今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2019年2月5日(火) 「ドル円昨年末以来の水準を回復」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は続伸し、一時は110円16銭まで上昇。米長期金利が上昇し株価も大幅に上昇したことで円を売る流れが加速。ドルショートの買い戻しが相場を押し上げたとの観測も。
  • ドル高の流れにユーロドルも売られたが、下落幅は小幅に留まる。ユーロ円は昨年末以来となる126円手前まで上昇。
  • 株式市場は続伸。アマゾンなどハイテク株が買われダウは175ドル高と、約2ヶ月ぶりの高値を記録。ナスダック、S&P500も揃って上昇。
  • 債券相場は続落し、長期金利は2.72%台へと上昇。
  • 為替市場でドルが買われたことで金は続落。原油価格も反落。
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 11月耐久財受注 → 0.7%
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ドル/円 109.83 〜 110.16
ユーロ/ドル 1.1425 〜 1.1451
ユーロ/円 125.56 〜 125.94
NYダウ +175.48 → 25,239.37ドル
GOLD −2.80 → 1,319.30ドル
WTI −0.70 → 54.56ドル
米10年国債 +0.043 → 2727%

本日の注目イベント

  • 豪 豪12月貿易収支
  • 豪 豪12月小売売上高
  • 豪 RBA、キャッシュターゲット
  • 欧 ユーロ圏1月総合PMI(改定値)
  • 欧 ユーロ圏1月サービス業PMI(改定値)
  • 欧 ユーロ圏12月小売売上高
  • 英 英1月サービス業PMI
  • 米 1月ISM非製造業景況指数
  • 米 米大統領、一般教書演説

ドル円は昨日の東京市場での底堅い動きを受け、NY市場では110円台を回復し、昨年末以来となる110円16銭までドル高が進みました。長期金利が上昇し株価も続伸。さらに「VIX指数」も16を割り込むなど、リスクオフが後退してはいるものの、特にドルを押し上げる材料は見当たらず、ショートカバーによるドル買いが相場を押し上げたものと見られます。

ユーロドルもやや下落しましたが、ドル高が進んだ割には、ユーロの下落幅は小幅でした。円はユーロに対しても売られ、ユーロ円は126円近辺まで上昇しており、結局、円が主要通貨に対して売られる展開でした。これでドル円は1月3日の急落前の水準を回復し、元に戻ったことになります。ここから110円以下を底固めできるのか、あるいは110円台が戻りの限界なのかを見極めていく必要があります。

その際に鍵になるのは言うまでもなく米中通商協議の行方ですが、その前にメキシコ国境での壁建設問題があります。米東部時間5日の夜9時にトランプ大統領の「一般教書演説」が予定されており、ここで壁建設費用に関する自身の考えをアピールするものと思われます。トランプ氏は、国境警備予算を巡る協議については時間の無駄だと繰り返し指摘しており、「一般教書」では自身の計画についてさらなる詳細を明らかにすると述べていました。計画には、議会の承認を得ずに国境の壁建設を開始できる「国家非常事態宣言」が含まれる可能性があることを示唆しています。(ブルームバーグ)演説は日本時間明日の午前11時です。

これに対して民主党はあくまでも拒否する構えで、壁建設費を認めない意向です。ペロシ下院議長は「駆け引きを続けてもよいが、勝つのはわれわれだ」と述べており、共和党対民主党というよりも、トランプ氏対ペロシ氏の対決の様相を見せてきました。壁建設費用が認められない場合には現在、一時的に政府機関の一部閉鎖を解除していますが、その期限が来週15日に来ることで再び閉鎖という事態も予想されます。先の閉鎖は1カ月以上も続き、市民生活にも影響が出始めていました。再び閉鎖ということになれば、市場はドル売りで反応すると見られ、再びドルの下値を探る展開があるかもしれません。

110円台を回復したドル円は、今朝の段階ではやや押し戻され、109円後半で推移しています。本日も日経平均株価は続伸すると見られ、株価の上昇に伴ってドル円がどこまで上値を伸ばせるかという点が焦点です。NY市場の高値である110円15−20銭辺りが目先のレジスタンスということになりますが、その水準をしっかりと抜けきれるかどうかも見極めたいところです。予想レンジは109円50銭〜110円40銭程度でしょうか。

What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時     発言者     内容   市場への影響   
1/3 ティムクック・アップルCEO 「主要新興市場で幾らか苦戦するとは予想していたが、特に中国圏でこれほどの経済鈍化は見込んでいなかった」売上げ高の下方修正発表時に ドル円108円台から104円台に急落
1/4 パウエル・FRB議長 「景気拡大の軌道を維持する上で適切だと判断した場合は、われわれは政策を迅速かつ柔軟に調整し、経済を支える手段全てを活用する用意を整える」AEAの年次会合で。 ドル円小幅に上昇。NYダウ6746ドルの急騰
1/7 ボスティック・アトランタ連銀総裁 「今年に入る前、1年前に私は、2019年の利上げ回数を2回とみていた。今では19年は1回だとみる」アトランタのロータリークラブの講演で。 --------
1/9 ブラード・セントルイス連銀総裁 「これ以上利上げをした場合、米国経済はリッセンションに陥る恐れがあることを懸念している。」WSJ紙とのインタビューで。 --------
1/15 ドラギ・ECB総裁 「域内の価格圧力をさらに高め、総合インフレ率の中期的な展開を後押しするため、大規模な金融緩和が依然必要」欧州議会で。 ユーロドル1.14台から1.13台後半まで下落
1/22 クドロー・国家経済会議(NEC)委員長 「今月末のワシントンでの劉鶴副首相との会合が非常に重要であり、決定的なものになるだろう」CNBCとのインタビューで。 ドルと株価が小幅に反発
1/23 ハセット・大統領経済諮問委員会(CEA)委員長 「米政府機関の一部閉鎖が3月末まで続けば、第1四半期は経済成長がゼロになる可能性がある」。 ドル円と株価を下押し
1/23 王岐山・中国副主席 「単独行動主義と保護主義、ポピュリズムに脅かされている。弱いものいじめや、自国至上主義に基づく行動は拒絶する」ダボス会議の講演で。 --------
1/24 ロス・米商務長官 「米国と中国は貿易戦争の終結を強く願っているが、結末がどうなるかは中国が経済改革を深化させ、市場を一段と開放するかどうかにかかっている」ブルームバーグとのインタビューで。 --------
1/24 ドラギ・ECB総裁 「成長リスクは下方方向に転じた。特に地政学的要因に関する不透明感の持続と保護主義の脅威がセンチメントの重しとなっている」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.1375水準1.1290前後まで下落
1/30 パウエル・FRB議長 「経済と国外の不確実性が相反する中で、視界が一段とよくなるのを辛抱強く待ち、政策運営では経済データに依存するという常識的なアプローチを取る」FOMC後の会見で。 ドル円大幅に下落。株価と債券は急騰
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和