2019年2月21日(木) 「米株式FOMC議事録を好感」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は引き続き小動きながら底堅く推移。FOMC議事録では、予想されたほど「ハト派色」ではなかったことからドル円は110円91銭まで上昇。
- ユーロドルは反発し、1.1371まで上昇。本日、EUのユンケル委員長と英国のメイ首相の会談が予定されていることから、買い戻しが優勢に。
- 株式市場は続伸。FOMC議事録公表後はもみ合いながらもダウは63ドル上昇し、2万6000ドルの大台手前まで買われる。
- 債券相場は小幅ながら反落。長期金利は2.64%台へと上昇。
- 金と原油は続伸。金は3ドル上昇し、昨年4月以来となる1347ドル台に。
| ドル/円 | 110.63 〜 110.91 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.1330 〜 1.1371 |
| ユーロ/円 | 125.53 〜 125.86 |
| NYダウ | +63.12 → 25,954.44ドル |
| GOLD | +3.10 → 1347.90ドル |
| WTI | +0.83 → 56.92ドル |
| 米10年国債 | +0.012 → 2.646% |
本日の注目イベント
- 豪 豪1月雇用統計
- 独 独1月消費者物価指数(改定値)
- 独 独2月製造業PMI
- 独 独2月サービス業PMI
- 欧 ユーロ圏2月総合PMI(速報値)
- 欧 ユーロ圏2月製造業PMI(速報値)
- 欧 ユーロ圏2月サービス業PMI(速報値)
- 米 新規失業保険申請件数
- 米 12月耐久財受注
- 米 1月景気先行総合指数
- 米 1月中古住宅販売件数
- 米 2月フィラデルフィア連銀景況指数
- 米 ボスティック・アトランタ連銀総裁講演
ドル円は小動きの中、引き続き堅調に推移しています。昨日のNY市場では一時110円63銭前後まで売られる場面もありましたが、FOMC議事録公表後は上昇に転じ、110円台後半までドル高が進みました。111円台乗せには至っていませんが、株価の上昇と、米中通商協議への期待感からドル円は底堅い動きが続いており、これで今月11日に110円台に乗せて以来、10日ほど110円台を割り込んでいません。
1月29−30日会合のFOMC議事録が公表されました。議事録では「ほぼ全ての参加者が、当局保有資産の縮小を年内に停止する計画をそう遠くない将来に発表するのが望ましいとの考えを示した」と記されていました。1月のFCOMでは利上げ停止や、バランスシートの縮小に関して柔軟になる用意があることを示唆していましたが、議事録の内容はそれを裏付けた格好になっています。(ブルームバーグ)一方で、景気が想定どおりに推移すれば、年内の利上げは必要との意見があったことも明らかになっています。ただ総じて、今後のFRBの金融政策は「ハト派寄り」になるとの見方から、米株式市場には資金が流入し、ダウは昨年12月の下落分の8割方を回復しています。
昨日本欄で、EUは米国が自動車関税を発動したら速やかに報復することを表明したと記述しましたが、トランプ大統領は引き続きEUに圧力をかけています。トランプ氏は20日、米国がEUと通商合意に達することができなければ、EUからの自動車輸入に関税を課すとあらためて表明しました。また「EUは取引相手として非常に手ごわい」とも語っています。(ブルームバーグ)EUもドイツを中心に域内の景気鈍化は鮮明です。できれば米国との貿易戦争は避けたいところですが、仮に関税引き上げが発動されても、中国ほど大きな影響を受けないと見られていることから、米国の圧力には屈しない姿勢を見せる可能性は高いと思われます。
ドル円は動きが少ない中でも、ややドル高傾向に傾いているように見えます。日足の「200日移動平均線」が位置する、111円30銭前後が目先の重要な節目と見ていますが、すでにある程度の材料を消化しての現在の値位置です。ここから「200日移動平均線」をしっかりと抜け切るには、それなりの支援材料が不可欠と思われます。目先の材料とすれば、引き続きワシントンで行われる米中通商協議と来週27、28日にベトナムのハノイで行われる第二回米朝首脳会談ということになります。いずれも緊張が和らぐと見られていますが、果たしてどの程度のドル支援材料になるのかは不明です。あるいは、「材料出尽くし」ということも考えられます。本日のドル円は110円40銭〜111円20銭程度を予想します。
What's going on?
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 1/3 | ティムクック・アップルCEO | 「主要新興市場で幾らか苦戦するとは予想していたが、特に中国圏でこれほどの経済鈍化は見込んでいなかった」売上げ高の下方修正発表時に | ドル円108円台から104円台に急落 |
| 1/4 | パウエル・FRB議長 | 「景気拡大の軌道を維持する上で適切だと判断した場合は、われわれは政策を迅速かつ柔軟に調整し、経済を支える手段全てを活用する用意を整える」AEAの年次会合で。 | ドル円小幅に上昇。NYダウ6746ドルの急騰 |
| 1/7 | ボスティック・アトランタ連銀総裁 | 「今年に入る前、1年前に私は、2019年の利上げ回数を2回とみていた。今では19年は1回だとみる」アトランタのロータリークラブの講演で。 | -------- |
| 1/9 | ブラード・セントルイス連銀総裁 | 「これ以上利上げをした場合、米国経済はリッセンションに陥る恐れがあることを懸念している。」WSJ紙とのインタビューで。 | -------- |
| 1/15 | ドラギ・ECB総裁 | 「域内の価格圧力をさらに高め、総合インフレ率の中期的な展開を後押しするため、大規模な金融緩和が依然必要」欧州議会で。 | ユーロドル1.14台から1.13台後半まで下落 |
| 1/22 | クドロー・国家経済会議(NEC)委員長 | 「今月末のワシントンでの劉鶴副首相との会合が非常に重要であり、決定的なものになるだろう」CNBCとのインタビューで。 | ドルと株価が小幅に反発 |
| 1/23 | ハセット・大統領経済諮問委員会(CEA)委員長 | 「米政府機関の一部閉鎖が3月末まで続けば、第1四半期は経済成長がゼロになる可能性がある」。 | ドル円と株価を下押し |
| 1/23 | 王岐山・中国副主席 | 「単独行動主義と保護主義、ポピュリズムに脅かされている。弱いものいじめや、自国至上主義に基づく行動は拒絶する」ダボス会議の講演で。 | -------- |
| 1/24 | ロス・米商務長官 | 「米国と中国は貿易戦争の終結を強く願っているが、結末がどうなるかは中国が経済改革を深化させ、市場を一段と開放するかどうかにかかっている」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |
| 1/24 | ドラギ・ECB総裁 | 「成長リスクは下方方向に転じた。特に地政学的要因に関する不透明感の持続と保護主義の脅威がセンチメントの重しとなっている」理事会後の記者会見で。 | ユーロドル1.1375水準1.1290前後まで下落 |
| 1/30 | パウエル・FRB議長 | 「経済と国外の不確実性が相反する中で、視界が一段とよくなるのを辛抱強く待ち、政策運営では経済データに依存するという常識的なアプローチを取る」FOMC後の会見で。 | ドル円大幅に下落。株価と債券は急騰 |
| 2/5 | 長井・元日銀国際局 | 「米中貿易摩擦や中国経済への懸念などから円相場が今年前半に1ドル=95円程度まで円高になる可能性があり、その時は安倍政権との関係からも、日銀が何もやらないというのはないだろう」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |
| 2/5 | トランプ・米大統領 | 「私は中国の習近平国家主席に多大な敬意を抱いており、米政権は現在、中国との新たな通商合意に向けて作業をしている」「しかし、合意には不公正な貿易慣行を終わらせ、米国の恒常的赤字を減らし、米国民の雇用を守るように、本物の構造改革が盛り込まれる必要がある」一般教書演説で。 | ドル円大幅に下落 |
| 2/6 | イエレン前・FRB議長 | 「次の行動が利下げになる可能性は確かにあるが、利下げ・利上げ両方の可能性がある」CNBCとのインタビューで。 | -------- |
| 2/13 | ポステック・アトランタ連銀総裁 | 「全てが予想通りに展開すれば、私は2019年に1回の利上げを予想する」、「経済は2018年ほど力強くはならないが、長期の潜在成長率は上回るというのがわれわれの予想だ」ダブリンで開催されたフォーラムで。 | -------- |
| 2/19 | FOMC議事録 | 「ほぼ全ての参加者が、当局保有資産の縮小を年内に停止する計画をそう遠くない将来に発表するのが望ましいとの考えを示した」1月29−30日開催の議事録で。 | 米国株が上昇 |



