今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

「ナスダック反発するもダウは3日続落」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場
  • ドル円は反落。経済対策がまとまらない上、コロナ感染が拡大していることでややリスク回避の流れから円が買われた。ドル円は104円39銭まで下げ、先週のドル急落時に付けた104円35銭がターゲットに。
  • ユーロドルも小幅に下落。ドイツではコロナ感染への対策強化が見込まれ、景気に対する懸念も浮上。ユーロドルは1.1792まで売られる。
  • 株式市場はまちまちの展開の中、ダウは3日続落。ナスダックは大型のM&Aが好感され、小幅に上昇。
  • 債券相場は4日続伸。長期金利は0.76%台へと低下。
  • 金は続伸し、原油は再びハリケーン「ゼータ」の影響から反発。
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9月耐久財受注 → 1.9%
8月ケース・シラ−住宅価格指数 → 5.18%
8月FHFA住宅価格指数 → 1.5%
10月消費者信頼感指数 → 100.9
10月リッチモンド連銀製造景況業指数 → 29
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ドル/円 104.39 〜 104.67
ユーロ/ドル 1.1792 〜 1.1838
ユーロ/円 123.06 〜 123.85
NYダウ −222.19 → 27,463.19ドル
GOLD +6.20 → 1,911.90ドル
WTI +1.01 → 39.57ドル
米10年国債 −0.033 → 0.768%

本日の注目イベント

  • 豪 豪第3四半期消費者物価指数
  • 米 カプラン・ダラス連銀総裁、討論会に参加
  • 米 企業決算 → GE、ボーイング、UPS、VISA、ブラックストーン、イーベイ、ギリアド
  • 加 カナダ中銀政策金利発表

本日のコメント

前日のNYでは、ダウが650ドルも下げたものの、ドル円は「リスク回避のドル買い」から105円台に乗せる場面もありましたが、昨日の東京時間では朝方日経平均株価が大きく売られたことでドル円は、「リスク回避の円買い」に下落しました。リスク回避のドル買い、円買い・・・?個人投資家にとっては、何とも動きにくい展開が続いています。

昨日のNYでも、株価が下げ、コロナ感染が拡大し、さらに経済対策もまとまらない状況が続き、いわば「重苦しい」雰囲気の下ドル円は売られ、ユーロドルも売られています。敢えて言えば、「ドル高・円高」といった展開でした。経済対策を巡るペロシ下院議長とムニューシン財務長官の電話協議では、規模と法案の文言で結局合意には至っていません。今朝の情報では、経済対策の規模もこれまでのものとは異なっており、政権側は1兆9000億ドル(約200兆円)と増額してきたのに対し、民主党は2兆4000億ドルと、これまでの主張から2000億ドルの増額になっています。その背景は今のところわかっていませんが、なにやら「いたちごっこ」の様相を呈してきました。トランプ大統領は27日、大統領選前の経済対策成立を諦める考えを示し、遅れたのは民主党のペロシ下院議長の責任だと非難しました。またホワイトハウスのファラー報道官は、「向こう数週間中に何らかの成果が得られるとわれわれは確信している」と発言しています。(ブルームバーグ)

大統領選まで1週間です。バイデン氏の勝利の確率が徐々に高まっており、市場もすでに「バイデン勝利」を織り込んでいるとの見方もあります。今朝の経済紙は、大統領選と議会選の結果を4パターンに分け、その影響を分析していますが、可能性が最も高いのは「バイデン勝利・上院は共和党が多数」というケースかと、個人的には予想しています。一方で可能性は低いと思いますが、「トランプ勝利・上院も共和党が多数」という現在の状況が継続されるパターンもありますが、いずれも株価の上昇とドル安が進むと予想されています。トランプ氏はもともとドル安を望んでいることもあり、さらに対中関係がさらに悪化すると考えれば、ある程度納得できますが、バイデン氏が勝利したケースではやや異なると予想しています。どちらが勝っても、コロナ感染が急拡大している以上大規模な景気刺激策は不可欠です。国債の大量発行から金利が上昇することも容易に想定できます。足元の動きとはやや異なってはいますが、長い目で見れば、ドル円は米金利の動きとの相関は高く、米金利が上昇する以上、短期的にはドルが売られることはあるかもしれませんが、いずれ上昇に転じると予想しています。特に100円という大台を割り込むようだと、日本経済もコロナの影響が大きい中、日銀はさらなる景気の下振れを防ぐため追加の緩和策の実施を余儀なくされる可能性もあるでしょう。2016年の大統領以降、一度も100円を割り込んでいません。やはり「100円」という水準は、テクニカル的にも、実体経済にとっても非常に重要な水準と言えます。

昨日の昼に英系大手行のNY在住の公共政策担当責任者による、大統領選に巡るカンファレンスコールに参加する機会がありました。その中で、大統領選での焦点は「フロリダ州」であると述べていました。激戦州の中でも、もしバイデン氏がフロリダで勝利するようなことがあれば、トランプ勝利はほぼなくなるとのことでした。逆にトランプ氏は何としてもフロリダ州での勝利が不可欠だということです。選挙の開票作業は各州で異なるようですが、幸いなことに、フロリダ州は投票日の数日前から開票作業を行うようです。従って、11月3日の投票日の夜にはフロリダ州での結果が判明する可能性があるそうです。上述のように、ここでの結果次第でどちらが次期大統領になるのかがある程度判明することになるとすれば、かなり参考になります。日本時間では4日(水)の昼過ぎには分かるかもしれません。一方で、今回の大統領選では郵便による投票が6000万件とも伝えられています。正式な結果が判明するまで1カ月以上かかるといった見方もあります。さらにトランプ氏が負けた場合、選挙結果を受け入れず法廷に持ち込む可能性も指摘されています。26日には米上院議会で、エイミー・バレット氏の最高裁判判事就任が承認されました。そのための「布石」が着々と打たれている印象です。

本日のドル円は104円20銭〜104円90銭程度を予想します。先週21日に付けた104円35銭近辺が、マイナーなサポートと見られます。

What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
10/21 ブレイナード・FRB理事 「私自身の見通しへの最も顕著な下振れリスクは財政面で追加支援が実現しないことだ」 --------
10/18 ゴーブ・英内閣府担当相 (EUとの通商協議で)「私は合意を望んでいる。ぜひとも合意をまとめたいと考えている。扉はわずかだが開かれている」 --------
10/14 クラリダ・FRB副議長 「経済が一気に悪化した春からの立ち直りは力強かったが、新型コロナウイルス感染症によるリセッションから経済が完全に回復するまでの道のりは長いことを忘れてはならない」景気の回復までに1年を要する可能性があり、雇用の完全回復には「さらに長い時間」がかかるだろうとの認識を示す。 --------
10/7 FOMC議事録 「幾人かの参加者は、会合後の声明に合意内容の重要要素を組み込むのは適切だということで同意したが、現時点でフォワードガイダンスを強化したり、利回りにさらに下向きの圧力をかける大きな余地をフォワードガイダンスに与えたりする必要性はないように思われると主張する参加者もいた」 --------
10/6 トランプ大統領 (追加の経済対策について)「選挙後まで交渉を止めるよう担当者に指示した。私の勝利直後に勤勉な米国人の人々や中小企業を重点対象とした大規模な景気対策法案を通す」 ダウは一時400ドルを超える下げに、ドル円は小幅にドル安が進行。
10/6 パウエル・FRB議長 「政府の支援があまりに少なければ景気回復は弱くなり、家計と企業を不必要に苦しめることになる。」「それに対し、支援が行き過ぎることのリスクは、現段階ではより小さいと思える。政策対応が結局のところ必要以上に大きいことが後に分かったとしても、無駄にはならない」 株価は小幅に上昇。
9/28 ラガルド・ECB総裁 「政策委員会は中期的なインフレ見通しに対する影響という観点から、為替の動向を含めて今後入って来る全ての情報を注意深く吟味する」、「ECB政策委員会はあらゆる手段を適宜調整する用意がある」 --------
9/28 ペロシ・下院議長 「われわれはこの問題を片付けられる。ムニューシン財務長官が交渉のテーブルに戻る用意が調えば、われわれはこれを話い合うことができる」、「ただし、問題を片付けるためには長官がずっと大きな規模の案を打ち返してくる必要がある」 NY株式市場が好感し、主要指数が揃って大幅に上昇。
9/23 クラリダ・FRB副議長 「インフレを実際に目にするまで利上げ開始を考え始めることすらないだろう。インフレの判断基準は前年比ベースで2%以上だ」、「つまりそれは少なくとも、その水準に達した後でも政策金利を現行水準で維持する可能性があるということだ」 --------
9/22 エバンス・シカゴ連銀総裁 (インフレ目標の)「平均が何を意味するのか、依然として協議の余地がある」、(インフレ率が)「平均2%になり始める前に利上げを開始することはあり得る」 --------
9/22 パウエル・FRB議長(下院金融委員会で) 「先行きはコロナウイルスの抑制、政府のあらゆるレベルでの政策措置にかかってくる」、景気回復は進行しているものの、「先行きは極めて不透明だ」 --------
9/16 パウエル・FRB議長 「景気回復は大方の予想より速いペースで進んでいる」「今後の道筋は依然極めて不透明だ」「景気回復の継続を予想する民間の分析は、その大多数が財政による大規模な追加支援があると想定している」「約1100万人の米国民が依然失業中で、追加支援を必要としている」 景気回復の勢い継続を確信できないとの認識を示したため、株価が下げ、債券も売られ、ドルはやや上昇。
9/16 FOMC声明文 FRBは現在の困難な時期に米経済を支えるため、あらゆる手段を用い、それによって最大限の雇用と物価安定という目標を促進することにコミットしている。期間平均で2%のインフレ率を達成し、中期的なインフレ期待が2%でしっかりとどまり続けるまで、緩和的な金融政策スタンスを維持する方針だ。 株価は上昇しドル円は下落。
9/13 ラガルド・ECB総裁 「物価安定の目標達成において、今も将来も油断は許されない」、「最近のユーロ相場上昇で金融政策のインフレ押し上げ効果が一部相殺された」 --------
9/7 トランプ大統領 「デカップリングであろうと、すでに行っているような大規模関税の導入であろうと、われわれは中国への依存を終わらせるつもりだ」、「われわれは重要な製造品を米国内で生産し、米国に雇用を戻す」、「米国を捨てて中国などで雇用を創出する企業には関税を課す」 --------
9/4 パウエル・FRB議長 「今日発表された雇用統計は良いものだった」としながらも、「完全雇用に戻るには新型コロナを収束させる必要がある」、(金融政策については)「われわれは米経済が長期間低金利を必要とすると考える。それは経済活動を支援する」 --------
9/3 アンソニー・ニエベス・ISM委員長 「経済活動が再開する中、回答者のコメントは大部分が楽観的で、業況や経済に対する見方は業界によってばらつきがある、まだ再開していない業界は、足元の不透明性を引き続き不安に思っている」 --------
9/2 ウィリアムズ・NY連銀総裁 (政策のシフトは)低い中立金利と根強い低いインフレに引き起こされた問題に、直接的かつ効率的に対処できる」、「これらの変更は相互に補強し合い、極めて低い中立金利の環境において当局の2大責務を達成する能力を大きく高める」 --------
9/1 ロウ・RBA総裁 政策委員会は高度に緩和的な政策を必要な限り維持する方針であり、追加な金融政策手段によってどのように回復を支えられるか引き続き検討している」 --------
9/1 ブレイナード・FRB理事 「今後数カ月は、金融政策が安定から緩和的転換することが重要になろう」 ドルが売られ、長期金利が低下。
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和