今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

「ユーロドル10日ぶりに1.17台半ばに」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場
  • ドル円は良好な米経済指標を受け106円台を回復する場面があったものの維持できず、105円65銭まで下落。
  • ユーロドルは大幅に反落。中古住宅販売などが予想を上回ったことで、ドル買いユーロ売りが加速し、1.1755までドル高に。
  • 株式市場は3指数とも揃って続伸。製造業PMIなどが予想を上回ったことでダウは190ドル高。ナスダックとS&P500は最高値を更新。
  • 債券相場は続伸。長期金利は0.62%台へと低下。
  • 金は小幅高。原油は続落。
*************************
◆7月中古住宅販売件数 → 586万件
◆8月マークイット製造業PMI → 53.6
◆8月マークイットサービス業PMI → 54.8
◆8月マークイットコンポジットPMI → 54.7
*************************
ドル/円 105.65 〜 106.07
ユーロ/ドル 1.1755 〜 1.1798
ユーロ/円 124.44 〜 124.89
NYダウ +190.60 → 27,930.33ドル
GOLD +0.50 → 1,947.00ドル
WTI −0.48 → 42.34ドル
米10年国債 −0.023 → 0.628%

本日の注目イベント

  • トルコ トルコ7月消費者物価指数
  • 米   共和党全国大会(27日まで)
  • 米   米郵政公社総裁、下院委員会で証言

本日のコメント

ドル円は105円〜106円前後で一進一退を繰り返していますが、相変わらず好調なのが米株式市場です。米国では運用者が基準として注目している一方、日本ではやや地味に捉えられているS&P500が先週末も11ポイント上昇し、週間ベースでは4週連続のプラスと、今年に入って最長の連続上昇を記録しています。また、ナスダックは6月末に1万の大台に乗せたばかりですが、すでに1万1311ポイントと11.3%上昇していることになります。アップルやアマゾンなど、ハイテク株が記録的な上昇を見せていることが指数を押し上げています。

民主党全国大会でバイデン氏が正式に大統領候補となったことで、11月の大統領選を巡る報道も俄然増えてきました。バイデン氏は指名後の演説で、「独裁者をもてはやすのは終わりにしよう。私は見て見ぬふりをしない。尊厳と人権のために立ち上がる」と、トランプ大統領を厳しく批判し、米国を正しい方向に導くと、自信を示しました。一方当初、21〜24日までと予定されていた共和党全国大会も、本日から4日間の日程で行われます。トランプ氏は4夜全てに登場し演説するようです。開幕前にCBSが実施した調査では、共和党員の75%は米国が4年前より良い状態にあると答えています。また、新型コロナへの米国の対応は「うまくいっている」との回答は70%に上り、17万5000人を超えた国内の死者数についても57%が「許容範囲」との見方を示したとしています。(ブルームバーグ)米国での新型コロナウイルス感染拡大はやや鈍化してきてはいるものの、このままでは11月の大統領選では有権者による郵便投票も避けられない見通しです。下院は22日、郵政公社向けに250億ドル(約2兆6400億円)の追加資金を配分する法案を可決しましたが、共和党のマコネル院内総務は上院では取り上げない考えを示し、ホワイトハウスは拒否権を発動する方針だと表明しています。

今週はそれほど重要な経済指標の発表はないことから、上記共和党の全国大会でのトランプ氏の演説も焦点の一つになるかもしれません。再選後の経済対策や景気回復に大規模な財政支出をぶち上げるかもしれません。また新型コロナ対策も重要なポイントになりそうです。トランプ政権はすでに、新型コロナウイルス感染症から回復した人の血漿(けっしょう)を使った治療法が、米当局から緊急使用許可を取得したことを発表するとしています。また治験の最終段階に来ている英アストラゼネカとオックスフォード大学が開発中のワクチンについて、英国で比較的小規模な試験が成功すれば、米国での通常の規則基準を迂回し、大統領選前にも実用化することを検討している模様です。

ドル円は先週20、21日とも106円台に乗せると押し戻される展開が続き、106円前半がやや「壁」になりつつあります。ユーロ圏の経済指標が軟調だったことを受けて、利益確定のユーロ売りドル買いが進み、ユーロ円などのクロス円は水準を切り下げています。ユーロドルでドル高が進んだことからドル円もう少し買われ、106円台で推移してもおかしくはない状況ですが、上値は依然として限定的です。ユーロドルが再び1.18〜1.19に向かうと、ドル円が下落するリスクもあるため、今後もユーロドルの動きには注目です。ユーロドルは約3週間、1.17台を割り込んでいないことから、この前後が重要なサポートです。本日のドル円は105円40銭〜106円20銭を予想します。

==========

今週は、27日(木)、28日(金)の「アナリストレポート」をお休みとさせていただきます。ご不便をおかけいたしますが、よろしくご理解の程お願い申しあげます。

What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
8/19 FOMC議事録 「今会合より後の金融政策の見通しについては、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標レンジはたどる可能性の高い道筋に関して明瞭さを高めることが、ある時点で適切となると、幾人かの参加者が指摘した」、「新型コロナウイルス感染拡大が経済活動を顕著に制している間は、新たなガイダンスを示す必要性は低下している」 株と債券が売られ、長期金利が上昇したことからドル円は105円台後半から106円台前半まで買われる。
8/17 ミシェル・オバマ前大統領夫人 「トランプ大統領は、大統領職を務められると証明できる十分な時間があったのに、今では明らかにお手上げ状態になっている」、「黒人の命が重要という単純な事実をも愚弄している」、「われわれはジョー・バイデンに投票しなければいけない」 --------
8/6 ベイリー・BOE総裁 「国内経済が回復するまでの長い道のりを支え続ける用意がある」、「早期に政策を引き締めることはない」 --------
7/29 パウエル・FRB議長 「われわれが経験したことのない厳しさだ」、「経済の今後の道筋は極めて不透明であり、大部分はウイルスを抑制できるかどうかに左右される」、「景気回復には金融・財政政策の両面からの支援が必要だ」 ドル円105円近辺から104円77銭まで下落。株式市場は3指数とも揃って上昇。
7/29 FOMC声明文 経済活動と雇用は急激な落ち込み後、ここ数カ月に幾分か上向いたものの、今年初めの水準をなお大きく下回っている」、「経済が最近の出来事を乗り切り、最大限の雇用と物価安定の目標を達成する軌道にあると、委員会が確信するようになるまで、FF金利をゼロ付近で維持する」 --------
7/23 ポンペオ:国務長官 「われわれが許さない限り、中国の国内外で暴政を行う運命にはない」、「今ひざまずけば、われわれの子孫は、中国共産党の言いなりになる。共産党の行動は今の自由世界にとって主な挑戦となっている」、「自由世界はこの新たな暴政に勝利しなくてはならない」 株式が売られ、ドル円も円高方向に。
7/16 エバンス・シカゴ連銀総裁 「下振れリスクが心配だ。これを考慮して政策を調整する必要があるだろう」 --------
7/16 ボスティック・アトランタ連銀総裁 「新型コロナ感染の拡大で、消費者はより消極的になっている」、マイナス金利の可能性については「答えはノー」 --------
7/16 ウイリアムズ・NY連銀総裁 「非常に困難な状況を踏まえれば、出口戦略に集中して考える時期ではない」 --------
7/16 ラガルド・ECB総裁 発言内容: 「実際及び予想される雇用や所得の喪失と、パンデミックの展開と景気見通しを巡る異例に高い不確実性が引き続き、個人消費と企業投資の重しとなっている」、「十分な金融緩和が依然として必要だ」、「責務の範囲内で必要なあらゆる措置を取ることに引き続き完全にコミットしている」 --------
7/16 バー・司法長官 「中国はディズニーやアップルなどの米大手企業を自らの手先として操り、米国を犠牲にして影響力を強め、富を増やしている」、「米企業は何を危険にさらしているのか、理解しなければならない」 --------
7/14 ブレイナード・FRB理事 「不確実性の濃い霧に依然として取り囲まれており、下振れリスクが支配的だ」、「FRBがより長期的な緩和策を提示する方向にフォワードガイダンスと資産購入を転換させるべきだ」 --------
7/13 カプラン・ダラス連銀総裁 「残念ながら、この感染症が再燃したことで景気回復は鈍りつつあり、経済成長は弱まっている」、「われわれが全員マスクを着用すれば、この病気の伝染を大幅に減らし、それが成長加速につながる可能性が高いだろう」 --------
7/13 ポンペオ・国務長官 「米国はここで明確にしておく。南シナ海のほとんどの資源に対して中国政府が主張する権利は、完全に不法なものであり、その掌握を目的とした嫌がらせの活動も同じく完全に不法だ」 --------
7/8 ポンペオ・国務長官 「世界は中国共産党の本当の姿を目撃した。世界中の自由な人々が現実に示されているこの脅威を理解するようになると、これまで以上に強気確信する」、「習近平国家主席が世界に与えた影響は、自由な人々、民主主義を愛する人々に良いものではない。世界は団結してこれに対処するだろう」 --------
7/1 FOMC議事録 「委員会のフォワードガイダンス自体が引き続き信頼を得ている限り、イールドカーブに上限や目標を設定する政策を採用してフォワードガイダンスを強化する必要が生じるのか明確でないと、多くの参加者が主張した」 --------
7/1 ジョンソン・英首相 「国家安全法の施行は中英共同宣言に対する明白かつ深刻な違反だ」、「香港の高度な自治を侵害し、香港基本法と対立するものだ」 --------
※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和