2019年3月18(月) 「ドル円軟調な米経済指標に下落」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は東京時間に111円90銭まで買われたが、NYでは軟調な経済指標からドルが下落。111円38銭前後まで売られ、111円45−55銭で越週。
- ユーロドルは反発。1.1345までユーロ高が進み、終始1.13台で推移。
- 株式市場は上昇。中国が景気刺激策の堅持を表明したことで、ダウは138ドル高。ナスダックとS&P500も揃って上昇。
- 債券相場は上昇。長期金利は2.6%を割り込み、1月初旬以来となる2.58%台まで低下。
- 金は反発し、原油は小幅に反落。
米3月NY連銀製造業景況指数 → 3.7%
米2月鉱工業生産 → 0.1%
米2月設備稼働率 → 78.2%
米3月ミシガン大学消費者マインド(速報値)→ 97.8
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| ドル/円 | 111.38 〜 111.73 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.1300 〜 1.1345 |
| ユーロ/円 | 126.12 〜 126.50 |
| NYダウ | +138.93 → 25,848.87ドル |
| GOLD | +7.80 → 1302.90ドル |
| WTI | −0.09 → 58.52ドル |
| 米10年国債 | −0.043 → 2.587% |
本日の注目イベント
- 日 2月貿易収支
- 日 1月鉱工業生産(確定値)
- 欧 ユーロ圏1月貿易収支
- 米 3月NAHB住宅市場指数
中国は4月1日付で付加価値税を引き下げ、経済下押し圧力への対応として大規模減税などを実施すると、全人代の閉幕に際し李克強首相が記者会見で表明しました。李首相は、「経済への下押し圧力に対応して強い措置を取る必要がある」と述べ、さらに、「無差別なアプローチは短期的にはうまくいくかもしれないが、将来の問題につながる可能性がある。従って、これは実行可能な選択肢ではない。われわれの選択は市場参加者が活性化することだ」と語り、暗に、トランプ政権が仕掛けた貿易戦争を批判しています。 (ブルームバーグ)減税の規模は2兆元(約33兆円)との見方が有力です。
景気減速が鮮明な中国は、あらゆる景気刺激策を駆使し、これ以上の景気の落ち込みを防ぎたいところです。そのためには、まだ最終合意には至っていない、米国との通商協議をまとめ、米国による関税引き上げは何としても避けなければなりません。ただ、そのためにはトランプ大統領と習近平国家主席が直接会い、会談する必要があります。当初、今月27日あたりに予定されていた首脳会談は4月にずれ込む見込みですが、香港の有力紙は会談が6月にずれ込むと報じています。
トランプ大統領がメキシコ国境での壁建設費を確保するために行った「非常事態宣言」の先行きもそう簡単ではないようです。米上院はこの「非常事態宣言」を無効とする決議案を14日可決しました。上院は与党共和党が過半数を維持している「安全圏」と見られていましたが、共和党から12人の造反があり、無効が決議された模様です。さらに、トランプ大統領はこれに対しては「拒否権」を発動しており、何としても資金の確保を狙っています。議会も、拒否権を無効としたいところですが、これには議会の3分の2以上の反対が必要で、造反者が出たとはいえ、これを覆すことは難しそうです。ただ、司法の判断も残されており、先行きは不透明です。
ドル円は先週末111円90銭まで買われましたが、今回も112円乗せには失敗しています。112円がやや「壁」になりつつあるように思えますが、それでも米長期金利が2.6%を大きく割り込んでいる状況では、ドル円は健闘していると言えます。先週も触れましたが、米金利は低下したとはいえ、まだ主要国の中では「高い」と見られていることなど、ドルに魅力があるということでしょうか。ただ、このままの状況が続くかどうかは非常に不安であり、懸念されます。何かのタイミングでドル円が米長期金利の低下傾向に「収斂」されてくることも十分考えられます。その時は ドル円のボラティリティーも急速に上昇すると予想されます。本日のドル円は111円20銭〜112円程度を予想します。
What's going on?
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 2/5 | 長井・元日銀国際局 | 「米中貿易摩擦や中国経済への懸念などから円相場が今年前半に1ドル=95円程度まで円高になる可能性があり、その時は安倍政権との関係からも、日銀が何もやらないというのはないだろう」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |
| 2/5 | トランプ・米大統領 | 「私は中国の習近平国家主席に多大な敬意を抱いており、米政権は現在、中国との新たな通商合意に向けて作業をしている」「しかし、合意には不公正な貿易慣行を終わらせ、米国の恒常的赤字を減らし、米国民の雇用を守るように、本物の構造改革が盛り込まれる必要がある」一般教書演説で。 | ドル円大幅に下落 |
| 2/6 | イエレン前・FRB議長 | 「次の行動が利下げになる可能性は確かにあるが、利下げ・利上げ両方の可能性がある」CNBCとのインタビューで。 | -------- |
| 2/13 | ポステック・アトランタ連銀総裁 | 「全てが予想通りに展開すれば、私は2019年に1回の利上げを予想する」、「経済は2018年ほど力強くはならないが、長期の潜在成長率は上回るというのがわれわれの予想だ」ダブリンで開催されたフォーラムで。 | -------- |
| 2/19 | FOMC議事録 | 「ほぼ全ての参加者が、当局保有資産の縮小を年内に停止する計画をそう遠くない将来に発表するのが望ましいとの考えを示した」1月29−30日開催の議事録で。 | 米国株が上昇 |
| 2/26 | パウエル・FRB議長 | 「この先、われわれの政策判断は引き続きデータ次第となり、経済情勢や見通しの展開に伴い、新たな情報を考慮する。海外の一部主要経済で成長が減速しており、中国と欧州で特に顕著だ」上院での議会証言で。 | -------- |
| 2/27 | バイトマン・ドイツ連銀総裁 | 「ECBの利上げ再開は2020年にずれ込むと投資家が予想するのは妥当だ」ドイツが「今年にかけて、下振れを経験しており、成長率は潜在成長率をかなり下回る可能性があるが、それでもまだプラス成長だ」ブルームバーグとのインタビューで。 | -------- |
| 3/2 | トランプ・米大統領 | 「私は強いドルを好むが、米国にすばらしく作用するドルが望ましいと考え、米国が他国とのビジネスを行うことができなくなるほどの強すぎるドルは望んでいない。FRBには量的引き締めを愛し、非常に強いドルを好むジェントルマンがいる」メリーランド州の会合で。 | -------- |
| 3/7 | ドラギ・ECB総裁 | 「地政学的要因と保護主義の脅威、脆弱性に関連した不透明感の持続が景況感に影響を与えているもようだ。ユーロ圏の成長見通しを取り巻くリスクは、依然として下振れ方向に傾斜している」 理事会後の会見で。 | ユーロドル1.13台〜1.1176まで下落。ユーロ円126円台〜124円台に。 |
| 3/10 | 易綱・中国人民銀行総裁 | 「中国は為替相場を競争、輸出拡大、貿易摩擦の手段に絶対使わない」記者会見で。 | -------- |
| 3/12 | メイ・英国首相 | 「合意なき離脱に反対票を投じ、離脱延期に賛成票を投じたからといって、われわれが直面している問題は解決しない。われわれが交渉した合意案が最善で、また唯一入手可能な合意案だと信じている」修正案が議会で否決された後に。 | -------- |
| 3/12 | ライトハイザー・USTR代表 | 「現在の関税が今後どうなるかにかかわらず、合意が破られた場合に関税を引き上げる権利を米国は維持しなければならない」 | -------- |



