「ドル、円以外の通貨に対して堅調」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場- ドル円は小動きの中110円台で推移。110円21銭まで買われたが、薄商いの中引けにかけては110円05銭まで下落。
- ユーロドルではドルが堅調に推移し、1.1086までユーロが売られる。
- 株式市場では3指数とも揃って上昇し、連日の最高値更新。ダウは50ドル買われ、2万9300ドル台に。
- 債券相場はやや軟調に推移し、長期金利は1.82%台へと若干上昇。連日、1.7%台かから1.8%で推移し、やや膠着感が強まる。
- 金は反発し、原油は小幅ながら続伸。
12月住宅着工件数 → 160、8万件
12月建設許可件数 → 141.6万件
12月鉱工業生産 → −0.3%
12月設備稼働率 → 77.0%
1月ミシガン大学消費者マインド(速報値) → 99.1
***************************
| ドル/円 | 110.05 〜 110.21 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.1086 〜 1.1112 |
| ユーロ/円 | 122.13 〜 122.31 |
| NYダウ | +50.46 → 29,348.10ドル |
| GOLD | +9.80 → 1,560.30ドル |
| WTI | +0.02 → 58.54ドル |
| 米10年国債 | +0.014 → 1.821% |
本日の注目イベント
- 日 11月鉱工業生産
- 独 独12月生産者物価指数
- 米 株式、債券市場休場(キング牧師生誕記念日)
- 米 IMF、世界経済見通し
ドル円は先週末の朝方、110円29銭までドル高が進みましたが、その後の海外市場ではドルの上値が重くなり、110円台は維持していたものの、110円手前の水準まで売られています。対ユーロなどではドル高が進みましたが、対円ではむしろ円買いが強い流れでした。
米住宅市場は依然として好調なようです。12月の住宅着工件数は、年率換算で160.8万件と、上方修正された11月分(137.5万件)を大幅に上回り、2019年の着工件数としては最大で、実に13年ぶりの高水準です。低金利や、着実な雇用の伸びに加え、おりからの株高もあり、今のうちに「終の棲家」(ついのすみか)を確保する流れが続いています。項目別では、一戸建て住宅の着工件数は11.2%増え、2007年以来の高水準を記録し、さらに変動の大きい集合住宅の着工件数は29.8%増加し、1986年以来34年ぶりの高水準でした。(ブルームバーグ)住宅は購入するとそれに伴って同時に、家電などの生活品も購入する傾向があり、同指数が好調である限り、個人消費も堅調に推移すると見られます。
米国とイランとの緊張はやや低下していますが、イランのハメネイ師が米国への報復攻撃について、「イランが超大国である米国に平手打ちを食らわせた」と発言したことに対してトランプ大統領は17日、「イランのいわゆる『最高指導』は最近あまり最高ではなく、米国と欧州に関して幾つかの不快な発意をした。イランの経済は崩壊しつつあり、国民は苦しんでいる」と述べ、「彼は、言葉に十分気を付けるべきだ」と警告しています。
そのトランプ氏に関して、ウクライナ疑惑を巡る弾劾裁判で実質的な審理が上院で21日に開始されるのを前に、大統領と下院民主党の一部議員は18日、正式な文書を提出しました。すでに伝えられているように、トランプ氏の弁護団には、クリントン元大統領の弾劾裁判につながる捜査で特別検査官を務めたケン・スター氏を筆頭に大物弁護士を加えています。引き続き、この裁判でトランプ氏が大統領職を罷免されることはないと見られていますが、大統領選にとっては不利な状況が出てくる可能性はありそうです。こちらにも注目していきたいと思います。
ドル円は先週火曜日に110円台に乗せた以降、一度も110円を割り込んではおらず、110円台を固めるような動きを見せています。上昇は非常に緩やかですが、目先は110円台半ばを抜けることができるかどうかが焦点です。引き続き「トランプ発言」がいつ、どんな形で出て来るのか予想はできませんが、その時のための「保険」は、ある程度必要かと思います。本日のドル円は109円80銭〜110円50銭程度を予想します。
What's going on?
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 1/17 | トランプ大統領 | 「イランのいわゆる『最高指導』は最近あまり最高ではなく、米国と欧州に関して幾つかの不快な発意をした。イランの経済は崩壊しつつあり、国民は苦しんでいる」、「彼は、言葉に十分気を付けるべきだ」 | -------- |
| 1/15 | トランプ大統領 | (署名を終え)「非常に重要で特別な機会だ。これが発効し次第、われわれは第2段階を開始する」、「交渉材料を失わないよう、第2段階が可能になった場合のみ私は関税を撤廃することに合意するつもりだ。われわれが第2段階を終えれば、関税は直ちに撤廃されるだろう」 | -------- |
| 1/13 | ローゼングレン:ボストン連銀総裁 | 「インフレ高進と金融不安定化のリスクに注視するが、これらのリスクが抑制され続ければ、今年も良好な経済的成果が得られるというのが、私の見方だ」 | -------- |
| 1/13 | ボステック:アトランタ連銀総裁 | 「景気を刺激したり減速させたりする必要はあまりない。私見では、経済の成り行きを静観し、いずれかの方向への次の動きに備える」 | -------- |
| 1/8 | ザリフ・イラン外相 | 「国連憲法51条の下で自衛のための相応の対応を実行、完遂した。われわれはエスカレートや戦争を求めていないが、いかなる武力攻撃に対しても自衛する。」イラクの米軍駐留基地を攻撃後に。 | -------- |
| 12/17 | トランプ大統領 | 「連邦準備制度が金利をさらに引き下げ、量的緩和を行えばどんなにすばらしいだろう。ドルは他の通貨に対して非常に強く、インフレはほとんどない。今がそうすべき時だ。輸出は急増するだろう」 | -------- |
| 12/17 | ローゼングレン・ボストン連銀総裁 | 「米景気は来年に向けて良好な位置にある。見通しに大幅な変化が見られない限り、政策当局は金利を動かすべきではない」 | -------- |
| 12/17 | カプラン・ダラス連銀総裁 | 「今年の早い段階ではリスクは下方向だと考えていたが、現時点では比較的均衡が取れていると言えだろう」 | -------- |
| 12/13 | トランプ大統領 | 「中国と取引が成立したため、15日の関税は発動されない。第2段階の取引を巡る交渉は2020年の選挙を待たずに直ぐに始める」 | -------- |
| 12/13 | ライトハイザー・USTR代表 | 「米国と中国が第2段階の貿易交渉を開始する日程は今のところ決まっていない」 | ドル円、109円台半ばから109円台前半に下落 |
| 12/11 | パウエル・FRB議長 | 「金融政策の現在のスタンスは今後も適切である公算が大きい。経済と金融政策は現在、両方とも良好だ」 | -------- |
| 12/3 | トランプ大統領 | (中国との合意に)「期限はない」、中国との合意を大統領選挙後まで待つのは良い考えだと思う。しかし、中国はいま合意することを望んでいる。合意が適切なものになるかどうか見てみよう」 | ドル円109円台前半から108円台半ばまで下落。NYダウは一時450ドルを超える下落。 |
| 12/2 | ロス・米商務長官 | 「論理的な期限は12月15日だ。現在とその日までの間に何も起きなければ、トランプ大統領は関税を引き上げる考えであることをかなり明確に示している」 | -------- |
| 12/2 | トランプ大統領 | 「甚だしい規模で自国通貨の切り下げを行ってきた。これは米国の農民にとって不利だ。従って、両国から出荷される全ての鉄鋼とアルミニウムに対する関税を直ちに復活させる」 | 株価の大幅下落と、ドル円は109円台後半から108円台後半まで売られる。 |
外為オンラインのシニアアナリスト
佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書



