今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

「ドル円105円30銭まで続落」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場
  • ドル円は続落。FOMCでハト派的な姿勢が示されるとの観測が引き続き重しとなり、105円30銭までドル安が進む。
  • ユーロドルは前日とほぼ同水準で推移。1.18台半ばを挟む展開で、FOMCの結果を待つ姿勢が強まる。
  • 株式市場は3指数とも揃って続伸したが、ダウは午後に上げ幅を縮小。ナスダックは133ポイントの大幅高。
  • 債券相場は前日に続き小動き。長期金利は0.68%前後に。
  • 金は続伸。原油もハリケーン「サリー」が湾岸に接近していることを手掛かりに1ドルを超える上昇。
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9月NY連銀製造業景況指数 → 17.0
8月輸入物価指数 → 0.9%
8月鉱工業生産 → 0.4%
8月設備稼働率 → 71.4%
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ドル/円 105.30 〜 105.54
ユーロ/ドル 1.1839 〜 1.1896
ユーロ/円 124.75 〜 125.50
NYダウ +2.27 → 27,995.60ドル
GOLD +2.50 → 1,966.20ドル
WTI +1.02 → 38.28ドル
米10年国債 +0.007 → 0.679%

本日の注目イベント

  • 日 8月貿易収支
  • 欧 ユーロ圏7月貿易収支
  • 欧 欧州委員長、施政方針演説
  • 欧 OECD経済見通しの中間報告
  • 英 英8月消費者物価指数
  • 米 8月小売売上高
  • 米 9月NAHB住宅市場指数
  • 米 FOMC 政策金利発表
  • 米 パウエル議長記者会見

本日のコメント

ドル円は緩やかに続落し、105円30銭までドル安が進んでいます。明日朝方発表のFOMCでハト派的な姿勢を強めるとの観測が根強く、ドル売りにつながった模様です。また発表される金利・景気見通しについても、低金利の長期化を正当化する見方になるといった観測もあります。105円50銭を明確に割り込んだドル円は次に重要な節目である「105円前後」を試しに行く可能性が高いと見ていますが、FOMC終了後には「材料出尽くし」で反発することもないとは言えません。この点には注意が必要ですが、それでも、ドルの戻りは「106円前後がいっぱい、いっぱい」と予想しています。現在は2023年ごろまでゼロ金利政策が継続されると見られていますが、これが「2024年ごろまで」といった見方が台頭するようだと、節目の105円前後を突破することもあるかもしれません。政策発表は明日の朝方3時に行われる予定です。

米国務省による中国ファーウェイに対する半導体輸出規制が昨日、15日から発効されました。この規制により国内の半導体メーカーにもその影響が及び、今朝の経済紙はその規模が「1兆円」にも達すると報じています。米国の中国に対する制裁の一環ですが、これにより、「多国間貿易が自由にできる時代は終わり、米中2つの国家が設ける規制とルールの中でビジネスをする」(日経新聞)ことになり、グローバル企業にとって、地政学的リスクがますます意識される時代になりそうです。一方でWTOは、2018年に米国が中国製品を対象に課した関税は国際ルールに違反しているとの判断を下しました。トランプ政権が対中貿易戦争のよりどころとしてきた主張を退けた格好になりましたが、米通商代表部(USTR)はこの判断を批判し、中国との貿易合意の第1段に影響しないと言明しています。中国商務省は今回の判断を高く評価しています。また、この判断に対して米政府は上訴が可能だとブルームバーグは伝えています。

菅自民党総裁は今日の午後開かれる臨時国会で首相に選ばれる予定です。既に閣僚の名前も挙がっており、それを見る限り「個人的には高揚も期待」もありませんが、規制改革の一つとして挙げられている携帯電話料金の引き下げは歓迎されているようです。首相就任演説での新たな政策に期待をしていますが、どうでしょう。為替にはほとんど影響はないと見られます。本日のドル円は上述のように、105円前後が維持されるかどうかがポイントになります。予想レンジは104円80銭〜105円80銭程度といったところでしょうか。

What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
9/13 ラガルド・ECB総裁 「物価安定の目標達成において、今も将来も油断は許されない」、「最近のユーロ相場上昇で金融政策のインフレ押し上げ効果が一部相殺された」 --------
9/7 トランプ大統領 「デカップリングであろうと、すでに行っているような大規模関税の導入であろうと、われわれは中国への依存を終わらせるつもりだ」、「われわれは重要な製造品を米国内で生産し、米国に雇用を戻す」、「米国を捨てて中国などで雇用を創出する企業には関税を課す」 --------
9/4  パウエル・FRB議長 「今日発表された雇用統計は良いものだった」としながらも、「完全雇用に戻るには新型コロナを収束させる必要がある」、(金融政策については)「われわれは米経済が長期間低金利を必要とすると考える。それは経済活動を支援する」 --------
9/3 アンソニー・ニエベス・ISM委員長 「経済活動が再開する中、回答者のコメントは大部分が楽観的で、業況や経済に対する見方は業界によってばらつきがある、まだ再開していない業界は、足元の不透明性を引き続き不安に思っている」 --------
9/2 ウィリアムズ・NY連銀総裁 (政策のシフトは)低い中立金利と根強い低いインフレに引き起こされた問題に、直接的かつ効率的に対処できる」、「これらの変更は相互に補強し合い、極めて低い中立金利の環境において当局の2大責務を達成する能力を大きく高める」 --------
9/1 ロウ:RBA総裁 政策委員会は高度に緩和的な政策を必要な限り維持する方針であり、追加な金融政策手段によってどのように回復を支えられるか引き続き検討している」 --------
9/1 ブレイナードFRB理事 「今後数カ月は、金融政策が安定から緩和的転換することが重要になろう」 ドルが売られ、長期金利が低下。
8/31 ポスティック・アトランタ連銀総裁 「金融政策は経済回復を支援する位置づけにあるが、今は米金融当局が目標達成のために次にどんな措置を取るか説明する時期ではない」 --------
8/31 クラリダ・FRB副議長 「利回りの抑制や目標化は現在の環境では正当化されないが、将来に状況が著しく変化した場合見直すことができるよう、FOMCは選択肢として残して置くべきだ」 --------
8/27 パウエル・FRB議長 「方針変更に関する声明は、広い範囲で包括的な雇用の最大化を目指すことを強調している」「この変更はわれわれが力強い労働市場の重要性を認めていることを反映しており、特に低・中所得層地域の多くではなおさら重要だと考える」(ジャクソンホールでのバーチャル講演で) --------
8/19 FOMC議事録 「今会合より後の金融政策の見通しについては、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標レンジはたどる可能性の高い道筋に関して明瞭さを高めることが、ある時点で適切となると、幾人かの参加者が指摘した」、「新型コロナウイルス感染拡大が経済活動を顕著に制している間は、新たなガイダンスを示す必要性は低下している」 株と債券が売られ、長期金利が上昇したことからドル円は105円台後半から106円台前半まで買われる。
8/17 ミシェル・オバマ前大統領夫人 「トランプ大統領は、大統領職を務められると証明できる十分な時間があったのに、今では明らかにお手上げ状態になっている」、「黒人の命が重要という単純な事実をも愚弄している」、「われわれはジョー・バイデンに投票しなければいけない」 --------
8/6 ベイリー・BOE総裁 「国内経済が回復するまでの長い道のりを支え続ける用意がある」、「早期に政策を引き締めることはない」 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和