2019年2月18日(月) 「ドル円米重要イベントにも反応せず110円で推移」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は米中通商協議が引き続き行われることを好感し110円68銭まで買われたが、鉱工業生産指数の悪化で上値は重く110円台半ばで引ける。
- ユーロドルは軟調となり1.1234まで下落。1.13を挟む展開が続く。
- 株式市場は大幅に上昇。米中協議の継続や、政府機関閉鎖が回避されたことを好感。ダウは443ドル上昇し、昨年11月11日以来となる2万5800ドル台を回復。
- 債券相場はほぼ変わらず。長期金利は2.66%台へと小幅に上昇。
- 金と原油はともに上昇。
2月NY連銀製造業景況指数 → 8.8
1月輸入物価指数 → −0.5%
1月鉱工業生産 → −0.6%
1月設備稼働率 → 78.2
2月ミシガン大学消費者マインド(速報値) → 95.5
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| ドル/円 | 110.38 〜 110.64 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.1234 〜 1.1306 |
| ユーロ/円 | 124.34 〜 124.83 |
| NYダウ | +443.66 → 25,883.25ドル |
| GOLD | +8.20 → 1322.10ドル |
| WTI | +1.18 → 55.59ドル |
| 米10年国債 | +0.006 → 2.663% |
本日の注目イベント
- 米株式、債券市場休場(プレジデンツデー)
北京で開かれていた米中通商協議が先週末で終了しました。中国による米国製品の輸入拡大など、一定の前進は見たものの、技術移転問題や構造改革問題ではなお米中間では溝があり、協議は来週も引き続き舞台をワシントンに移して行われることになりました。
ライトハイザーUSTR代表とムニューシン財務長官は協議終了後習近平国家主席と会いましたが、習主席は「食い違いは協力で解決したいが、協力には当然原則がある」と語り、米国が求める構造改革が中国の体制に抵触する可能性があることを示唆したものと受け止められています。3月1日期限まで残すところ10日程しかありませんが、今回の会合を終えてトランプ大統領は、「合意に近く、正しい方向に向かっていれば、延長する可能性はある」と語っており、「いつかの時点で中国の習近平国家主席と会う」とも述べています。
そのトランプ氏は15日、超党派の予算案には署名し、政府機関の再閉鎖を避けましたが、同時に国家非常事態宣言にも署名し、壁建設費として計81億ドル(約9000億円)を確保し、あくまでもメキシコ国境に壁を建設する意向です。これに対して民主党や一部共和党内からも反対の声が上がっており、最終的には最高裁で判断されるとの見方のようです。
ドル円は110円台でもみ見合いが続いています。今回の米中協議や政府機関閉鎖問題がきっかけとなって、どちらか一方に大きく動くと期待していましたが、動意を見せずに110円台に留まっています。株式市場では、ダウが約3カ月ぶりに高値まで買われていますがドル円との相関は弱く、影響はほとんどありません。米長期金利に動きがなく、足もとのドル円は金利の動きを反映して可能性があります。
先週末には比較的重要な米経済指標も多く発表されました。鉱工業生産指数が予想を下回ったものの、NY連銀製造業景況指数など、他の多くの指標は良好でした。依然として米景気はまだら模様ではあるものの、リセッションに入る可能性は低く、日米欧を比較した場合には明らかに底力の違いを見せています。とリわけ欧州との景気の差は歴然としており、ユーロドルは下値を試す動きが想定されます。
本日はNY市場が休場のため、活発な動きは期待できません。先週末の米国株の大幅上昇を受け、日経平均株価も2万1000円を回復するものと思われます。ドル円もこの動きに呼応し、やや円安に振れると予想しています。本日のレンジは110円20銭〜110円90銭程度でしょうか。
What's going on?
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 1/3 | ティムクック・アップルCEO | 「主要新興市場で幾らか苦戦するとは予想していたが、特に中国圏でこれほどの経済鈍化は見込んでいなかった」売上げ高の下方修正発表時に | ドル円108円台から104円台に急落 |
| 1/4 | パウエル・FRB議長 | 「景気拡大の軌道を維持する上で適切だと判断した場合は、われわれは政策を迅速かつ柔軟に調整し、経済を支える手段全てを活用する用意を整える」AEAの年次会合で。 | ドル円小幅に上昇。NYダウ6746ドルの急騰 |
| 1/7 | ボスティック・アトランタ連銀総裁 | 「今年に入る前、1年前に私は、2019年の利上げ回数を2回とみていた。今では19年は1回だとみる」アトランタのロータリークラブの講演で。 | -------- |
| 1/9 | ブラード・セントルイス連銀総裁 | 「これ以上利上げをした場合、米国経済はリッセンションに陥る恐れがあることを懸念している。」WSJ紙とのインタビューで。 | -------- |
| 1/15 | ドラギ・ECB総裁 | 「域内の価格圧力をさらに高め、総合インフレ率の中期的な展開を後押しするため、大規模な金融緩和が依然必要」欧州議会で。 | ユーロドル1.14台から1.13台後半まで下落 |
| 1/22 | クドロー・国家経済会議(NEC)委員長 | 「今月末のワシントンでの劉鶴副首相との会合が非常に重要であり、決定的なものになるだろう」CNBCとのインタビューで。 | ドルと株価が小幅に反発 |
| 1/23 | ハセット・大統領経済諮問委員会(CEA)委員長 | 「米政府機関の一部閉鎖が3月末まで続けば、第1四半期は経済成長がゼロになる可能性がある」。 | ドル円と株価を下押し |
| 1/23 | 王岐山・中国副主席 | 「単独行動主義と保護主義、ポピュリズムに脅かされている。弱いものいじめや、自国至上主義に基づく行動は拒絶する」ダボス会議の講演で。 | -------- |
| 1/24 | ロス・米商務長官 | 「米国と中国は貿易戦争の終結を強く願っているが、結末がどうなるかは中国が経済改革を深化させ、市場を一段と開放するかどうかにかかっている」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |
| 1/24 | ドラギ・ECB総裁 | 「成長リスクは下方方向に転じた。特に地政学的要因に関する不透明感の持続と保護主義の脅威がセンチメントの重しとなっている」理事会後の記者会見で。 | ユーロドル1.1375水準1.1290前後まで下落 |
| 1/30 | パウエル・FRB議長 | 「経済と国外の不確実性が相反する中で、視界が一段とよくなるのを辛抱強く待ち、政策運営では経済データに依存するという常識的なアプローチを取る」FOMC後の会見で。 | ドル円大幅に下落。株価と債券は急騰 |
| 2/5 | 長井・元日銀国際局 | 「米中貿易摩擦や中国経済への懸念などから円相場が今年前半に1ドル=95円程度まで円高になる可能性があり、その時は安倍政権との関係からも、日銀が何もやらないというのはないだろう」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |
| 2/5 | トランプ・米大統領 | 「私は中国の習近平国家主席に多大な敬意を抱いており、米政権は現在、中国との新たな通商合意に向けて作業をしている」「しかし、合意には不公正な貿易慣行を終わらせ、米国の恒常的赤字を減らし、米国民の雇用を守るように、本物の構造改革が盛り込まれる必要がある」一般教書演説で。 | ドル円大幅に下落 |
| 2/6 | イエレン前・FRB議長 | 「次の行動が利下げになる可能性は確かにあるが、利下げ・利上げ両方の可能性がある」CNBCとのインタビューで。 | -------- |
| 2/13 | ポステック・アトランタ連銀総裁 | 「全てが予想通りに展開すれば、私は2019年に1回の利上げを予想する」、「経済は2018年ほど力強くはならないが、長期の潜在成長率は上回るというのがわれわれの予想だ」ダブリンで開催されたフォーラムで。 | -------- |



