今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2019年3月27(水) 「ドル円反発し110円台半ばへ」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は反発。米長期金利が上昇したことや株価も揃って反発したことで買い戻しが優勢となり、110円69銭までドル高に。
  • ユーロドルは売られる。1.1263までユーロ安が進み、今回も1.12台を維持できるのかが注目される。
  • 株式市場は主要指数が揃って上昇。原油高からエネルギーセクターが買われ、ダウは140ドル高で取引を終える。
  • 債券市場は反落。このところの上昇に利益確定の売りも出て下落。長期金利は2.42%台へと上昇。
  • ドルが反発したことで金は4日ぶりに下落。原油価格は大幅に上昇し、60ドルに迫る。
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2月住宅着工件数        → 116.2万件
2月建設許可件数        → 129.6万件
3月消費者信頼感指数      → 124.1
1月FHFA住宅価格指数    → 0.6%
1月ケース・シラ−住宅価格指数 → 3.6%
3月リッチモンド連銀製造業指数 → 10
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ドル/円 110.38 〜 110.69
ユーロ/ドル 1.1263 〜 1.1311
ユーロ/円 124.52 〜 124.98
NYダウ +140.90 → 25,657.73ドル
GOLD −7.60 → 1315.00ドル
WTI +1.12 → 59.94ドル
米10年国債 +0.025 → 2.423%

本日の注目イベント

  • 中 中国 2月工業利益
  • 欧 ドラギ・ECB総裁講演
  • 米 1月貿易収支
  • 米 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁講演
  • 加 カナダ1月貿易収支

ドル円は110円台を回復し、NY市場では110円69銭までドルの買い戻しが進みました。伏線は昨日の東京株式市場にあったように思います。昨日は3月決算企業の配当を受け取る最終日で、いわゆる「配当取り」の買いも見込めましたが、日経平均株価はほぼ全面高の451円高で取引きを終えました。前日、今年最大の下げ幅を記録しましたが、その下げ幅の7割を埋める荒っぽい動きでした。株価の「下落スパイラル」を東京市場で断ち切ったことが昨日のNY市場での株高につながったと思われ、ひとまずリスク回避の流れが後退した形です。

中国の習近平国家主席が欧州を訪問し、昨日はドイツのメルケル首相、フランスのマクロン大統領、それにユンケル欧州委員長を交えて会談を行っています。米国との関係が冷えていることで、習主席は欧州との蜜月をアピールしたかったようですが、対する欧州側も、中国がエアバスに350億ドル(約3兆8700億円)もの大型発注を行ったこともあり、マクロン大統領は「中国には敬意を抱いており、対話と協力を進めていく決意だ」と述べ、習主席を賞賛していました。習主席も、「今後とも市場開放を続けていく」と語っています。欧州の域内では中国に対する対応もそれぞれで、各国の判断にまかせていますが、全体としては中国との関係を発展させるとの方針を維持しており、米国の対応とは異にしています。

英国のEU離脱問題は依然として混乱していますが、英議会は本日、首相案にかわる複数の案について採決するもようです。メイ首相は3回目の離脱案を28日議会に諮り、採決を仰ぐ意向のようですが、閣僚の中には、可決が確実にならない限り下院で再び採決にかけることはしないとしている人が多いようで、先行きは依然として不透明です。3回目の離脱案が可決されれば、離脱は5月22日まで延期され、否決されると、離脱期限は現時点では4月12日となっています。

本日もドル円は小じっかりといったところでしょう。ドル円は今週25日に109円71銭まで売られ、今その下落幅を埋めている途中です。今回の下落が今月5日の112円14銭をピークに始まったとすれば、下落幅は2円43銭となります。半値戻しは110円92銭前後となり、上値ではまずこの水準が意識されそうです。その辺りを考慮して、本日のレンジは110円10銭〜110円90銭程度を予想します。

What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時     発言者     内容   市場への影響   
2/5 長井・元日銀国際局 「米中貿易摩擦や中国経済への懸念などから円相場が今年前半に1ドル=95円程度まで円高になる可能性があり、その時は安倍政権との関係からも、日銀が何もやらないというのはないだろう」ブルームバーグとのインタビューで。 --------
2/5 トランプ・米大統領 「私は中国の習近平国家主席に多大な敬意を抱いており、米政権は現在、中国との新たな通商合意に向けて作業をしている」「しかし、合意には不公正な貿易慣行を終わらせ、米国の恒常的赤字を減らし、米国民の雇用を守るように、本物の構造改革が盛り込まれる必要がある」一般教書演説で。 ドル円大幅に下落
2/6 イエレン前・FRB議長 「次の行動が利下げになる可能性は確かにあるが、利下げ・利上げ両方の可能性がある」CNBCとのインタビューで。 --------
2/13 ポステック・アトランタ連銀総裁 「全てが予想通りに展開すれば、私は2019年に1回の利上げを予想する」、「経済は2018年ほど力強くはならないが、長期の潜在成長率は上回るというのがわれわれの予想だ」ダブリンで開催されたフォーラムで。 --------
2/19 FOMC議事録 「ほぼ全ての参加者が、当局保有資産の縮小を年内に停止する計画をそう遠くない将来に発表するのが望ましいとの考えを示した」1月29−30日開催の議事録で。 米国株が上昇
2/26 パウエル・FRB議長 「この先、われわれの政策判断は引き続きデータ次第となり、経済情勢や見通しの展開に伴い、新たな情報を考慮する。海外の一部主要経済で成長が減速しており、中国と欧州で特に顕著だ」上院での議会証言で。 --------
2/27 バイトマン・ドイツ連銀総裁 「ECBの利上げ再開は2020年にずれ込むと投資家が予想するのは妥当だ」ドイツが「今年にかけて、下振れを経験しており、成長率は潜在成長率をかなり下回る可能性があるが、それでもまだプラス成長だ」ブルームバーグとのインタビューで。 --------
3/2 トランプ・米大統領 「私は強いドルを好むが、米国にすばらしく作用するドルが望ましいと考え、米国が他国とのビジネスを行うことができなくなるほどの強すぎるドルは望んでいない。FRBには量的引き締めを愛し、非常に強いドルを好むジェントルマンがいる」メリーランド州の会合で。 --------
3/7 ドラギ・ECB総裁 「地政学的要因と保護主義の脅威、脆弱性に関連した不透明感の持続が景況感に影響を与えているもようだ。ユーロ圏の成長見通しを取り巻くリスクは、依然として下振れ方向に傾斜している」 理事会後の会見で。 ユーロドル1.13台〜1.1176まで下落。ユーロ円126円台〜124円台に。
3/10 易綱・中国人民銀行総裁 「中国は為替相場を競争、輸出拡大、貿易摩擦の手段に絶対使わない」記者会見で。 --------
3/12 メイ・英国首相 「合意なき離脱に反対票を投じ、離脱延期に賛成票を投じたからといって、われわれが直面している問題は解決しない。われわれが交渉した合意案が最善で、また唯一入手可能な合意案だと信じている」修正案が議会で否決された後に。 --------
3/12 ライトハイザー・USTR代表 「現在の関税が今後どうなるかにかかわらず、合意が破られた場合に関税を引き上げる権利を米国は維持しなければならない」 --------
3/21 パウエル・FRB議長 「海外経済の減速が米景気の逆風になってきた」「政策変更を明確に必要とするほど雇用とインフレの見通しが変わるには、しばらく時間がかかるかもしれない」FOMC後の記者会見で。 ドル円111円60銭前後から110円52銭まで下落。ユーロドル1.13台半ばから1.1448まで上昇。
3/25 エバンス・シカゴ連銀総裁 (利上げ見通しについて)「今は静止、停止して事態の推移を見守るのによい時期だ」、「FF金利が中立に近づいているのはほぼ確かだ」香港のイベントで。 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和