今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

「米大統領選投票始まる」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場
  • ドル円はバイデン氏勝利を織り込みつつ、ドルがやや軟調に。104円44銭まで売られたが、レンジを抜け切れず。
  • ユーロドルでもややドル安が優勢に。1.1739までユーロが買われたが、こちらも様子見の域を出ず。
  • 株式市場は大幅に続伸。ダウは554ドル上昇し、前日小幅高に終わったナスダックも大きく買われる。
  • 債券は続落。長期金利は0.89%台まで上昇。
  • 金と原油は続伸。
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10月自動車販売 → 1621万台
9月製造業受注 → 1.1%
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ドル/円 104.44 〜 104.75
ユーロ/ドル 1.1690 〜 1.1739
ユーロ/円 122.26 〜 122.75
NYダウ +554.98 → 27,480.03ドル
GOLD +17.90 → 1,910.40ドル
WTI +0.85 → 37.66ドル
米10年国債 +0.056 → 0.899%

本日の注目イベント

  • 豪 豪9月小売売上高
  • 日 日銀金融政策決定会合議事要旨(9月16・17日分)
  • 中 中国10月財新サービス業PMI
  • 中 中国10月財新コンポジットPMI
  • 独 独10月製造業PMI(改定値)
  • 独 独10月サービス業PMI(改定値)
  • 欧 ユーロ圏10月製造業PMI(改定値)
  • 欧 ユーロ圏10月サービス業PMI(改定値)
  • 欧 ユーロ圏9月生産者物価指数
  • 米 10月ADP雇用者数
  • 米 9月貿易収支
  • 米 10月ISM非製造業景況指数
  • 米 米、「パリ協定」正式離脱
  • 加 カナダ9月貿易収支

本日のコメント

いよいよ新しい米国の、そして世界で最も影響力のある指導者を決める選挙が行われました。トランプ氏が再選を果たし、もう4年間ホワイトハウスに留まるのか?あるいはバイデン氏が勝利し、新しいホワイトハウスの住人になるのか、世界中が注目しています。既に、1億500万人以上が期日前投票を済ませており、2016年の総投票数の4分の3に相当するようです。激戦州の中でも、フロリダ州とペンシルベニア州がカギを握ると見られています。

ドル円は104円75銭まで上昇したものの、その後は軟調となり、ユーロドルでもやや「ドル安」が進んでいますが、今のところ大きな動きにはなっていません。一方株式市場では、2日に続き昨日も大幅な株高で取引を終えています。ダウは2日間で1000ドルに迫る上昇を見せており、今日の日本株にも影響を与えそうです。また、債券市場では債券が売られ、10年債利回りは一時0.9%に接近しています。事前予想通り「株高・金利高・ドル安」が進むのか、注目です。大統領選の開票については州ごとに集計方針が異なるため、選挙結果の出るタイミングもまちまちです。特に今回は郵便による投票が多く、結果が出るのが遅れることは必至です。

日本時間4日午前9時には、ジョージア、インディア州などで投票が締め切られ、この時点では特にジョージア州が注目されそうです。1960年以降の大統領選で民主党候補がこの州で勝ったのは3回しかなく、うち2回は同州出身で知事だったカーター元大統領で、「ここでバイデン氏が勝利すれば、極めて幸先の良いスタートになる」と、ブルームバーグは報じています。この時点で複数のテレビ局やAP通信は各陣営が確保した選挙人について、非公式の発表を開始する模様で、538人いる選挙人の「270」を獲得した候補者が最終的な勝利者になります。そして日本時間午前10時には注目のフロリダ、ペンシルベニアなど、多くの州で投票が締め切られます。前にもこの欄で触れましたが、フロリダは選挙人の数も「29」と、全米で第3位の大票田です。ここでバイデン氏が勝利するようだと、トランプ氏が再選する可能性がほとんどなくなると言われ、トランプ氏にとっても絶対に落とせない地区です。また同州は開票作業を数日前から行っており、開票結果がすぐに出ることも予想されます。日本時間4日午前11時にはアリゾナ、NY州など14州で投票が締め切られ、この時点では選挙当日に投票所に足を運んだ人の開票が進むと見られ、投票所に行くよう積極的に訴えたトランプ氏にとって有利な開票が進むと見られます。多くのメディアが指摘したように、この時点でトランプ氏が「勝利宣言」を行う可能性もあります。

そして日本時間4日午後1時には、カリフォルニア州など、4州で投票が締め切られ、この時点ではアラスカと、ハワイ州だけが投票が締め切られていません。しかしこの段階で結果が明白であれば、各テレビ局やAP通信は大統領選の勝者を報道する可能性があります。2008年のオバマ氏勝利が伝えられたのも、ちょうどこの時間だった(ブルームバーグ)そうです。

結局、本日午後までには大勢が判明しそうですが、今回はどちらも「敗北宣言」は行わないと見られ、その後法廷闘争に持ち込まれる可能性もあります。大統領選の結果が金融市場にどのような影響を与えるかについては、株式市場に関しては概ね「株高」で一致しており、債券市場についても同様に「債券安・金利高」といったところです。しかし、為替については、当初「ドル安円高」と言われていましたが、その後はバイデン氏の勝利で民主党が主張する大規模な経済対策が実施され易くなることから、「ドル高円安」ではといった見方が台頭してきましたが、ここにきて再び「いや、どちらが勝ってもドル安円高だ」といった流れになっています。確かにドル安が進む可能性が高いとは思いますが、昨日も金利高に振れたように、米金利が1%を大きく超えていく可能性があります。長い目で見た場合、米金利の上昇がドル円に与える影響は無視できないと考えます。タイミングを言い当てるのは難しいですが、いずれジワジワト円が売られると予想していますが、どうでしょう?

本日は103円〜106円と、ほぼ予想がつきません。あるいは、全く小動きに終始することもないとは言えません。

What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
10/29 ラガルド・ECB総裁 「ユーロ圏の景気回復は予想以上に急速に勢いを失いつつある」、「行動が必要であり、従って次回の会合で政策手段を再調整する必要があるとの点で、政策委員会は一致した」 ユーロドルは1.17台半ばから1.1650まで下落。
10/21 ブレイナード・FRB理事 「私自身の見通しへの最も顕著な下振れリスクは財政面で追加支援が実現しないことだ」 --------
10/18 ゴーブ・英内閣府担当相 (EUとの通商協議で)「私は合意を望んでいる。ぜひとも合意をまとめたいと考えている。扉はわずかだが開かれている」 --------
10/14 クラリダ・FRB副議長 「経済が一気に悪化した春からの立ち直りは力強かったが、新型コロナウイルス感染症によるリセッションから経済が完全に回復するまでの道のりは長いことを忘れてはならない」景気の回復までに1年を要する可能性があり、雇用の完全回復には「さらに長い時間」がかかるだろうとの認識を示す。 --------
10/7 FOMC議事録 「幾人かの参加者は、会合後の声明に合意内容の重要要素を組み込むのは適切だということで同意したが、現時点でフォワードガイダンスを強化したり、利回りにさらに下向きの圧力をかける大きな余地をフォワードガイダンスに与えたりする必要性はないように思われると主張する参加者もいた」 --------
10/6 トランプ大統領 (追加の経済対策について)「選挙後まで交渉を止めるよう担当者に指示した。私の勝利直後に勤勉な米国人の人々や中小企業を重点対象とした大規模な景気対策法案を通す」 ダウは一時400ドルを超える下げに、ドル円は小幅にドル安が進行。
10/6 パウエル・FRB議長 「政府の支援があまりに少なければ景気回復は弱くなり、家計と企業を不必要に苦しめることになる。」「それに対し、支援が行き過ぎることのリスクは、現段階ではより小さいと思える。政策対応が結局のところ必要以上に大きいことが後に分かったとしても、無駄にはならない」 株価は小幅に上昇。
9/28 ラガルド・ECB総裁 「政策委員会は中期的なインフレ見通しに対する影響という観点から、為替の動向を含めて今後入って来る全ての情報を注意深く吟味する」、「ECB政策委員会はあらゆる手段を適宜調整する用意がある」 --------
9/28 ペロシ・下院議長 「われわれはこの問題を片付けられる。ムニューシン財務長官が交渉のテーブルに戻る用意が調えば、われわれはこれを話い合うことができる」、「ただし、問題を片付けるためには長官がずっと大きな規模の案を打ち返してくる必要がある」 NY株式市場が好感し、主要指数が揃って大幅に上昇。
9/23 クラリダ・FRB副議長 「インフレを実際に目にするまで利上げ開始を考え始めることすらないだろう。インフレの判断基準は前年比ベースで2%以上だ」、「つまりそれは少なくとも、その水準に達した後でも政策金利を現行水準で維持する可能性があるということだ」 --------
9/22 エバンス・シカゴ連銀総裁 (インフレ目標の)「平均が何を意味するのか、依然として協議の余地がある」、(インフレ率が)「平均2%になり始める前に利上げを開始することはあり得る」 --------
9/22 パウエル・FRB議長(下院金融委員会で) 「先行きはコロナウイルスの抑制、政府のあらゆるレベルでの政策措置にかかってくる」、景気回復は進行しているものの、「先行きは極めて不透明だ」 --------
9/16 パウエル・FRB議長 「景気回復は大方の予想より速いペースで進んでいる」「今後の道筋は依然極めて不透明だ」「景気回復の継続を予想する民間の分析は、その大多数が財政による大規模な追加支援があると想定している」「約1100万人の米国民が依然失業中で、追加支援を必要としている」 景気回復の勢い継続を確信できないとの認識を示したため、株価が下げ、債券も売られ、ドルはやや上昇。
9/16 FOMC声明文 FRBは現在の困難な時期に米経済を支えるため、あらゆる手段を用い、それによって最大限の雇用と物価安定という目標を促進することにコミットしている。期間平均で2%のインフレ率を達成し、中期的なインフレ期待が2%でしっかりとどまり続けるまで、緩和的な金融政策スタンスを維持する方針だ。 株価は上昇しドル円は下落。
9/13 ラガルド・ECB総裁 「物価安定の目標達成において、今も将来も油断は許されない」、「最近のユーロ相場上昇で金融政策のインフレ押し上げ効果が一部相殺された」 --------
9/7 トランプ大統領 「デカップリングであろうと、すでに行っているような大規模関税の導入であろうと、われわれは中国への依存を終わらせるつもりだ」、「われわれは重要な製造品を米国内で生産し、米国に雇用を戻す」、「米国を捨てて中国などで雇用を創出する企業には関税を課す」 --------
9/4 パウエル・FRB議長 「今日発表された雇用統計は良いものだった」としながらも、「完全雇用に戻るには新型コロナを収束させる必要がある」、(金融政策については)「われわれは米経済が長期間低金利を必要とすると考える。それは経済活動を支援する」 --------
9/3 アンソニー・ニエベス・ISM委員長 「経済活動が再開する中、回答者のコメントは大部分が楽観的で、業況や経済に対する見方は業界によってばらつきがある、まだ再開していない業界は、足元の不透明性を引き続き不安に思っている」 --------
9/2 ウィリアムズ・NY連銀総裁 (政策のシフトは)低い中立金利と根強い低いインフレに引き起こされた問題に、直接的かつ効率的に対処できる」、「これらの変更は相互に補強し合い、極めて低い中立金利の環境において当局の2大責務を達成する能力を大きく高める」 --------
9/1 ロウ・RBA総裁 政策委員会は高度に緩和的な政策を必要な限り維持する方針であり、追加な金融政策手段によってどのように回復を支えられるか引き続き検討している」 --------
9/1 ブレイナード・FRB理事 「今後数カ月は、金融政策が安定から緩和的転換することが重要になろう」 ドルが売られ、長期金利が低下。
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和