2019年3月14(木) 「英議会での可決を受けポンド急騰」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は買い優勢の中、111円48銭まで上昇したが、今回も111円台半ばが抜け切れずに反落。111円01銭まで売られ、111円20−25銭で取引を終える。
- 英議会が「合意なき離脱」を回避する案を可決したことでポンドドルは急伸。前日の高値を大きく抜き、1.3382前後まで買い戻しが進み、2018年6月以来となる高値を記録。
- 株式市場はボーイング株が引き続き売られたものの反発。ダウは148ドル上げ、S&P500は4カ月ぶりの高値に。
- 金は続伸し、1300ドル台を回復。原油価格も在庫の減少を材料に1.39ドル上昇し、一気に58ドル台半ばまで買われる。
米2月生産者物価指数 → 0.1%
米1月耐久財受注 → 0.4%
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| ドル/円 | 111.01 〜 111.47 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.1291 〜 1.1339 |
| ユーロ/円 | 125.64 〜 126.03 |
| NYダウ | +148.23 → 25,702.89ドル |
| GOLD | +11.20 → 1309.30ドル |
| WTI | +1.39 → 58.47ドル |
| 米10年国債 | +0.020 → 2.621% |
本日の注目イベント
- 豪 豪3月ウエストパック消費者信頼感指数
- 中 中国 2月小売売上高
- 中 中国 2月鉱工業生産
- 独 独2月消費者物価指数(改定値)
- 米 新規失業保険申請件数
- 米 2月輸入物価指数
- 米 1月新築住宅販売件数
昨日も市場の「主役」は英議会であり、ポンドでした。英議会は13日、EUからの「合意なき離脱」を回避する案を賛成多数で可決しました。下院は合意なき離脱を拒否する案を賛成321、反対278で可決し、今後は、離脱期限の延期と、離脱条件の根本的な見直しに道を開いた格好になります。議会は本日、3月29日の離脱期限の延長をEUに申請するかどうかを採決することになっています。
メイ首相は下院で、議会はこの決定がもたらす結果に立ち向かわなければならないと発言し、近く合意がまとまれば、EUに短期間の離脱延期を求めるつもりだと述べました。また首相は、合意できなければ延期ははるかに長期にわたるだろうと指摘しています(ブルームバーグ)議会での可決を受け、市場は「ポジィティブ・サプライズ」と受けとめ、ポンドの買い戻しが急速に膨らんだ模様です。ポンドドルは1.32台から1.33台後半まで急騰し、対円でも149円目前までポンド高が進み、連日荒っぽい動きが続いています。
ドル円は欧州市場の流れを受け朝方は底堅く推移していましたが、トランプ大統領が事故のあった同機種のボーイング機の運行停止することを発表すると、株価が軟調となり、リスク回避の円買いが強まって、111円前後までドル売りが進んでいます。ドル円は111円台で一進一退を続けていますが、昨日も述べたように、米長期金利の低下傾向を勘案すると、どちらかと言えば下落の可能性が高いと見ています。ただ、金利の低下は米国だけではなく、ドイツや、フランス、英国やカナダなど主要国でも見られ、これは世界的な景気減速が背景かと思われます。米長期金利は下げたとはいえ、まだ2.6%台で、相対的に言えば高金利通貨の地位を占めています。ドル円のボラティリティーが低く、そう大きな値動きが予想できないとすれば、ドルを保有することにメリットがあり、「円キャリー」がドル円の下落を支えているとも考えられます。
本日もドル円にインパクトを与える材料は見当たりません。東京時間では静かな動きが予想され、レンジは110円80銭〜111円60銭程度を予想します。
What's going on?
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 2/5 | 長井・元日銀国際局 | 「米中貿易摩擦や中国経済への懸念などから円相場が今年前半に1ドル=95円程度まで円高になる可能性があり、その時は安倍政権との関係からも、日銀が何もやらないというのはないだろう」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |
| 2/5 | トランプ・米大統領 | 「私は中国の習近平国家主席に多大な敬意を抱いており、米政権は現在、中国との新たな通商合意に向けて作業をしている」「しかし、合意には不公正な貿易慣行を終わらせ、米国の恒常的赤字を減らし、米国民の雇用を守るように、本物の構造改革が盛り込まれる必要がある」一般教書演説で。 | ドル円大幅に下落 |
| 2/6 | イエレン前・FRB議長 | 「次の行動が利下げになる可能性は確かにあるが、利下げ・利上げ両方の可能性がある」CNBCとのインタビューで。 | -------- |
| 2/13 | ポステック・アトランタ連銀総裁 | 「全てが予想通りに展開すれば、私は2019年に1回の利上げを予想する」、「経済は2018年ほど力強くはならないが、長期の潜在成長率は上回るというのがわれわれの予想だ」ダブリンで開催されたフォーラムで。 | -------- |
| 2/19 | FOMC議事録 | 「ほぼ全ての参加者が、当局保有資産の縮小を年内に停止する計画をそう遠くない将来に発表するのが望ましいとの考えを示した」1月29−30日開催の議事録で。 | 米国株が上昇 |
| 2/26 | パウエル・FRB議長 | 「この先、われわれの政策判断は引き続きデータ次第となり、経済情勢や見通しの展開に伴い、新たな情報を考慮する。海外の一部主要経済で成長が減速しており、中国と欧州で特に顕著だ」上院での議会証言で。 | -------- |
| 2/27 | バイトマン・ドイツ連銀総裁 | 「ECBの利上げ再開は2020年にずれ込むと投資家が予想するのは妥当だ」ドイツが「今年にかけて、下振れを経験しており、成長率は潜在成長率をかなり下回る可能性があるが、それでもまだプラス成長だ」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |
| 3/2 | トランプ・米大統領 | 「私は強いドルを好むが、米国にすばらしく作用するドルが望ましいと考え、米国が他国とのビジネスを行うことができなくなるほどの強すぎるドルは望んでいない。FRBには量的引き締めを愛し、非常に強いドルを好むジェントルマンがいる」メリーランド州の会合で。 | -------- |
| 3/7 | ドラギ・ECB総裁 | 「地政学的要因と保護主義の脅威、脆弱性に関連した不透明感の持続が景況感に影響を与えているもようだ。ユーロ圏の成長見通しを取り巻くリスクは、依然として下振れ方向に傾斜している」 理事会後の会見で。 | ユーロドル1.13台〜1.1176まで下落。ユーロ円126円台〜124円台に。 |
| 3/10 | 易綱・中国人民銀行総裁 | 「中国は為替相場を競争、輸出拡大、貿易摩擦の手段に絶対使わない」記者会見で。 | -------- |
| 3/12 | メイ・英国首相 | 「合意なき離脱に反対票を投じ、離脱延期に賛成票を投じたからといって、われわれが直面している問題は解決しない。われわれが交渉した合意案が最善で、また唯一入手可能な合意案だと信じている」修正案が議会で否決された後に。 | -------- |
| 3/12 | ライトハイザー・USTR代表 | 「現在の関税が今後どうなるかにかかわらず、合意が破られた場合に関税を引き上げる権利を米国は維持しなければならない」 | -------- |



