今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

「ドル円反発し、一時106円台に」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場
  • 東京時間には一時104円20銭前後まで売られたドル円は急反発。NY時間には106円05銭まで買われ、105円台後半で引ける。
  • ユーロドルは反落。1.1852までユーロ高が進んだが、その後は週末ということもあり、利益確定の売りに押される。
  • 株式市場は3指数とも揃って反発。ダウは114ドル上昇し、ナスダックも大幅に上昇。
  • 債券相場は続伸。長期金利は0.52%台まで低下し、過去最低水準を更新。
  • 金は反落し、ザラ場では2005ドル台まで上昇。原油は反落。
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6月個人所得 → −1.1%
6月個人支出 → 5.6%
6月PCEコアデフレータ → 0.9%
4−6月雇用コスト指数 → 0.5%
7月シカゴ購買部協会景気指数 → 51.9
7月ミシガン大学消費者マインド(速報値) → 72.5
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ドル/円 104.85 〜 106.05
ユーロ/ドル 1.1763 〜 1.1852
ユーロ/円 124.06 〜 125.20
NYダウ +114.67 → 26,428.32ドル
GOLD +19.10 → 1,985.90ドル
WTI +0.35 → 40.27ドル
米10年国債 −0.018 → 0.528%

本日の注目イベント

  • 日 1−3月GDP(改定値)
  • 中 7月財新製造業PMI
  • 欧 ユーロ圏7月製造業PMI(速報値)
  • 米 7月ISM製造業景況指数
  • 米 7月自動車販売
  • 米 6月建設支出
  • 米 セントルイス連銀総裁、バーチャルイベントで講演
  • 米 シカゴ連銀総裁、記者団と電話会見

本日のコメント

先週末のNY市場ではドル円は予想外に反発し、106円乗せまでドルの買い戻しが進みました。株価は反発したものの、長期金利は過去最低水準を更新するほど低下しており、これと言ってはっきりしたドル買い材料があったわけではありません。連日上昇を続けていたユーロドルが1.18台半ばまで続伸した後売られたことで、「ドル高・ユーロ安」が進み、この流れにドル円が影響された側面はあったかもしれません。ドル円は下値を切り下げる格好でじり安が続き、104円前後で一旦下げ止まり反発はしましたが、まだドル安の流れが変わったとは判断できません。何しろコロナで混乱し、一時101円台まで乱高下したあの3月相場を除けば、104円割れというのは、2016年11月のトランプ氏大統領が誕生した時期にまで遡らなければならないほどのドル安水準です。ある程度のドル買い需要はあったかと思われます。ただ、米中関係など、ドルを取り巻く環境は変わっていません。

6月の米個人所得は1.1%の減少と、予想以上の減少でした。個人消費の減少は、今後の消費に大きな影響を及ぼし、米国ではGDPの7割を占めるだけに、成長率にも直接響いてきます。さらに悪いことに、コロナ特別給付として失業給付金を、従来の金額に週600ドルを上乗せして受け取れる期限が7月末で失効してしまいました。与党共和党は、受給者の7割が以前の給与水準を上回るものだとして減額を主張していました。このままでは、今月からは元の給付水準に戻ることになります。ペロシ下院議長とホワイトハウスの担当者は3日にも交渉を再開する見通しですが、両者の間にはなお大きな意見の隔たりがあり、ペロシ氏は、失業給付の上乗せが大きすぎるとして縮小するか、打ち切るべきだと提案した議会共和党とホワイトハウスについて、「人を見下すような態度だ」と指摘し、「民主党は600ドル給付で団結している」と、ABCテレビの番組で述べています。(ブルームバーグ)特別給付は2500万人に週150億ドル(約1兆6000億円)もの金額が支給されていたため、これが中止になれば、さらに個人消費を冷え込ませることは必至です。今後の個人消費や小売売上高の推移にも目を向けていく必要があります。

先週は日本でもコロナ感染の第2波が猛威を振るい、東京都では1日で500人に迫る新規感染が確認され、大阪や愛知、福岡などでも過去最多の新規感染者が出ています。沖縄では独自に「非常事態宣言」を発令するに至っている状況です。先週末の日経平均株価は600円を超える下げを見せましたが、これはコロナ感染者が急増したことで、売りが加速したようです。昨日のNHKの討論番組で、菅官房長官は「感染防止と経済の両立は極めて困難だ」と苦渋に満ちた表情で述べていましたが、感染防止策を行いながら「GoToトラベル」キャンペーンを活用してほしいと、歯切れの悪い発言を行っていました。8月に入り、今年の夏休みは例年とは全く異なるものの、親子揃っての旅行や帰省などを行う人も多いと思います。余程個人レベルで予防をし、慎重に行動を行わないと未曾有の感染拡大につながる可能性がありそうです。まさにこの夏が正念場となります。本日のドル円は105円40銭〜106円30銭程度と予想します。

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新型コロナウイルス感染拡大に伴う政府の要請もあり、本アナリストレポートは4日(火)と5日(水)はお休みとさせていただきます。今後もしばらくの間、随時お休みとさせていただくことになろうとか思います。読者の皆様にはご迷惑をおかけいたしますが、ご理解の程宜しくお願い申しあげます。

What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
7/29 パウエル・FRB議長 「われわれが経験したことのない厳しさだ」、「経済の今後の道筋は極めて不透明であり、大部分はウイルスを抑制できるかどうかに左右される」、「景気回復には金融・財政政策の両面からの支援が必要だ」 ドル円105円近辺から104円77銭まで下落。株式市場は3指数とも揃って上昇。
7/29 FOMC声明文 経済活動と雇用は急激な落ち込み後、ここ数カ月に幾分か上向いたものの、今年初めの水準をなお大きく下回っている」、「経済が最近の出来事を乗り切り、最大限の雇用と物価安定の目標を達成する軌道にあると、委員会が確信するようになるまで、FF金利をゼロ付近で維持する」 --------
7/23 ポンペオ:国務長官 「われわれが許さない限り、中国の国内外で暴政を行う運命にはない」、「今ひざまずけば、われわれの子孫は、中国共産党の言いなりになる。共産党の行動は今の自由世界にとって主な挑戦となっている」、「自由世界はこの新たな暴政に勝利しなくてはならない」 株式が売られ、ドル円も円高方向に。
7/16 エバンス・シカゴ連銀総裁 「下振れリスクが心配だ。これを考慮して政策を調整する必要があるだろう」 --------
7/16 ボスティック・アトランタ連銀総裁 「新型コロナ感染の拡大で、消費者はより消極的になっている」、マイナス金利の可能性については「答えはノー」 --------
7/16 ウイリアムズ・NY連銀総裁 「非常に困難な状況を踏まえれば、出口戦略に集中して考える時期ではない」 --------
7/16 ラガルド・ECB総裁 発言内容: 「実際及び予想される雇用や所得の喪失と、パンデミックの展開と景気見通しを巡る異例に高い不確実性が引き続き、個人消費と企業投資の重しとなっている」、「十分な金融緩和が依然として必要だ」、「責務の範囲内で必要なあらゆる措置を取ることに引き続き完全にコミットしている」 --------
7/16 バー・司法長官 「中国はディズニーやアップルなどの米大手企業を自らの手先として操り、米国を犠牲にして影響力を強め、富を増やしている」、「米企業は何を危険にさらしているのか、理解しなければならない」 --------
7/14 ブレイナード・FRB理事 「不確実性の濃い霧に依然として取り囲まれており、下振れリスクが支配的だ」、「FRBがより長期的な緩和策を提示する方向にフォワードガイダンスと資産購入を転換させるべきだ」 --------
7/13 カプラン・ダラス連銀総裁 「残念ながら、この感染症が再燃したことで景気回復は鈍りつつあり、経済成長は弱まっている」、「われわれが全員マスクを着用すれば、この病気の伝染を大幅に減らし、それが成長加速につながる可能性が高いだろう」 --------
7/13 ポンペオ・国務長官 「米国はここで明確にしておく。南シナ海のほとんどの資源に対して中国政府が主張する権利は、完全に不法なものであり、その掌握を目的とした嫌がらせの活動も同じく完全に不法だ」 --------
7/8 ポンペオ・国務長官 「世界は中国共産党の本当の姿を目撃した。世界中の自由な人々が現実に示されているこの脅威を理解するようになると、これまで以上に強気確信する」、「習近平国家主席が世界に与えた影響は、自由な人々、民主主義を愛する人々に良いものではない。世界は団結してこれに対処するだろう」 --------
7/1 FOMC議事録 「委員会のフォワードガイダンス自体が引き続き信頼を得ている限り、イールドカーブに上限や目標を設定する政策を採用してフォワードガイダンスを強化する必要が生じるのか明確でないと、多くの参加者が主張した」 --------
7/1 ジョンソン・英首相 「国家安全法の施行は中英共同宣言に対する明白かつ深刻な違反だ」、「香港の高度な自治を侵害し、香港基本法と対立するものだ」 --------
6/30 ファウチ・米国立アレルギー感染症研究所所長 「最近の急増が好転しない場合、1日当たりの新規感染例が現在の4万人から10万人に増えても驚かない」(死者数についても)、「極めて憂慮すべき数字になるのは確実だ」 --------
6/30 パウエル・FRB議長 「われわれは重要な新段階に予想より早く入った。経済活動の回復には歓迎されるが、それはまた、新たな課題、特にウイルスを抑制し続ける必要性を示す」、「経済の今後の経路は極めて不確実であり、ウイルス抑制の成否に大きく左右される」 --------
6/24 IMF 「世界経済は大封鎖に陥り、大恐慌以来で最悪の景気後退だ」 --------
6/24 ブラード・セントルイス連銀総裁 「4−6月期は年率40%のマイナス成長が見込まれており、重大な危機だ」「戦後経験したどんな数字よりも4倍悪い」 --------
6/23 ブラード・セントルイス連銀総裁 (YCCについて)「現時点ではこの件について、答えよりも疑問の方が多い。低金利がかなり長期続くとすでに見込まれているため、この手法がFOMCでいずれ採用されるとはあまり考えられない」 --------
6/18 ブラード・セントルイス連銀総裁 「4月が最悪の月だったと期待したい。最近のデータはそれを示しているようだ」、「米国が危機を脱したとは全く考えていない」 --------
6/16 クラリダ・FRB副議長 「新型コロナによる混乱は物価全般に下押し圧力をかけている」 --------
6/16 パウエル・FRB議長 「われわれの考えでは、また全員とは言わないまでも大半の予想もそう考えていると思うが、回復しても2月時点の水準には遠く及ばないだろう」 --------
6/11 クドロー・国家経済会議(NEC)委員長 「V字回復を実現する確率は非常に高い。失業率は低下し、2021年も堅実で堅調な一年になる」 --------
6/11 ムニューシン・米財務長官 経済の再閉鎖は「さらにダメージが広がる。経済の打撃だけではない。今のところ持ちこたえている医療でも問題が起きる」、「経済を再び閉鎖するわけにはいかない」 --------
6/11 ファウチ・米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)所長 「一部の国や州ではロックダウンから回復しつつあるが、ウイルス感染が再び勢いを増すリスクはなおある」「終わりにはほど遠い」 --------
6/11 パウエル・FRB議長 「利上げについては考えることすら考えていない」(新型コロナウイルス感染拡大からの景気回復を支援するため)「利用可能なあらゆる手段を必要な期間だけ用いることを強くコミットしている」 --------
6/5 ラガルド・ECB総裁 「景気の改善はこれまでのところ、緩慢だった」、「行動する必要があった」、「必要なことは何でもやる」(ECB理事会後の会見で) 追加緩和をきめたことで、ユーロドルは1.12台後半から1.13台半ばまで上昇。
6/3 エスパー・国防長官 「法執行当局の役割で軍を動員するという選択肢は最後の手段とすべきで、極めて緊急性が高く切迫した状況に限定する必要がある。今の状況はそれには当てはまらない。暴動法の発動は支持しない」 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和