今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

「英、BREXITを巡り依然不透明」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場
  • ドル円は108円台半ばを挟んでもみ合い。材料難の中、米長期金利がBREXITの行方を巡り低下したことで、108円44銭まで売られる。
  • ユーロドルは小幅に下落。英議会の混乱から1.1117まで売られ、前日の水準を切り下げる。
  • 株式市場は小幅に下落。前日は揃って上昇したが、この日はBREXITの不透明さが重石となり、ダウは39ドル下げる。
  • 債券相場は小幅に上昇。長期金利は1.76%へとやや低下。
  • 金は反落し、原油は続伸。
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9月中古住宅販売件数 → 538万件
10月リッチモンド連銀製造業指数 → 8
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ドル/円 108.44 〜 108.63
ユーロ/ドル 1.1117 〜 1.1154
ユーロ/円 120.58 〜 121.05
NYダウ −39.54 → 26,788.10ドル
GOLD −0.60 → 1,487.50ドル
WTI +0.85 → 54.16ドル
米10年国債 −0.039 → 1.761%

本日の注目イベント

  • 欧 ユーロ10月消費者信頼感指数(速報値)
  • 米 8月FHFA住宅価格指数
  • 米 企業決算 → イーベイ、キャタピラー、テスラ、ブラックストーン、ボーイング、マイクロソフト

ドル円は引き続き108円台で推移し、値幅も限定的となり、やや膠着感が強まってきました。日米欧中銀の金融政策決定会合前ということもあり、材料難から取引を手控える市場参加者も多いのではないかと思われます。これが「嵐の前の静けさ」なのか、あるいは単なる相場の手詰まりなのか、現時点では分かりませんが、前者であることを願っています。

BREXITを巡りイギリス議会は依然混沌としています。ジョンソン首相がEUと合意した離脱協定案を速やかに実現させる計画を議会が阻止したことでポンドは売られています。首相が離脱計画を実現するために必要な関連法「離脱協定法案」を短期で審議する提案について、英議会下院は反対322、賛成308の反対多数で否決されました。首相府の報道官は裁決後、政府は離脱協定法案を巡る議会の進行を一時停止するが、撤回はしないと発言していますが、これで残る9日でイギリスをEUから離脱させるジョンソン氏の計画は頓挫し、EU離脱の先行きは依然不透明のままです。

米企業決算がピークを迎えます。これまでの決算発表では、IT関連企業の決算が比較的好調で、ナスダック指数を押し上げている面もあります。本日もキャタピラー、ブラックストーン、ボーイング、マイクロソフトなど、注目度の高い企業の決算発表が予定されています。その中でも特にキャタピラーは中国銘柄の本命といわれ、ある意味、米中貿易戦争を象徴する企業になります。好決算であれば、米中関係がポジティブに捉えられ、決算が悪ければネガティブに捉えられる可能性があり、ドル円の下押し要因と見ることができます。米中貿易に関連して、中国は米国に対する年24億ドル(約2600億円)相当の報復関税を求め、世界貿易機関(WTO)に協議を申し立てました。米国は7年前のオバマ政権時代に感熱紙や圧力管、台所の棚など中国に対する相殺関税措置を発動しており、これを不当だとして申請したものです。(ブルームバーグ)米中貿易協議では部分合意にこぎつけたところで、これがあらたな火種になる可能性が懸念されます。

日本でも四半期決算が来週あたりから本格化します。株価の行方がドル円にも少なからず影響を与えると思われ、東京タイムでは日経平均株価の動きにも目配りが必要です。

本日も材料的にはパッとしません。予想外のニュースでも飛び込んで来ないかぎり、大きな動きはないでしょう。本日のレンジは108円20銭〜108円80銭程度と予想します。

What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
10/19 劉鶴・中国副首相 「中国と米国は多くの側面で大きく前進し、第一段階の合意に向け重要な基盤を築いた」、「中国は平等を相互尊重に基づいて双方の中核的な懸案事項に対処するため米国と協力して取り組む用意がある」 --------
10/15 ブラード・セントルイス連銀総裁 「今後の会合で追加の保険を検討する必要がある」 --------
10/15 ギータ・ゴピナート・IMFチーフエコノミスト 「減速の同時発生と不確かな回復に伴い、グローバルな見通しはなお不安定だ。政策ミスの余地はなく、政策担当者が貿易摩擦を地政学的緊張の緩和で協調することが急務だ」 --------
10/10 トランプ大統領 米中貿易協議について、「非常にうまく行った。われわれはここで明日彼らと会うだろう。極めて順調だ」 ドル円107円80銭から108円台を回復。
10/8 エバンス・シカゴ連銀総裁 「さらなる保険として、25ベーシスポイント引き下げる根拠は十分ありそうだ」 --------
10/6 ジョンソン・英首相 「われわれは荷物をまとめて出て行くことになるだろう。EUが相互に受け入れ可能な合意の下でわれわれを陽気に見送るか、われわれが勝手に出て行かざるを得ないか、それだけの問題だ」(英紙テレグラフで) --------
10/4 ジョージ・カンザスシティー連銀 「一段の成長減速の兆候があれば追加利下げに賛成する用意がある」 --------
10/4 パウエル・FRB議長 「米経済はいくらかリスクを抱えているものの、総じて良好な状態にあると言えるだろう」「失業率は半世紀ぶりの低水準付近にあり、インフレ率は当局の2%目標付近だがそれをやや下回った水準で推移している。われわれの仕事は、可能な限り長期間、その状態を維持することだ」 --------
9/30 ドラギ・ECB総裁 「(金融緩和は)財政政策からの支援がなければ、長期にわたり続く可能性がある」 --------
9/23 ドラギ・ECB総裁 緩和措置を巡る一部の批判に対して、「ユーロ圏は多くの国から成る通貨同盟であるという状況から、これは特に重要だ。このような意思の表明は、ECBの決定の効果を損ねないよう注意して行うべきだ。この点は非常に重要だ」 --------
9/19 ピルズベリー・大統領アドバイザー 「トランプ大統領には貿易戦争をエスカレートさせる選択肢はあるだろうか。答えはイエスだ。関税は引き上げることができる。低水準にある関税率は、50%ないし100%への引き上げが可能だ」 ドル円108円台前半から107円84銭まで下落。
9/18 トランプ大統領 「ジェイ・パウエル氏とFRBはまたもや失敗した。根性も判断力もビジョンもない!ひどいコミュニケーターだ!」 --------
9/18 パウエル・FRB議長 「留意すべき情勢の中で米経済の力強さを維持し、継続するリスクに対する保険を提供するため、今回の措置を講じた」「FF金利の緩やかな調整で対応し得る。またそうすべき状況だ。景気拡大の維持に向け、適切に行動する」 ドル円小幅に上昇市、株価も反発。
9/16 トランプ大統領 「米金融当局のせいで、米国は競争する国々よりずっと高い金利を払っている。ジェイ・パウエルと金融当局が何も理解していないことは、そうした国々にとって信じられないほど幸運だ。そうした状況に加えて、今度は石油がやられた。大幅な金利低下、刺激策が必要だ」 --------
9/11 トランプ大統領 「FRBは米政策金利をゼロかそれ以下に引きさげるべきだ」、「パウエル議長と連邦準備制度は、ばか正直なために、他の国々が既にやっていることを米国は許さない。《愚か者たち》のせいでわれわれは一生に一度の機会を逃がしている」 --------
9/6 パウエル・FRB議長 「米経済に最も可能性の高い見通しは依然として、緩やかな成長と力強い労働市場に加え、インフレ率が当局の2%目標に近づくという好ましいものだ。ただ、世界的な景気減速や貿易政策を巡る不確実性、持続的な低インフレなどを含む大きなリスクは存在するため、それらに注視していく」 --------
9/4 ウイリアムズ・NY連銀総裁 「国内外の不確実性が、景気見通しと金融政策に関する私の思索において重要な要素になりつつある」 --------
9/2 中国商務省 米国の追加関税は(今年6月に行われた)大阪での米中首脳会談での合意に著しく反し、中国は強烈な不満と断固たる反対を表明する。 --------
9/1 中国国営の新華社通信 米国の経済的な戦争挑発と戦う中国の決意はより強くなっており、対抗措置はさらに毅然として、計画的で狙いを定めたものだ。ホワイトハウスのタリフマンが学ぶべき1つの事実は、中国経済が進行中の貿易戦争でもたらされた圧力に抵抗するのに十分力強く、回復力があるということだ。 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和