「米中首脳が電話会談」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場- 米中首脳が電話会談を行い、正式署名の準備が進んでいることやGDP確定値が高水準を維持していたことでドルは小幅に上昇。109円52銭まで買われ、この日の高値圏で越週。
- ユーロドルは1.11を割り込み1.1067までドル高が進む。
- 株式市場はこの日も上昇し、主要3指数は揃って最高値を更新。ダウは78ドル上昇。
- 債券相場はほぼ変わらず。長期金利は1.91%台へとやや低下。
- 金と原油は反落。
7−9月GDP(確定値) → 2.1%
11月個人所得 → 0.5%
11月個人支出 → 0.4%
11月PCEコアデフレータ → 1.6%
12月ミシガン大学消費者マインド(確報値) → 99.3
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| ドル/円 | 109.29 〜 109.52 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.1067 〜 1.1101 |
| ユーロ/円 | 121.02 〜 121.37 |
| NYダウ | +78.13 → 28,455.09ドル |
| GOLD | −3.50 → 1,480.90ドル |
| WTI | −0.74 → 60.44ドル |
| 米10年国債 | −0.003 → 1.917% |
本日の注目イベント
- 日 10月景気先行指数(改定値)
- 日 10月景気一致指数
- 中 日中首脳会談(中国・北京)
- 米 11月新築住宅販売件数
- 米 11月耐久財受注
米第3四半期GDP確定値は「2.1%」と、改定値と変わらず高水準を維持しました。特に、GDPの7割を占めると言われている個人消費は改定値の「2.9%」から上方修正され「3.2%」と、引き続き個人消費が旺盛であることを示し、設備投資も改定値よりマイナス幅を縮小しています。足元では株高が続いており、個人の消費行動にも資産効果の影響が表れていると見られます。
トランプ大統領は20日、中国の習近平主席と電話会談を行い、「巨大な貿易合意に関して中国の習主席ととても良い話し合いをした。中国は既に農産物など大規模な購入を始めた。正式な署名の準備が進んでいる」と述べ、北朝鮮と香港についても話し合ったことを明らかしました。ロス商務長官も20日に、米国と中国による最近の貿易合意は最終かつ完全なものではなく、「第1段階にすぎない」と述べています。また米中首脳による電話会談以外でも、中国は石油、ガスや通信、鉄道など広範なセクターで市場開放に向けた措置を講じることを発表しています。国営新華社通信が伝えた中国政府の声明によれば、中国は市場の規制を緩和し、民間企業の資金調達コストを引き下げる他、税制控除を増やし、インセンティブを提供する対象企業を広げることを発表しています。(ブル−ムバーグ)中国では低成長が続き、このままでは、2020年にはGDPが5.5%〜6.0%へと、一段と減速すると予想されており、政府は景気対策の一環としてこのような規制緩和に踏み切ったものと見られています。
動かないドル円は先週木曜日と金曜日に109円20銭前後まで下落ましたが、その後は109円台半ばまで押し戻されています。値幅がさらに狭くなり、足元では109円〜109円60銭程度のレンジに留まっています。今週はクリスマス休暇のピークとなるため、このまま特別な材料が出てこない限り、静かな取引に終わる可能性が高いと予想されます。一方株式市場の方は、米国株が牽引する形で、世界同時株高が進んでいます。取り分けハイテク株の占める割合の多い米ナスダック指数は、このまま順調に指数を伸ばせば年内に「9000」の大台実現も夢ではありません。
米長期金利の動きも、足元では金利上昇傾向にあると見られます。株高、金利高がドルの下値を支え、ドル円は今週も109円台で推移する可能性が高いと見ています。本日のドル円は109円20銭〜109円80銭程度を予想します。
What's going on?
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 12/17 | トランプ大統領 | 「連邦準備制度が金利をさらに引き下げ、量的緩和を行えばどんなにすばらしいだろう。ドルは他の通貨に対して非常に強く、インフレはほとんどない。今がそうすべき時だ。輸出は急増するだろう」 | -------- |
| 12/17 | ローゼングレン・ボストン連銀総裁 | 「米景気は来年に向けて良好な位置にある。見通しに大幅な変化が見られない限り、政策当局は金利を動かすべきではない」 | -------- |
| 12/17 | カプラン・ダラス連銀総裁 | 「今年の早い段階ではリスクは下方向だと考えていたが、現時点では比較的均衡が取れていると言えだろう」 | -------- |
| 12/13 | トランプ大統領 | 「中国と取引が成立したため、15日の関税は発動されない。第2段階の取引を巡る交渉は2020年の選挙を待たずに直ぐに始める」 | -------- |
| 12/13 | ライトハイザー・USTR代表 | 「米国と中国が第2段階の貿易交渉を開始する日程は今のところ決まっていない」 | ドル円、109円台半ばから109円台前半に下落 |
| 12/11 | パウエル・FRB議長 | 「金融政策の現在のスタンスは今後も適切である公算が大きい。経済と金融政策は現在、両方とも良好だ」 | -------- |
| 12/3 | トランプ大統領 | (中国との合意に)「期限はない」、中国との合意を大統領選挙後まで待つのは良い考えだと思う。しかし、中国はいま合意することを望んでいる。合意が適切なものになるかどうか見てみよう」 | ドル円109円台前半から108円台半ばまで下落。NYダウは一時450ドルを超える下落。 |
| 12/2 | ロス・米商務長官 | 「論理的な期限は12月15日だ。現在とその日までの間に何も起きなければ、トランプ大統領は関税を引き上げる考えであることをかなり明確に示している」 | -------- |
| 12/2 | トランプ大統領 | 「甚だしい規模で自国通貨の切り下げを行ってきた。これは米国の農民にとって不利だ。従って、両国から出荷される全ての鉄鋼とアルミニウムに対する関税を直ちに復活させる」 | 株価の大幅下落と、ドル円は109円台後半から108円台後半まで売られる。 |
| 11/26 | ロウ・オーストラリア準備銀行総裁 | 「私の考えでは、利下げから量的緩和(QE)へと進むスムーズな連続性はない。中銀が資産購入に踏み込むのは利下げよりも大きなステップだ」 | -------- |
| 11/26 | トランプ大統領 | 米中貿易協議について、「われわれは極めて重要な取引の最後の難所にある。非常に順調に進んでいる」 | ドル高、株高につながる。 |
| 11/25 | パウエル・FRB議長 | 「経済を巡る今後の情報が当局の見通しとおおむね合致した状況が続く限り、現行の金融政策スタンスは依然として適切である可能性が高いとわれわれは考える」 | -------- |
| 11/24 | マイケル・ブルームバーグ・前NY市長 | 「ドナルド・トランプを打ち負かし、米国を立て直すために出馬する。大統領による無鉄砲で倫理観を欠いた行動がさらに4年間続くことに、米国は堪えられない」「再選された場合、米国が受けるダメージは二度と修復できなくなるだろう」(民主党大統領候補出馬にあたって) | -------- |
| 11/20 | 劉鶴・中国副首相 | (米国側の要求に)「戸惑っているものの、合意の第1段階に達する自信を持っている」「慎重ながらも楽観的だ」 | ドル円→108円30銭近辺から反発。マイナス400円を超える下落を見せた日経平均株価も下げ幅を200円以下に縮小。 |
| 11/19 | ウイリアムズ・NY連銀総裁 | 「現在の経済状況および緩やかな成長の継続と力強い労働市場、2%へ向かうインフレを描く基本シナリオを考えると、現在の金融政策スタンスはこれを支える上で適切だと見受けられる」 | -------- |
| 11/18 | メスター・クリーブランド連銀総裁 | 「現在の金融政策はインフレの行方を見守る上で好位置であると考えている」「インフレは当局の2%目標に向かって上昇しているように見受けられるものの、製造業と投資はこのところ弱い。個人消費は力強く、底堅い」 | -------- |
| 11/13 | パウエル・FRB議長 | 「景気に関する最新情報がわれわれの見通しとおおむね一致する状況が続く限り、現行金融政策のスタンスは引き続き適切となる可能性が高いだろう」「ただし、この見通しに対する留意すべきリスクは残る」 | ややドル高に影響したが、動きは限定的。 |
| 11/12 | トランプ大統領 | 「合意は近い。重要な第一段階の合意が近く実現する可能性がある」「合意に至らなければ、われわれは対中関税を大きく引き上げる」 | リスクオンがやや後退し、ドル円、株価は小幅下落。 |
| 11/5 | バーキン・リッチモンド連銀総裁 | 「貿易政策を起因とする不確実性や世界経済の成長減速から国内経済を守るため、米金融当局は金利を引き下げたが、一旦(利下げを)休止する良い時期と考えている」 | -------- |
| 11/5 | カプラン・ダラス連銀総裁 | 「1.5−1.75%のフェデラルファンド(FF)金利誘導目標のレンジは恐らく妥当な水準だ」 | -------- |
外為オンラインのシニアアナリスト
佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書



