「NY株3指数とも大幅続伸」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場- ドル円は前日と同じような動きに。105円台半ばを中心に値幅も30銭程度に収まり、米大統領選候補者によるテレビ討論会や、雇用統計など、ビッグイベントを控え様子見の姿勢が強まる。
- ユーロドルも1.16台半ばから後半で推移し、ややユーロの買い戻しが優勢に。
- 株式市場は3指数とも揃って上昇。追加の経済対策の合意期待が強まり、3日続伸。
- 債券相場は引き続き小動き。長期金利は0.65%台とほぼ変わらず。
- 金と原油は反発。
| ドル/円 | 105.38 〜 105.67 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.1643 〜 1.1680 |
| ユーロ/円 | 122.95 〜 123.21 |
| NYダウ | +410.10 → 27,584.06ドル |
| GOLD | +16.00 → 1,882.30ドル |
| WTI | +0.35 → 40.60ドル |
| 米10年国債 | −0.002 → 0.653% |
本日の注目イベント
- 日 9月東京都区部消費者物価指数
- 欧 ユーロ圏9月景況感指数
- 欧 ユーロ圏9月消費者信頼感指数(確定値)
- 英 英8月消費者信用残高
- 独 独9月消費者物価指数(速報値)
- 米 7月ケース・シラ−住宅価格指数
- 米 9月消費者信頼感指数
- 米 米大統領候補第1回テレビ討論会(オハイオ州クリーブランド)
- 米 ウィリアムズ・NY連銀総裁講演
- 米 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁講演
- 米 ウィリアムズ・NY連銀総裁、バーチャルイベントに参加
- 米 クオールズ・FRB副議長講演
本日のコメント
ドル円は概ね105円台半ばで推移しておりほとんど動きがありませんが、NY株式市場は3指数が揃って大幅に続伸しました。ダウは一時500ドルを超える上昇を見せ、引けでは410ドル高。ナスダックも203ポイント上昇し、1万1000ポイントの大台を回復しています。規模の違いで合意が遅れている米国の追加経済対策で、やや明るい兆しが見えて来たことが株価を押し上げています。
ペロシ下院議長は28日、大統領選前に追加経済対策で合意するためには、ホワイトハウスが大幅な規模拡大に同意する必要があるとの見解を示し、ムニューシン財務長官と27日に協議を行い、28日にも再び経済対策について話し合う予定です。経済対策の規模では1兆ドル(約106兆円)の隔たりがありますが、これを埋めるのはなお可能だとの認識を示しました。ペロシ議長は、「われわれはこの問題を片付けられる。ムニューシン財務長官が交渉のテーブルに戻る用意が調えば、われわれはこれを話し合うことができる」とし、「ただし、問題を片付けるためには長官がずっと大きな規模の案を打ち返してくる必要がある」と語っています。(ブルームバーグ)
ラガルドECB総裁は欧州議会経済金融問題委員会にビデオを通じて出席し、ユーロ圏のインフレ率について、今後数カ月はマイナスが続くと見込まれ、ユーロ高がその一つだとの見方を示し、「政策委員会は中期的なインフレ見通しに対する影響という観点から、為替の動向を含めて今後入って来る全ての情報を注意深く吟味する」と述べました。間接的ではあるがユーロ高をけん制した格好になっています。また、新型コロナウイルスのパンデミックによる景気への悪影響については、「ECB政策委員会はあらゆる手段を適宜調整する用意がある」とし、現在行っているパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)は一時的で対象を絞った措置であり、低金利が長期化すれば副作用をもたらし得るとの認識も示しました。
本日は第1回大統領候補テレビ討論会が行われます。トランプ氏とバイデン氏の支持率は僅差だという見方もあり、ソースによってはトランプ氏が逆転した州もあるという報道もあります。ただ、直近の調査ではやはりバイデン氏がリードしている(参照:ウィークリーレポート)ようですが、今度はNYタイムズが、トランプ氏が2016年の当選前の15年間のうち、10年分の所得税を納めていなかったことを報じています。トランプ氏は「フェイクニュースだ」と反論していますが、今回の討論会では「納税も行っていない人物は、大統領にはふさわしくない」といったように、バイデン氏の攻撃材料にされる可能性もあります。討論会は29日米国時間夜に行われ、日本では明日の朝になります。
本日のドル円は105円20銭〜105円90銭程度と予想します。
What's going on?
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 9/28 | ラガルド・ECB総裁 | 「政策委員会は中期的なインフレ見通しに対する影響という観点から、為替の動向を含めて今後入って来る全ての情報を注意深く吟味する」、「ECB政策委員会はあらゆる手段を適宜調整する用意がある」 | -------- |
| 9/28 | ペロシ・下院議長 | 「われわれはこの問題を片付けられる。ムニューシン財務長官が交渉のテーブルに戻る用意が調えば、われわれはこれを話い合うことができる」、「ただし、問題を片付けるためには長官がずっと大きな規模の案を打ち返してくる必要がある」 | NY株式市場が好感し、主要指数が揃って大幅に上昇。 |
| 9/23 | クラリダ・FRB副議長 | 「インフレを実際に目にするまで利上げ開始を考え始めることすらないだろう。インフレの判断基準は前年比ベースで2%以上だ」、「つまりそれは少なくとも、その水準に達した後でも政策金利を現行水準で維持する可能性があるということだ」 | -------- |
| 9/22 | エバンス・シカゴ連銀総裁 | (インフレ目標の)「平均が何を意味するのか、依然として協議の余地がある」、(インフレ率が)「平均2%になり始める前に利上げを開始することはあり得る」 | -------- |
| 9/22 | パウエル・FRB議長(下院金融委員会で) | 「先行きはコロナウイルスの抑制、政府のあらゆるレベルでの政策措置にかかってくる」、景気回復は進行しているものの、「先行きは極めて不透明だ」 | -------- |
| 9/16 | パウエル・FRB議長 | 「景気回復は大方の予想より速いペースで進んでいる」「今後の道筋は依然極めて不透明だ」「景気回復の継続を予想する民間の分析は、その大多数が財政による大規模な追加支援があると想定している」「約1100万人の米国民が依然失業中で、追加支援を必要としている」 | 景気回復の勢い継続を確信できないとの認識を示したため、株価が下げ、債券も売られ、ドルはやや上昇。 |
| 9/16 | FOMC声明文 | FRBは現在の困難な時期に米経済を支えるため、あらゆる手段を用い、それによって最大限の雇用と物価安定という目標を促進することにコミットしている。期間平均で2%のインフレ率を達成し、中期的なインフレ期待が2%でしっかりとどまり続けるまで、緩和的な金融政策スタンスを維持する方針だ。 | 株価は上昇しドル円は下落。 |
| 9/13 | ラガルド・ECB総裁 | 「物価安定の目標達成において、今も将来も油断は許されない」、「最近のユーロ相場上昇で金融政策のインフレ押し上げ効果が一部相殺された」 | -------- |
| 9/7 | トランプ大統領 | 「デカップリングであろうと、すでに行っているような大規模関税の導入であろうと、われわれは中国への依存を終わらせるつもりだ」、「われわれは重要な製造品を米国内で生産し、米国に雇用を戻す」、「米国を捨てて中国などで雇用を創出する企業には関税を課す」 | -------- |
| 9/4 | パウエル・FRB議長 | 「今日発表された雇用統計は良いものだった」としながらも、「完全雇用に戻るには新型コロナを収束させる必要がある」、(金融政策については)「われわれは米経済が長期間低金利を必要とすると考える。それは経済活動を支援する」 | -------- |
| 9/3 | アンソニー・ニエベス・ISM委員長 | 「経済活動が再開する中、回答者のコメントは大部分が楽観的で、業況や経済に対する見方は業界によってばらつきがある、まだ再開していない業界は、足元の不透明性を引き続き不安に思っている」 | -------- |
| 9/2 | ウィリアムズ・NY連銀総裁 | (政策のシフトは)低い中立金利と根強い低いインフレに引き起こされた問題に、直接的かつ効率的に対処できる」、「これらの変更は相互に補強し合い、極めて低い中立金利の環境において当局の2大責務を達成する能力を大きく高める」 | -------- |
| 9/1 | ロウ・RBA総裁 | 政策委員会は高度に緩和的な政策を必要な限り維持する方針であり、追加な金融政策手段によってどのように回復を支えられるか引き続き検討している」 | -------- |
| 9/1 | ブレイナード・FRB理事 | 「今後数カ月は、金融政策が安定から緩和的転換することが重要になろう」 | ドルが売られ、長期金利が低下。 |
| 8/31 | ポスティック・アトランタ連銀総裁 | 「金融政策は経済回復を支援する位置づけにあるが、今は米金融当局が目標達成のために次にどんな措置を取るか説明する時期ではない」 | -------- |
| 8/31 | クラリダ・FRB副議長 | 「利回りの抑制や目標化は現在の環境では正当化されないが、将来に状況が著しく変化した場合見直すことができるよう、FOMCは選択肢として残して置くべきだ」 | -------- |
| 8/27 | パウエル・FRB議長 | 「方針変更に関する声明は、広い範囲で包括的な雇用の最大化を目指すことを強調している」「この変更はわれわれが力強い労働市場の重要性を認めていることを反映しており、特に低・中所得層地域の多くではなおさら重要だと考える」(ジャクソンホールでのバーチャル講演で) | -------- |
| 8/19 | FOMC議事録 | 「今会合より後の金融政策の見通しについては、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標レンジはたどる可能性の高い道筋に関して明瞭さを高めることが、ある時点で適切となると、幾人かの参加者が指摘した」、「新型コロナウイルス感染拡大が経済活動を顕著に制している間は、新たなガイダンスを示す必要性は低下している」 | 株と債券が売られ、長期金利が上昇したことからドル円は105円台後半から106円台前半まで買われる。 |
| 8/17 | ミシェル・オバマ前大統領夫人 | 「トランプ大統領は、大統領職を務められると証明できる十分な時間があったのに、今では明らかにお手上げ状態になっている」、「黒人の命が重要という単純な事実をも愚弄している」、「われわれはジョー・バイデンに投票しなければいけない」 | -------- |
| 8/6 | ベイリー・BOE総裁 | 「国内経済が回復するまでの長い道のりを支え続ける用意がある」、「早期に政策を引き締めることはない」 | -------- |
外為オンラインのシニアアナリスト
佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書



