。 | ドル円は小幅に上昇 |
| 12/11 | トランプ・米大統領 | FRBが利上げをすれば「それは愚かなことだと思うが、私に何が言えよう」ホワイトハウスでロイター通信とのインタビューで。 | ドル円は小幅に下落したが限定的 |
| 12/12 | ドラギ・ECB総裁 | 「リスクは依然としておおむね均衡しているものの、下方向に向かいつつある」(金利は)「少なくとも2019年夏の終わりまで据え置く」理事会後の記者会見で。 | ユーロドル下落 |
| 12/17 | トランプ・米大統領 | 「ドルはとても強く、インフレは事実上存在せず、米国以外の世界は荒れている。パリは燃え、中国は急降下だ。米金融当局がまた金利を上げようと検討しているだけでも、信じがたい。勝利をつかめ!」FOMCを前に。 | -------- |
| 12/18 | トランプ・米大統領 | 「FOMCの出席者はまた誤りを犯す前に、本日のウォール・ストリート・ジャーナル社説を読んだ方がいいだろう」「市場の流動性をこれ以上引き締めるべきではない。500億ドルなどやめろ。相場を感じ、意味のない数字にとらわれるな。幸運を祈る」FOMCを前に。 | -------- |
| 12/18 | ムニューシン・米財務長官 | 「ドルが強い理由の一部は人々の米国経済への見解や、世界の他の国々の成長と比較した米経済の成長にある」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |
| 12/19 | FOMC声明文 | 「連邦準備法に定める責務に従い、委員会は最大限の雇用確保と物価安定の促進を目指す。委員会は、FF金利目標レンジを漸進的にさらに幾分か引き上げることが、経済活動の持続的拡大、力強い労働市場環境、およびインフレ率が中期的に委員会の対称的な2%目標付近で推移することと合致すると判断している」 | 予想より「ハト派的ではない」と受け止められて大幅な株安に |
| 12/24 | トランプ・米大統領 | 「米国経済が抱える唯一の問題はFRBだ。相場感覚がなく、必要不可欠な貿易戦争のほか、ドル高、国境問題により民主党が政府機関を閉鎖したことすら理解していない」株価の暴落を受けて。 | -------- |
| 1/3 | ティムクック・アップルCEO | 「主要新興市場で幾らか苦戦するとは予想していたが、特に中国圏でこれほどの経済鈍化は見込んでいなかった」売上げ高の下方修正発表時に | ドル円108円台から104円台に急落 |
| 1/4 | パウエル・FRB議長 | 「景気拡大の軌道を維持する上で適切だと判断した場合は、われわれは政策を迅速かつ柔軟に調整し、経済を支える手段全てを活用する用意を整える」AEAの年次会合で。 | ドル円小幅に上昇。NYダウ6746ドルの急騰 |
| 1/7 | ボスティック・アトランタ連銀総裁 | 「今年に入る前、1年前に私は、2019年の利上げ回数を2回とみていた。今では19年は1回だとみる」アトランタのロータリークラブの講演で。 | -------- |
| 1/9 | ブラード・セントルイス連銀総裁 | 「これ以上利上げをした場合、米国経済はリッセンションに陥る恐れがあることを懸念している。」WSJ紙とのインタビューで。 | -------- |
| 1/15 | ドラギ・ECB総裁 | 「域内の価格圧力をさらに高め、総合インフレ率の中期的な展開を後押しするため、大規模な金融緩和が依然必要」欧州議会で。 | ユーロドル1.14台から1.13台後半まで下落 |
| 1/22 | クドロー・国家経済会議(NEC)委員長 | 「今月末のワシントンでの劉鶴副首相との会合が非常に重要であり、決定的なものになるだろう」CNBCとのインタビューで。 | ドルと株価が小幅に反発 |
| 1/23 | ハセット・大統領経済諮問委員会(CEA)委員長 | 「米政府機関の一部閉鎖が3月末まで続けば、第1四半期は経済成長がゼロになる可能性がある」。 | ドル円と株価を下押し |
| 1/23 | 王岐山・中国副主席 | 「単独行動主義と保護主義、ポピュリズムに脅かされている。弱いものいじめや、自国至上主義に基づく行動は拒絶する」ダボス会議の講演で。 | -------- |
| 1/24 | ロス・米商務長官 | 「米国と中国は貿易戦争の終結を強く願っているが、結末がどうなるかは中国が経済改革を深化させ、市場を一段と開放するかどうかにかかっている」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |
| 1/24 | ドラギ・ECB総裁 | 「成長リスクは下方方向に転じた。特に地政学的要因に関する不透明感の持続と保護主義の脅威がセンチメントの重しとなっている」理事会後の記者会見で。 | ユーロドル1.1375水準1.1290前後まで下落 |



