今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

「英国とEU、通商協定で合意」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場
  • ドル円は市場参加者も少なく取引きは閑散。103円台半ばから後半で推移し、ポジション調整のドル買いが優勢に。
  • 欧州時間に1.22台を回復したユーロドルはジリジリと値を下げ、1.2178まで下落。
  • EUとの通商協定が合意に至り、ポンドドルは続伸。一時は1.3619近辺まで買われ、2018年5月以来となるポンド高を示現。
  • 株式市場は短縮取引きの中、3指数は揃って上昇。英国とEUが通商協定で合意に達したことを好感。ダウは70ドル上昇。
  • 債券は反落。長期金利は0.92%台へと低下。
  • 金と原油は揃って続伸。
ドル/円 103.57 〜 103.76
ユーロ/ドル 1.2178 〜 1.2197
ユーロ/円 125.93 〜 126.46
NYダウ +70.04 → 30,199.87ドル
GOLD +5.10 → 1,883.20ドル
WTI +0.11 → 48.23ドル
米10年国債 −0.020 → 0.923%

本日の注目イベント

  • 日  11月失業率
  • 日  2月東京都区部消費者物価指数
  • 欧米 欧米主要市場はクリスマスのため休場

本日のコメント

英国とEUは移行期間の終了が迫る中、歴史的な通商協定で合意に達しました。ジョンソン英首相は、余程嬉しかったのか、体全体で喜びを表し、「数十年にわたり英国の政治を悩ませてきた問題を解決した」と述べ、「いいとこだけを集めた協定ではないが、現段階で英国に必要なものであると信じている」と語っています。これで来年1月からのEUとの貿易では、これまで通り関税ゼロで取引きが行われ、英国にとって最も重要で最大の貿易相手であるEUとの関係は維持されることになります。一方、欧州委員会のフォンデアライエン委員長は、「長く、曲がりくねった道だった。しかしその成果を示す合意だ」とコメントし、「公平であり、バランスの取れた合意だ。英国とEUの双方にとって、適切かつ守る責任ある内容だ」と語っています。ただ、通商協定の合意によって12月31日以降も関税と割り当てのないモノの貿易は継続できるが、英国経済の約80%を占めるサービス業と金融サービス業に対しては適用されない(ブルームバーグ)と、されています。

米国では議会を通過し、大統領の署名を待つばかりとなっていた9000億ドル(約93兆円)規模の追加経済対策でしたが、トランプ大統領は個人への直接給付600ドルでは不足だとして2000ドルへ増額するよう議会に修正を求め、署名を拒否していました。この案に対してペロシ下院議長など、民主党は受け入れる構えを見せていましたが、24日の議会で共和党が反対しました。可決には全会一致が必要でした。同包括法案には2021年会計年度の予算も含まれており、議会で承認され大統領の署名を得られない場合には、28日までの暫定予算の失効に伴い、連邦政府は資金切れとなり、政府機関が停止されることになります。以前にもこの問題は「フィスカル・クリフ」(財政の崖)と呼ばれ、実際に政府機関の機能がストップした経緯もあります。ペロシ議長は、「上下両院で民主党は米国民のために個人給付の増額に向けて繰り返し取り組んできているが、共和党が拒否し続けている」と批判しています。民主党は28日に下院で採決する方針のようですが、「一難去ってまた一難」といった状況です。

「時間との勝負」となっているコロナとの闘いですが、英国で発生した新型コロナ変異種が、初めてドイツで感染が確認されました。NY州では12月の感染者数が累計で23万6000人を超え、まだ1週間も残しているものの、月間ベースでは過去最多を記録しています。米疾病対策センター(CDC)は米国の新型コロナ累計死者数が来年1月16日時点で37万8000〜41万9000人になるとの見通しを発表しています。ジョンズホプキンス大学の24日時点での集計では、累計死者数は32万7000人ですから、今後3週間ほどで28%以上も増えることになります。ワクチン接種はすでに始まっていますが、まさに「時間との闘い」になっています。

本日はクリスマスということで、東京以外の主要マーケットは全てお休みです。当社のレート配信も午後3時25分で終了しますのでご注意ください。それ以降は、28日(月)の7時までレート配信はありません。本日のドル円はほぼ固定レート状態かと思いますが、スプレッドが通常よりワイドになると思われます。インターバンク市場でも同様なことが起きており、この時期はやむを得ません。

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「パンデミック」、「クラスター」、「実行再生産数」、さらには、「ECMO」、「PCR」と、今年初めて耳にした新型コロナに関する言葉は多くあります。そして残念なことに、それらの言葉が連日マスコミで報道されていることから、今ではすっかり、その言葉の意味を理解し、耳慣れてしまいました。先日、普段は「鬼滅の刃」に夢中の6歳の孫に「パンデミックって何のこと?」と聞かれ驚きました。

今年は文字通り、コロナに始まってコロナに終わります。来年の今頃は間違いなくこれらの言葉が過去のものになっていて欲しいと願わずにはいられません。よい週末を・・・・・。

欧米主要市場がクリスマスで休場のため、28日(月)の「アナリストレポート」はお休みとさせて頂きます。また「ウィークリーレポート」もお休みとなります。

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What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
12/24 フォンデアライエン・欧州委員長 「長く、曲がりくねった道だった。しかしその成果を示す合意だ」、「公平であり、バランスの取れた合意だ。英国とEUの双方にとって、適切かつ守る責任ある内容だ」 ユーロドルは1.22台からじり安の展開に。
12/24 ジョンソン・英首相 「数十年にわたり英国の政治を悩ませてきた問題を解決した」、「いいとこだけを集めた協定ではないが、現段階で英国に必要なものであると信じている」 ポンドドル、1.35台半ばから1.36台に乗せる。
12/16 バイトマン・ドイツ連銀総裁 (拡大するECBの国債保有が危険だとしながら)「そうしなければ、われわれは市場への支配的影響力を得て国債のリスクプレミアムの違いをならす危険を冒すことになる。これは市場の規律をさらに弱める。とりわけ最近のPEPP拡充によりこの問題が増幅された」 --------
12/16 パウエル・FRB議長 「経済活動と雇用は回復を続けたが、今年初めの水準をなお大きく下回っている」、「ようやくトンネルの先に明かりが見えるような状況になった」としつつ、「あと数カ月が持ちこたえられず事業を失う人がいることを思うと心が痛む」 --------
12/16 FOMC声明文 「委員会は長期にわたって最大限の雇用と2%のインフレを達成することを目指す。インフレがこのより長期の目標を下回る状況が長く続いていることを踏まえ、委員会はインフレが一定期間2%を適度に上回ることを目標とし、それによって期間平均が2%となり、より長期のインフレ期待は2%でしっかりとどまるとうにする。委員会はこうした結果が得られるまで、緩和的な金融政策スタンスを維持する見通しだ」、委員会の目標である最大限の雇用と物価安定に向けて一段と顕著な進展があるまでそれを継続する」 株価が下落し、債券が売られ、ドル円は小幅に上昇したが、その後元の水準に。
12/10 ラガルド・ECB総裁 「望ましい金融環境が維持できているならば、全額を使う必要はない」(新型コロナウイルスのパンデミックについて)「先を見れば、ワクチン接種開始の見通しが健康危機の段階的な解消という想定への自信を深める」、「しかしながら、幅広く免疫が獲得されるには時間がかかり、さらなる感染再燃が公衆衛生と経済見通しに課題を突き付ける可能性は排除できない」 追加緩和策発表後、ユーロドルは1.20台後半から1.21台半ばへ。
12/1 シュナーベル・ECB理事 「さらに大きく緩和することよりも、現状を維持していくことに集中するのが適切だ」 --------
12/1 パウエル・FRB議長 「一定程度の財政支援を行えば、経済を前進させる助けになる他、特に中小企業にとって下方リスクへの備えにも役立つ」、「対応が過剰によるリスクは、過小なものに留まるリスクよりも小さい」 --------
11/18 ウィリアムズ・NY連銀総裁 「景気は一段と困難な局面を迎えると考える」、「われわれにとって重要なのは、金融政策での支援や他のプログラムを提供することで自分たちの責任を確実に果たしていくことであり、力強い経済回復を可能な限り支えるための金融環境を維持することが基本だ」 --------
11/5 FOMC声明文 「経済活動と雇用は回復が続いているが、今年初めの水準をなお大きく下回っている」 --------
11/5 パウエル・FRB議長 「少なくともいくらか財政による追加支援が得られれば、景気回復は力強さを増すと考えている」、「米国内で新型コロナウイルス感染症の新規感染例が増加している状況は特に気掛かりだ」 ドル安が進み、ドル円は103円49銭まで売られ、ユーロドルは1.1826まで上昇
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和