「ドル円年初来高値となる138円台後半に」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場- ドル円は一段と上昇し年初来高値を更新、138円75銭までドル高が進む。債務上限引き上げに採決のメドが見え、リスクオンから米金利が上昇しドル買いが加速。
- ユーロドルも続落。1.08台を割り込み、1.0763までユーロ安に。
- 株式市場では3指数が続伸。デフォルトが回避されるとの見方からナスダックは188ポイント上昇し、昨年4月以来の高値を記録。
- 債券は5日続落。長期金利は3.64%台に上昇。
- ドル高が進んだことで金は3日続落。原油も反落。
5月フィラデルフィア連銀景況指数 → −10.4
新規失業保険申請件数 → 24.2万件
4月中古住宅販売件数 → 428万件
4月景気先行指標総合指数 → −0.6%
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| ドル/円 | 137.74 〜 138.75 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.0763 〜 1.0817 |
| ユーロ/円 | 148.54 〜 149.43 |
| NYダウ | +115.14 → 33,535.91ドル |
| GOLD | −25.10 → 1,959.80ドル |
| WTI | −0.97 → 71.86ドル |
| 米10年国債 | +0.082 → 3.646% |
本日の注目イベント
- 日 4月消費者物価指数
- 日 植田日銀総裁講演(都内)
- 日 G7広島サミット(21日まで)
- 独 独4月生産者物価指数
- 米 パウエル・FRB議長とバーナンキ元FRB議長、ワシントンの会合で討論会に参加
- 米 ウィリアムズ・NY連銀総裁ワシントンの会合で基調講演
- 伯 ECBのラガルド総裁とデコス氏、ブラジル中銀の会議に参加
- 加 カナダ3月小売売上高
本日のコメント
ドル円は一段と上昇し、昨日のコメントでも触れた直近3度もテストして抜けなかった137円70銭〜138円の「壁」を上抜けし、138円75銭までドル高が進行しました。やはり「壁」を抜けると勢いが付き、思った以上の上昇でした。市場では「リスクオン」がさらに強まり、株高、債券安、金利上昇にサヤ寄せされる格好でドル高が進みました。ドル高が進んだことで、先週は2055ドル辺りまで買われていた金も1959ドル台まで下げて取引を終えています。
「リスクオン」がさらに強まった背景は、やはり債務上限問題の好転でした。マッカーシー下院議長は18日、連邦債務上限を巡る交渉が今週末にも原則合意に達する可能性があるとした上で、「下院が来週に合意を審議・採決することを見込んでいる」と述べています。マッカーシー氏は記者団に、「合意の落としどころが視野に入った」と発言し、「前代未聞の米国デフォルトを回避するため、交渉担当者が作成した妥協案について下院で来週採決を行う必要がある」との見解を示しました。またシューマー上院院内総務も、下院通過後に上院が同案を審議する考えを示しています。これで予想通り債務上限問題は来週にも「合意」する見込みになりましたが、米財務省の発表によると、支払いに備えて保有する現金残高は17日時点で683億ドル(約9兆4700億円)となり、2021年6月以来となる低水準にまで減少しています。(ブルームバーグ)
債務上限引き上げの見通しがついたとの見方が債券売りにつながり、ドル円を押し上げる状況が続いてきましたが、長期金利はこの間、3.38%台から3.64%台まで上昇し、低金利の円が全面安の展開です。いつの間にか、「米金融引き締めは終わりに近い」という見方が吹き飛んでしまった格好です。
ダラス連銀のローガン総裁は18日の講演で、「過去10回のFOMC会合全てでFF金利誘導目標レンジを引き上げてきたことで、われわれは一定の進展を遂げた。今後数週間に入手するデータで利上げ停止が適切になることが示される可能性もある。だがきょう現在においては、まだその状況に達していない」と述べています。またジェファーソンFRB理事は、「金融政策の作用には長期的かつ変動的な遅れがあり、金利上昇の影響を需要が最大限に受けるのに1年は十分な期間でないことは歴史が示している」と指摘し、「この先の金融政策における適切なスタンスを考える上で、今後数週間はあらゆる要素を考慮するつもりだ」と述べ、両FOMCメンバーはともに、6月会合で利上げを見送るかどうかは依然不明だとの認識を示しています。両氏とも会合では投票権を持っています。
ドル円は138円台後半まで買われ、140円をも試しそうな勢いです。やはり4月28日に「三角保ち合い」(さんかくもちあい)を上抜けしたことが、テクニカル的は一つのきっかけであったように思います。これで債務上限問題は「ある程度消化した」と思われますが、この先も「リスクオン」が続くのかどうかが焦点です。
本日のドル円は137円50銭〜139円30銭程度を予想します。
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肥満の大敵砂糖。筆者もコーヒーや紅茶を飲む際、在庫があれば人工甘味料を使うようにしています。どれほど効果があるのかは分からず、ただ気休めの感じもしますが、使うことでやや自己満足する部分もあります。このほど、WHO(世界保健機関)は新しいガイドラインで「人工甘味料は減量に役立たない可能性がある」と発表しました。WHOのアドバイスは、アスパルテームやステビアを含む、ダイエット食品として販売されることがある製品が、長期的に体脂肪を減らすのに役立たない可能性が高いという科学的検証に基づいた警告を発しています。世の中、これまで正しいと思って続けてきたことが簡単にひっくり返されることが多いですが、これもその一つでしょうか。
良い週末を・・・・・。
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What's going on?
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 5/18 | ジェファーソン・FRB理事 | 「金融政策の作用には長期的かつ変動的な遅れがあり、金利上昇の影響を需要が最大限に受けるのに1年は十分な期間でないことは歴史が示している」、「この先の金融政策における適切なスタンスを考える上で、今後数週間はあらゆる要素を考慮するつもりだ」 | -------- |
| 5/18 | ローガン・ダラス連銀総裁 | 「過去10回のFOMC会合全てでFF金利誘導目標レンジを引き上げてきたことで、われわれは一定の進展を遂げた。今後数週間に入手するデータで利上げ停止が適切になることが示される可能性もある。だがきょう現在においては、まだその状況に達していない」 | -------- |
| 5/16 | バーキン・リッチモンド連銀総裁 | 「インフレ鎮静化に成功したとの証はまだ得ていない」、「さらなる利上げが必要であれば、そうすることに異論はない」 | -------- |
| 5/16 | メスター・クリーブランド連銀総裁 | 「金融政策は経済の長期的な成長率に影響を与えることはできないが、経済を物価安定の状態に戻すことで役割を果たすことは可能であり、それは労働市場や金融システム、経済全体のより長期的な健全性のために必要だ」 | -------- |
| 5/15 | グールズビー・シカゴ連銀総裁 | 「これまでの急速利上げによる影響の多くがいまだ経済に浸透しつつあるところだ」、「FOMCは次の一手を判断する上で注意が必要になる」「6月13−14日に開かれるFOMCで当局者がどうすべきか述べるのは時期尚早だ」、(5月会合で利上げを支持した自身の判断は)、「銀行セクターで起きている混乱を考え、五分五分だった」 | -------- |
| 5/15 | カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁 | 「労働市場は依然として過熱状態にあり、あまり軟化していない。つまり、インフレ鈍化にはまだ長い道のりが残されているということだ。インフレ鈍化のため、われわれ金融当局としてなすべき仕事が恐らくさらにあるだろう」 | -------- |
| 5/15 | ボスティック・アトランタ連銀総裁 | 「2024年に入ってしばらくするまでわれわれが実際に利下げを検討することはない、というのが私の基本シナリオだ」、「インフレ指標の大半は、依然とし当局目標の2倍だ。つまり、残された道のりはまだ長いということだ」 | -------- |
| 5/14 | ジェファーソン・FRB理事 | 「3月に予想に反して下落した中古車価格を除いては、コア物価のディスインフレは想定よりも緩やかなペースで起きている。金融政策は経済とインフレに長期かつ様々な時間差を伴って影響を与えるもので、われわれの急速な引き締めの十分な効果は依然としてこれから表れる公算が大きい」 | -------- |
| 5/9 | ウィリアムズ・NY連銀総裁 | 信用状況の推移とそれが成長や雇用、インフレの見通しに与える影響見極めに特に重点を置いていく」、(FOMCは来月利上げを停止するのかとの繰り返しの質問に対して)、「政策は会合ごとに定められ、入手するデータによって決まる」、(利下げに関する質問には)、「私の基本的な予想では、年内に利下げする理由はどこにも見当たらない」、「かなり長期間、景気抑制的な政策スタンスを維持する必要があるというのが私の予想だ」(当局が目標とする)「2%に戻すには時間がかかり、2%の目標は2年かけて到達する」 | -------- |
| 5/5 | パウエル・FRB議長 | (金融不安が収まらないことに触れ)「状況はおおむね改善し、米国の銀行システムは健全で強靭だ」、「深刻なストレスがかかる時間に区切りをつけるための重要な一歩だ」、(銀行破綻については)、「われわれが間違いを犯したことは十分に認識している」、(足元のインフレについて)、「幾分緩やかになっているが、依然として強い」、(金融政策が十分引き締め的な水準かと問われて)、「見極めているところだ」 | -------- |
| 5/5 | ブラード・セントルイス連銀総裁 | 「この15カ月における積極的な政策がインフレ率の上昇を抑制してきたが、2%目標への軌道に乗っているかどうかはあまりはっきりしていない」、「これから出て来る経済データを精査したいと考えているが、利上げがもう必要ではないと確信するには『インフレ率の有意な低下』を確認しなければならないだろう」 | -------- |
| 5/5 | グールズビー・シカゴ連銀総裁 | (金融セクターの混乱について)、「それによって少し立ち止まらなければならないだろう。そうした展開は景気を減速させる可能性が高く、そのことを考慮する必要があるのは確かだ」と語り、「われわれはデータを注視する必要がある」 | -------- |
| 5/1 | イエレン・財務長官 | ( 債務上限問題について)、「われわれの最善の予測では、6月初旬までには政府の支払い義務全てを履行し続けてことができなくなる。早ければ6月1日の可能性もある」 | -------- |
| 4/20 | メスター・ダラス連銀総裁 | 「フェデラルファンド(FF)金利を現行水準から厳密にどの程度引き上げる必要があり、金融政策をどの程度長期にわたって景気抑制的に維持する必要があるかは、経済と金融の動向次第になる」、「われわれは引き締め過程の始めより、終わりに近い。一段の引き締めがどの程度必要かどうかは、経済と金融の動向、および米金融当局の金融政策目標に対する進展度合いによるだろう」 | -------- |
| 4/18 | ボスティック・アトランタ連銀総裁 | 「政策金利をあと1回引き上げて5%超とし、高すぎるインフレを抑えるためその水準でしばらく据え置くことを支持する」 | -------- |
| 4/18 | ブラード・セントルイス連銀総 | 「ウォール街では今後6カ月程度で景気がリセッションに陥るとの見方が非常に強いが、そうした見方はこのような景気拡大を読む上であまり適切ではない」、「市場は近い将来利下げを予想しているかもしれないが、労働市場は力強い」 | -------- |
| 4/17 | バーキン・リッチモンド連銀総裁 | 「インフレがわれわれの目標まで戻ることを示すさらなる証拠を私は見たい」、(現行の政策金利水準が米経済の一部を害する恐れがあるのではないかとの質問に)「米経済は現行の金利水準で問題なく機能する」、(落ち着きを取り戻した金融不安についても)、「現在の状況を見てかなり安心しているが、勝利宣言には時期尚早だ」 | -------- |
| 4/14 | ラガルド・ECB総裁 | 「米国には絶大な信頼を置いている。彼らがそのような大惨事(リセッション)を引き起こすことは想像もできない」、「もしそれが起きれば米国の信頼性が疑われ、極めてネガティブな影響がこの国だけではなく、世界中に広がるだろう」、「私自身も政治の世界に身を置いたことがあり、政治のことは理解できる。しかし、より高い国家の利益を優先しなければならない時がある」 | -------- |
| 4/14 | イエレン・財務長官 | 「銀行はこの環境下で幾分かより慎重になる公算が大きい。そうしたことは、与信の制限が幾分強くなる状況をもたらす傾向が高く、金融当局が実施しなければならない追加利上げの代わりになり得る」、「私の見解では。見通しを大きく変えるほど劇的あるいは大きな要因は現時点では見当たらない」 | -------- |
| 4/14 | ウォラー・FRB理事 | 「金融環境が著しく引き締まっていないため、労働市場は引き続き力強くかなりタイトになっている。インフレ率は目標を大きく上回っており、金融政策をさらに引き締める必要がある」、「どこまで先に進むのかの判断は、インフレ、実体経済、信用状況の引き締まりの程度に関する今後のデータに左右される」、「需要が減速する兆候は歓迎するが、それが表れ、インフレ率が目標の2%に向けて有意かつ持続的に低下するのを見るまで、やるべきことはまだあると考えている」、(3月のCPIでは、食品とエネルギーを除いたコア指数が前月比ベースではほとんど鈍化しなかったことに触れ)、「安堵感はなかった」 | 株安債券安が進み、ドル円は上昇。 |
| 4/12 | ブレイナード・NEC委員長 | 「より厳格な銀行ストレステスト要件があれば「SVBなどの)銀行破綻を防ぐことが出来た可能性があった」、「私は監督業務を担当していないため、個々の銀行の監督について話すことはできないが、一般論として、預金の流出が安定し、あらゆる指標がこの数週間に明らかに改善していると言うことはできる」 | -------- |
| 4/12 | バーキン・リッチモンド連銀総裁 | 「確かにインフレのピークは過ぎたと考えるが、まだ道のりは長い」と語り、「われわれが望む水準にコアインフレを戻すには、さらにやるべきことがある」 | -------- |
| 4/12 | デーリー・SF連銀総裁 | 「この先、インフレ率を低下させるために政策が一段と引き締められなければならないと考える十分な理由がある」、「しかし、追加的な政策調整がなくても、景気の減速が続く可能性があると考える十分な理由もある」 | -------- |
| 4/11 | ウィリアムズ・NY連銀総裁 | 「インフレを確実に押し下げるために必要なことを行わなければならない」、「インフレは低下しつつあるものの、依然として米金融当局が目指す2%を大きく上回っている。あと1回の利上げは妥当な出発点だ」 | -------- |
| 4/11 | グールズビー・シカゴ連銀総裁 | 「金融面での向い風について不透明感が強いことを踏まえると、われわれは慎重姿勢でいる必要がある」と発言し、「「インフレを押し下げる上でこの逆風がどの程度作用するのかが分かるまで、さらなるデータを集め、過度な利上げは慎重であるべきだ」 | -------- |
| 4/11 | イエレン・米財務長官 | 「その基本的な状況は概ね変わっていない。インフレは高止まりしているが、インフレが鈍化したことを示す歓迎すべき兆候が過去半年に見られた」 | -------- |
| 4/10 | 植田・日銀総裁 | 「イールドカーブ・コントロール(YCC)政策と、マイナス金利政策は、いずれも継続が適当」、「副作用に配慮しつつ、より持続的な金融緩和の枠組みは何かということを探っていく」、(2%の物価目標の達成は)「簡単ではない」、(達成期限の)「強い見通しは言えない」 | ドル円は132円台半ばから133円台後半まで上昇。 |
| 4/5 | メスター・クリーブランド連銀総裁 | 「政策金利は今の水準からもう少し高いとところに引き上げる必要があるだろう」、「とはいえ、インフレ目標を達成するまで利上げを継続するということではない」とし、「今年は物価圧力の抑制で、ある程度目に見える進展を予想している」、(その水準を問われたメスター総裁は)、「年末までに重要物価指数が3.75%に下がるとみている。しかし、目標水準に低下するのは2025年以降になるだろう」 | -------- |
| 4/3 | イエレン・財務長官 | 「OPECプラスによる2日の減産決定は非建設的だ」、「原油価格の影響がどうなるのかまだ分からない。はっきりしているのは、世界の成長にとってプラスではないということだ。インフレが既に高水準にある状況で、不確実性と重荷を与える」 | -------- |
| 4/3 | ブラード・セントルイス連銀総裁 | 「意外だった。この影響が長期的に維持するのか不明だ。原油価格は変動するため、価格動向を正確に追うのは困難だ。一部はインフレに影響し、われわれの仕事がもう少し難しくなる可能性はある」 | -------- |
外為オンラインのシニアアナリスト
佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書



