「ドル円108円台を回復」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場- ドル円は108円台を回復。FOMCを前にドルの買戻しが優勢となり、108円19銭まで上昇。
- ユーロドルは前日と同水準で推移。1.20台半ばから後半での取引に終始。
- 株式市場はまちまちながら、ナスダックとS&P500は最高値を更新。ハイテク株の決算発表を前にハイテク銘柄に買いが集まる。ダウは61ドル安。
- 債券相場は小動きながらやや下落。長期金利は1.56%台で推移。
- 金は反発し、原油は反落。
3月耐久財受注 → 0.5%
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| ドル/円 | 107.90 〜 108.19 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.2061 〜 1.2093 |
| ユーロ/円 | 130.24 〜 130.70 |
| NYダウ | −61.92 → 33,981.57ドル |
| GOLD | +2.30 → 1,780.10ドル |
| WTI | −0.23 → 61.91ドル |
| 米10年国債 | +0.009 → 1.567% |
本日の注目イベント
- 日 日銀金融政策決定会合
- 日 黒田日銀総裁記者会見
- 中 中国3月工業利益
- 米 2月ケース・シラ−住宅価格指数
- 米 2月FHFA住宅価格指数
- 米 4月消費者信頼感指数
- 米 4月リッチモンド連銀製造景況業指数
- 米 企業決算→スターバックス、アルファベット、GE、イーライリリー、マイクロソフト
本日のコメント
昨日の東京時間ではドルの上値が重く、107円64銭前後まで売られたドル円でしたが、海外市場に入るとドルは緩やかに上昇に転じ、NY時間では108円19銭までドルが買い戻されました。先週には一旦107円台ミドルを割り込む場面もありましたが、今のところ107円台ミドルが底堅かったことになります。ただクロス円全般を見ると、「ドルが買われた」というよりも、「円が売られた」と言った方が実際の動きには近かったようです。
昨日のNY時間ではややリスクオンの流れが強まった印象です。株式市場ではダウは売られましたが、ナスダック指数は2月12日以来となる最高値更新でした、ハイテク株の決算発表を控え、好決算も予想されることから買いが集まったとの報道でした。昨日の決算発表が注目されていたEV専門メーカーのテスラは、利益が市場予想を上回ったものの、複数年にわたる納車台数伸び率の見通しを据え置いたことから、同社株は時間外取引で売られているようです。本日もマイクロソフト、アルファベットなどの決算発表が予定されています。
本日は日銀金融政策決定会合終了後に政策発表があります。政策は現状維持が見込まれており、相場への影響はないと見ていますが、市場は新たな「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」に注目しているようです。
相変わらずコロナ関係のニュースが世界を飛び回っています。日本ではコロナ感染による死者の数が1万人を超えました。高齢者の死亡が目立つことと、5000人から3カ月で倍増したことが特徴的で、今後はさらに感染力の強い変異株の増加が確認されていることから、さらにペースが速まることが懸念されます。とにかく時間との勝負といった様相です。世界でもインドではさらに感染が拡大しており、25日には1日の感染者数が35万人を超え、死者数とともに過去最多を更新するありさまです。バイデン大統領はインドのモディ首相との電話会談で、インドへの支援を表明しています。またパキスタンでは25日までの週のコロナによる死者数が874人となり、パンデミック以降の最悪を記録し、トルコでは29日から5月17日までの約3週間ロックダウンを導入します。ブルームバーグのワクチントラッカーによれば、世界でこれまでに実施されたワクチン接種は10億2000万回を超えたとされていますが、世界でのコロナ感染者は累計で1億4740万人を超え、死亡者の合計は310万人を上まわった(ジョンズホプキンス大学のデータ)そうです。
ユーロドルが高止まりしています。1.21までユーロ高が続き、日足チャートで「雲の上抜け」を達成しています。セオリーから言えば日足チャートで「雲抜け」したということは、ユーロがさらに上昇する可能性が高いということになりますが、ただ今回の「雲抜け」は雲が下がった結果、レートの水準が横ばいでも抜けてしまったのが実情です。上昇の勢いが継続して「雲抜け」を達成したのとはやや異なりますが、注意は必要です。ユーロドルがさらに上値を追う動きを見せるようだと、ドル円でもドル安が進み易いことにつながります。本日のドル円は107円90銭〜108円60銭程度を予想します。
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What's going on?
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 4/22 | ラガルド・ECB総裁 | 「入ってくる経済指標、高頻度データは経済活動が今年1−3月(第一四半期)に再び縮小した可能性を示唆するが、4−6月(第2四半期)の成長再開を示している」、「段階的終了は議論しなかった。全く時期尚早だ」、「全体として、ユーロ圏の成長見通しを取り巻く短期的なリスクは引き続き下方向だが、中期的なリスクはより均衡している」 | ユーロドル、1.2060近辺から1.20前後まで下落。 |
| 4/14 | パウエル・FRB議長 | 「インフレ率が2%を持続的に達成し、労働市場の回復が完了するまで、FOMCは利上げを待つだろう」、「それが2022年より前に実現する可能性は低い」 | -------- |
| 4/13 | ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁 | 「米経済の状況は改善しつつあるものの、回復はまだ初期段階にある。よって支援策を引き揚げる理由は今のところ見当たらない」 | -------- |
| 4/12 | ブラード・セントルイス連銀総裁 | 「金融政策の変更について話すのは時期尚早だ」、「われわれがパンデミックのトンネルの中にとどまっている間は極めて緩和的な金融政策が望ましい。トンネルの出口まで行けば、次に行きたい場所を検討し始める時だろう」、「2021年はここ数年よりインフレ率が高まると考えられ、その一部がインフレ期待に流れることを望む」 | -------- |
| 4/8 | パウエル・FRB議長 | 「現在の回復は不均衡で不完全なままだ」、「全ての場所で新型コロナウイルスの感染を収束させるまで世界は経済活動を完全に再開することはできないだろう」、「経済再開に伴い物価圧力が高まることが想定されるが、一時的となる公算であり、仮に長く続くようであれば対策を講じるだろう」 | 長期金利は1.61台まで低下。株式市場では株価が上昇。 |
| 4/7 | エバンス・シカゴ連銀総裁 | 「2.5%のインフレ率はいかなる状況でも限度を超えたと捉えるべきではない」、「3%でも一定の期間は歓迎されよう」 | -------- |
| 4/7 | FOMC議事録(3月16、17日分) | 「委員会の目標である最大限の雇用と物価安定に向け一段と顕著な進展が実現するには、しばらく時間がかかる公算が大きいだろうと参加者らは認識した」 | -------- |
| 4/5 | イエレン・財務長官 | 「米国第一が、米国単独ということであっては決してならない」、「世界におけるリーダーシップと関与の欠如は、米国の機関と経済を脆弱させる」、(トランプ政権は)「米国を自ら孤立させ、米国が築いた国際秩序から後退させた」 | -------- |
| 4/1 | デーリー・サンフランシスコ連銀総裁 | ( インフラ計画は)「全体的に成長が押し上げられるものの、インフレが高進することはないだろう」、(利上げについては)「急ぐ必要はない。私が目にする必要があるのは、2%のインフレ率が一定期間続き、さらに一定の期間2%を上回ると予想される状況だ。そうなれば、次の景気拡大期にインフレ率が必ず期間平均で2%になると私は確信できる」 | -------- |
| 3/31 | ラガルド・ECB総裁 | 「投資家は好きなだけわれわれを試すことができる。ECBは現在、例外的な手段があり、必要に応じて使用する」 | -------- |
| 3/31 | バイデン・米大統領 | われわれは誰も置き去りにすることはない」、「誰もが成功すれば、皆がもっとうまくいく」、「米経済を中流階級から構築するべき時だ」、(計画は)「富みだけではなく、勤労に報いるものだ」 | 米ナスダック指数が買われ、債券は下落。 |
| 3/30 | クオールズ・FRB副議長 | FOMCはインフレ率が目標値の2%を幾らか上回っても問題ないと考えているとの見方は、非常に確実性の高いFOMCのコミットメントであり、私はこれを強く支持する」、「早まるべきではない」、「マクロ経済や金融政策の動向を過去10年だけでなく、15年や20年分まで見ることによって、優れた結果を導きだせるのではないだろうか」 | -------- |
| 3/25 | パウエル・FRB議長 | 「われわれの目標に向かってさらに大きく前進すれば、徐々に米国債や住宅ローン担保証券の購入を縮小していくだろう。その後さらに長期的には、利上げを可能にするためのテストを設定している」、「つまり、経済がほぼ完全に回復した時、時間をかけて非常に漸進的かつ透明性をもって、緊急時に導入した緩和策を引き上げていくことになる」 | -------- |
| 3/23 | ブレイナード・FRB理事 | 「見通しは大幅に改善しているが、雇用はコロナ禍前を1000万人近く下回っており、インフレ率は2%を下回る水準にとどまっていることから、経済はわれわれの目標からなお程遠い」 | -------- |
| 3/23 | イエレン財務長官 | 「経済対策の成立で、国民は生活基盤が損なわれることなくコロナ禍を乗り越えると私は確認している」、イエレン氏は「景気回復の兆候は見られるものの、われわれがどうゆう苦境から抜け出そうとしているのかを直視すべきだ。米国の雇用はなおコロナ前のピークを1000万人近く下回っている」 | -------- |
| 3/23 | パウエル・FRB議長 | 「今年は年を通じてインフレ率が上昇すると予想しているが、インフレへの影響は特段に大きくはなく、持続的でもないだろうというのが、最もあり得る展開だとみている」、「この四半世紀、経済には強いディスインフレ圧力が世界的に見受けられる」 | -------- |
| 3/17 | パウエル・FRB議長 | 「金融環境を巡るさまざまな指標を見れば、金融情勢が全般に極めて緩和的である様子を示していることが分かるだろう。そして、それは適切なことだ」、「予測を基に予防的に行動することはしない」、「われわれの目標達成を脅かすような、市場の無秩序な状況や金融環境の持続的なタイト化が見られれば懸念するだろう」 | ドル円は109円台から下落。株価は上昇し、長期金利も1.64%台まで上昇。 |
| 3/17 | FOMC声明文 | 「経済活動と雇用情勢が示す指標はここ最近は上向いたが、パンデミックによる悪影響が最も深刻だったセクターはなお脆弱だ」、「インフレ率は引き続き2%を下回っている」 | -------- |
| 3/14 | イエレン・財務長官 | 「インフレのリスクはあるだろうか。小さなリスクはあるが、制御可能だと私は考えている」(一部の物価は上昇するだろうが)、「それは一時的な動きだ」 | -------- |
| 3/11 | ラガルド・ECB総裁 | 「新型コロナウイルス流行に関する何らかの悪い展開がない限り、現在進行中のワクチン接種と段階的な制限緩和が、2021年中に経済活動がしっかりと回復するとの予想を支えるだろう」 | -------- |
| 3/4 | クノット・オランダ中銀総裁 | (ワクチン接種により)「活動制限が解除されるであろう下期については楽観的になる理由があり、市場はそうした楽観を織り込みつつあるということだ」 | -------- |
| 3/4 | パウエル・FRB議長 | われわれは広範囲にわたる金融環境を注視している。目標からまだ遠いところにいると考えている」、「われわれも目標達成を脅かすような、市場の無秩序な状況や金融環境の持続的なタイト化が見られれば懸念するだろう」、2%を大きく超えるインフレ期待を生むほどの水準にとどまることは確実にない」 | 株と債券は大きく売られ、長期金利は1.56%台に急騰。ドル円は107円台前半から107円98銭までドル高に。 |
| 3/3 | ベージュブック | 「新型コロナウイルス感染症ワクチンが一段と普及する中、大半の企業は向こう6−12カ月について楽観的な見方を維持している」、「大半の地区は、今回の調査機関中に雇用水準がゆっくりとではあるが上昇した」 | -------- |
| 3/2 | ブレイナード・FRB理事 | 「ワクチン接種の増加に加え、実行済みおよび予想される財政投入、緩和的な金融政策は2021年見通しが力強いことを示している」、「いかなる予想も依然かなりの不確実性が伴う」 | -------- |
| 3/1 | バーキン・リッチモンド連銀総裁 | (債券利回りの上昇について)「景気見通しが強まっていることを考えれば、驚きはない」、「景気には地平線上の夜明けが見える」 | -------- |
外為オンラインのシニアアナリスト
佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書



