今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

「ドル円NY休場のため106円台前半で小動き」

ひと目で分かる昨晩の動き

欧州市場
  • ロンドン市場では軟調に始まったドル円が緩やかに上昇。106円33銭近辺までドルが買い戻されたものの、NY市場が休場だったため、その後は動かず。
  • ユーロドルも緩やかに下落。1.1811まで売られたが、動意に欠けた。
ドル/円 106.13 〜 106.33
ユーロ/ドル 1.1811 〜 1.1849
ユーロ/円 125.51 〜 125.78
NYダウ ------ → 28,133.31ドル
GOLD ------ → 1,934.30ドル
WTI ------ → 39.77ドル
米10年国債 ------ → 0.718%

本日の注目イベント

  • 豪 豪8月NAB企業景況感指数
  • 日 7月貿易収支
  • 日 7月国際収支
  • 日 4−6月GDP(改定値)
  • 日 8月景気ウオッチャー調査
  • 独 独7月貿易収支
  • 欧 ユーロ圏4−6月期GDP(確定値)
  • 米 7月消費者信用残高

本日のコメント

NY市場が「レーバーデー」で休場のため、為替市場は小動き。ポジション調整に終わった感があります。ドル円は昨日の東京時間では、上値が重くジリジリと売られる展開でしたが、欧州市場が開く夕方5時ごろからはドルが緩やかに買われ、106円33銭まで上昇しています。また、ユーロドルも同じような動きを見せ、全体としてドルがやや強含む展開でした。

トランプ大統領は7日、米国と中国との経済関係を制限する意向だと述べました。会見では、「デカップリングであろうと、すでに行っているような大規模関税の導入であろうと、われわれは中国への依存を終わらせるつもりだ」と明言しました。また「われわれは重要な製造品を米国内で生産し、米国に雇用を戻す」とし、「米国を捨てて中国などで雇用を創出する企業には関税を課す」とも述べています。これは大統領選を前に、バイデン氏との政策の違いをアピールしたものと受け止められますが、仮に再選を果たせば、2期目に取り組む課題の一部であることを示唆したものとも思われます。トランプ氏はバイデン氏のことを「中国に言いなりになる人物だ」と批判しました。(ブルームバーグ)

米大統領選は残すところあと2カ月を切っており、縮小傾向にあったトランプ氏とバイデン氏の支持率の差が、直近では再び拡大してきたとの調査もあります。世論調査を手がける「ファイブサーティエイト」の7日時点の選挙予想モデルによれば、11月の米大統領選で民主党候補のバイデン氏が勝利する確率は71.1%となっており、選挙人538人のうち334人を獲得して勝利すると予想されています。また、トランプ氏が再選を果たす確率は28.4%だそうです。今月末ごろには第1回の「大統領候補テレビ討論会」が行われる予定です。直接会うのはこれが初めてのこととなり、激論が交わされる模様ですが、具体的な政策となると、現役有利と言われており、バイデン氏がどこまでトランプ氏との違いをアピールできるのか注目されます。特に対中国政策では、バイデン氏側には不透明な部分も多く、強硬策を掲げているトランプ氏がこの点をさらにアピールするようだと、バイデン氏が「弱腰」と見られ、不利になることも予想されます。為替市場も株式市場も今後さらに両候補の発言に反応し、ボラティリティも高まって来ると思われます。

本日のドル円は3連休明けのNY市場が「主戦場」でしょう。焦点はNY株式市場の動向です。引き続き、「調整局面」が続くのか、あるいは「元の鞘」に戻って、上昇傾向を維持できるのかが注目されます。もっとも、今日1日で見極めがつくものでもなく、今週を通じての動きが重要になってきます。昨日の欧州株式市場は、英FT、独DAX、仏CACは共に上昇しており、特に英独では2%を超える上昇で引けています。本日のドル円は105円90銭〜106円70銭程度を予想します。

What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
9/7 トランプ大統領 「デカップリングであろうと、すでに行っているような大規模関税の導入であろうと、われわれは中国への依存を終わらせるつもりだ」、「われわれは重要な製造品を米国内で生産し、米国に雇用を戻す」、「米国を捨てて中国などで雇用を創出する企業には関税を課す」 --------
9/4  パウエル・FRB議長 「今日発表された雇用統計は良いものだった」としながらも、「完全雇用に戻るには新型コロナを収束させる必要がある」、(金融政策については)「われわれは米経済が長期間低金利を必要とすると考える。それは経済活動を支援する」 --------
9/3 アンソニー・ニエベス・ISM委員長 「経済活動が再開する中、回答者のコメントは大部分が楽観的で、業況や経済に対する見方は業界によってばらつきがある、まだ再開していない業界は、足元の不透明性を引き続き不安に思っている」 --------
9/2 ウィリアムズ・NY連銀総裁 (政策のシフトは)低い中立金利と根強い低いインフレに引き起こされた問題に、直接的かつ効率的に対処できる」、「これらの変更は相互に補強し合い、極めて低い中立金利の環境において当局の2大責務を達成する能力を大きく高める」 --------
9/1 ロウ:RBA総裁 政策委員会は高度に緩和的な政策を必要な限り維持する方針であり、追加な金融政策手段によってどのように回復を支えられるか引き続き検討している」 --------
9/1 ブレイナードFRB理事 「今後数カ月は、金融政策が安定から緩和的転換することが重要になろう」 ドルが売られ、長期金利が低下。
8/31 ポスティック・アトランタ連銀総裁 「金融政策は経済回復を支援する位置づけにあるが、今は米金融当局が目標達成のために次にどんな措置を取るか説明する時期ではない」 --------
8/31 クラリダ・FRB副議長 「利回りの抑制や目標化は現在の環境では正当化されないが、将来に状況が著しく変化した場合見直すことができるよう、FOMCは選択肢として残して置くべきだ」 --------
8/27 パウエル・FRB議長 「方針変更に関する声明は、広い範囲で包括的な雇用の最大化を目指すことを強調している」「この変更はわれわれが力強い労働市場の重要性を認めていることを反映しており、特に低・中所得層地域の多くではなおさら重要だと考える」(ジャクソンホールでのバーチャル講演で) --------
8/19 FOMC議事録 「今会合より後の金融政策の見通しについては、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標レンジはたどる可能性の高い道筋に関して明瞭さを高めることが、ある時点で適切となると、幾人かの参加者が指摘した」、「新型コロナウイルス感染拡大が経済活動を顕著に制している間は、新たなガイダンスを示す必要性は低下している」 株と債券が売られ、長期金利が上昇したことからドル円は105円台後半から106円台前半まで買われる。
8/17 ミシェル・オバマ前大統領夫人 「トランプ大統領は、大統領職を務められると証明できる十分な時間があったのに、今では明らかにお手上げ状態になっている」、「黒人の命が重要という単純な事実をも愚弄している」、「われわれはジョー・バイデンに投票しなければいけない」 --------
8/6 ベイリー・BOE総裁 「国内経済が回復するまでの長い道のりを支え続ける用意がある」、「早期に政策を引き締めることはない」 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和