今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

「日経平均株価3万台を回復」

ひと目で分かる昨晩の動き

欧州市場
  • ドル円は欧州時間に堅調に推移し、105円42銭近辺まで上昇。NY市場が休場の中、ドル買い円売りの流れが優勢に。
  • ユーロドルは反発。1.2145前後までユーロが買われドルが売られる。ユーロは対円で128円目前まで上昇。2018年12月以来となるユーロ高に。
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ユーロ圏12月貿易収支(季調済) → 275億ユーロ
ユーロ圏12月鉱工業生産 → −1.6%
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ドル/円 105.13 〜 105.42
ユーロ/ドル 1.2121 〜 1.2145
ユーロ/円 127.58 〜 127.97
NYダウ ------ → 31,458.40ドル
GOLD ------ → 1,823.20ドル
WTI ------ → 59.47ドル
米10年国債 ------ → 1.208%

本日の注目イベント

  • 豪 RBA、金融政策会合議事要旨公表
  • 独 独2月ZEW景気期待指数
  • 欧 ユーロ圏10−12月期GDP(改定値)
  • 米 2月NY連銀製造景況業指数
  • 米 ボウマン・FRB理事講演
  • 米 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁講演
  • 米 カプラン・ダラス連銀総裁講演
  • 米 デイリー・サンフランシスコ連銀総裁講演

本日のコメント

NY市場が「プレジデンツデー」のため休場で為替は小動きでしたが、それでも日本を始め欧州の株式市場が大幅高となり、「リスクオン」の流れが一段と強まったことで円が売られる展開でした。ドル円は再び105円台半ばまで買われ、さすがに先週とその前に付けた105円60−70銭の水準を試すことはなかったものの、堅調な動きでした。昨日の欧州市場の動きを見ると、「ドル高」ではなく、明らかに「円安」の流れが顕著です。ユーロ円は128円手前まで買われ、2018年12月以来のユーロ高水準を記録し、豪ドル円も82円台に乗せる場面があり、こちらも2018年12月以来のことです。円全面安の展開だったと言えます。リスク回避が強まった際には「国際決済通貨」であるドルが買われ、リスク選好の流れになると円が売られるとすれば、ドル円はいずれにしても上昇するしかないのか??

昨日の朝方、取引が開始されると直ぐに株価が大きく上昇し、日経平均株価は3万円の大台を回復しました。その後は一旦押し戻されましたが、引けにかけては再び上昇し、引け値でも3万の大台を確保しました。「日経3万円台回復」は昨日の夜のニュースでも大きく取り上げられ、30年半ぶりの大台回復には悲喜こもごもの様相でした。ある人は、「景気の実態と余りにも乖離している」と、今回の株高に懸念を表していましたが、一方証券業界からは「3万円は単なる通過点」といった声や、「年内に最高値まで上昇する」といった、「超強気」の声も出て来ました。筆者も、昨年秋口には、「ミニバブルの様相」、「上がり続ける相場はない」といった、株価の持続的な上昇には懐疑的なコメントを何度か書きましたが、昨年12月には、「これは想定を超える株高が起きるかもしれない」という考えが頭をよぎりました。

その後、「合理的バブル」という言葉を使ったのも、その考えが背景にあったからです。また、超低金利と金融緩和だけでは説明ができない水準まで株価が上昇し、加えてコロナ感染が急拡大していたことも、筆者の慎重な見方を後押ししていました。

2月に入り、10−12月期の決算発表が相次ぎましたが、これはある意味サプライズでした。決算内容が開示されるに連れ分かったことは、第3四半期に限って言えば、下方修正する企業数よりも上方修正する企業の数が上回ったからです。昨日発表された10−12月期のGDP速報値が「年率12.7%」と、市場予想を上回ったことや、明日にはワクチン接種が開始されることも、株価上昇に一役かったと思われます。今後は「調整局面」が訪れるとは思いますが、株価の上昇はもうしばらく続く可能性が高いと予想しています。では、今後何がきっかけで株価の上昇が止まるのか?株の専門家ではないので予想するのは難しいですが、想定されるリスクは、オリンピック・パラリンピックの中止とコロナ変異種の感染拡大が挙げられます。為替を見る上でも、株価の動きは重要なファクターの一つであることは間違いありません。

WTI原油価格が60ドル台まで上昇し、コロナ前の水準を達成しています。米テキサス州が大寒波に見舞われ、同州では寒さから暖房の使用が急増したため、「計画停電」が行われました。停電は米中部一帯にも広がっており、加えてノースダコタ州など、この地域はシェールオイルの一大生産地で、製油所の稼働停止も原油価格押し上げの要因になっています。

ドル円は再び上昇傾向を見せ始めていますが、焦点は前回の高値である105円77銭を抜くことが出来るかどうかという点です。ここを明確に上抜けできれば、前回抜け切れなかった「200日移動平均線」も完璧にクリアすることになり、ドル高に弾みが付く可能性もあると見ています。仮に106円台に乗せるようだと、ドルショートの買戻しなども誘発し、ドルの需給が大きく改善することも想定されます。「リスクオン」が続くとすれば、米長期金利も上昇傾向を維持し、ドル円のサポート材料となり、底堅い動きを見せるかと思います。ここでもやはり、株価の動きがポイントになりそうです。本日のドル円は105円〜105円70銭程度を予想します。

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What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
2/10 パウエル・FRB議長 「恩恵が広く共有されるような力強い労働市場からは、なお非常に遠い状態にある」、「最大限の雇用を達成し、それを維持するには、金融政策による支援以上のものが必要となる」 --------
2/7 バイデン大統領 習主席に「電話しない理由はない」、(中国に対するアプローチはトランプ前大統領とは異なるものになるとし)「対立する必要はないが、激しい競争になるだろう」、「彼の中には民主主義という概念はみじんもない」 --------
2/7 イエレン財務長官 「労働市場は深い穴に沈んでおり、抜け出すのはまだずっと先だ」、「十分な支援がなければ労働市場は2025年まで回復しない可能性がある」 --------
1/28 クノット・オランダ中銀総裁 「ユーロ高に対抗する必要が生じた場合、ECBは預金金利を現在の−0.5%からさらに引き下げる余地ある。もちろんそれは、資産購入、TLTRO、フォワードガイダンスなどの多様な手段によって決定される全体的な金融スタンスと合わせて見なければならない」 ユーロドル1.21台から1.20台半ばへと下落。
1/27 パウエル・FRB議長 「大規模な経済支援を縮小する状況からは程遠い」、「しかるべき時に資産購入のテーパリングを開始する時に、誰も不意を突かれたと受け止めることがないよう。金融当局として明瞭なコミュニケーションを心がける」、「出口に焦点を合わせるのは時期尚早だ」 --------
1/25 習近平・中国国家主席 「対立はわれわれを袋小路に陥れる」、「覇権にコミットし続けるのではなく、国際法と国際的なルールにコミットし続けるよう」 --------
1/20 イエレン・次期財務長官 中国の悪質な慣行にはあらゆる手段を積極的に使う」、「対中関税は同盟国と協議するまで変更するつもりはない」、「通商上の不公正な優位を得るための人為的な為替操作に対しては、バイデン大統領は反対の意思を明確にしている。この意向を支持しており、承認を受ければ、いかなる為替操作に対しても政権内で協力して反対していく」 --------
1/19 イエレン・次期財務長官 (承認公聴会で)競争上の優位を得るため弱い通貨を米国が目指すことなく、他国によるそうした試みを求めるべきでない」、「貿易における優位性を得るため人為的に通貨価値を操作する外国によるいかなる、またあらゆる試みに反対すべく、取り組んでいく」 ドル円は小幅に上昇し、104円台をつける。
1/14 パウエル・FRB議長 「必要となれば利上げはするが、その時は直ぐ来ない」(2%の物価目標について)、「新たな枠組みの信認のためには2%を一定期間上回る必要がある」、「一時的な物価上昇は、基調としての物価上昇を意味しない」 --------
1/11 クラリダ・副議長 (長期金利が1%を超えたことについて)「ワクチンや経済成長期待などのプラスの期待を織り込んで金利が上昇しているのであれば、それは懸念すべきでない」 --------
1/7 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁 「米金融当局による債券購入プログラムが早ければ年末にも縮小を始める可能性がある」、「余りに早期に開始しようとすれば、市場に混乱を引き起こしかねない。そのため、私はこれに関してかなり慎重だ。景気の修復が実際に見られるようになるまで、変わらない姿勢でいるべきだ」 --------
1/4 シカゴ連銀のエバンス総裁 「インフレ率が2.5%を大幅に超えて上昇することは懸念していない。3%でさえ恐れていない」、「インフレ率が3%に向っているのを見れば、われわれは間違いなく政策対応をどう調整するかについて話しているだろうが、同時に、最大限の雇用を達成しインフレ率を適正化させることにも間違いなく焦点をあてているだろ」 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和