今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

「米コロナ感染者300万人を超える」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場
  • ドル円は株高とコロナ感染を巡る情報に挟まれる展開となり、107円半ばを中心に一進一退。ややドル売りが優勢となり、107円20銭まで下落。
  • ユーロドルも1.13を挟みもみ合い。前日より水準を切り上げたものの、1.13台半ばが抜けず。
  • 株式市場は3指数とも揃って反発。ナスダックは148ポイント上昇し、最高値を更新。
  • 債券は反落。長期金利は0.66%台へと上昇。
  • 金は続伸し1820ドル台と、約9年ぶりとなる高値に。原油は反発。
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5月消費者信用残高 → −18.28b
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ドル/円 107.20 〜 107.60
ユーロ/ドル 1.1279 〜 1.1352
ユーロ/円 121.32 〜 121.88
NYダウ +177.10 → 26,067.28ドル
GOLD +10.70 → 1,820.60ドル
WTI +0.28 → 40.90ドル
米10年国債 +0.025 → 0.664%

本日の注目イベント

  • 日 日銀、さくらリポート
  • 中 中国6月消費者物価指数
  • 中 中国6月生産者物価指数
  • 独 独5月貿易収支
  • 独 独5経常収支
  • 欧 ユーロ圏財務相会合
  • 米 新規失業保険申請件数
  • 米 ボスティック・アトランタ連銀総裁、ウェブ会議に参加
  • 加 カナダ6月住宅着工件数
  • 加 カナダ6月建設許可件数

本日のコメント

トランプ政権は中国に対する幾つかの制裁内容を近いうちに発表すると警告していたましが、徐々にその内容が明らかになっています。中国チベット自治区への米国人の入境を妨害した中国当局者へのビザの制限や、TikTokなど中国製アプリの米国内での使用禁止の検討、さらには外国人留学ビザ発給の停止といった措置を矢継ぎ早に発表しました。チベットを巡る問題では、中国も対抗措置として、一部米国人に対するビザを制限することを発表しています。またこれと同時にポンペオ国務長官は記者会見で、「世界は中国共産党の本当の姿を目撃した。世界中の自由な人々が現実に示されているこの脅威を理解するようになると、これまで以上に強く確信する」と述べ、さらに「習近平国家主席が世界に与えた影響は、自由な人々、民主主義を愛する人々に良いものではない。世界は団結してこれに対処するだろう」と、習主席を批判しています。今回の米国の対応は異例とも言われるスピードで行われましたが、背景には、11月の大統領選での支持率でバイデン氏に後れを取っていることも影響していると言われています。

ドル円はNYでは株高、金利高に107円60銭まで上昇する場面もありましたが、上値が重いというか、勢いがないと言うべきか、再び107円台前半まで押し戻されています。昨日はユーロドルでドル安が進んだことも影響したようですが、ユーロドルでは若干値動きが戻ってきており、ドル円にも期待したいところです。

米国の新型コロナウイルス感染者数が300万人を超えました。この数字は世界の4分の1を占め、特にアリゾナ州とカリフォルニア州での感染者が増えているようです。トランプ大統領は学校再開に向け圧力を強め、再開しない学区には連邦補助金を見合わせる考えを示しています。ハーバード大学とマサチューセッツ工科大学(MIT)はこの規制と、上記外国人留学生に対する規制に反対し政府を相手に訴訟を起こしています。ハーバード大学のバカウ総長は、「学生や教員らの健康や安全に対する懸念を顧みることなく、今秋に教室で対面講義を開くよう大学側に意図的に圧力をかけていると思われる」と声明で批判しました。(ブルームバーグ)最新のデータによると、2018−19年度米国の大学に在籍した外国人留学生は約110万人で、その3分の1が中国人で、インド、韓国がそれに続くそうです。結局この規制が実施されれば、中国が最も影響を受けるようです。

コロナウイルスの感染状況と好調な株価の動きに挟まれながらも、ドル円は方向感が出ません。特に7月に入ってからは無風状態が続き、これまでの値幅はわずか72銭程度に収まっています。上述のように、ユーロドルに動きが戻ってきた印象もあり、ドル円にも期待したいと思いますが、今は材料待ちといったところです。いつ動くかは分かりませんが、引き続き油断することなく臨みましょう。本日のドル円は107円〜107円70銭程度を予想します。

What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
7/8 ポンペオ・国務長官 「世界は中国共産党の本当の姿を目撃した。世界中の自由な人々が現実に示されているこの脅威を理解するようになると、これまで以上に強気確信する」、「習近平国家主席が世界に与えた影響は、自由な人々、民主主義を愛する人々に良いものではない。世界は団結してこれに対処するだろう」 --------
7/1 FOMC議事録 「委員会のフォワードガイダンス自体が引き続き信頼を得ている限り、イールドカーブに上限や目標を設定する政策を採用してフォワードガイダンスを強化する必要が生じるのか明確でないと、多くの参加者が主張した」 --------
7/1 ジョンソン・英首相 「国家安全法の施行は中英共同宣言に対する明白かつ深刻な違反だ」、「香港の高度な自治を侵害し、香港基本法と対立するものだ」 --------
6/30 ファウチ・米国立アレルギー感染症研究所所長 「最近の急増が好転しない場合、1日当たりの新規感染例が現在の4万人から10万人に増えても驚かない」(死者数についても)、「極めて憂慮すべき数字になるのは確実だ」 --------
6/30 パウエル・FRB議長 「われわれは重要な新段階に予想より早く入った。経済活動の回復には歓迎されるが、それはまた、新たな課題、特にウイルスを抑制し続ける必要性を示す」、「経済の今後の経路は極めて不確実であり、ウイルス抑制の成否に大きく左右される」 --------
6/24 IMF 「世界経済は大封鎖に陥り、大恐慌以来で最悪の景気後退だ」 --------
6/24 ブラード・セントルイス連銀総裁 「4−6月期は年率40%のマイナス成長が見込まれており、重大な危機だ」「戦後経験したどんな数字よりも4倍悪い」 --------
6/23 ブラード・セントルイス連銀総裁 (YCCについて)「現時点ではこの件について、答えよりも疑問の方が多い。低金利がかなり長期続くとすでに見込まれているため、この手法がFOMCでいずれ採用されるとはあまり考えられない」 --------
6/18 ブラード・セントルイス連銀総裁 「4月が最悪の月だったと期待したい。最近のデータはそれを示しているようだ」、「米国が危機を脱したとは全く考えていない」 --------
6/16 クラリダ・FRB副議長 「新型コロナによる混乱は物価全般に下押し圧力をかけている」 --------
6/16 パウエル・FRB議長 「われわれの考えでは、また全員とは言わないまでも大半の予想もそう考えていると思うが、回復しても2月時点の水準には遠く及ばないだろう」 --------
6/11 クドロー・国家経済会議(NEC)委員長 「V字回復を実現する確率は非常に高い。失業率は低下し、2021年も堅実で堅調な一年になる」 --------
6/11 ムニューシン・米財務長官 経済の再閉鎖は「さらにダメージが広がる。経済の打撃だけではない。今のところ持ちこたえている医療でも問題が起きる」、「経済を再び閉鎖するわけにはいかない」 --------
6/11 ファウチ・米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)所長 「一部の国や州ではロックダウンから回復しつつあるが、ウイルス感染が再び勢いを増すリスクはなおある」「終わりにはほど遠い」 --------
6/11 パウエル・FRB議長 「利上げについては考えることすら考えていない」(新型コロナウイルス感染拡大からの景気回復を支援するため)「利用可能なあらゆる手段を必要な期間だけ用いることを強くコミットしている」 --------
6/5 ラガルド・ECB総裁 「景気の改善はこれまでのところ、緩慢だった」、「行動する必要があった」、「必要なことは何でもやる」(ECB理事会後の会見で) 追加緩和をきめたことで、ユーロドルは1.12台後半から1.13台半ばまで上昇。
6/3 エスパー・国防長官 「法執行当局の役割で軍を動員するという選択肢は最後の手段とすべきで、極めて緊急性が高く切迫した状況に限定する必要がある。今の状況はそれには当てはまらない。暴動法の発動は支持しない」 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和