今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

「ユーロドル1カ月ぶりに1.18台半ばまで続伸」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場
  • ドル円は小幅に続伸し、105円75銭までドル高が進む。米長期金利が上昇し、追加の経済対策にもやや楽観的な見方が台頭したことが背景。
  • ユーロドルも続伸し、約1カ月ぶりとなる1.1841までユーロ高が進む。ユーロ円も125円近辺まで反発。
  • 株式市場は反発。ペロシ下院議長が週内にも経済対策の合意を望むと発言したことが手掛かりとなる。ダウは113ドル上昇し、ナスダックは6日ぶりに反発。
  • 債券は続落。長期金利が0.78%台に。
  • 金は続伸し、原油は反発。
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9月住宅着工件数 → 141.5万件
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ドル/円 105.42 〜 105.75
ユーロ/ドル 1.1803 〜 1.1841
ユーロ/円 124.50 〜 125.00
NYダウ +113.37 → 28,308.79ドル
GOLD +3.70 → 1,915.40ドル
WTI +0.63 → 41.46ドル
米10年国債 +0.017 → 0.786%

本日の注目イベント

  • 英 英9月消費者物価指数
  • 米 ベージュブック(地区連銀経済報告)
  • 加 カナダ8月小売売上高
  • 加 カナダ9月消費者物価指数
  • 米 メスター・クリーブランド連銀総裁講演
  • 米 カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁講演
  • 米 カプラン・ダラス連銀総裁講演
  • 米 ブラード・セントルイス連銀総裁講演
  • 米 企業決算 → テスラ、ベライゾン

本日のコメント

今朝も話題は「米追加経済対策」と、「BREXIT」です。

今朝の報道では、経済対策の規模を巡ってトランプ大統領が、「民主党が提案する2兆2000億ドル(約232兆円)を上回ってもいい」と述べ、「ペロシ下院議長とムニューシン財務長官が合意すれば、上院も合意する」と発言したようです。この発言は今のところ、選挙を意識したパフォーマンスの域を出ませんが、メドウズ大統領首席補佐官は20日、CNBCとのインタビューで、週末までの合意のために、「全員が懸命に努力している」と話し、1兆8800億ドルが政権の最新案であることを明らかにしています。ペロシ議長は、新型コロナウイルスの「鎮圧」戦略についてトランプ政権の合意を取り付けたとし、検査・追跡にとどまらないヘルスケア関連条項を景気対策法案に盛り込むことで「双方の合意は射程内にある」と語っています。(ブルームバーグ)

ムニューシン財務長官とペロシ議長は、米東部時間20日午後3時に電話協議を再開する模様ですが、その結果は、今朝7時時点では入っていません。トランプ政権側が柔軟な姿勢を見せたことで、大統領選前に「合意」する可能性が浮上してきましたが、まだ予断は許しません.クドロー国家経済会議(NEC)委員長は、合意に至るかどうかは「予想がつかない」と述べ、共和党のマコネル上院院内総務は20日、同僚議員に対し、11月3日の大統領・議会選より前に経済対策で合意しないようトランプ政権に伝えたとワシントンポスト紙が報じています。また、仮にムニューシン財務長官とペロシ下院議長の間で合意に至れば、法案は上院で審議されることになりますが、来週上院が予定しているバレット連邦最高裁判所判事候補の指名に障害となる可能性も指摘されています。

英国とEUは通商交渉を巡り、双方の交渉責任者が20日に、前日に続き電話協議を行いましたが、打開策は見出せなかったようです。EU側の責任者であるバニエル主席交渉官は協議終了後に、「可能性はなお残されている」とし、「残り少ない時間で最大限を尽くすべきだ」と述べています。一方の英国側は、「英国だけでなくEUからも行動を起こす必要がある」し、合意には「EU側の明確で根本的な変化」が不可欠との姿勢を変えていません。

新型コロナウイルの感染拡大へのトランプ大統領の対応を巡って、民主党系のクオモNY州知事がトランプ氏を痛烈に非難しています。クオモ知事は、「トランプ氏はウソつきで、多くの人への感染源となったスーパー・スプレッダーだ」と批判しました。さらに「NY州での新型コロナによる全ての死者はトランプ大統領の責任だ」と断じ、ホワイトハウスで行われたバレット氏の最高裁判所判事指名の式典での感染拡大をやり玉に挙げていました。

ドル円は動かない中でもジリジリと下値を切り上げています。明日は最後のトランプ氏とバイデン氏による直接討論会があります。前回の討論会が「非難合戦」に終わり、政策論争とは程遠い内容だったことで、討論会委員会は今回、テーマに沿って2分間に自身の政策を論じている間は、相手側のマイクを切るという措置を講じることにしました。「史上最悪の討論会」と批判された前回の討論会でしたが、今回はもう少し格式というか、品のあるものであってほしいと思います。トランプ氏が、最後の直接討論でどのような巻き返しを見せるのか。一方、バイデン氏がよほどのミスをしないかぎり現状の「バイデン氏優位」の状況は変わらないと思います。本日のドル円は105円20銭〜105円90銭程度を予想します。

What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
10/18 ゴーブ・英内閣府担当相 (EUとの通商協議で)「私は合意を望んでいる。ぜひとも合意をまとめたいと考えている。扉はわずかだが開かれている」 --------
10/14 クラリダ・FRB副議長 「経済が一気に悪化した春からの立ち直りは力強かったが、新型コロナウイルス感染症によるリセッションから経済が完全に回復するまでの道のりは長いことを忘れてはならない」景気の回復までに1年を要する可能性があり、雇用の完全回復には「さらに長い時間」がかかるだろうとの認識を示す。 --------
10/7 FOMC議事録 「幾人かの参加者は、会合後の声明に合意内容の重要要素を組み込むのは適切だということで同意したが、現時点でフォワードガイダンスを強化したり、利回りにさらに下向きの圧力をかける大きな余地をフォワードガイダンスに与えたりする必要性はないように思われると主張する参加者もいた」 --------
10/6 トランプ大統領 (追加の経済対策について)「選挙後まで交渉を止めるよう担当者に指示した。私の勝利直後に勤勉な米国人の人々や中小企業を重点対象とした大規模な景気対策法案を通す」 ダウは一時400ドルを超える下げに、ドル円は小幅にドル安が進行。
10/6 パウエル・FRB議長 「政府の支援があまりに少なければ景気回復は弱くなり、家計と企業を不必要に苦しめることになる。」「それに対し、支援が行き過ぎることのリスクは、現段階ではより小さいと思える。政策対応が結局のところ必要以上に大きいことが後に分かったとしても、無駄にはならない」 株価は小幅に上昇。
9/28 ラガルド・ECB総裁 「政策委員会は中期的なインフレ見通しに対する影響という観点から、為替の動向を含めて今後入って来る全ての情報を注意深く吟味する」、「ECB政策委員会はあらゆる手段を適宜調整する用意がある」 --------
9/28 ペロシ・下院議長 「われわれはこの問題を片付けられる。ムニューシン財務長官が交渉のテーブルに戻る用意が調えば、われわれはこれを話い合うことができる」、「ただし、問題を片付けるためには長官がずっと大きな規模の案を打ち返してくる必要がある」 NY株式市場が好感し、主要指数が揃って大幅に上昇。
9/23 クラリダ・FRB副議長 「インフレを実際に目にするまで利上げ開始を考え始めることすらないだろう。インフレの判断基準は前年比ベースで2%以上だ」、「つまりそれは少なくとも、その水準に達した後でも政策金利を現行水準で維持する可能性があるということだ」 --------
9/22 エバンス・シカゴ連銀総裁 (インフレ目標の)「平均が何を意味するのか、依然として協議の余地がある」、(インフレ率が)「平均2%になり始める前に利上げを開始することはあり得る」 --------
9/22 パウエル・FRB議長(下院金融委員会で) 「先行きはコロナウイルスの抑制、政府のあらゆるレベルでの政策措置にかかってくる」、景気回復は進行しているものの、「先行きは極めて不透明だ」 --------
9/16 パウエル・FRB議長 「景気回復は大方の予想より速いペースで進んでいる」「今後の道筋は依然極めて不透明だ」「景気回復の継続を予想する民間の分析は、その大多数が財政による大規模な追加支援があると想定している」「約1100万人の米国民が依然失業中で、追加支援を必要としている」 景気回復の勢い継続を確信できないとの認識を示したため、株価が下げ、債券も売られ、ドルはやや上昇。
9/16 FOMC声明文 FRBは現在の困難な時期に米経済を支えるため、あらゆる手段を用い、それによって最大限の雇用と物価安定という目標を促進することにコミットしている。期間平均で2%のインフレ率を達成し、中期的なインフレ期待が2%でしっかりとどまり続けるまで、緩和的な金融政策スタンスを維持する方針だ。 株価は上昇しドル円は下落。
9/13 ラガルド・ECB総裁 「物価安定の目標達成において、今も将来も油断は許されない」、「最近のユーロ相場上昇で金融政策のインフレ押し上げ効果が一部相殺された」 --------
9/7 トランプ大統領 「デカップリングであろうと、すでに行っているような大規模関税の導入であろうと、われわれは中国への依存を終わらせるつもりだ」、「われわれは重要な製造品を米国内で生産し、米国に雇用を戻す」、「米国を捨てて中国などで雇用を創出する企業には関税を課す」 --------
9/4 パウエル・FRB議長 「今日発表された雇用統計は良いものだった」としながらも、「完全雇用に戻るには新型コロナを収束させる必要がある」、(金融政策については)「われわれは米経済が長期間低金利を必要とすると考える。それは経済活動を支援する」 --------
9/3 アンソニー・ニエベス・ISM委員長 「経済活動が再開する中、回答者のコメントは大部分が楽観的で、業況や経済に対する見方は業界によってばらつきがある、まだ再開していない業界は、足元の不透明性を引き続き不安に思っている」 --------
9/2 ウィリアムズ・NY連銀総裁 (政策のシフトは)低い中立金利と根強い低いインフレに引き起こされた問題に、直接的かつ効率的に対処できる」、「これらの変更は相互に補強し合い、極めて低い中立金利の環境において当局の2大責務を達成する能力を大きく高める」 --------
9/1 ロウ・RBA総裁 政策委員会は高度に緩和的な政策を必要な限り維持する方針であり、追加な金融政策手段によってどのように回復を支えられるか引き続き検討している」 --------
9/1 ブレイナード・FRB理事 「今後数カ月は、金融政策が安定から緩和的転換することが重要になろう」 ドルが売られ、長期金利が低下。
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和