今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2009年7月10日(金)




おはようございます。



「エコノミストは役に立つのか」・・・・、という挑戦的なタイトルで

当代の著名エコノミスト25人を「格付け」した記事が文芸春秋に掲載されて

います。

[Aaa]から[B3]までムーディーズ型の格付け方法を採用しており、

今回のサブプライムに端を発した金融危機をどれだけ予測できていたのかを

検証し、勝手に格付けしています。

興味深いのは一流といわれている経済学者の格付けが低く、名前は聞いたことが

ありますが、失礼ながらそれ程有名でも無い方の格付けが高かったということです。

著名度と学者としての資質は必ずしも連動しないということです。

(来週に続きます。)

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 原油価格などの商品相場と米株式がともに小幅ながら反発したことで ドル円は93円を挟む水準で取引終了。
  • アジア市場などの流れを受け円はドルを含む主要通貨に対して大きく反落して 始まり、対ドルでは朝方92円半ばまで強含む場面もあったが、前日買われ過ぎた反動もあり 93円を中心に小動き。ドルは円以外の通貨では売られ、対ユーロでは1.40台 後半と、200ポイント以上もドル安に。
  • 週間失業保険申請件数は56万5千件と事前予想より改善。
  • 原油価格は一時60ドルを割り込む場面もあったものの、これまで大きく売られて きたことから警戒感も出て小幅反発。
  • 6月の米既存店売上高は前年比5.1%のマイナスと、米個人消費の回復は 依然として見えず。
  • BOEは政策金利の据え置きを決定。英国債などの資産購入プログラムの 規模を1250億ポンドに維持したことが好感されポンドは上昇。
  • 5月独貿易収支は96億ドルの黒字。予想を上回る黒字幅に。

ドル/円 92.51 〜 93.18
ユーロ/円 129.11 〜 130.88
NYダウ +4.76 → 8,183.17ドル
GOLD +6.90 →  916.20ドル
WTI +0.27 →  60.41ドル
米10年国債 +0.106 → 3.413%


本日の注目点

  • 米   5月貿易収支  
  • 米   7月ミシガン大学消費者信頼感指数                                   

昨日の東京市場では前日のNYで円が買われ過ぎた反動か、大きく売られ、

ドル円は終始堅調な動きでした。

朝方の仲値決めまでは92円台後半での取引でしたが93円台に入ると

クロス円での円売りも加わり93円51までドルが買い戻されました。

その後の欧州でも93円60までドル高がありましたが、相場の値幅が大きく

落ち着きどころを模索する神経質な展開が継続。

NYに入っては再度92円の半ばまで円買いが進みましたが、93円台に
押し戻されています。

この二日間の荒ぽい動きに市場もやや疲れた感じでした。



ひとまず米株式市場と商品相場が落ち着きを取り戻したため、ドルのもう一段の

下げは回避できた感じですが、市場は来週から本格的に始まる米企業決算の

内容を見極めたいとする空気が支配的のようです。

その決算発表では資源大手のアルコアが先陣を切って決算発表を行いましたが。

事前のアナリスト予想より赤字幅は縮小したものの、売上高は大きく減少し

赤字決算でした。

一方でバンカメのアナリストはゴールドマンの投資判断を引き上げるなど

好業績を予想する動きもあります。



イタリアで開かれているサミットでは中国を含む新興国を加えた拡大会合を開き、

WTOのドーハラウンドの2010年妥結を追及することなどを盛り込んだ

共同声明を発表しました。

胡錦濤主席が急遽欠席した中国からはドル以外の基軸通貨についての言及があり

サミットという公の場で発言されたことで、今後国際的な会合で議論されてゆく

ことは必至と思われます。中国を中心とする振興国の存在感が一段と増し、

一方で、G7あるいはG8だけでは世界の主要議題はもはや決定できない状況に

なっていることを印象付ける結果となりました。

当初の枠組みであったG5が発展的に解消されたようにG8も同じ道をたどる

過程にあるように思えます。



今後の為替の展開ついては引き続き、日米の株式市場の動き、原油を中心とした

商品市況の動きに加え、米企業決算発表に振らされることになるでしょう。

チャートではドル円、ユーロ円、豪ドル円などの主要通貨は下抜けしており、

下落基調を示唆しています。

上記材料を受け乱高下する可能性も十分にあります。

目先、下値はどのあたりかを探る展開を予想しますがポジションは大きく傾けず

自身でのリスクコントロールが重要であることは言うまでもありません。。
                                                                          
2009年4月(PDF)   2009年5月(PDF)   2009年6月(PDF)



What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
7/2 トリシェECB総裁  「ECBの政策金利は現時点では適正」「景気は2010年半ばまでに回復」との見方を改めて強調。(定例理事会後の記者会見で) ユーロドル1.40台から→1.39台半ばまで下落。
7/8 オリビエ・ブランシャール IMFチーフエコノミスト  「世界経済はなおリセッション下にあるが、少しづつ回復に向かっている。これまで講じてきた財政や金融、信用供与政策を引き続き実行する必要がある。」と文書で発表。

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和