「米経済対策大筋合意」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場- ドル円は小動き。103円台には戻したものの、103円台前半でのもみ合いに終始。
- ユーロドルは前日の水準から値を下げる。1.226まで売られたが、ポジション調整の域に留まる。
- 株式市場は3指数が揃って反落。ダウは124ドル下げたものの、下げ幅は引け際に経済対策で大筋合意との報に大幅縮小。
- 債券相場は続落。長期金利は0.94%%台に上昇。
- 金は反落し、原油は5日続伸。
経常収支(7−9月) → −1785億ドル
11月景気先行指標総合指数 → 0.6
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| ドル/円 | 103.23 〜 103.47 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.2226 〜 1.2260 |
| ユーロ/円 | 126.38 〜 126.72 |
| NYダウ | −124.32 → 30,179.05ドル |
| GOLD | −1.50 → 1,888.90ドル |
| WTI | +0.74 → 49.10ドル |
| 米10年国債 | +0.013 → 0.946% |
本日の注目イベント
- 欧 ユーロ圏12月消費者信頼感指数(速報値)
本日のコメント
年内の成立が危ぶまれていた米経済対策案が大筋合意し、20日上下両院で採決される見込みとなりました。追加経済対策の規模は総額9000億ドル(約93兆円)とし、大人一人あたり600ドルを支給する現金給付も盛り込み、低所得層を中心に家賃の支払いや食料の確保を支援する内容です。民主党のシューマー上院院内総務は19日遅くに記者団に対し、共和、民主両党の交渉担当者の立場が「非常に近づいている」と述べ、経済対策について上下両院が20日にも採決に動くことが可能だと発言しています。また同氏は、「この方向に事態が引き続き進み、邪魔が何も入らなければ、明日採決できるだろう」とも述べています。この報道は先週末のNY株式市場の引け間際に伝わり、3主要指数は下げ幅を大幅に縮小して越週しました。
もう一つの懸念材料である英国とEUとの通商交渉は依然として難航しており、双方の間に「著しい相違」があると、双方の担当者は述べています。合意への最大の障害は、漁業権と国家補助だと当局者は指摘しており、英国側の交渉責任者フロスト氏とEU側のバルニエ主席交渉官との交渉は21日も継続される見通しです。(ブルームバーグ)ポンドはこの報道で売られ、ややドル高に振れており、ドル円も今朝方はドル買い戻しが優勢となっています。
英国は新型コロナウイルスでも厳しい状況に立たされています。英国のハンコック保健相は新型コロナウイルス「変異種」の感染が、「制御不能」に陥っていると警告しています。20日から3回目のロックダウンに入ったロンドンとイングランド南東部では、住民1600万人余りが外出自粛を指示されており、ジョンソン首相が「クリスマスを禁じるのは非人間的だ」と述べていましたが、政府はそのわずか3日後に撤回を余儀なくされています。オランダ政府は20日から英国への渡航を禁止する措置に踏み切っています。欧州では英国以外でもイタリアやスウェーデンでも都市封鎖が続いており、今年は異例のクリスマスシーズンになりそうです。米国でも、カリフォルニア州では1週間の新規コロナ感染件数が30万2690件と7日間としては過去最多となっており、累計では185万456件に達しています。(ブルームバーグ)ジョーンズホプキンス大学の集計では、全世界のコロナによる死者数は169万人を上回っています。一方で米国ではコロナワクチンの集団予防接種が始まり、米疾病対策センター(CDC)は、最初の週に55万6208人が接種を受けたと発表しています。
日本でも「勝負の3週間」は完敗で終わり、今ではその敗因の一部に「Go Toキャンペーン」が挙げられている状況です。先週は東京都で1日の感染者数が過去最多を更新し、昨日も556人の感染者数を記録しています。日本でもコロナクチンの早期審査を進める意向はあるものの、田村厚生労働大臣は、日本の接種時期について、「2月とは予断を持って言えない」と述べました。
ドル円は先週102円88銭までドル安が進んだものの、そこからはやや値を戻しています。103円がかなり重要な水準であったことから、「103円を割り込むとドル安が加速する」と予想していましたが、今のところドル下落の勢いは緩慢です。ただ、依然としてドルの上値は重い展開が予想され、クリスマスから年末にかけて注意が必要なことは変わりません。
本日のドルは103円〜103円80銭程度を予想します。
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What's going on?
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 12/16 | バイトマン・ドイツ連銀総裁 | (拡大するECBの国債保有が危険だとしながら)「そうしなければ、われわれは市場への支配的影響力を得て国債のリスクプレミアムの違いをならす危険を冒すことになる。これは市場の規律をさらに弱める。とりわけ最近のPEPP拡充によりこの問題が増幅された」 | -------- |
| 12/16 | パウエル・FRB議長 | 「経済活動と雇用は回復を続けたが、今年初めの水準をなお大きく下回っている」、「ようやくトンネルの先に明かりが見えるような状況になった」としつつ、「あと数カ月が持ちこたえられず事業を失う人がいることを思うと心が痛む」 | -------- |
| 12/16 | FOMC声明文 | 「委員会は長期にわたって最大限の雇用と2%のインフレを達成することを目指す。インフレがこのより長期の目標を下回る状況が長く続いていることを踏まえ、委員会はインフレが一定期間2%を適度に上回ることを目標とし、それによって期間平均が2%となり、より長期のインフレ期待は2%でしっかりとどまるとうにする。委員会はこうした結果が得られるまで、緩和的な金融政策スタンスを維持する見通しだ」、委員会の目標である最大限の雇用と物価安定に向けて一段と顕著な進展があるまでそれを継続する」 | 株価が下落し、債券が売られ、ドル円は小幅に上昇したが、その後元の水準に。 |
| 12/10 | ラガルド・ECB総裁 | 「望ましい金融環境が維持できているならば、全額を使う必要はない」(新型コロナウイルスのパンデミックについて)「先を見れば、ワクチン接種開始の見通しが健康危機の段階的な解消という想定への自信を深める」、「しかしながら、幅広く免疫が獲得されるには時間がかかり、さらなる感染再燃が公衆衛生と経済見通しに課題を突き付ける可能性は排除できない」 | 追加緩和策発表後、ユーロドルは1.20台後半から1.21台半ばへ。 |
| 12/1 | シュナーベル・ECB理事 | 「さらに大きく緩和することよりも、現状を維持していくことに集中するのが適切だ」 | -------- |
| 12/1 | パウエル・FRB議長 | 「一定程度の財政支援を行えば、経済を前進させる助けになる他、特に中小企業にとって下方リスクへの備えにも役立つ」、「対応が過剰によるリスクは、過小なものに留まるリスクよりも小さい」 | -------- |
| 11/18 | ウィリアムズ・NY連銀総裁 | 「景気は一段と困難な局面を迎えると考える」、「われわれにとって重要なのは、金融政策での支援や他のプログラムを提供することで自分たちの責任を確実に果たしていくことであり、力強い経済回復を可能な限り支えるための金融環境を維持することが基本だ」 | -------- |
| 11/5 | FOMC声明文 | 「経済活動と雇用は回復が続いているが、今年初めの水準をなお大きく下回っている」 | -------- |
| 11/5 | パウエル・FRB議長 | 「少なくともいくらか財政による追加支援が得られれば、景気回復は力強さを増すと考えている」、「米国内で新型コロナウイルス感染症の新規感染例が増加している状況は特に気掛かりだ」 | ドル安が進み、ドル円は103円49銭まで売られ、ユーロドルは1.1826まで上昇 |
外為オンラインのシニアアナリスト
佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書



