今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2019年3月1日(金)


本日のアナリストレポートは執筆者の都合により休載させて頂きます。
読者の皆様には申し訳ございませんが、ご容赦くださいますようお願い申し上げます。






2019年2月28日(木) 「ドル円再び111円台に反発」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 東京時間に110円36銭まで売られたドル円は再び反発。米長期金利が上昇したことや、英議会が離脱に関する政府方針を承認したことで円売りが強まり111円07銭まで上昇。
  • ユーロドルは1.13台半ばから後半で小動き。
  • 株式市場はまちまちながら、ダウは続落。ライトハイザーUSTR代表が、楽観的な米中通商協議の見通しをけん制する発言を行ったことが材料となった。ナスダックは小幅ながら反発。
  • 債券相場は反落。長期金利は2.68%台まで上昇。
  • 金は続落。在庫が予想以上に減少していた原油は大幅に続伸し57ドルに迫る。
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 1月中古住宅販売件数成約指数 → 4.6%
 12月耐久財受注 → 1.2%
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ドル/円 110.53 〜 111.07
ユーロ/ドル 1.1362 〜 1.1395
ユーロ/円 125.93 〜 126.34
NYダウ −72.82 → 25,985.16ドル
GOLD −7.30 → 1321.20ドル
WTI +1.44 → 56.94ドル
米10年国債 +0.047 → 2.682%

本日の注目イベント

  • 日 1月鉱工業生産
  • 独 独2月消費者物価指数(速報値)
  • 米 10−12月GDP(速報値)
  • 米 新規失業保険申請件数
  • 米 2月シカゴ購買部協会景気指数
  • 米 クラリダ・FRB副議長講演
  • 米 ボスティック・アトランタ連銀総裁講演
  • 米 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁講演
  • 米 カプラン・ダラス連銀総裁講演
  • 米 ブラード・セントルイス連銀総裁講演

111円台定着に失敗し、じりじりと値を下げてきたドル円は、昨日の東京時間には110円36銭前後まで売られ、上値を試して失敗したため「今度は下値を試す展開」かと思われましたが、そのレベルを底値に大きく反発し、111円台まで上昇しました。

パウエル議長は前日に続き昨日は下院で証言を行いました。議長は辛抱強いアプローチが正当化されるとの前日の見解を繰り返したに留まり、市場への影響はありませんでしたが、影響を与えたのは「伏兵」のライトハイザーUSTR代表の証言でした。ライトハイザー氏は27日、下院歳入委員会で証言を行い、中国が米側の要求に応じて譲歩するかどうかを判断するのは時期尚早だと発言し、「より公平な条件をもたらす著しい構造的変化を米政権は求めている。知的財産権や技術移転の問題に関しては特にそうだ」と指摘し、米中の間で議題になった問題は「あまりにも深刻なため、追加購入の約束では解決されない」と述べ、米中通商協議に対する楽観的な見方をけん制しました。(ブルームバーグ)トランプ大統領との不仲が噂さされるライトハイザー氏ですが、ここでも今回の協議の成果を評価しているトランプ大統領とは立場を異にし、両者の間にある「溝」を感じる印象です。

米朝首脳会談がハノイで始まりましたが、まずは良い出だしだったという印象です。トランプ氏は初回会談の成功に続いて、「今回も同等かそれ以上の成功を期待している」と述べたのに対して、金委員長は、「全ての人に喜んでもらえる素晴らしい成果を出せると確信している。最善を尽くす」と言明しました。焦点は米国が望む「完全非核化」を金委員長が受け入れるかどうかですが、北朝鮮側も、仮に受け入れるとしてもそれなりの要求を求めてくることが予想されます。完全非核化を受け入れれば、経済支援を行い、成長率が急速に伸び、北朝鮮は豊かな国になれるといった「甘言」だけで、金委員長が首を縦に振るとも思えません。本日、2日目の会談が注目されます。

米朝首脳会談は相場への影響はほぼないと思われます。足元の材料は「Brexit」と、ややきな臭くなってきたインドとパキスタンの状況です。英国では昨日、メイ首相が提案したEU離脱を巡る政府方針を下院が承認しました。今後はEUとの離脱合意案の見直しに向けた協議を経て、3月12日までに修正案を下院で採決し、否決された場合は「合意なき離脱」の是非を問い、さらに否決されたら3月29日と決められている離脱期限の延長を議会に諮ると、メイ首相は約束しています。離脱期限が迫る中、「再国民投票」の可能性も含めてぎりぎりまで混乱が続きそうです。

本日のドル円ですが、再び111円を試す雰囲気ですが、111円台を維持できるかどうかが、再度注目されます。111円台が維持できなくても、110円台後半で推移しているようなら、日足の200日移動平均線を試すチャンスはあるのではないかと予想します。予想レンジが110円50銭〜111円30銭といったところでしょうか。


明日の「アナリストレポート」は都合によりお休みとさせていただきます。読者の皆様にはご迷惑をおかけしますが、ご理解のほど宜しくお願い申し上げます。

What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時     発言者     内容   市場への影響   
1/3 ティムクック・アップルCEO 「主要新興市場で幾らか苦戦するとは予想していたが、特に中国圏でこれほどの経済鈍化は見込んでいなかった」売上げ高の下方修正発表時に ドル円108円台から104円台に急落
1/4 パウエル・FRB議長 「景気拡大の軌道を維持する上で適切だと判断した場合は、われわれは政策を迅速かつ柔軟に調整し、経済を支える手段全てを活用する用意を整える」AEAの年次会合で。 ドル円小幅に上昇。NYダウ6746ドルの急騰
1/7 ボスティック・アトランタ連銀総裁 「今年に入る前、1年前に私は、2019年の利上げ回数を2回とみていた。今では19年は1回だとみる」アトランタのロータリークラブの講演で。 --------
1/9 ブラード・セントルイス連銀総裁 「これ以上利上げをした場合、米国経済はリッセンションに陥る恐れがあることを懸念している。」WSJ紙とのインタビューで。 --------
1/15 ドラギ・ECB総裁 「域内の価格圧力をさらに高め、総合インフレ率の中期的な展開を後押しするため、大規模な金融緩和が依然必要」欧州議会で。 ユーロドル1.14台から1.13台後半まで下落
1/22 クドロー・国家経済会議(NEC)委員長 「今月末のワシントンでの劉鶴副首相との会合が非常に重要であり、決定的なものになるだろう」CNBCとのインタビューで。 ドルと株価が小幅に反発
1/23 ハセット・大統領経済諮問委員会(CEA)委員長 「米政府機関の一部閉鎖が3月末まで続けば、第1四半期は経済成長がゼロになる可能性がある」。 ドル円と株価を下押し
1/23 王岐山・中国副主席 「単独行動主義と保護主義、ポピュリズムに脅かされている。弱いものいじめや、自国至上主義に基づく行動は拒絶する」ダボス会議の講演で。 --------
1/24 ロス・米商務長官 「米国と中国は貿易戦争の終結を強く願っているが、結末がどうなるかは中国が経済改革を深化させ、市場を一段と開放するかどうかにかかっている」ブルームバーグとのインタビューで。 --------
1/24 ドラギ・ECB総裁 「成長リスクは下方方向に転じた。特に地政学的要因に関する不透明感の持続と保護主義の脅威がセンチメントの重しとなっている」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.1375水準1.1290前後まで下落
1/30 パウエル・FRB議長 「経済と国外の不確実性が相反する中で、視界が一段とよくなるのを辛抱強く待ち、政策運営では経済データに依存するという常識的なアプローチを取る」FOMC後の会見で。 ドル円大幅に下落。株価と債券は急騰
2/5 長井・元日銀国際局 「米中貿易摩擦や中国経済への懸念などから円相場が今年前半に1ドル=95円程度まで円高になる可能性があり、その時は安倍政権との関係からも、日銀が何もやらないというのはないだろう」ブルームバーグとのインタビューで。 --------
2/5 トランプ・米大統領 「私は中国の習近平国家主席に多大な敬意を抱いており、米政権は現在、中国との新たな通商合意に向けて作業をしている」「しかし、合意には不公正な貿易慣行を終わらせ、米国の恒常的赤字を減らし、米国民の雇用を守るように、本物の構造改革が盛り込まれる必要がある」一般教書演説で。 ドル円大幅に下落
2/6 イエレン前・FRB議長 「次の行動が利下げになる可能性は確かにあるが、利下げ・利上げ両方の可能性がある」CNBCとのインタビューで。 --------
2/13 ポステック・アトランタ連銀総裁 「全てが予想通りに展開すれば、私は2019年に1回の利上げを予想する」、「経済は2018年ほど力強くはならないが、長期の潜在成長率は上回るというのがわれわれの予想だ」ダブリンで開催されたフォーラムで。 --------
2/19 FOMC議事録 「ほぼ全ての参加者が、当局保有資産の縮小を年内に停止する計画をそう遠くない将来に発表するのが望ましいとの考えを示した」1月29−30日開催の議事録で。 米国株が上昇
2/26 パウエル・FRB議長 「この先、われわれの政策判断は引き続きデータ次第となり、経済情勢や見通しの展開に伴い、新たな情報を考慮する。海外の一部主要経済で成長が減速しており、中国と欧州で特に顕著だ」上院での議会証言で。 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和