10月8日(金)のアナリストレポートは、筆者の都合により休載させて頂きます。
ご迷惑をおかけしますが、ご容赦くださいますようお願い申し上げます。
「米9月のADP予想を上回る」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場- ドル円はアジア時間に111円79銭前後まで上昇したものの続かず、NYでは上値の重い展開となる。株価の下落もあり111円20銭まで売られる場面も。
- ユーロドルは続落し、2020年7月20日以来となる1.1533までユーロ安が進行。
- 株式は日中マイナス圏で推移したものの、マコネル上院院内総務が債務上限引き上げで合意するとの報道を受け急伸。3指数ともプラス圏に戻して取引を終える。
- 債券は3日ぶりに小幅に反発。長期金利はほぼ横ばいの1.52%台で推移。
- 金は反発し、原油は大幅に反落。
9月ADP雇用者数 → 56.8万人
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| ドル/円 | 111.20 〜 111.50 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.1533 〜 1.1559 |
| ユーロ/円 | 128.33 〜 128.80 |
| NYダウ | +102.32 → 34,416.99ドル |
| GOLD | +0.90 → 1,761.80ドル |
| WTI | −1.50 → 77.43ドル |
| 米10年国債 | −0.005 → 1.521% |
本日の注目イベント
- 日 8月景気先行指数(CI)(速報値)
- 日 10月日銀地域経済報告(さくらリポート)
- 中 中国9月外貨準備高
- 独 独8月鉱工業生産
- 欧 ECB議事要旨(9月会合)
- 米 新規失業保険申請件数
- 米 8月消費者信用残高
- 米 メスター・クリーブランド連銀総裁、パネル討論に参加
本日のコメント
明日は9月の雇用統計が発表されますが、その前哨戦とも言えるADP雇用者数は事前予想の「43万人」を上回る「56.8万人」の増加でした。7月、8月分はともに予想を大きく下回る結果に驚かされましたが、今回は6月以来の高水準でした。ただ、7月分はさらに下方修正されています。今回の雇用者数の増加は、9月6日に連邦政府による失業保険の上乗せ措置が終了したことで、企業の人材確保がそれまでより進んだとみられます。内訳では、サービス部門で46万6000人増加し、娯楽・ホスピタリティ分野で26万6000人増えたことが寄与しており、前日に発表されたISM非製造業景況指数の結果と整合するものです。明日の雇用統計でも50万人の増加が予想され、8月の23.5万人から大幅な増加が見込まれています。仮に予想通りであるか、予想を上回るようであれば、市場はポジティブな反応を見せると予想されます。
債務上限問題を巡る混乱が続いている米議会で、マコネル共和党上院院内総務は民主党に対し、11月末までの債務上限引き上げで合意する案を明らかにしました。これにより米国が直ちにデフォルトに陥るリスクは後退しています。ただブルームバーグは、「マコネル氏の提案で合意すれば、債務上限問題を巡る民主・共和両党の対立は一旦落ち着くものの、根本的な解決に至るわけではなく、12月になるまで財務省がやりくりするのに十分な額だけを引き上げることになるだけだ」と伝えています。この件に関して、民主党のウォーレン上院議員は、マコネル氏は民主党に「屈服」したと指摘し、短期引き上げでの合意がまとまれば民主党の勝利だと述べています。
米国と中国との間で緊張が高まるなか、サリバン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)と中国の外交を統括する楊潔チ共産党政治局員は6日、スイスのチューリッヒで会談し、両国関係のほか、利益を共有する国際的および地域的な問題を巡り意見交換しました。その結果、バイデン大統領と習近平国家主席が年内にオンラインで会談する計画であることが発表されています。これまでにもバイデン大統領は中国側に会談の申し入れを行ったことがありましたが、断られており、実現すれば初の米中首脳会談となります。中国は、オーストラリア、英国、米国の軍事同盟(AUKAS)に不快感を示すとともに、台湾の航空識別圏への進入を繰り返し、台湾海峡でも偶発的な武力衝突の危険性が高まっています。アジア、太平洋地域にとっても、米中首脳会談の早期実現が待たれます。
中国の不動産開発大手の花様年控股集団(ファンタジア・ホールディングス・グループ)が、4日が期限だった社債2億570万ドル(約230億円)相当を償還できなかったことを受け、5日に同社を「一部デフォルト」に格下げる動きが相次ぎましたが、投資家は10月15日に注目しているとブルームバーグは報じています。同日には他の大手不動産開発会社のドル建て債2億2900万ドル相当の償還が控えており、すでにフィッチ・レーティングは同社の格付けを「CCC」(トリプルC)に1段階引き下げています。11月にも同じように他の不動産開発会社のドル建て社債の償還が来ますが、まずは10月15日がヤマ場になるといった見方が強まっているようです。
本日のドル円は111円〜111円80銭程度を予想します。
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What's going on?
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 10/4 | ブラード・セントルイス連銀総裁 | 「リスクは上向きで、2022年にかけてインフレはさらに高進するだろう。来年の個人消費支出(PEC)コア価格指数は2.8%上昇すると予想している」 | -------- |
| 9/30 | ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁 | 「テーパリングをゆっくり、かつ整然と、率直に言えば退屈なやり方で開始する時期が近く訪れると考えるグループに私は属する」、「資産購入のテーパリングを開始した後、フェデラル・ファンド(FF)金利の引き上げについて考え始めることが出来る。ただ私としては、来年遅く、ないし2023年早期まで利上げは見込んでいない」 | -------- |
| 9/27 | ラガルド・ECB総裁 | 「ユーロ圏のインフレ率はこの秋、8月に達成した3%の水準からさらに上昇する見込みだ」、「上昇の大部分は一時的なものだと引き続き考えている」 | -------- |
| 9/27 | ウィリアムズ・NY連銀総裁 | 「インフレ目標の達成において一段と大きな進展を遂げたことは明らかだと思う。雇用の最大化に向けても、非常に良い進展がある」、「私の予想通りに経済が改善し続けると仮定すれば、資産購入ペースの減速は近く正当化されるかもしれない」 | -------- |
| 9/27 | ブレイナード・FRB理事 | 雇用は依然として、一段と顕著な進展があったと私が判断する基準にわずかに届いていない」、「私が望んでいるような進展が継続すれば、その基準に近く達成する可能性がある」 | -------- |
| 9/27 | エバンス・シカゴ連銀総裁 | 「足元で見られる供給サイドに起因する一過性のインフレ率上昇では、目的を達成するには十分ではないと考える」、「2%を持続的にオーバーシュートするインフレ期間が必要」、「23年に1回の利上げを想定し、その後は極めて緩やかな傾斜になるだろう」 | -------- |
| 9/24 | メスター・クリーブランド連銀総裁 | 「景気回復が続けば労働市場の改善が継続し、来年末までにフェデラル・ファンド(FF)金利引き上げの条件も整うと見ている」 | 債券が売られ、金利が上昇。 |
| 9/22 | パウエル・FRB議長 | 「早ければ次回の会合で決定する可能性がある」、「資産購入縮小のタイミングとペースは、利上げ開始のタイミングに関して直接のシグナルを送ることを意図しない」、「中国恒大の状況は非常に中国特有のものと見受けられる。中国は新興市場国としては債務水準がかなり高い」 | ドル円110円35銭まで上昇。株高、債券安が大きく進行。 |
| 9/14 | ロウ・オーストラリア中銀総裁 | 「22年や23年初めの利上げが織り込まれる理由は理解しがたい。この期間に他の国・地域で政策金利が引き上げられる可能性はあるが、我が国の賃金とインフレの動向は全く異なる」 | 豪ドル/米ドルが小幅に下落。 |
| 9/10 | サマーズ・元財務長官 | 「2桁のインフレ率というカーター政権時代のような状況に近いとは思わないが、60年代と70年代初めに犯したほとんど全ての過ちを繰り返すという非常に深刻な危機にさらされていると考える」 | -------- |
| 9/10 | メスター・クリーブランド連銀総裁 | 「一段と顕著な進展を遂げたいという私の見解は、8月の雇用統計後も変わっていないと考える」、「年内のテーパリング開始を望む」 | -------- |
| 9/9 | エバンス・シカゴ連銀総裁 | 「昨年に経済活動が深刻かつ急激に落ち込んだ後、経済は力強く成長した。しかし、サプライチェーンや労働市場で広がるボトルネックが示すように、課題は山積している」、「新型コロナウイルスの新たな変異株が全米で健康や安全性に影響を及ぼす中、全ての共通要素は引き続き不確実性が高いということだ」 | -------- |
| 9/9 | ボスティック・アトランタ連銀総裁 | 「夏の前半には強いデータが出ていたので、私は多くの予想よりも早期のテーパリング開始支持に相当傾いていた」、「最近の弱いデータはまだ幾らかの駆け引きがある可能性を示唆したが、私は今も年内のある時点が適切だと考えている」 | -------- |
| 9/9 | ボウマン・FRB理事 | 「私が期待するようなデータが出てくれば、年内に資産購入縮小の過程に入ることは適切となる可能性が高い」、「私は入ってくるデータに勇気づけられていることに変わりはないが」、「われわれの協議結果を事前に判断したくない」 | -------- |
| 9/9 | ラガルド・ECB総裁 | 「ユーロ圏経済の回復がますます進展している」と、(今回の決定は)「テーパリングではない」、「PEPPを向こう3カ月について微調整する」 | ユーロドルの上昇が抑制される。 |
| 9/8 | ブラード・セントルイス連銀総裁 | 「8月の雇用者数の伸びの弱さにもかかわらず、新型コロナウイルス対策の大規模な債券購入を段階的にする計画を進めるべきだ」 | -------- |
| 9/8 | ウィリアムズ・NY連銀総裁 | 「私が想定する通りに米経済の改善が続くならば、年内に資産購入ペースを落とし始めることは適切となり得よう」と、「今後入って来る労働市場のデータや、それが経済見通しにどのような意味を持つのかを慎重に判断していく。デルタ変異株の影響をはじめとするリスクも見極めていく」 | -------- |
| 9/1 | ワイトマン・ドイツ連銀総裁 | 物価見通しに対するリスクを注視しなければならない。私の見解は、上向きのリスクが優勢だ」、「緩和的な金融政策は依然として適切だが、インフレが加速し過ぎるリスクを無視すべきでない」 | 市場ではドル安ユーロ高がやや進む。 |
外為オンラインのシニアアナリスト
佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書



