今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

「NY株大幅に反発」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場
  • ドル円はじり安となり一時は111円を割り込み、110円91銭まで下落。米長期金利の低下が重荷に。
  • ユーロドルは小幅に反発。1.16台を回復し、1.1607まで上昇。ユーロ圏の9月のCPIが13年ぶりの高水準だったことがユーロの支えに。
  • 株式市場は3指数が揃って大幅反発。ダウは482ドル上昇し、S&P500も49ポイントの上昇。
  • 債券は続伸。長期金利は1.46%台に低下。
  • 金と原油は続伸。
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9月マークイットサービス業PMI(改定値) → 60.7
9月個人所得 → 0.2%
9月個人支出 → 0.8%
9月PCEコアデフレータ → 3.6%
9月ミシガン大学消費者マインド(確定値) → 72.8
9月ISM製造業景況指数 → 61.1
9月自動車販売台数 → 1218万台
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ドル/円 110.91 〜 111.21
ユーロ/ドル 1.1584 〜 1.1607
ユーロ/円 128.54 〜 129.03
NYダウ +482.54 → 34,326.46ドル
GOLD +1.40 → 1,758.40ドル
WTI +0.85 → 75.88ドル
米10年国債 −0.026 → 1.462%

本日の注目イベント

  • 日   9月マネタリーベース
  • トルコ トルコ9月消費者物価指数
  • 欧   「OPECプラス」閣僚級会合(オンライン)
  • 米   8月製造業受注
  • 米   ブラード・セントルイス連銀総裁、パネル討論に参加(オンライン)
  • 加   カナダ8月住宅建設許可件数

本日のコメント

ドル円は小幅に続落し、先週末のNYでは111円台を割りこみ、110円91銭までドル売りが進みました。米長期金利の低下が主因でしたが、これまでの動きからすればドル円は急ピッチで上昇していたため、当然の調整といったところで、想定内の動きと言えます。移動平均線の順目での右肩上がりも崩れてはいません。日足では雲の上限が110円20銭前後にあり、目先は比較的強いサポートがこの前後にあろうかとみています。

ダラス連銀のカプラン総裁とボストン連銀のローゼングレン総裁が、利益相反の疑いがある取引を行ったとして「辞任」に追い込まれましたが、今度はさらに重要な地位にあるクラリダFRB副議長に疑惑が生じています。新型コロナウイルス禍への対応でパウエル議長が政策行動を講じる可能性を発表した前日に、債券ファンドから株式ファンドに100万−500万ドル(約1億1100万−5億5500万円)規模の資金を動かしていたことが、副議長の2020年財務開示で明らかになりました。ブルームバーグによると、米政府倫理局(OGE)への届け出では、20年2月27日にPIMCO債券ファンドからの資金シフトし、同日にPIMCOのストックプラスとiシェアーズMSCI米国ミニマム・ボラティリティ・ファクターETFそれぞれの買いがいずれも同規模で取り引きされたと報じています。

パウエル議長は米東部時間2月28日午後2時半に声明を発表し、新型コロナウイルスが変質しながら米経済成長を脅かすとして、成長を支えるため必要に応じて政策金利を引き下げる用意があることを示唆していました。その後3月3日には、FOMCが臨時会合を開き、0.5%の緊急利下げを決定したことは記憶に新しいところです。クラリダ副議長の報道官は20年の財務報告で開示されたこれらの取り引きについて、「事前に計画されていた口座のリバランスだ」と説明し、「取引は新型コロナ出現に対応するFRBの行動に関する協議に副議長が関わる前に執行され、ブラックアウト期間の最中でもなかった。当該ファンドはFRB倫理担当者から事前承認を受けて選択された」と話しています。言うまでもなく、金融政策の変更は金融市場に極めて大きな影響を与えるためFOMCのメンバーにはブラックアウトなど、厳しい規制が課せられています。クラリダ副議長の行動が実際どうであったのかは、今後はっきりしてくると思いますが、「李下に冠を正さず」というところでしょう。長い間市場に関わってきましたが、FOMCメンバーのこのような不祥事は、これまで耳にしたことはありません。

債務危機に陥っている「中国恒大集団」が大きな試練に立たされているようです。事情に詳しい複数の関係者によると、ジャンボ・フォーチュン・エンタープライズという会社が発行したドル建て債、2億6000万ドル(約290億円)相当を中国恒大が保証しているとのことです。この社債の償還期限が3日で、当日は日曜日のため、実際には本日4日となります。同社債には一般的な猶予期間が設けられていないため、元本を償還できなければデフォルトとなり得るようです。ブルームバーグは、技術的ミスなどで償還できなかった場合には5営業日の猶予が与えられているが、この社債の目論見書は開示されておらず、取引所では売買されないため、中国恒大による保証の詳細は広く知られているわけではないとしており、ジャンボ・フォーチュン債の償還ができなかった場合、中国恒大の他の社債がクロスデフォルトになるリスクがあると指摘しています。

9月のISM非製造業景況は「61.1」と、市場予想を上回り4カ月ぶりの高水準でした。今回のデータは、製造業者がなお高水準にとどまっている受注残に対処しながら、幾分前進しつつあることを示唆していますが、根強く続く輸送面での困難から、引き続き入荷には時間がかかっていることを示しています。9月の消費支出でも明らかだったように、堅調な消費需要と企業の設備投資が製造業活動の拡大を今後も支えるものとみられます。

本日のドル円は110円60銭〜111円40銭程度を予想します。

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What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
9/30 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁 「テーパリングをゆっくり、かつ整然と、率直に言えば退屈なやり方で開始する時期が近く訪れると考えるグループに私は属する」、「資産購入のテーパリングを開始した後、フェデラル・ファンド(FF)金利の引き上げについて考え始めることが出来る。ただ私としては、来年遅く、ないし2023年早期まで利上げは見込んでいない」 --------
9/27 ラガルド・ECB総裁 「ユーロ圏のインフレ率はこの秋、8月に達成した3%の水準からさらに上昇する見込みだ」、「上昇の大部分は一時的なものだと引き続き考えている」 --------
9/27 ウィリアムズ・NY連銀総裁 「インフレ目標の達成において一段と大きな進展を遂げたことは明らかだと思う。雇用の最大化に向けても、非常に良い進展がある」、「私の予想通りに経済が改善し続けると仮定すれば、資産購入ペースの減速は近く正当化されるかもしれない」 --------
9/27 ブレイナード・FRB理事 雇用は依然として、一段と顕著な進展があったと私が判断する基準にわずかに届いていない」、「私が望んでいるような進展が継続すれば、その基準に近く達成する可能性がある」 --------
9/27 エバンス・シカゴ連銀総裁 「足元で見られる供給サイドに起因する一過性のインフレ率上昇では、目的を達成するには十分ではないと考える」、「2%を持続的にオーバーシュートするインフレ期間が必要」、「23年に1回の利上げを想定し、その後は極めて緩やかな傾斜になるだろう」 --------
9/24 メスター・クリーブランド連銀総裁 「景気回復が続けば労働市場の改善が継続し、来年末までにフェデラル・ファンド(FF)金利引き上げの条件も整うと見ている」 債券が売られ、金利が上昇。
9/22 パウエル・FRB議長 「早ければ次回の会合で決定する可能性がある」、「資産購入縮小のタイミングとペースは、利上げ開始のタイミングに関して直接のシグナルを送ることを意図しない」、「中国恒大の状況は非常に中国特有のものと見受けられる。中国は新興市場国としては債務水準がかなり高い」 ドル円110円35銭まで上昇。株高、債券安が大きく進行。
9/14 ロウ・オーストラリア中銀総裁 「22年や23年初めの利上げが織り込まれる理由は理解しがたい。この期間に他の国・地域で政策金利が引き上げられる可能性はあるが、我が国の賃金とインフレの動向は全く異なる」 豪ドル/米ドルが小幅に下落。
9/10 サマーズ・元財務長官 「2桁のインフレ率というカーター政権時代のような状況に近いとは思わないが、60年代と70年代初めに犯したほとんど全ての過ちを繰り返すという非常に深刻な危機にさらされていると考える」 --------
9/10 メスター・クリーブランド連銀総裁 「一段と顕著な進展を遂げたいという私の見解は、8月の雇用統計後も変わっていないと考える」、「年内のテーパリング開始を望む」 --------
9/9 エバンス・シカゴ連銀総裁 「昨年に経済活動が深刻かつ急激に落ち込んだ後、経済は力強く成長した。しかし、サプライチェーンや労働市場で広がるボトルネックが示すように、課題は山積している」、「新型コロナウイルスの新たな変異株が全米で健康や安全性に影響を及ぼす中、全ての共通要素は引き続き不確実性が高いということだ」 --------
9/9 ボスティック・アトランタ連銀総裁 「夏の前半には強いデータが出ていたので、私は多くの予想よりも早期のテーパリング開始支持に相当傾いていた」、「最近の弱いデータはまだ幾らかの駆け引きがある可能性を示唆したが、私は今も年内のある時点が適切だと考えている」 --------
9/9 ボウマン・FRB理事 「私が期待するようなデータが出てくれば、年内に資産購入縮小の過程に入ることは適切となる可能性が高い」、「私は入ってくるデータに勇気づけられていることに変わりはないが」、「われわれの協議結果を事前に判断したくない」 --------
9/9 ラガルド・ECB総裁 「ユーロ圏経済の回復がますます進展している」と、(今回の決定は)「テーパリングではない」、「PEPPを向こう3カ月について微調整する」 ユーロドルの上昇が抑制される。
9/8 ブラード・セントルイス連銀総裁 「8月の雇用者数の伸びの弱さにもかかわらず、新型コロナウイルス対策の大規模な債券購入を段階的にする計画を進めるべきだ」 --------
9/8 ウィリアムズ・NY連銀総裁 「私が想定する通りに米経済の改善が続くならば、年内に資産購入ペースを落とし始めることは適切となり得よう」と、「今後入って来る労働市場のデータや、それが経済見通しにどのような意味を持つのかを慎重に判断していく。デルタ変異株の影響をはじめとするリスクも見極めていく」 --------
9/1 ワイトマン・ドイツ連銀総裁 物価見通しに対するリスクを注視しなければならない。私の見解は、上向きのリスクが優勢だ」、「緩和的な金融政策は依然として適切だが、インフレが加速し過ぎるリスクを無視すべきでない」 市場ではドル安ユーロ高がやや進む。
8/31 クノット・オランダ中銀総裁 「来週開かれる政策決定会合でパンデミック緊急債券購入プログラム(PEPP)の3月終了と矛盾しないか決定がなされると見込んでいる」、「つまり、購入ペースの減速を意味する」 --------
8/31 ホルツマン・オーストリア中銀総裁 「9月会合で危機対応措置の縮小議論をすべきだ」 --------
8/27 パウエル・FRB議長 (テーパリングについて)、「年内に開始するのが適当だろう」、「インフレ目標に向けて、一段と顕著な進展を遂げるという基準を満たしたと」、「労働市場についても、明確な進展を遂げたと思う」、「見込まれる資産購入縮小のタイミングとペースは、利上げ開始時期に関する直接的なシグナルを送ることを意図してするわけではない。利上げ開始については、われわれは異なった、そして一層厳しい基準を明確にしている」 債券と株が買われ、金利低下に伴いドル円は110円26銭から109円78銭近辺まで下落。
8/26 ブラード・セントルイス連銀総裁 「米国は好景気に沸いており、現時点での一段の刺激策は恐らく必要ない」発言し、「テーパリングを着手する必要がある」 --------
8/26 カプラン・ダラス連銀総裁 「現時点で把握できる状況に基づき、この見通しを大きく変更せざるを得ないような事象は見受けられない」、「9月会合までの数週間、このことを注視し続ける。9月会合の時点で資産購入を調整する計画を発表する状況が十分に整い、10月かそのすぐ後に実行に移せるとみているが、これからの注視後のこの見解はかわりないだろう」 --------
8/25 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 「新型コロナウイルスのデルタ変異株が米経済見通しと雇用の拡大にとってリスクだとしても、政策当局者は資産購入ペースを落とす行動の『スタートを切る』必要がある」、「われわれがこれまで目にした進捗を考えれば、そのような調整に着手する時期だという私自身の計算が変わるとは考えない」 --------
8/18 ブラード・セントルイス連銀総裁 (米経済について)「金融当局の雇用と物価安定に関する目標の達成に向けて、大きな進展を遂げた」、(テーパリングに関して)「2022年1−3月までに終わらせることが望ましい」、「それにより、多くの選択肢が生まれる」 --------
8/11 バーキン・リッチモンド連銀総裁 「われわれは近づきつつある。ただいつになるか正確には分からない。その時期が確実に近づいた時には、経済に無理が出ない範囲で早急にテーパリングを行い、正常な環境に向かって戻っていくことを私は強く支持する」 --------
8/11 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 「景気回復が進行していることを踏まえ、今こそ金融緩和政策からより中立的な政策設定へと移行する必要がある」、「私が先に説明したように現在の引き締まった経済状態が、引き締まった金融政策を必要としているわけでは当然ないが、政策の設定を巻き戻す時期が来たというシグナルであることは確かだ」 --------
8/10 エバンス・シカゴ連銀総裁 恐らく年内に『一段と顕著な進展』が見える段階に達すると私は予想している。それが来年にずれ込むとは思わない」、(テーパリングに関する決定を前に)、「さらに数回の雇用統計を見てみたい」 --------
8/9 バーキン・リッチモンド連銀総裁 「米経済が米金融当局の目標に向って前進していると言って、差支えないと」、「労働市場には前進の余地がまだあると思う」 --------
8/9 ボスティック・アトランタ連銀総裁 「かなり心強いのは確かだ。これが次の1−2カ月続けば目標に向けて『顕著な進展』があったことになり、新たな政策姿勢をどうするか考えるべきだろうというのが私の感触だ」 --------
8/5 ウオラー・FRB理事 「6日発表の雇用統計、翌月の雇用統計はいずれも非常に高い数字が出ると強く期待している」、「明日の雇用統計で100万人規模の数字が出て、9月発表の統計で100万人近い数字が出れば、1年半に失われた雇用の85%を取り戻したことになる」、「他の人が考えているよりも早期に、緩和的な金融政策を巻き戻せるようになるかもしれない」 --------
8/4 クラリダ・FRB副議長 「FF金利の目標レンジの引き上げに必要な条件は、2022年の終わりまでに達成されているだろう」、「23年には利上げを開始するだろう」 ドル円は108円後半から109円台半ばを超えて上昇。債券と株は売られる。
8/2 ウオラー・FRB理事 「9月までに発表する準備は整い得ると考えている」、「それは次の2回の雇用統計次第だ。前回のように強い数字が出れば、必要な進展が遂げられたと考える。そうでなければ、あと2カ月ほど先送りする必要が生じるだろう」 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和