「バイデン氏、選挙人投票でも勝利」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場- 市場ではリスクオンが強まり、ドル円は再び103円台に。103円61銭までドル売りが進み、ほぼこの日の安値圏で取引きを終える。
- ユーロドルでもユーロが買われたものの、これまでの水準は抜け切れずもみ合う。1.2169までユーロ高が進む。
- 株式市場は主要3指数が揃って大幅高。経済対策協議の早期成立観測と、モデルナのコロナワクチンのへの信認期待からダウは337ドル高。ナスダックは最高値を更新。
- 債券相場は反落。長期金利は0.90%台に。
- 金は反発。原油は続伸し、47ドル台に。
12月NY連銀製造景況業指数 → 4.9
11月輸入物価指数 → 0.1%
11月鉱工業生産 → 0.4%
11月設備稼働率 → 73.3
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| ドル/円 | 103.61 〜 103.99 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.2124 〜 1.2169 |
| ユーロ/円 | 125.91 〜 126.39 |
| NYダウ | +337.76 → 30,199.31ドル |
| GOLD | +23.20 → 1,855.30ドル |
| WTI | +0.63 → 47.62ドル |
| 米10年国債 | +0.015 → 0.908% |
本日の注目イベント
- 日 11月貿易収支
- 独 独12月製造業PMI(速報値)
- 独 独12月サービス業PMI(速報値)
- 欧 ユーロ圏11月総合PMI(速報値)
- 欧 ユーロ圏11月製造業PMI(速報値)
- 欧 ユーロ圏11月サービス業PMI(速報値)
- 欧 ユーロ圏10月貿易収支
- 英 英11月消費者物価指数
- 米 11月小売売上高
- 米 11月企業在庫
- 米 12月マークイット製造業PMI
- 米 12月マークイットサービス業PMI
- 米 12月マークイットコンポジットPMI
- 米 12月NAHB住宅市場指数
- 米 FOMC 政策金利発表
- 米 パウエル議長記者会見
- 加 カナダ11月消費者物価指数
本日のコメント
東京時間には104円台前半で推移していたドル円は再び103円台半ばまで売られ、103円61銭を付けています。今週月曜日に続き、2度目の103円台ミドルをアタックしている状況です。NYでは好材料が出たことでリスクオンが強まり、株価が大きく上昇。安全資産の債券が売られ、それに伴ってドルが売られた格好です。「リスクオンのドル売り」といった動きはやや定着しつつあるようです。
好材料の一つが、コロナワクチンを巡る動きです。米食品医薬品局(FDA)のスタッフは、モデルナが開発する新型コロナワクチンは、18歳以上の人が接種した場合、安全かつ感染予防に有効だとの見方を示しました。FDAのスタッフレポートによれば、モデルナのワクチン候補の有効性は94.1%で、同社がこれより先に発表したデータ結果を裏付けたことになります。FDAによる最終的な結果が出る前にFDA諮問委員会は17日に会合を開き、モデルナ製ワクチンの承認を推奨するかどうかの採決を実施する予定ですが、FDAは諮問委員会の勧告に従う必要はないものの、同委員会の見解に同意するケースが多いことは事実のようです。モデルナの治験データでは、65歳以上の人で86.4%、18−65歳のグループでは95.6%の有効性が示され、最も共通した副作用としては疲労感と頭痛が挙げられています。(ブルームバーグ)
2つ目の材料は経済対策協議を巡る動きでした。共和党のマコネル上院院内総務は、経済対策が成立するまで上院が休会に入ることはないと明言し、同氏はペロシ下院議長や民主党のシューマー上院院内総務らと15日午後に協議を行うと述べています。一部の報道では経済対策協議は週内にもまとまると言った意見もあったようですが、一方で、まだ両者の隔たりは大きいとする見方もあり流動的です。ただ市場では経済対策の早期成立観測が株価の大幅高につながっています。ダウは337ドル上昇し、今月4日に記録した最高値に20ドルほどと迫っています。また、ナスダックは最高値を更新し、S&P500も大きく上昇しました。
大統領選挙で勝利したバイデン氏は、14日の選挙人投票でも306人を獲得し、これで正式に大統領に決まりました。バイデン氏は予定通り、1月20日に第46代米国大統領に就任することになります。マコネル上院院内総務は15日、バイデン氏の大統領選勝利を初めて認め、「バイデン次期大統領に祝意を表したい」と述べました。一方でトランプ氏は依然として選挙は不正だったとして、敗北を認めていません。これまで「選挙人投票で(バイデン氏に)決まったら、敗北を認める」といった趣旨の発言を行っていましたが、まだ悪あがきを止めていません。ただ、バー司法長官も「不正は無かった」と述べているように、もうここまできたら結果が覆ることはありません。ロシアのプーチン大統領もバイデン氏に祝電を送るなど、外堀は完全に埋められたようです。
ドル円は11月の米大統領選後、何度も103円台半ばを試しています。少なくとも5、6回はテストしており、その都度押し戻されています。今後も株価が上昇し、リスクオンが継続されると見れば、ドル円もこの水準を割り込んでくる可能性が高いと見られます。今日の日経平均株価も上値を追う展開でしょう。本日の株価の上昇程度によっては、ドル円が103円台半ばを完全に下抜けする可能性もないとは言えません。本日はFOMCの政策発表もあることから、予想レンジは103円10銭〜104円20銭程度とややワイドに見ています。
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What's going on?
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 12/10 | ラガルド・ECB総裁 | 「望ましい金融環境が維持できているならば、全額を使う必要はない」(新型コロナウイルスのパンデミックについて)「先を見れば、ワクチン接種開始の見通しが健康危機の段階的な解消という想定への自信を深める」、「しかしながら、幅広く免疫が獲得されるには時間がかかり、さらなる感染再燃が公衆衛生と経済見通しに課題を突き付ける可能性は排除できない」 | 追加緩和策発表後、ユーロドルは1.20台後半から1.21台半ばへ。 |
| 12/1 | シュナーベル・ECB理事 | 「さらに大きく緩和することよりも、現状を維持していくことに集中するのが適切だ」 | -------- |
| 12/1 | パウエル・FRB議長 | 「一定程度の財政支援を行えば、経済を前進させる助けになる他、特に中小企業にとって下方リスクへの備えにも役立つ」、「対応が過剰によるリスクは、過小なものに留まるリスクよりも小さい」 | -------- |
| 11/18 | ウィリアムズ・NY連銀総裁 | 「景気は一段と困難な局面を迎えると考える」、「われわれにとって重要なのは、金融政策での支援や他のプログラムを提供することで自分たちの責任を確実に果たしていくことであり、力強い経済回復を可能な限り支えるための金融環境を維持することが基本だ」 | -------- |
| 11/5 | FOMC声明文 | 「経済活動と雇用は回復が続いているが、今年初めの水準をなお大きく下回っている」 | -------- |
| 11/5 | パウエル・FRB議長 | 「少なくともいくらか財政による追加支援が得られれば、景気回復は力強さを増すと考えている」、「米国内で新型コロナウイルス感染症の新規感染例が増加している状況は特に気掛かりだ」 | ドル安が進み、ドル円は103円49銭まで売られ、ユーロドルは1.1826まで上昇 |
外為オンラインのシニアアナリスト
佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書



