今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

「トランプ弾劾裁判審理2月上旬へ」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場
  • ドル円はやや値を戻し、103円台後半まで上昇。英ポンドなどが米ドルに対して売られたことで、相対的にドルが買われた。
  • ユーロドルも小動きで1.21台半ばから後半で推移。
  • 株式市場はまちまちの展開の中、ナスダックは買われ、3日連続で最高値を更新。ダウは179ドル安。
  • 債券は反発。長期金利は1.1%台を割り込み、1.08%台に。
  • 金と原油は売られる。
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12月中古住宅販売件数 → 676万件
12月マークイット製造業PMI(速報値) → 59.1
12月マークイットサービス業PMI(速報値) → 57.5
12月マークイットコンポジットPMI(速報値) → 58.0
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ドル/円 103.74 〜 103.88
ユーロ/ドル 1.2155 〜 1.2185
ユーロ/円 126.20 〜 126.40
NYダウ −179.03 → 30,996.98ドル
GOLD −9.70 → 1,856.20ドル
WTI −0.86 → 52.27ドル
米10年国債 −0.020 → 1.086%

本日の注目イベント

  • 独 独1月ifo景況感指数
  • 欧 ラガルド・ECB総裁講演
  • 欧 「世界経済フォーラム」(WEF)「ダボス・アジェンダ」(29日まで、オンライン形式)

本日のコメント

バイデン政権が本格的に始動しましたが、先ずはコロナ対策に軸足を置き、通商問題への対応は後回しになりそうです。外交ではジョンソン英首相との会談が予定されており、同氏がバイデン新大統領と最初に会談する欧州首脳になるようです。また議会上院でも、トランプ前大統領に対する弾劾裁判に関する審理を2週間遅らせることで合意しています。ここでは、バイデン新政権の閣僚指名承認の採決を優先することになります。下院では弾劾裁判の審理に関する法案は可決していますが、上院では共和党議員の中から少なくとも17名の造反者が出る必要がありますが、10名の名前は挙がっており、さらに共和党上院で影響力を持つ、マコネル上院院内総務がトランプ批判を強めていることから、その影響も考えられます。

本日から世界経済フォーラム(WEF)がオンライン形式で開催されます。本フォーラムにはマクロン仏大統領、メルケル独首相、インドのモディ首相に加え、菅首相も参加し、ECBのラガルド総裁など世界の中銀首脳も講演する予定です。初日の25日には習近平中国国家主席の講演が予定されており、注目されています。フォーラムでは、世界経済が危機に直面する中、公正な経済、社会システムやデジタル化、気候変動などについて議論が交わされる予定です。(ブルームバーグ)

今週は今年最初のFOMCが開催されます。引き続き、コロナ感染が拡大する状況が続く中、FRBとしては緩和政策の継続を表明するものと思われます。先週14日、パウエルFRB議長はプリンストン大学のセミナーで、同大学のマーカス・ブルネルマイヤー教授との対話を行い、「必要となれば利上げはするが、その時は直ぐ来ない」との認識を示しています。また2%の物価目標についても、「新たな枠組みの信認のためには2%を一定期間上回る必要がある」と述べ、一時的に2%を超えてもすぐに利上げにつながらないことを改めて強調していました。

ドル円は先週103円30銭前後まで売られ、再び104円台から下落していましたが、週明けの為替市場では豪ドル円が80円台、ユーロ円が126円台を回復しています。これらから、「ドルは売られるけど、円も売られる」展開が続いていると見られます。大枠は、102円〜104円台でのもみ合いと見ていますが、今週再び104円台に乗せるようだと、103円台を固めている動きのような印象が強まりそうです。引き続き米長期金利の推移と、今週は特に、米株式市場の動きに注目したいと思います。マイクロソフト、アップル、テスラなど、米株式市場の大幅高をけん引してきたIT株などの決算が発表されるからです。これらの決算発表がきっかけとなり、株価の乱高下を通じて債券市場にも影響を与える可能性があります。本日のドル円は103円30銭〜104円程度を予想します。

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What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
1/20 イエレン・次期財務長官 中国の悪質な慣行にはあらゆる手段を積極的に使う」、「対中関税は同盟国と協議するまで変更するつもりはない」、「通商上の不公正な優位を得るための人為的な為替操作に対しては、バイデン大統領は反対の意思を明確にしている。この意向を支持しており、承認を受ければ、いかなる為替操作に対しても政権内で協力して反対していく」 --------
1/19 イエレン・次期財務長官 (承認公聴会で)競争上の優位を得るため弱い通貨を米国が目指すことなく、他国によるそうした試みを求めるべきでない」、「貿易における優位性を得るため人為的に通貨価値を操作する外国によるいかなる、またあらゆる試みに反対すべく、取り組んでいく」 ドル円は小幅に上昇し、104円台をつける。
1/14 パウエル・FRB議長 「必要となれば利上げはするが、その時は直ぐ来ない」(2%の物価目標について)、「新たな枠組みの信認のためには2%を一定期間上回る必要がある」、「一時的な物価上昇は、基調としての物価上昇を意味しない」 --------
1/11 クラリダ・副議長 (長期金利が1%を超えたことについて)「ワクチンや経済成長期待などのプラスの期待を織り込んで金利が上昇しているのであれば、それは懸念すべきでない」 --------
1/7 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁 「米金融当局による債券購入プログラムが早ければ年末にも縮小を始める可能性がある」、「余りに早期に開始しようとすれば、市場に混乱を引き起こしかねない。そのため、私はこれに関してかなり慎重だ。景気の修復が実際に見られるようになるまで、変わらない姿勢でいるべきだ」 --------
1/4 シカゴ連銀のエバンス総裁 「インフレ率が2.5%を大幅に超えて上昇することは懸念していない。3%でさえ恐れていない」、「インフレ率が3%に向っているのを見れば、われわれは間違いなく政策対応をどう調整するかについて話しているだろうが、同時に、最大限の雇用を達成しインフレ率を適正化させることにも間違いなく焦点をあてているだろ」 --------
12/24 フォンデアライエン・欧州委員長 「長く、曲がりくねった道だった。しかしその成果を示す合意だ」、「公平であり、バランスの取れた合意だ。英国とEUの双方にとって、適切かつ守る責任ある内容だ」 ユーロドルは1.22台からじり安の展開に。
12/24 ジョンソン・英首相 「数十年にわたり英国の政治を悩ませてきた問題を解決した」、「いいとこだけを集めた協定ではないが、現段階で英国に必要なものであると信じている」 ポンドドル、1.35台半ばから1.36台に乗せる。
12/16 バイトマン・ドイツ連銀総裁 (拡大するECBの国債保有が危険だとしながら)「そうしなければ、われわれは市場への支配的影響力を得て国債のリスクプレミアムの違いをならす危険を冒すことになる。これは市場の規律をさらに弱める。とりわけ最近のPEPP拡充によりこの問題が増幅された」 --------
12/16 パウエル・FRB議長 「経済活動と雇用は回復を続けたが、今年初めの水準をなお大きく下回っている」、「ようやくトンネルの先に明かりが見えるような状況になった」としつつ、「あと数カ月が持ちこたえられず事業を失う人がいることを思うと心が痛む」 --------
12/16 FOMC声明文 「委員会は長期にわたって最大限の雇用と2%のインフレを達成することを目指す。インフレがこのより長期の目標を下回る状況が長く続いていることを踏まえ、委員会はインフレが一定期間2%を適度に上回ることを目標とし、それによって期間平均が2%となり、より長期のインフレ期待は2%でしっかりとどまるとうにする。委員会はこうした結果が得られるまで、緩和的な金融政策スタンスを維持する見通しだ」、委員会の目標である最大限の雇用と物価安定に向けて一段と顕著な進展があるまでそれを継続する」 株価が下落し、債券が売られ、ドル円は小幅に上昇したが、その後元の水準に。
12/10 ラガルド・ECB総裁 「望ましい金融環境が維持できているならば、全額を使う必要はない」(新型コロナウイルスのパンデミックについて)「先を見れば、ワクチン接種開始の見通しが健康危機の段階的な解消という想定への自信を深める」、「しかしながら、幅広く免疫が獲得されるには時間がかかり、さらなる感染再燃が公衆衛生と経済見通しに課題を突き付ける可能性は排除できない」 追加緩和策発表後、ユーロドルは1.20台後半から1.21台半ばへ。
12/1 シュナーベル・ECB理事 「さらに大きく緩和することよりも、現状を維持していくことに集中するのが適切だ」 --------
12/1 パウエル・FRB議長 「一定程度の財政支援を行えば、経済を前進させる助けになる他、特に中小企業にとって下方リスクへの備えにも役立つ」、「対応が過剰によるリスクは、過小なものに留まるリスクよりも小さい」 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和