今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

「ペンス発言、バランスを取る」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場
  • ドル円は東京時間夕方に108円75銭まで上昇したが続かず。NYでは108円台半ばを中心に小動き。
  • ユーロドルはドイツの製造業PMIを受けて反落。1.1094まで売られ、ユーロは対円でもやや軟調に。
  • 株式市場はまちまち。IT銘柄の好決算を受け、ナスダックは66ポイント上昇したものの、ダウは小幅に反落。
  • 債券相場は引き続き小動き。長期金利もほぼ変わらず1.76%台で推移。
  • 金は続伸し、2週間ぶりに1500ドル台を回復。原油価格も続伸。
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9月耐久財受注    → −1.1%
新規失業保険申請件数 → 21.2万件
9月新築住宅販売件数 → 70.1万件
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ドル/円 108.50 〜 108.65
ユーロ/ドル 1.1094 〜 1.1153
ユーロ/円 120.42 〜 121.13
NYダウ −28.42 → 26,805.53ドル
GOLD +9.00 → 1,504.70ドル
WTI +0.26 → 56.23ドル
米10年国債 +0.002 → 1.766%

本日の注目イベント

  • 独 独11月GFK消費者信頼感
  • 独 独10月ifo景況感指数
  • 米 10月ミシガン大学消費者マインド(速報値)
  • 米 企業決算 → ベライゾン

昨日は金融政策会合の先陣を切ってECB理事会があり、注目されてはいましたが、市場予想通り政策変更はなく、ドラギ総裁最後の記者会見も「記念撮影会」の趣でした。

総裁は政策委員会後の会見で、「成長の勢い鈍化が賃金上昇のインフレへの転化を遅らせている」と指摘し、見通しへのリスクは「下方向だ」と述べていました。またドイツの景気にも触れ、「ドイツは恐らくリセッションに陥っており、製造業の弱さが労働市場に波及しつつある兆候がある中で、前回の政策決定以降に起きた全てのことが、大胆に行動する政策委員会の決意が正しかったことを十二分に示している」と指摘しています。また今後の政策についても、「極めて緩和的な金融政策姿勢が長期に渡り必要だ」と続けており、最後に、ECB総裁としての自身をどのように評価するかとの質問に、「可能な限り最善な方法で責務を果たそうとした人間だと思う」と答えていました。(ブルームバーグ)

昨日はペンス米副大統領の演説も注目されていました。前回、中国批判を強めた内容の発言を行い中国から反発をかっていましたが、今回の演説は香港での民主化デモ参加者に対する中国の行動を批判するとともに、米中両国が関わり合いを強めることが必要との認識を示すなど、バランスをとった内容でした。ペンス氏は、「中国当局は香港への介入を強め、香港の人々の権利と自由を抑圧する行動を取ってきた」と述べ、デモ参加者らに向け「われわれはあなた方を支持する」と表明しました。また、米中関係については、「両国がデカップリングするのではなく、米国は中国との関わり、および中国による世界との関わりを模索している」と語っています。

EUとの離脱協議案を3日間という短期で審議する法案を否決されたジョンソン英首相は、打開策として12月12日に総選挙実施を提案しました。総選挙実施には議会の3分の2以上の賛成が必要で、この提案が可決されれば議会は11月6日に解散されるようです。野党労働党のコービン党首は、EUが離脱期限延期を認めるかどうかを見極めてから判断するとの姿勢を示しています。

ドル円は10月14日以来、108−109円のどちらへも抜けない展開が続いています。上値は109円台前半にある「200日移動平均線」を窺う姿勢を見せており、同移動平均線とローソク足が、まるでラグビーのスクラムを組んでいるような状態になっています。下値は、「120日移動平均線」と一目均衡表の「雲」に支えられており、このところのリスクオンのマーケット状況からすると、上値をトライしそうな気配がします。もちろん、上記「200日線」突破が条件にはなりますが、ここはドロップゴールやペナルティーゴールではなく、トライを狙って欲しいところです。本日のドル円は108円30銭〜109円と、昨日と変わりません。やはり、来週の日米金融政策会合までは大きな動きはないと思われますが、油断は大敵です。

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来週から1週間、海外主張のため「アナリストレポート」はお休みとさせていただきます。11月5日(火)より再開する予定です。読者の皆様には、日米金融政策会合など、相場を動かすイベントが開催される中、ご迷惑をおかけ致しますが、ご理解の程宜しくお願い申し上げます。

What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
10/24 ドラギ・ECB総裁 「成長の勢い鈍化が賃金上昇のインフレへの転化を遅らせている」と指摘し、見通しへのリスクは下方向だ」「ドイツは恐らくリセッションに陥っている」 --------
10/24 ペンス・米副大統領 (米中関係について)「両国がデカップリングするのではなく、米国は中国との関わり、および中国による世界との関わりを模索している」 ややリスクオンの流れが強まる
10/19 劉鶴・中国副首相 「中国と米国は多くの側面で大きく前進し、第一段階の合意に向け重要な基盤を築いた」、「中国は平等を相互尊重に基づいて双方の中核的な懸案事項に対処するため米国と協力して取り組む用意がある」 --------
10/15 ブラード・セントルイス連銀総裁 「今後の会合で追加の保険を検討する必要がある」 --------
10/15 ギータ・ゴピナート・IMFチーフエコノミスト 「減速の同時発生と不確かな回復に伴い、グローバルな見通しはなお不安定だ。政策ミスの余地はなく、政策担当者が貿易摩擦を地政学的緊張の緩和で協調することが急務だ」 --------
10/10 トランプ大統領 米中貿易協議について、「非常にうまく行った。われわれはここで明日彼らと会うだろう。極めて順調だ」 ドル円107円80銭から108円台を回復。
10/8 エバンス・シカゴ連銀総裁 「さらなる保険として、25ベーシスポイント引き下げる根拠は十分ありそうだ」 --------
10/6 ジョンソン・英首相 「われわれは荷物をまとめて出て行くことになるだろう。EUが相互に受け入れ可能な合意の下でわれわれを陽気に見送るか、われわれが勝手に出て行かざるを得ないか、それだけの問題だ」(英紙テレグラフで) --------
10/4 ジョージ・カンザスシティー連銀 「一段の成長減速の兆候があれば追加利下げに賛成する用意がある」 --------
10/4 パウエル・FRB議長 「米経済はいくらかリスクを抱えているものの、総じて良好な状態にあると言えるだろう」「失業率は半世紀ぶりの低水準付近にあり、インフレ率は当局の2%目標付近だがそれをやや下回った水準で推移している。われわれの仕事は、可能な限り長期間、その状態を維持することだ」 --------
9/30 ドラギ・ECB総裁 「(金融緩和は)財政政策からの支援がなければ、長期にわたり続く可能性がある」 --------
9/23 ドラギ・ECB総裁 緩和措置を巡る一部の批判に対して、「ユーロ圏は多くの国から成る通貨同盟であるという状況から、これは特に重要だ。このような意思の表明は、ECBの決定の効果を損ねないよう注意して行うべきだ。この点は非常に重要だ」 --------
9/19 ピルズベリー・大統領アドバイザー 「トランプ大統領には貿易戦争をエスカレートさせる選択肢はあるだろうか。答えはイエスだ。関税は引き上げることができる。低水準にある関税率は、50%ないし100%への引き上げが可能だ」 ドル円108円台前半から107円84銭まで下落。
9/18 トランプ大統領 「ジェイ・パウエル氏とFRBはまたもや失敗した。根性も判断力もビジョンもない!ひどいコミュニケーターだ!」 --------
9/18 パウエル・FRB議長 「留意すべき情勢の中で米経済の力強さを維持し、継続するリスクに対する保険を提供するため、今回の措置を講じた」「FF金利の緩やかな調整で対応し得る。またそうすべき状況だ。景気拡大の維持に向け、適切に行動する」 ドル円小幅に上昇市、株価も反発。
9/16 トランプ大統領 「米金融当局のせいで、米国は競争する国々よりずっと高い金利を払っている。ジェイ・パウエルと金融当局が何も理解していないことは、そうした国々にとって信じられないほど幸運だ。そうした状況に加えて、今度は石油がやられた。大幅な金利低下、刺激策が必要だ」 --------
9/11 トランプ大統領 「FRBは米政策金利をゼロかそれ以下に引きさげるべきだ」、「パウエル議長と連邦準備制度は、ばか正直なために、他の国々が既にやっていることを米国は許さない。《愚か者たち》のせいでわれわれは一生に一度の機会を逃がしている」 --------
9/6 パウエル・FRB議長 「米経済に最も可能性の高い見通しは依然として、緩やかな成長と力強い労働市場に加え、インフレ率が当局の2%目標に近づくという好ましいものだ。ただ、世界的な景気減速や貿易政策を巡る不確実性、持続的な低インフレなどを含む大きなリスクは存在するため、それらに注視していく」 --------
9/4 ウイリアムズ・NY連銀総裁 「国内外の不確実性が、景気見通しと金融政策に関する私の思索において重要な要素になりつつある」 --------
9/2 中国商務省 米国の追加関税は(今年6月に行われた)大阪での米中首脳会談での合意に著しく反し、中国は強烈な不満と断固たる反対を表明する。 --------
9/1 中国国営の新華社通信 米国の経済的な戦争挑発と戦う中国の決意はより強くなっており、対抗措置はさらに毅然として、計画的で狙いを定めたものだ。ホワイトハウスのタリフマンが学ぶべき1つの事実は、中国経済が進行中の貿易戦争でもたらされた圧力に抵抗するのに十分力強く、回復力があるということだ。 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和