今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

「ギリアド社のコロナ治療薬振るわず」

新型コロナウイルス感染拡大防止のため「アナリストレポート」はしばらくの間、週3回(月、水、金)とさせて頂きます。皆様にはご迷惑をお掛けしますがご理解の程お願い申し上げます。

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場
  • ドル円は米株価の上昇やユーロ安から1週間ぶりに108円台に乗せる。その後コロナ薬への期待が後退し、株価が下げたことで107円35銭近辺まで下落。
  • ユーロドルはPMIが予想よりも下振れていたことで下落。1.0762まで売られ、対円でも115円台半ばまでユーロ安が進む。
  • 株式市場は原油価格が上昇したことを受け朝方は大きく買われたが、ギリアド社のコロナ治療薬が臨床試験での結果が思わしくなかたことで上昇幅を縮小。ダウは39ドル高でナスダックは小幅に下落。
  • 債券相場は反発。長期金利は0.60%台に低下。
  • 金と原油価格は上昇。
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新規失業保険申請件数 → 442.7万件
3月新築住宅販売件数 → 62.7万件
4月マークイット製造業PMI → 36.9
4月マークイットサービス業PMI → 27.0
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ドル/円 107.35 〜 108.05
ユーロ/ドル 1.0762 〜 1.0846
ユーロ/円 115.64 〜 116.81
NYダウ +39.44 → 23,515.26ドル
GOLD +7.10 → 1,745.40ドル
WTI +2.72 → 16.50ドル
米10年国債 −0.018 → 0.602%

本日の注目イベント

  • 日 3月消費者物価指数
  • 独 独4月ifo景況感指数
  • 英 英3月小売売上高
  • 米 3月耐久財受注
  • 米 4月ミシガン大学消費者マインド(確定値)
  • 米 企業決算 → アメックス、ベライゾン、サノフィ

原油価格が落ち着きを取り戻したことが株価に影響し、昨日のNY株式市場は大きく上昇して始まりましたが、その後、新型コロナの治療薬として期待されていたギリアド・サイエンシズ社の「レムデシビル」が、有効性を示せなかったと伝わったことでダウは上げ幅を縮小。ユーロ圏のPMIが発表されましたが、製造業、サービス業、いずれも市場予想を下回ったことでユーロ安が進み、ユーロは対ドルで1.0762前後まで売られました。この影響でドル円でも円売りが進み、一時108円台に乗せる場面もありましたがやはり勢いはなく、その後107円台前半まで押し戻され、結局元の値位置に戻っています。まだ107−108円のレンジを、どちらにも明確にブレイクする兆候は見られません。米国の新規失業保険申請件数は前の週よりも減少していましたが、「442.7万件」と、依然として高水準でした。新型コロナウイルスの感染が拡大した3月下旬からの申請件数の累計は、これで約2600万件となり米企業では急速にレイオフが進んでいることを示しています。

来週27日から始まる日銀の金融政策決定会合での政策内容の変更を今朝の日経新聞が伝えています。それによると、日銀は現在年80兆円をメドとしている国債購入を「無制限」に変更することを検討するようです。新型コロナ対策の拡充で国債の増発が予定されており、増発による金利上昇を抑制しようとする狙いです。また4.2兆円の社債と、3.2兆円のCPの購入についても、購入額を倍増することを検討していると報じています。これらの政策により、市場に資金を潤沢に供給し、企業の資金繰りの安定化に資することになります。

コロナウイルスの感染が先行した欧州では、来週にも一部の国でロックダウンの段階的緩和が予定されています。イタリアでは回復者の数が、新規感染者数を初めて上回ってきました。またNY州では入院者数はほぼ横ばいに留まっていますが、クオモNY州知事は「素晴らしいニュースではない」としながらも手ごたえを感じているようです。一方日本では23日、コロナによる死者は29人と、これまでで最も多くなっています。感染者数も421人で、パンデミックとは言えないまでも、減少する気配はありません。政府や東京都知事も指摘しているように、大型連休が始まる来週からの2週間が収束か拡大かの「分水嶺」になると見られます。そろそろストレスもピークに達している人も多いかと思いますが、ここが辛抱のしどころです。「夜明け前が一番暗い」という言い方もあります。気を入れなおして頑張るしかありません。志村けん氏に続いて昨日は岡江久美子さんがコロナで亡くなりました。まだ63歳と若いにも拘わらず、6日に容態が急変して2週間ほどで亡くなっています。イタリアでの調査では、感染して平均8日ほどで亡くなるという報告もあります。コロナを甘く見てはいけません。

What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
4/17 トランプ大統領 「ドルはとても強い。強いドルは全体としてとても良いことだ」 --------
4/16 ウィリアムズ・NY連銀総裁 「残念ながら、米経済のパフォーマンスはしばらくの間低調に推移する状況にある」、「今後数年間で完全な景気回復を実現するには金融政策と財政政策の力強い支援を必要とするだろう」 --------
4/16 ダラス連銀・カプラン総裁 「消費が立ち直るにはしばらくかかるだろう。2021年になってからという意味だ」 --------
4/14 オバマ・前大統領 (バイデン氏を副大統領に選んだことは)「人生で最善の決断の一つだった」(バイデン氏が)「今の大統領に必要な資質を兼ね備える人物だと確信する」 --------
4/12 カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁 「世界の状況を観察している。経済活動のコントロールを緩めるのに伴い、ウイルス感染は急に再拡大する」、「実際に治療法あるいはワクチンが得られるまで、そうした悪化とコントロールの波が繰り返し押し寄せる可能性がある。われわれの医療制度および経済に関して、18カ月戦略に誰もが重点を置くべきだ」 --------
4/7 クドロー・国家経済会議(NEC)委員長 「今後4週間から8週間で、経済活動を再開できるようになるかもしれないと政府は見積もっている」 --------
3/31 メスター・クリーブランド連銀総裁 「クリーブランド連銀で予想する数字(失業率)は30%ではない。だが、10%を超えることは確かで、米経済の多くの部分が休業していることを踏まえれば、合理的だ」「1−3月期と4−6月期の米経済は極めて悪い数字になると予想する。どのような数字になるかはウイルス感染状況に左右されよう」 --------
3/31 トランプ大統領 「米国の金利はゼロであり、今こそ何十年もの長きにわたり待ち望まれているインフラ法案に取り掛かる時だ」 --------
3/26 パウエル・FRB議長 「今回の資金供給に関して、当局の弾薬が尽きるということはない。それは起こらない」 --------
3/25 ブラ−ド・セントルイス連銀 「甚大な被害を与えるのは4−6月期となる可能性が高いが、景気は年末までに持ち直すはずだ」「(失業率は)前代未聞の数字となるだろうが、希望を失ってはいけない」 --------
3/15 パウエル・FRB議長 「新型コロナはやがて終息し、米経済は通常の活動水準を回復するとわれわれは承知している。それまでの間、金融当局は信用の流れを支えるため、引き続き自らの手段を活用していく」「われわれはマイナス金利が適切な政策対応になる可能性は低いと見ている」・・・・緊急追加利下げを決めた後の会見で。 --------
3/9 テドロス・WHO事務局長 「パンデミックの脅威は非常に現実的になった」 --------
3/5 ゲオルギエワ・IMF専務理事 「新型コロナウイルスは感染が気づかれないうちに拡大しており、世界経済の見通しはより暗いシナリオに移行した」 --------
3/3 パウエル・FRB議長 「経済見通しに対する新たなリスクを前に、米経済の力強さを維持できるよう、この措置を講じた」「米金融当局に全ての解決策があるわけではなく、人的・経済的ダメージの抑制には政府や医療専門家、中銀など多方面からの対応が必要となる」 --------
3/2 ラガルド・ECB総裁 ECBは状況の進展と景気及び中期的なインフレ、金融政策効果の波及にそれが及ぼす影響を注意深く見守っているところだ。われわれは、必要かつ潜在的なリスクに見合う形で、適切で的を絞った対応策をとる用意がある」 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和