今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

「ドル円反発し105円台を回復」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場
  • 前日104円ちょうどまで売られたドル円は反発し一時105円台を回復。米株式市場が上昇し、安心感が広がったことでドルが買われた。
  • ユーロドルは続落し、一時は7月28日以来となる1.1692まで下落。欧州各国で新型コロナウイルスの感染が再拡大していることなどが懸念材料に。
  • 株式市場は3主要指数が揃って上昇。ナスダックは5日ぶりに184ポイントの上昇。
  • 債券は小動き。長期金利は0.67%台と前日とほぼ変わらず。
  • 金と原油は共に上昇。
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8月中古住宅販売件数 → 600万件
9月リッチモンド連銀製造景況業指数 → 21
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ドル/円 104.50 〜 105.08
ユーロ/ドル 1.1692 〜 1.1760
ユーロ/円 122.69 〜 123.13
NYダウ +140.48 → 27,288.18ドル
GOLD +3.00 → 1,907.60ドル
WTI +0.29 → 39.60ドル
米10年国債 +0.005 → 0.671%

本日の注目イベント

  • 独 独10月GFK消費者信頼感
  • 独 独9月製造業PMI(速報値)
  • 独 独9月サービス業PMI(速報値)
  • 欧 ユーロ圏9月総合PMI(速報値)
  • 欧 ユーロ圏9月製造業PMI(速報値)
  • 欧 ユーロ圏9月サービス業PMI(速報値)
  • 米 7月FHFA住宅価格指数
  • 米 メスター・クリーブランド連銀総裁講演
  • 米 エバンス・シカゴ連銀総裁講演
  • 米 ローゼングレン・ボストン連銀総裁講演
  • 米 カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁講演
  • 米 ボスティック・アトランタ連銀総裁講演
  • 米 クオールズ・FRB副議長講演
  • 米 デイリー・サンフランシスコ連銀総裁講演
  • 米 パウエル・FRB議長、下院委員会で証言

本日のコメント

ドル円はこの欄でも指摘したように、重要な節目である104円まで売られ、これも予想されたように、「1次攻撃」では突破できず反発しています。ただ昨日のNYでは105円台までドルが買いもどされ、底値からは1円以上の反発となっています。この戻りは想定外で、基本はドル円の戻りは限定的と考えていますが、予想した以上にドルの下値は堅いのかもしれません。

パウエル議長とムニューシン財務長官は22日、下院金融委員会で証言を行いました。議長は、「先行きはコロナウイルスの抑制、政府のあらゆるレベルでの政策措置にかかってくる」と述べ、景気回復は進行しているものの、「先行きは極めて不透明だ」との認識を示しました。また、「雇用と全般的な企業活動はいずれも、パンデミック前の水準を大きく下回ったままだ」とも述べ、「パンデミックの影響から完全に回復するには長い道のりを要し、財政の追加支援が必要だ」と証言しています。ムニューシン財務長官も証言で、「対象を絞ったパッケージが依然として必要であり、政権は超党派合意の実現に備えができていると私は信じている」と述べています。米国では新型コロナウイルスの感染拡大ペースは明らかに鈍化していますが、それでも死者の数は確実に増え、20万人を超えています。

シカゴ連銀のエバンス総裁は、FOMCで導入した新たな枠組みについて、インフレ目標の「平均が何を意味するのか、依然として協議の余地がある」と述べた上で、インフレ率が「平均2%になり始める前に利上げを開始することはあり得る」と述べています。一方パウル議長は、利上げを考えることすら考えていないとの発言を繰り返しています。(ブルームバーグ)エバンス総裁の考えはFOMCメンバーの中ではやや例外的だと思われ、多くのメンバーは今後景気が回復し巡航速度に戻ったとしても、利上げには慎重な姿勢で臨むものと思われます。

トランプ大統領は国連総会で演説を行い、新型コロナウイルスがパンデミックとなった責任を中国に負わせ、同国を罰するべきだと訴えました。トランプ氏は、「ウイルス感染初期に中国は国内の移動を制限しておきながら、国外に向かう航空便を放置し、世界中に感染を広げた。中国政府および、事実上中国が支配する世界保健機関(WHO)は、人から人に感染する根拠はないと虚偽の宣言を行った」と主張。「国連は中国にこの責任を負わせなくてはならない」と、従来からの自身の考えを述べました。一方中国の習主席はトランプ氏の後に放映された事前録画の演説で、名指しを避けながらも、新型コロナに対する国際的な取り組みを「政治化するべきでない」と警告し、「いかなる国も他者の困難から利益を得ることはできない」と、こちらもこれまでの主張を繰り返し述べました。

大統領選が近づく中、自身の存在をアピールする場と捉えているトランプ氏ですが、なかなかバイデン氏との支持率の差は埋まらないようです。来週29日には第1回大統領候補テレビ討論会が行われ、いよいよ直接対決の火ぶたが切って落とされます。株式市場は当然ですが、為替市場もこのディベートの影響を大きく受ける可能性が高いと思われます。本日のドル円は、104円50銭〜105円40銭程度を予想します。

What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
9/22 エバンス:シカゴ連銀総裁 (インフレ目標の)「平均が何を意味するのか、依然として協議の余地がある」、(インフレ率が)「平均2%になり始める前に利上げを開始することはあり得る」 --------
9/22 パウエル:FRB議長(下院金融委員会で) 「先行きはコロナウイルスの抑制、政府のあらゆるレベルでの政策措置にかかってくる」、景気回復は進行しているものの、「先行きは極めて不透明だ」 --------
9/16 パウエル:FRB議長 「景気回復は大方の予想より速いペースで進んでいる」「今後の道筋は依然極めて不透明だ」「景気回復の継続を予想する民間の分析は、その大多数が財政による大規模な追加支援があると想定している」「約1100万人の米国民が依然失業中で、追加支援を必要としている」 景気回復の勢い継続を確信できないとの認識を示したため、株価が下げ、債券も売られ、ドルはやや上昇。
9/16 FOMC声明文 FRBは現在の困難な時期に米経済を支えるため、あらゆる手段を用い、それによって最大限の雇用と物価安定という目標を促進することにコミットしている。期間平均で2%のインフレ率を達成し、中期的なインフレ期待が2%でしっかりとどまり続けるまで、緩和的な金融政策スタンスを維持する方針だ。 株価は上昇しドル円は下落。
9/13 ラガルド・ECB総裁 「物価安定の目標達成において、今も将来も油断は許されない」、「最近のユーロ相場上昇で金融政策のインフレ押し上げ効果が一部相殺された」 --------
9/7 トランプ大統領 「デカップリングであろうと、すでに行っているような大規模関税の導入であろうと、われわれは中国への依存を終わらせるつもりだ」、「われわれは重要な製造品を米国内で生産し、米国に雇用を戻す」、「米国を捨てて中国などで雇用を創出する企業には関税を課す」 --------
9/4  パウエル・FRB議長 「今日発表された雇用統計は良いものだった」としながらも、「完全雇用に戻るには新型コロナを収束させる必要がある」、(金融政策については)「われわれは米経済が長期間低金利を必要とすると考える。それは経済活動を支援する」 --------
9/3 アンソニー・ニエベス・ISM委員長 「経済活動が再開する中、回答者のコメントは大部分が楽観的で、業況や経済に対する見方は業界によってばらつきがある、まだ再開していない業界は、足元の不透明性を引き続き不安に思っている」 --------
9/2 ウィリアムズ・NY連銀総裁 (政策のシフトは)低い中立金利と根強い低いインフレに引き起こされた問題に、直接的かつ効率的に対処できる」、「これらの変更は相互に補強し合い、極めて低い中立金利の環境において当局の2大責務を達成する能力を大きく高める」 --------
9/1 ロウ:RBA総裁 政策委員会は高度に緩和的な政策を必要な限り維持する方針であり、追加な金融政策手段によってどのように回復を支えられるか引き続き検討している」 --------
9/1 ブレイナードFRB理事 「今後数カ月は、金融政策が安定から緩和的転換することが重要になろう」 ドルが売られ、長期金利が低下。
8/31 ポスティック・アトランタ連銀総裁 「金融政策は経済回復を支援する位置づけにあるが、今は米金融当局が目標達成のために次にどんな措置を取るか説明する時期ではない」 --------
8/31 クラリダ・FRB副議長 「利回りの抑制や目標化は現在の環境では正当化されないが、将来に状況が著しく変化した場合見直すことができるよう、FOMCは選択肢として残して置くべきだ」 --------
8/27 パウエル・FRB議長 「方針変更に関する声明は、広い範囲で包括的な雇用の最大化を目指すことを強調している」「この変更はわれわれが力強い労働市場の重要性を認めていることを反映しており、特に低・中所得層地域の多くではなおさら重要だと考える」(ジャクソンホールでのバーチャル講演で) --------
8/19 FOMC議事録 「今会合より後の金融政策の見通しについては、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標レンジはたどる可能性の高い道筋に関して明瞭さを高めることが、ある時点で適切となると、幾人かの参加者が指摘した」、「新型コロナウイルス感染拡大が経済活動を顕著に制している間は、新たなガイダンスを示す必要性は低下している」 株と債券が売られ、長期金利が上昇したことからドル円は105円台後半から106円台前半まで買われる。
8/17 ミシェル・オバマ前大統領夫人 「トランプ大統領は、大統領職を務められると証明できる十分な時間があったのに、今では明らかにお手上げ状態になっている」、「黒人の命が重要という単純な事実をも愚弄している」、「われわれはジョー・バイデンに投票しなければいけない」 --------
8/6 ベイリー・BOE総裁 「国内経済が回復するまでの長い道のりを支え続ける用意がある」、「早期に政策を引き締めることはない」 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和