今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

「NYダウ、半年ぶりの高値に」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場
  • ドル円は小動きの中、長期金利の上昇に伴いドル買いが優勢に。106円近辺までドルが買われ、この日の高値圏で引ける。
  • ユーロドルは反発。1.18台を回復し、1.1849までユーロ高が進む。
  • 株式市場は大幅に続伸。トランプ政権が新型コロナのワクチンと治療薬の承認を優先するとの期待からダウは378ドル高。ナスダックとS&P500は3日連続の最高値更新。
  • 債券相場は3日ぶりに反落。長期金利は0.654%台に上昇。
  • 金は売られ、原油は2つのハリケーンの接近を手掛かりに買われる。
ドル/円 105.70 〜 106.00
ユーロ/ドル 1.1784 〜 1.1849
ユーロ/円 124.85 〜 125.34
NYダウ +378.13 → 28,308.46ドル
GOLD −7.80 → 1,939.20ドル
WTI +0.28 → 42.62ドル
米10年国債 +0.026 → 0.654%

本日の注目イベント

  • 独 独4−6月期GDP(改定値)
  • 独 独8月ifo景況感指数
  • 米 6月ケース・シラ−住宅価格指数
  • 米 6月FHFA住宅価格指数
  • 米 7月新築住宅販売件数
  • 米 8月消費者信頼感指数
  • 米 8月リッチモンド連銀製造景況業指数
  • 米 デイリー・サンフランシスコ連銀総裁、パネルディスカッションに参加

本日のコメント

力強い上昇を見せる米株式市場がけん引する形でややリスクオンが強まり、債券が反落し、長期金利の上昇に伴ってドル円も小幅ながら買われ、106円前後まで上昇しています。昨日の本欄でも述べたように、トランプ政権が新型コロナウイルスのワクチンと治療薬の使用に向けた動きを加速させるとの見方が好感され、株価の大幅上昇につながっています。またジョーンズホプキンス大学の集計によると、米国内の新型コロナによる感染者数は鈍化しており、フロリダ州では新規感染者数が6月半ば以降最少となり、カリフォルニア州でも新規感染者数は4946人と、過去14日の平均である7622人を大きく下回ってきました。ただ、一方ではニュージーランドでは、国内最大の都市であるオークランドのロックダウンを当初の予定より4日延長し、30日深夜までとしました。また、感染が鎮静化した欧州では、感染拡大の第2波が押し寄せ、フランスでは過去24時間の新規感染者が1955人と、4カ月ぶりの多さになっています。(ブルームバーグ)

共和党全国大会が開幕しました。トランプ氏とペンス氏が正式に大統領、副大統領候補に指名されることになっており、27日の最終日には受諾演説を行う予定です。トランプ氏は正式指名を受ける前に政策の概要を発表し、バイデン氏と闘う姿勢を見せています。政策の柱は「アメリカ・ファースト」をさらに強力に推し進め、雇用を創出することと、中国への強硬策を前面に出したことです。中国から雇用を米国に移す企業に対して減税を行い、そうでない企業には増税を課す可能性もあります。「中国に新型コロナの責任を取らせる」と明言しており、「中国への依存を終わらせる」とも述べています。さらに「中国が私たちを適切に扱わないなら、きっと私は中国との関係を切り離すだろう」とFOXニュースのインタビューで答え、中国との断行も辞さない姿勢を見せています。また米国内での雇用を10カ月で10万人創出するとも述べており、具体的な政策の内容は受諾演説の際に明らかになる模様です。そして昨日は「今回の選挙は米国大統領選挙の歴史で、最も重要な選挙になる」、「民主党に政権を渡してはならない」と、再選に強い意欲を見せていました。

本日は住宅関連の指標が多く発表されますが、大きな値動きにはつながらないと思われます。市場は、27日のジャクソンホールでのシンポジウムで行われるパウエル議長の講演に注目が集まっています。パウエル議長はFRBがかねてから取り組んでいる金融政策の枠組み見直しについて話す予定で見直しでは新たなインフレ戦略に重点が置かれていると見られ、注目されています。(ブルームバーグ)

本日のドル円は105円70銭〜106円40銭程度を予想します。

==========

今週は、27日(木)、28日(金)の「アナリストレポート」をお休みとさせていただきます。ご不便をおかけいたしますが、よろしくご理解の程お願い申しあげます。

What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
8/19 FOMC議事録 「今会合より後の金融政策の見通しについては、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標レンジはたどる可能性の高い道筋に関して明瞭さを高めることが、ある時点で適切となると、幾人かの参加者が指摘した」、「新型コロナウイルス感染拡大が経済活動を顕著に制している間は、新たなガイダンスを示す必要性は低下している」 株と債券が売られ、長期金利が上昇したことからドル円は105円台後半から106円台前半まで買われる。
8/17 ミシェル・オバマ前大統領夫人 「トランプ大統領は、大統領職を務められると証明できる十分な時間があったのに、今では明らかにお手上げ状態になっている」、「黒人の命が重要という単純な事実をも愚弄している」、「われわれはジョー・バイデンに投票しなければいけない」 --------
8/6 ベイリー・BOE総裁 「国内経済が回復するまでの長い道のりを支え続ける用意がある」、「早期に政策を引き締めることはない」 --------
7/29 パウエル・FRB議長 「われわれが経験したことのない厳しさだ」、「経済の今後の道筋は極めて不透明であり、大部分はウイルスを抑制できるかどうかに左右される」、「景気回復には金融・財政政策の両面からの支援が必要だ」 ドル円105円近辺から104円77銭まで下落。株式市場は3指数とも揃って上昇。
7/29 FOMC声明文 経済活動と雇用は急激な落ち込み後、ここ数カ月に幾分か上向いたものの、今年初めの水準をなお大きく下回っている」、「経済が最近の出来事を乗り切り、最大限の雇用と物価安定の目標を達成する軌道にあると、委員会が確信するようになるまで、FF金利をゼロ付近で維持する」 --------
7/23 ポンペオ:国務長官 「われわれが許さない限り、中国の国内外で暴政を行う運命にはない」、「今ひざまずけば、われわれの子孫は、中国共産党の言いなりになる。共産党の行動は今の自由世界にとって主な挑戦となっている」、「自由世界はこの新たな暴政に勝利しなくてはならない」 株式が売られ、ドル円も円高方向に。
7/16 エバンス・シカゴ連銀総裁 「下振れリスクが心配だ。これを考慮して政策を調整する必要があるだろう」 --------
7/16 ボスティック・アトランタ連銀総裁 「新型コロナ感染の拡大で、消費者はより消極的になっている」、マイナス金利の可能性については「答えはノー」 --------
7/16 ウイリアムズ・NY連銀総裁 「非常に困難な状況を踏まえれば、出口戦略に集中して考える時期ではない」 --------
7/16 ラガルド・ECB総裁 発言内容: 「実際及び予想される雇用や所得の喪失と、パンデミックの展開と景気見通しを巡る異例に高い不確実性が引き続き、個人消費と企業投資の重しとなっている」、「十分な金融緩和が依然として必要だ」、「責務の範囲内で必要なあらゆる措置を取ることに引き続き完全にコミットしている」 --------
7/16 バー・司法長官 「中国はディズニーやアップルなどの米大手企業を自らの手先として操り、米国を犠牲にして影響力を強め、富を増やしている」、「米企業は何を危険にさらしているのか、理解しなければならない」 --------
7/14 ブレイナード・FRB理事 「不確実性の濃い霧に依然として取り囲まれており、下振れリスクが支配的だ」、「FRBがより長期的な緩和策を提示する方向にフォワードガイダンスと資産購入を転換させるべきだ」 --------
7/13 カプラン・ダラス連銀総裁 「残念ながら、この感染症が再燃したことで景気回復は鈍りつつあり、経済成長は弱まっている」、「われわれが全員マスクを着用すれば、この病気の伝染を大幅に減らし、それが成長加速につながる可能性が高いだろう」 --------
7/13 ポンペオ・国務長官 「米国はここで明確にしておく。南シナ海のほとんどの資源に対して中国政府が主張する権利は、完全に不法なものであり、その掌握を目的とした嫌がらせの活動も同じく完全に不法だ」 --------
7/8 ポンペオ・国務長官 「世界は中国共産党の本当の姿を目撃した。世界中の自由な人々が現実に示されているこの脅威を理解するようになると、これまで以上に強気確信する」、「習近平国家主席が世界に与えた影響は、自由な人々、民主主義を愛する人々に良いものではない。世界は団結してこれに対処するだろう」 --------
7/1 FOMC議事録 「委員会のフォワードガイダンス自体が引き続き信頼を得ている限り、イールドカーブに上限や目標を設定する政策を採用してフォワードガイダンスを強化する必要が生じるのか明確でないと、多くの参加者が主張した」 --------
7/1 ジョンソン・英首相 「国家安全法の施行は中英共同宣言に対する明白かつ深刻な違反だ」、「香港の高度な自治を侵害し、香港基本法と対立するものだ」 --------
※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和