2019年2月4日(月) 「米雇用統計好調でドル上昇」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 雇用統計やISM製造業景況指数などの経済指標が予想を大きく上回ったことでドル円は上昇。長期金利の上昇もあり、109円58銭までドル高が進み、高値圏で越週。
- ユーロドルは小幅に反落。1.1448まで下落し、ドル高の流れが上値を抑える。
- 株式市場はまちまち。ダウは石油株の好決算から64ドル上昇したが、ナスダックは17ポイントの反落。
- 債券相場は反落。長期金利は2.68%台へと上昇。
- 金は6日ぶりに反落。原油価格は反発し55ドル台に。
1月自動車販売台数 → 1660万台
1月失業率 → 4.0%
1月非農業部門雇用者数 → 30.4万人
1月平均時給(前月比) → 0.1%
1月平均時給(前年比) → 3.2%
1月労働参加率 → 63.2%
1月ISM製造業景況指数 → 56.6
1月ミシガン大学消費者マインド(速報値) → 91.2
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| ドル/円 | 108.89 〜 109.58 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.1448 〜 1.1488 |
| ユーロ/円 | 124.58 〜 125.73 |
| NYダウ | +64.22 → 25,063.89ドル |
| GOLD | −3.10 → 1,322.10ドル |
| WTI | +1.47 → 55.26ドル |
| 米10年国債 | +0.055 → 2.684% |
本日の注目イベント
- 豪 豪12月住宅建設許可件数
- トルコ トルコ1月消費者物価指数
- 欧 ユーロ圏12月生産者物価指数
- 米 11月耐久財受注
- 米 メスター・クリーブランド連銀総裁講演
- 欧 企業決算 → アルファベット
1月の雇用統計は市場予想を大きく上回り、ドル円の上昇を促しました。失業率は4.0%と、市場予想の3.9%を上回り悪化しましたが、これは政府機関の一部閉鎖の影響で、一時帰休に伴う失業者は17万5000人でしたが、そのうちの多くが連邦職員だったようです。非農業部門雇用者数の方は予想を大きく超え、30.4万人でした。同時に12月分が下方修正されてはいますが、直近3カ月でみれば24万人と、かなりの好調さを維持しています。
また賃金に関しても、平均時給が前年同月比で3.2%増えており、これで、6カ月連続で3%台を記録しています。賃金上昇は将来のインフレにつながる可能性があるため、一部のエコノミストの中にはFRBによる利上げが夏までに少なくとも1回はあるとの予想をしている向きもあるようです。いずれにしても景気の鈍化を示す指標が散見される中、労働市場の拡大が続いていることは確かなようです。今後はこの影響が景気全体の底割れを防ぎ、米景気を再び押し上げる牽引役になるのか、あるいは労働市場にも景気鈍化の波が押し寄せ悪化していくのかどうかを見極めていく必要があります。それらも全ては、米中通商協議の行方にかかっています。
先週2日間の日程で行われた米中通商協議は、具体的な合意内容はありませんが、トランプ大統領は「中国との交渉は極めて順調にいっている」との言葉を残しています。3月1日の交渉期限を前に、トランプ大統領は今月末までに中国の習近平主席と直接会談を行い、最後の交渉に望む意向です。
米中貿易問題はひとまず次のステップ待ちですが、もうひとつの懸念事項は米政府機関の閉鎖問題です。政府機関は現在一時的に解除していますが、その期限も来週15日です。トランプ氏はメキシコ国境の壁建設費用が認められない場合は、再度政府機関の一部を閉鎖することも辞さないと発言しています。明日5日には、大統領の「一般教書演説」が予定されています。ここで、壁建設予算の議会承認を迂回する非常事態宣言など、自身のさらなる計画を公表する可能性が高いと見られています。
ドル円は108−110円というよりも、109円台での推移が長く、安定しているようには見えますが、まだ110円を超えて上昇する勢いはないように思います。相場の基本と言われる「日足」チャートを見ても、上昇トレンドへの転換は確認されません。従って、実需の輸出筋や個人投資家の多くは、「戻り売り」のスタンスを変えてはいないと見られます。こういった市場関係者がスタンスを変えざるを得ないような状況になれば、トレンドの転換も確認できると思われますが、まだ時間がかかりそうです。米国株がやや安定を見せ、「VIX指数」も危険水域の「20」を下回る水準にいることで、ドル円が109円台で底堅い動きを見せていると言えます。本日のレンジは109円〜109円80銭程度を予想します。
What's going on?
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 1/3 | ティムクック・アップルCEO | 「主要新興市場で幾らか苦戦するとは予想していたが、特に中国圏でこれほどの経済鈍化は見込んでいなかった」売上げ高の下方修正発表時に | ドル円108円台から104円台に急落 |
| 1/4 | パウエル・FRB議長 | 「景気拡大の軌道を維持する上で適切だと判断した場合は、われわれは政策を迅速かつ柔軟に調整し、経済を支える手段全てを活用する用意を整える」AEAの年次会合で。 | ドル円小幅に上昇。NYダウ6746ドルの急騰 |
| 1/7 | ボスティック・アトランタ連銀総裁 | 「今年に入る前、1年前に私は、2019年の利上げ回数を2回とみていた。今では19年は1回だとみる」アトランタのロータリークラブの講演で。 | -------- |
| 1/9 | ブラード・セントルイス連銀総裁 | 「これ以上利上げをした場合、米国経済はリッセンションに陥る恐れがあることを懸念している。」WSJ紙とのインタビューで。 | -------- |
| 1/15 | ドラギ・ECB総裁 | 「域内の価格圧力をさらに高め、総合インフレ率の中期的な展開を後押しするため、大規模な金融緩和が依然必要」欧州議会で。 | ユーロドル1.14台から1.13台後半まで下落 |
| 1/22 | クドロー・国家経済会議(NEC)委員長 | 「今月末のワシントンでの劉鶴副首相との会合が非常に重要であり、決定的なものになるだろう」CNBCとのインタビューで。 | ドルと株価が小幅に反発 |
| 1/23 | ハセット・大統領経済諮問委員会(CEA)委員長 | 「米政府機関の一部閉鎖が3月末まで続けば、第1四半期は経済成長がゼロになる可能性がある」。 | ドル円と株価を下押し |
| 1/23 | 王岐山・中国副主席 | 「単独行動主義と保護主義、ポピュリズムに脅かされている。弱いものいじめや、自国至上主義に基づく行動は拒絶する」ダボス会議の講演で。 | -------- |
| 1/24 | ロス・米商務長官 | 「米国と中国は貿易戦争の終結を強く願っているが、結末がどうなるかは中国が経済改革を深化させ、市場を一段と開放するかどうかにかかっている」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |
| 1/24 | ドラギ・ECB総裁 | 「成長リスクは下方方向に転じた。特に地政学的要因に関する不透明感の持続と保護主義の脅威がセンチメントの重しとなっている」理事会後の記者会見で。 | ユーロドル1.1375水準1.1290前後まで下落 |
| 1/30 | パウエル・FRB議長 | 「経済と国外の不確実性が相反する中で、視界が一段とよくなるのを辛抱強く待ち、政策運営では経済データに依存するという常識的なアプローチを取る」FOMC後の会見で。 | ドル円大幅に下落。株価と債券は急騰 |



