今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

「米国でコロナ感染急拡大」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場
  • ドル円は小幅に下落。経済対策がまとまるかどうかで懐疑的な見方が根強く、ドル円は104円65銭まで下落。
  • ユーロドルは小幅に上昇。ドル安の流れから、1.1865までユーロ高に。
  • 株式市場はまちまち。ダウはインテルが10%を超える下落を見せ、下げをけん引。ナスダックとS&P500は小幅に続伸。
  • 債券相場は反発。長期金利は0.84%台へと低下。
  • 金はほぼ変わらず。原油はやや売られる。
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10月マークイット製造業PMI → 53.3
10月マークイットサービス業PMI → 56.0
10月マークイットコンポジットPMI → 55.5
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ドル/円 104.65 〜 104.88
ユーロ/ドル 1.1826 〜 1.1865
ユーロ/円 123.91 〜 124.21
NYダウ −28.09 → 28,335.57ドル
GOLD +0.60 → 1,905.20ドル
WTI −0.79 → 39.85ドル
米10年国債 −0.013 → 0.843%

本日の注目イベント

  • 日 8月景気先行指数(CI)(改定値)
  • 独 独10月ifo景況感指数
  • 米 9月新築住宅販売件数
  • 米 バレット氏の連邦最高裁判事指名承認採決の予定

本日のコメント

米国で新型コロナウイルの感染が急拡大しています。24日までの24時間で新たな感染者数は8万5317人と、2日連続で過去最多を更新しました。死者の数も939人増えています。これまでに、ペンス副大統領の最側近であるマーク・ショート副大統首席補佐官と上級顧問のマーティー・オブスト氏のコロナ陽性が判明しており、ホワイトハウス内で再び感染が広がる兆しが見られます。(ブルームバーグ)ただ、こうした状況の中でもメドウズ大統領首席補佐官は、米国が新型コロナのパンデミックを「制御」するつもりはないと言明しています。一方でゴットリーブ前食品医薬品局(FDA)長官は25日のCBSの番組で、米国ではコロナによる入院が急激に増加し始めており、「危険な転換点」に達していると指摘しています。米国の感染者の増加率は1%と、7日平均の0.8%を上回っています。

もっとも、新型コロナの感染拡大は米国だけではなく、欧州など、世界中で拡大傾向にあります。スペイン政府は午後11時から午前6時までの全国的な外出禁止令を発令し、イタリアでは新たな感染者が2万1273人と過去最多になりました。またフランスでも25日の感染者数が5万2010人と、4日連続で過去最多を更新しています。ジョーンズホプキンス大学の集計によると、1日の感染者が世界で初めて50万人を超えており、これまでの世界のコロナ感染者数は4290万人を超え、死者数は110万人を上回っています。北半球ではこれから冬に向かい、気温が下がり乾燥した状況が続く上、「寒いと人が屋内に集まりがちで、飛沫感染が起こりやすくなる」ことも、感染増加の一因と見られています。

先週22日、米大統領選を巡る最後の討論会が行われました。トランプ氏はバイデン氏の息子ハンター氏とウクライナ、中国とのビジネス関係を巡る疑惑を追及し、バイデン氏は、トランプ氏の新型コロナウイスへの対応を巡り激しい応酬となりました。討論会後の調査ではバイデン氏への支持率が50.7%、トランプ氏が42.8%(リアル・クリア・ポリティクス調査)と、やや支持率の差が縮小していました。米大統領選まで1週間余りです。バイデン氏有利の情勢は変わらず、このままいけば「バイデン大統領誕生」の可能性が高いと思われますが、その場合の市場への影響については様々な見方が錯綜しています。今週の「エコノミスト」誌は、バイデン氏勝利で日米株価急落との見方を紹介した記事を特集しているようです。実際には蓋を開けてみないとわからない部分が多いわけですが、郵便投票の数が多いことから、結果が判明するのが大幅に遅れることも予想されます。その間市場が、開票状況の進捗をにらみながら乱高下することもありそうです。いずれにして、米国のこれ以上の「分断」にストップがかかるのか、あるいは「自国第一主義」、「保護貿易」の波がさらに4年間続くのか、米国民はこれまでになく重要な選択を迫られていると思います。

ドル円は105円台がやや重くなり、ユーロドルは再び1.18台で推移しているように、ややドル安の流れが優勢の状況が続いています。本日のドル円は104円30銭〜105円20銭程度を予想します。

What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
10/21 ブレイナード・FRB理事 「私自身の見通しへの最も顕著な下振れリスクは財政面で追加支援が実現しないことだ」 --------
10/18 ゴーブ・英内閣府担当相 (EUとの通商協議で)「私は合意を望んでいる。ぜひとも合意をまとめたいと考えている。扉はわずかだが開かれている」 --------
10/14 クラリダ・FRB副議長 「経済が一気に悪化した春からの立ち直りは力強かったが、新型コロナウイルス感染症によるリセッションから経済が完全に回復するまでの道のりは長いことを忘れてはならない」景気の回復までに1年を要する可能性があり、雇用の完全回復には「さらに長い時間」がかかるだろうとの認識を示す。 --------
10/7 FOMC議事録 「幾人かの参加者は、会合後の声明に合意内容の重要要素を組み込むのは適切だということで同意したが、現時点でフォワードガイダンスを強化したり、利回りにさらに下向きの圧力をかける大きな余地をフォワードガイダンスに与えたりする必要性はないように思われると主張する参加者もいた」 --------
10/6 トランプ大統領 (追加の経済対策について)「選挙後まで交渉を止めるよう担当者に指示した。私の勝利直後に勤勉な米国人の人々や中小企業を重点対象とした大規模な景気対策法案を通す」 ダウは一時400ドルを超える下げに、ドル円は小幅にドル安が進行。
10/6 パウエル・FRB議長 「政府の支援があまりに少なければ景気回復は弱くなり、家計と企業を不必要に苦しめることになる。」「それに対し、支援が行き過ぎることのリスクは、現段階ではより小さいと思える。政策対応が結局のところ必要以上に大きいことが後に分かったとしても、無駄にはならない」 株価は小幅に上昇。
9/28 ラガルド・ECB総裁 「政策委員会は中期的なインフレ見通しに対する影響という観点から、為替の動向を含めて今後入って来る全ての情報を注意深く吟味する」、「ECB政策委員会はあらゆる手段を適宜調整する用意がある」 --------
9/28 ペロシ・下院議長 「われわれはこの問題を片付けられる。ムニューシン財務長官が交渉のテーブルに戻る用意が調えば、われわれはこれを話い合うことができる」、「ただし、問題を片付けるためには長官がずっと大きな規模の案を打ち返してくる必要がある」 NY株式市場が好感し、主要指数が揃って大幅に上昇。
9/23 クラリダ・FRB副議長 「インフレを実際に目にするまで利上げ開始を考え始めることすらないだろう。インフレの判断基準は前年比ベースで2%以上だ」、「つまりそれは少なくとも、その水準に達した後でも政策金利を現行水準で維持する可能性があるということだ」 --------
9/22 エバンス・シカゴ連銀総裁 (インフレ目標の)「平均が何を意味するのか、依然として協議の余地がある」、(インフレ率が)「平均2%になり始める前に利上げを開始することはあり得る」 --------
9/22 パウエル・FRB議長(下院金融委員会で) 「先行きはコロナウイルスの抑制、政府のあらゆるレベルでの政策措置にかかってくる」、景気回復は進行しているものの、「先行きは極めて不透明だ」 --------
9/16 パウエル・FRB議長 「景気回復は大方の予想より速いペースで進んでいる」「今後の道筋は依然極めて不透明だ」「景気回復の継続を予想する民間の分析は、その大多数が財政による大規模な追加支援があると想定している」「約1100万人の米国民が依然失業中で、追加支援を必要としている」 景気回復の勢い継続を確信できないとの認識を示したため、株価が下げ、債券も売られ、ドルはやや上昇。
9/16 FOMC声明文 FRBは現在の困難な時期に米経済を支えるため、あらゆる手段を用い、それによって最大限の雇用と物価安定という目標を促進することにコミットしている。期間平均で2%のインフレ率を達成し、中期的なインフレ期待が2%でしっかりとどまり続けるまで、緩和的な金融政策スタンスを維持する方針だ。 株価は上昇しドル円は下落。
9/13 ラガルド・ECB総裁 「物価安定の目標達成において、今も将来も油断は許されない」、「最近のユーロ相場上昇で金融政策のインフレ押し上げ効果が一部相殺された」 --------
9/7 トランプ大統領 「デカップリングであろうと、すでに行っているような大規模関税の導入であろうと、われわれは中国への依存を終わらせるつもりだ」、「われわれは重要な製造品を米国内で生産し、米国に雇用を戻す」、「米国を捨てて中国などで雇用を創出する企業には関税を課す」 --------
9/4 パウエル・FRB議長 「今日発表された雇用統計は良いものだった」としながらも、「完全雇用に戻るには新型コロナを収束させる必要がある」、(金融政策については)「われわれは米経済が長期間低金利を必要とすると考える。それは経済活動を支援する」 --------
9/3 アンソニー・ニエベス・ISM委員長 「経済活動が再開する中、回答者のコメントは大部分が楽観的で、業況や経済に対する見方は業界によってばらつきがある、まだ再開していない業界は、足元の不透明性を引き続き不安に思っている」 --------
9/2 ウィリアムズ・NY連銀総裁 (政策のシフトは)低い中立金利と根強い低いインフレに引き起こされた問題に、直接的かつ効率的に対処できる」、「これらの変更は相互に補強し合い、極めて低い中立金利の環境において当局の2大責務を達成する能力を大きく高める」 --------
9/1 ロウ・RBA総裁 政策委員会は高度に緩和的な政策を必要な限り維持する方針であり、追加な金融政策手段によってどのように回復を支えられるか引き続き検討している」 --------
9/1 ブレイナード・FRB理事 「今後数カ月は、金融政策が安定から緩和的転換することが重要になろう」 ドルが売られ、長期金利が低下。
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和