今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2009年6月23日(火)




おはようございます。



ウオールストリートジャーナル紙は、昨年の金融危機で

経営難に陥り政府から巨額の公的資金を受けた金融機関の幹部が

資金の供給を受けた直後に、社用ジェットをプライベートに使っていたと

報じています。

個人名と会社名は伏せていますが複数のトップが

バケーションでヨーロッパ、メキシコ、カリブなどへ社用ジェットを

使って旅行していたことが、「フライトレコーダー」の記録で

判明しました。

確かGMのワゴナー会長がシカゴからワシントンの公聴会に呼ばれた時

社用ジェットを使ったことが批判の的になり、それ以降は車でワシントンを

訪れたことが話題になりましたが、高額報酬をもらっていた経営トップにしては

セコイ話ですね。

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 世界銀行が日米欧の今年度の成長見通しを下方修正したことで、原油をはじめ 商品価格が大幅下落。ドルが円を除く主要通貨に対して上昇。
  • 原油価格は大幅に続落し、66ドル台とピークから1割近い下げに。 これを受けて豪ドルやカナダドルなどが対米ドルで大きく売られる展開に。
  • 円は「三角もち合い」の下限を試す動きだったものの、値幅はわずか38銭と 依然動意が見られず。
  • 世銀の発表を受け、NYダウは200ドルを超す下げに。石油関連以外にも 金融セクターは7%、素材関連は4%下げ、株式市場下落をけん引。また、 「VIX指数」も上昇。
  • オバマ大統領は金融リスク監督は専門家の多いFRBが最適と判断し、FRBに権限が 集中することを懸念する議会をけん制。

ドル/円95.72 〜 96.10
ユーロ/円132.49 〜 133.24
NYダウ −200.72 → 8,339.01ドル
GOLD −15.20 →  921.00
WTI −2.62 →  66.93ドル
米10年国債 −0.088 → 3.685%


本日の注目点

       
  • 米   リッチモンド連銀製造業指数
  • 米   5月中古住宅販売件数
  • 米   FOMC(24日まで)                                                                 

世界銀行が世界経済の見通しを下方修正したことで、商品価格が大幅に下落し、

それを受け資源国通貨の豪ドル、カナダドルなどが大きく下落しました。

世銀は3月時点で世界経済の成長率をマイナス1.7%と予想していたものを、

今回1.2%下方修正しマイナス2.9%との見通しを発表しました。

先進国は戦後最悪の成長鈍化に陥ると予想する一方、中国などの新興国の成長率を

上昇修正しています。

市場はこの発表を受け、原油などの需要が減少するとの連想から商品市況が大きく下落し、

その影響から資源国通貨が売られる結果となりました。

今年の春先から商品価格の活況を材料に大きく買われた資源国通貨だけに、商品相場の

下落は「はしごを外された」格好となり、下落幅も大きくなっています。

また、イラン政府が今月の同国大統領選に対する抗議行動で少なくとも17人が死亡したと

発表したことも、主要通貨に対するドル買いを促したようです。



NYダウは前日比2.4%下落し、S&P500は3.1%と大幅に下落しました。

世界経済のリセッションは予想以上に長引くとの見通しが株価の足を引っ張った

直接の要因ですが、この日発表されたS&P500社の経営幹部が自社株売却を

拡大させていたことも株の下落を促したようです。

自社の業績に最も詳しい経営幹部が自社株を売却するということは、今後収益見通しが

厳しということを意味するようです。



昨日の欧州時間に6月独ifo経済研究所発表した企業景況感指数は85.9でした。

これで3ヶ月連続の改善を示し、独経済の底入れの可能性が高まりユーロは上昇

すると見られていましたが、ウオールストリートジャーナル紙が独政府の予算不足を

指摘したことで相殺されたようです。



円は依然として動意がないものの、「三角もち合い」の下限を試す過程にあるものと

思われます。

ユーロ円、豪ドル円などのクロス円の売りも市場に持ち込まれているようで、

ドル円の頭を押さえる結果となっています。

95円40−50水準を抜けると1月21日の87円10銭を起点とするサポートラインを

割り込むことになり、ここを抜けるかどうかに市場の注目は集まっています。

仮に割り込むと93円程度の円高が見込まれ「三角もち合い」を大きく

下抜けしたことになります。
                                                                             
2009年4月(PDF)

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
6/4 トリシェECB総裁  ECBの政策金利は現時点では「適正」と述べ、ユーロ圏の経済成長率は「今年末にかけてはマイナス幅が大きく縮小する。」との見通しを示す。(定例理事会後の記者会見で) -----
6/8 クルーグマン プリンストン大学教授  「後から振り返って米国のリセッションの終りが今夏のある時期だったと公式に判定されても驚かないだろう。」と米経済は9月までに景気後退から脱却するとの見方を示した。(ロンドンスクールオブエコノミクスでの講演で で) -----
6/11 ロックハート アトランタ連銀総裁  「準備通貨としてのドルに差し迫った危機はないが、新興市場の成長に対してドルの地位は徐々に弱まる。」講演会で。 で) ドル円97円台から一時98円台半ばへ。
6/11 ルービニ NY大学教授  「準備通貨としてのドルを補完する通貨が浮上するかもしれない。」「いずれドルの役割を低下させるだろう。」アテネでの講演会で。 で) -----
6/13 ガイトナー財務長官  「米国のデフレ懸念は後退した。」世界経済については「依然として潜在成長をかなり下回っている。」イタリアでのG8財務相会合で。 で) -----
6/13 クドリン ロシア財務相  「ドルの代替通貨を議論するのは時期尚早。」G8財務相会合後、ブルームバーグとのインタヴューで。 で) ユーロ、ポンドなどが対ドルで大きく下落。
6/16 オバマ大統領  「今われわれがやってることは全て、ウオール街の無謀な行為の後片付けだ。」と金融幹部が痛みを忘れそうなことに警鐘を鳴らした。(ブルームバーグテレビジョンとのインタヴューで。) で) -----

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和