今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

「米大統領《中国との貿易合意は近い》と発言」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場
  • ドル円は小動きの中ややドルが買われ、108円73銭まで上昇。米中貿易協議を巡る好転観測や良好な経済指標がドル高につながった。
  • ユーロドルは下値を切り下げ、1.1015まで下落。ドルが買われたことでユーロ売りが優勢に。
  • 株式市場は揃って反発。トランプ大統領が「中国との貿易合意は近い」と発言したことが材料に。ダウは4日ぶりに109ドル上昇。
  • 債券相場はほぼ変わらず。長期金利は1.77%台で推移。
  • 金は前日と変わらず。原油は続伸。
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米 11月マークイット製造業PMI → 52.2
米 11月マークイットサービス業PMI → 51.6
米 11月ミシガン大学消費者マインド(確報値) → 96.8
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ドル/円 108.53 〜 108.73
ユーロ/ドル 1.1015 〜 1.1061
ユーロ/円 119.57 〜 120.13
NYダウ +109.33 → 27,875.62ドル
GOLD ±0 → 1,463.60ドル
WTI +0.81 → 57.77ドル
米10年国債 −0.001 → 1.771%

本日の注目イベント

  • トルコ トルコ10月消費者物価指数
  • 独   独11月ifo景況感指数
  • 米   パウエル・FRB議長講演

108円台半ばで小動きなドル円でしたが、発表された11月の製造業PMIなどの経済指標が予想を上回ったことや、トランプ大統領が「中国との貿易合意は近い」と述べたことが好感され、ドルがやや買われる展開になっています。

トランプ大統領は22日、FOXニュースとのインタビューで、「私がいなければ、香港では数千人もの人々が殺されていただろう」と発言し、「彼が香港に介入しない唯一の理由は、貿易取引に影響を及ぼすことになると私が言っているからだ」と述べ、中国に対する貿易を巡る米国の強い姿勢が、香港情勢のさらなる混乱を抑制しているのだと強調しています。また、「私は香港を支持するが、中国の習近平主席も支持する」、「合意がまとまる可能性は非常に高いのが結論だ」とも発言しましたが、注目されている「香港人権法案」への署名については触れていません。その香港では昨日、区議会議員選挙が行われました。投票総数は過去最高となった模様で、香港紙、サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)がまとめた調査では、民主派候補がすでに議席の4分の1以上を獲得しリードしているようです。また香港電台(RTHK)の報道でも、民主派の「地滑り的」勝利が早期結果で示されていると伝えています。最終結果は、本日朝方には判明する模様です。

一方中国では、知的財産権の侵害に対する罰則を強化すると発表し、米国との貿易協議で争点になっている問題の一つに対処する姿勢を見せています。中国政府が24日発表した指針によると、知的財産権侵害で罰則を科すボーダーラインの引き下げも検討するとしています。(ブルームバーグ)

筆者が愛用し、主な情報源として利用している通信社ブルームバーグの創設者である、マイケル・ブルームバーグ前NY市長が、大統領選の民主党候補指名争いに出馬することを正式に表明しました。同氏はブルームバーグ社の過半数の株式を所有しており、大富豪として知られていますが、同時に世界的な慈善活動にも積極的に私財を投じていることでも知られています。出馬にあたって同氏は、「ドナルド・トランプを打ち負かし、米国を立て直すために出馬する。大統領による無鉄砲で倫理観を欠いた行動がさらに4年間続くことに、米国は堪えられない」との声明を発表しています。また、「再選された場合、米国が受けるダメージは二度と修復できなくなるだろう」と警句しています。ブルームバーグ氏はこれまでに出馬を一旦見送った経緯がありますが、民主党の候補者レースで、トランプ氏と渡り合えるリーダーがなかなか浮上してこないことが背景にあったと見られていますが、民主党大統領候補者の党大会や演説会はすでに始まっており、正式な出馬が遅過ぎたとの印象は拭えません。バイデン、ウォーレン、サンダースの上位3候補にどこまで伍していけるのか、注目したいと思います。

本日は香港での選挙結果が注目されます。ドル円は、108円40銭〜109円10銭程度を予想します。

What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
11/24 マイケル・ブルームバーグ・前NY市長 「ドナルド・トランプを打ち負かし、米国を立て直すために出馬する。大統領による無鉄砲で倫理観を欠いた行動がさらに4年間続くことに、米国は堪えられない」「再選された場合、米国が受けるダメージは二度と修復できなくなるだろう」(民主党大統領候補出馬にあたって) --------
11/20 劉鶴・中国副首相 (米国側の要求に)「戸惑っているものの、合意の第1段階に達する自信を持っている」「慎重ながらも楽観的だ」 ドル円→108円30銭近辺から反発。マイナス400円を超える下落を見せた日経平均株価も下げ幅を200円以下に縮小。
11/19 ウイリアムズ・NY連銀総裁 「現在の経済状況および緩やかな成長の継続と力強い労働市場、2%へ向かうインフレを描く基本シナリオを考えると、現在の金融政策スタンスはこれを支える上で適切だと見受けられる」 --------
11/18 メスター・クリーブランド連銀総裁 「現在の金融政策はインフレの行方を見守る上で好位置であると考えている」「インフレは当局の2%目標に向かって上昇しているように見受けられるものの、製造業と投資はこのところ弱い。個人消費は力強く、底堅い」 --------
11/13 パウエル・FRB議長 「景気に関する最新情報がわれわれの見通しとおおむね一致する状況が続く限り、現行金融政策のスタンスは引き続き適切となる可能性が高いだろう」「ただし、この見通しに対する留意すべきリスクは残る」 ややドル高に影響したが、動きは限定的。
11/12 トランプ大統領 「合意は近い。重要な第一段階の合意が近く実現する可能性がある」「合意に至らなければ、われわれは対中関税を大きく引き上げる」 リスクオンがやや後退し、ドル円、株価は小幅下落。
11/5 バーキン・リッチモンド連銀総裁 「貿易政策を起因とする不確実性や世界経済の成長減速から国内経済を守るため、米金融当局は金利を引き下げたが、一旦(利下げを)休止する良い時期と考えている」 --------
11/5 カプラン・ダラス連銀総裁 「1.5−1.75%のフェデラルファンド(FF)金利誘導目標のレンジは恐らく妥当な水準だ」 --------
10/30 トランプ大統領 「パウエル議長とFOMCに国民は非常に失望している。」「われわれはドイツや日本など、他の国のどこよりも低い金利とすべきだった。米国は現在、間違いなく最も強大な国だが、FRBのせいで競争上、不利な立場に置かれている。われわれにとって問題なのは中国ではなくFRBだ。」 --------
10/24 ドラギ・ECB総裁 「成長の勢い鈍化が賃金上昇のインフレへの転化を遅らせている」と指摘し、見通しへのリスクは下方向だ」「ドイツは恐らくリセッションに陥っている」 --------
10/24 ペンス・米副大統領 (米中関係について)「両国がデカップリングするのではなく、米国は中国との関わり、および中国による世界との関わりを模索している」 ややリスクオンの流れが強まる
10/19 劉鶴・中国副首相 「中国と米国は多くの側面で大きく前進し、第一段階の合意に向け重要な基盤を築いた」、「中国は平等を相互尊重に基づいて双方の中核的な懸案事項に対処するため米国と協力して取り組む用意がある」 --------
10/15 ブラード・セントルイス連銀総裁 「今後の会合で追加の保険を検討する必要がある」 --------
10/15 ギータ・ゴピナート・IMFチーフエコノミスト 「減速の同時発生と不確かな回復に伴い、グローバルな見通しはなお不安定だ。政策ミスの余地はなく、政策担当者が貿易摩擦を地政学的緊張の緩和で協調することが急務だ」 --------
10/10 トランプ大統領 米中貿易協議について、「非常にうまく行った。われわれはここで明日彼らと会うだろう。極めて順調だ」 ドル円107円80銭から108円台を回復。
10/8 エバンス・シカゴ連銀総裁 「さらなる保険として、25ベーシスポイント引き下げる根拠は十分ありそうだ」 --------
10/6 ジョンソン・英首相 「われわれは荷物をまとめて出て行くことになるだろう。EUが相互に受け入れ可能な合意の下でわれわれを陽気に見送るか、われわれが勝手に出て行かざるを得ないか、それだけの問題だ」(英紙テレグラフで) --------
10/4 ジョージ・カンザスシティー連銀 「一段の成長減速の兆候があれば追加利下げに賛成する用意がある」 --------
10/4 パウエル・FRB議長 「米経済はいくらかリスクを抱えているものの、総じて良好な状態にあると言えるだろう」「失業率は半世紀ぶりの低水準付近にあり、インフレ率は当局の2%目標付近だがそれをやや下回った水準で推移している。われわれの仕事は、可能な限り長期間、その状態を維持することだ」 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和