今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

「ドイツPMIさらに悪化」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場
  • ドル円は107円台半ばを中心に小動き。米国株が堅調に推移し、長期金利も動きがなかったことで値幅は21銭程度に収まる。
  • ユーロ圏製造業の一層の低迷と、ドイツのPMIがさらに悪化したことでユーロドルは下落。欧州時間に1.1台半ばまで売られたが、NYでは小動き。
  • 株式市場はまちまち。ダウは小幅に上昇したが、ナスダックとS&P500は続落。
  • 債券相場は横ばい。長期金利は1.72%台で推移。
  • 金は大幅に上昇。原油は反発。
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9月製造業PMI   → 51.0
9月サービス業PMI → 50.9
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ドル/円 107.35 〜 107.56
ユーロ/ドル 1.0980 〜 1.1000
ユーロ/円 118.03 〜 118.26
NYダウ +14.92 → 26,949.99ドル
GOLD +16.40 → 1,531.50ドル
WTI +0.55 → 58.64ドル
米10年国債 +0.005 → 1.727%

本日の注目イベント

  • 日 7月景気先行指数(CI)(改定値)
  • 日 黒田日銀総裁講演
  • 独 独9月ifo景況感指数
  • 米 7月ケース・シラ−住宅価格指数
  • 米 7月FHFA住宅価格指数
  • 米 9月リッチモンド連銀製造業指数
  • 米 9月消費者信頼感指数

ドイツの9月総合PMIは「49.1」と、前月の「51.7」から「2.8」ポイントも低下。節目の「50」を割り込み、2012年10月以来の低水準を記録しました。また、ユーロ圏の総合PMIも予想を下回り、今後もさらに低下するとの見方が優勢です。米中貿易戦争の影響を受け、ドイツでは自動車産業を中心に製造業の低迷が続いており、それがユーロ圏全体の足を引っ張っている状況です。

ECBのドラギ総裁は23日EU議会で証言を行い、先の理事会で決定した金融緩和パッケージの一部を政策委員が公に反対を表明したことについて、「異議が表明された形態が極めて重要な意味を持つ」とし、「ユーロ圏は多くの国から成る通貨同盟であるという状況から、これは特に重要だ。このような意思の表明は、ECBの決定の効果を損ねないよう注意して行うべきだ。この点は非常に重要だ」と述べました。理事会で決定した金融緩和措置を巡っては、オランダ中銀のクノット総裁や、ドイツ連銀のバイトマン総裁らが行き過ぎた措置だと発言しており、このことを念頭に置いた証言であると見られています。(ブルームバーグ)先のECB理事会では、緩和措置の決定が採決を行わないで決められた経緯があります。ドラギ総裁は、「決定には多くの賛成を得た」とし、ECBの慣行によるとして採決を行わずに緩和措置を決めましたが、これに対する批判の声があるようです。

ドル円はこれまで、108円を割り込み、107円台に入ると押し戻される展開が続いていましたが、先週金曜日辺りから、108円台には届かない状況が続き、緩やかにではありますが、上値を徐々に切り下げています。再びドルが105円方向に向かうのかどうかはまだ判然としませんが、109円台に乗せるにはさらなるドル支援材料が必要なことは明らかなようです。材料としては、引き続き米中通商協議とイラン問題が挙げられます。米中通商協議を巡っては、「中国の劉鶴副首相が貿易協議のため来週ワシントンを訪れる」と、ムニューシン財務長官が語っており、次官級協議を経て、再び閣僚級の協議が始まることになります。ただ、合意についての可能性は低く、トランプ大統領も「大統領選の翌日には」といった、あいまいな言い方をしています。来週の協議で急転直下合意に達するようだと、ドル円は大きく上昇すると思われますが、その可能性はかなり低いと見られます。

本日のドル円は107円20銭〜108円程度を予想します。

What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
9/23 ドラギ・ECB総裁 緩和措置を巡る一部の批判に対して、「ユーロ圏は多くの国から成る通貨同盟であるという状況から、これは特に重要だ。このような意思の表明は、ECBの決定の効果を損ねないよう注意して行うべきだ。この点は非常に重要だ」 --------
9/19 ピルズベリー・大統領アドバイザー 「トランプ大統領には貿易戦争をエスカレートさせる選択肢はあるだろうか。答えはイエスだ。関税は引き上げることができる。低水準にある関税率は、50%ないし100%への引き上げが可能だ」 ドル円108円台前半から107円84銭まで下落。
9/18 トランプ大統領 「ジェイ・パウエル氏とFRBはまたもや失敗した。根性も判断力もビジョンもない!ひどいコミュニケーターだ!」 --------
9/18 パウエル・FRB議長 「留意すべき情勢の中で米経済の力強さを維持し、継続するリスクに対する保険を提供するため、今回の措置を講じた」「FF金利の緩やかな調整で対応し得る。またそうすべき状況だ。景気拡大の維持に向け、適切に行動する」 ドル円小幅に上昇市、株価も反発。
9/16 トランプ大統領 「米金融当局のせいで、米国は競争する国々よりずっと高い金利を払っている。ジェイ・パウエルと金融当局が何も理解していないことは、そうした国々にとって信じられないほど幸運だ。そうした状況に加えて、今度は石油がやられた。大幅な金利低下、刺激策が必要だ」 --------
9/11 トランプ大統領 「FRBは米政策金利をゼロかそれ以下に引きさげるべきだ」、「パウエル議長と連邦準備制度は、ばか正直なために、他の国々が既にやっていることを米国は許さない。《愚か者たち》のせいでわれわれは一生に一度の機会を逃がしている」 --------
9/6 パウエル・FRB議長 「米経済に最も可能性の高い見通しは依然として、緩やかな成長と力強い労働市場に加え、インフレ率が当局の2%目標に近づくという好ましいものだ。ただ、世界的な景気減速や貿易政策を巡る不確実性、持続的な低インフレなどを含む大きなリスクは存在するため、それらに注視していく」 --------
9/4 ウイリアムズ・NY連銀総裁 「国内外の不確実性が、景気見通しと金融政策に関する私の思索において重要な要素になりつつある」 --------
9/2 中国商務省 米国の追加関税は(今年6月に行われた)大阪での米中首脳会談での合意に著しく反し、中国は強烈な不満と断固たる反対を表明する。 --------
9/1 中国国営の新華社通信 米国の経済的な戦争挑発と戦う中国の決意はより強くなっており、対抗措置はさらに毅然として、計画的で狙いを定めたものだ。ホワイトハウスのタリフマンが学ぶべき1つの事実は、中国経済が進行中の貿易戦争でもたらされた圧力に抵抗するのに十分力強く、回復力があるということだ。 --------
8/29 ラガルド・次期ECB総裁 「予見可能な将来において、極めて緩和的な金融政策を続ける必要があることは明らかだ。導入する措置の適切な組み合わせは、インフレ見通しに影響する衝撃の性質や金融市場の状況次第ということになる」 --------
8/27 ダッドリー・前NY連銀総裁 「利下げは2020年の大統領選でトランプ氏の再選を助けるようなもので、これを拒否するべきだ。このままの姿勢ではトランプ政権が貿易戦争のエスカレートという破滅的な道を歩むのを容認することになる。大統領選の敗北も含めて、そのリスクを背負うのは大統領自身だという、明確なシグナルを発信することが必要だ」 --------
8/26 トランプ大統領 「中国と交渉を再開する。とても大きなことが起きるだろう」 ドル円と株価急反発。
8/23 トランプ大統領 「われわれに中国は必要ない」「米国企業には中国からの生産移管を命じる」その後中国製品への関税率引き上げを発表。 ドル円106円台から105円台前半に。NYダウは623ドルの大幅下落。
8/23 パウエル・FRB議長 「金融政策は個人消費や設備投資に働きかける強力な手段だが、国際貿易のために確立された規則書にはならない」「政策対応の見本となるような先例がない」 --------
8/21 FOMC議事録 世界的な低調な成長見通しや通商政策を巡る不確実性の影響に対応し、そうした要因に伴う一段の下振れリスクに対する保険を掛け、さらにインフレ率が2%目標により速やかに戻るのを促進するため、政策決定に賛成票を投じたメンバーらは全体的な政策スタンスをより適切に位置づけることを目指した」「貿易を巡る不確実性が見通しへの根強い向かい風として留まり続ける」 --------
8/19 トランプ大統領 「米政策金利はかなり短期間に少なくとも100bp引き下げられるべきだ。恐らく何らかの量的緩和も伴うべきだ」 --------
8/14 トランプ大統領 「スプレッド(利回り差)はあまりに大きく、何も分かっていない。パウエル議長とFRBに他国は感謝している。ドイツなど多くの国はゲームに興じている!クレージーな逆イールドカーブ!われわれは簡単に大きな報酬と利益を手に入れるはずなのに、FRBがわれわれの妨げになっている。われわれは勝つだろう」 --------
8/14 ラード・セントルイス連銀総裁 「失業率は50年ぶりの低水準に近い。インフレ率は低位で安定している。やや低過ぎだと私は主張してきたが、基本的には低位安定だ。米景気はリセッションではない。よって、将来を戦略的に考えるのに適した時期だ」 --------
8/8 トランプ大統領 「米国の大統領として、私が非常に強いドルを喜ぶと考えている人もいるだろう。だが私は喜んでいない。他国と比較した米金融当局の高い金利水準は、ドルを高い水準で維持し、米国の素晴らしい製造企業が競争するのをより難しくしている」 --------
8/6 トランプ大統領 「(FRBの)無能ぶりは見るに堪えない。いとも簡単に対処できるのに。いずれにせよ、われわれは勝利する。当局はより大幅かつ早急な利下げを行い、そのひどい量的引き締めを即刻停止しなくてはならない」 --------
8/5 ムニューシン財務長官 「中国の直近の措置が作り出した不公正な競争上の優位を是正するため国際通貨基金(IMF)と協力する」米財務省が中国を為替操作国に認定したことについてコメント。 ドル円106円近辺から105円台半ばまで下落。
8/5 トランプ大統領 「為替操作だ。中国は自国通貨を歴史的な安値付近にまで押し下げた。これは<為替操作>と呼ばれる。Fedよ聞いているか?これは重大な違反で、時とともに中国の力を大きく弱めることになる」 --------
8/5 中国人民銀行 「一国主義や貿易保護主義、および対中追加関税などの影響で元相場は今日7元を突破した」人民元安が進み、声明文で。 ドル円106円台半ばから105円台後半へ。日経平均株価500円を超える下落。
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和