2009年7月29日(水)
おはようございます。
「オマハの賢人」として名高い著名投資家ウオーレンバフェット氏は先週
ゴールドマンのストックオプションを行使し同社の株式を取得しました。
昨年秋のリーマンショックの影響でゴールドマンも巨額の資金調達の
必要にせまられ,バフェット氏率いるバークシャーから約5千億円を10%の
固定金利で調達し、さらにゴ−ルドマンの株式を1株115ドルで
購入できる権利も付与しました。
その後ゴールドマンは好業績を上げ、いまや株価は164ドル前後。
バフェット氏は4350万株を取得し、その含み益は約1900億円。
今回の取引はバフェット氏が資金提供を行った時点で
「絶対に負けないディール」と言われていましたが、その通りでした。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 昨日までの動きとは正反対な円買い、ドル買いの動きに円は一時94円04銭 まで買い戻された。
- 7月の消費者信頼感指数が市場予想を下回る46.6と発表されたことと、 NY株式市場が利食いの売りに押され一時100ドル近く下げたことで、ドル円は 94円台後半から一気に94円割れ目前まで下落。
- 午後に入り5月ケースシラー住宅価格指数が発表され、前年同月比ー17.1%と 前月からのマイナス幅を縮小。これを受けNYダウは前日引け水準近くまで上昇、 ドル円も94円半ばまで買い戻された。
- この日の為替の主役はユーロ円。欧州市場の朝方136円近辺まで上昇し、ユーロは 対ドルでも強含む動きを見せたが。対円で135円台半ばを割り込むと持ち高調整や ストップも巻き込み134円台に。さらにNYでは132円台後半までユーロが売られ、 一日の値幅は約3円と荒っぽい動きに。
- 米長期金利はわずかながら下落。
- 金と原油価格は大幅に下落
| ドル/円 | 94.04 〜 94.82 |
| ユーロ/円 | 132.89 〜 134.82 |
| NYダウ | −11.79 → 9,096.72ドル |
| GOLD | −14.40 → 939.10ドル |
| WTI | −1.15 → 67.23ドル |
| 米10年国債 | −0.039 → 3.686% |
本日の注目点
- 欧 7月独消費者物価指数
- 米 6月耐久財受注
- 米 地区連銀経済報告(ベージュブック)
ユーロ円の下落を予想していましたが、思った以上に下落幅とそのスピードは早かったようです。
ユーロは対ドルでも1.43台に乗せ2ヶ月振りの水準。さらに対円でも前日136円台まで
買われ、昨日も135円台後半まで切り上げていました。
相場では「持ち高の偏り」が相場下落に拍車をかけることが時折起きます。
そのきっかけがあるとすればやはりNY株式市場の下落であろう、と考えていました。
昨日は経済指標は強弱まちまちでしたが、結局悪い材料の方に大きく反応してしてしまい、
NYダウは大きく下落(大引けは小幅マイナスでしたが)、これまで売られた円とドルに買いが
集まる、「利食いデー」となったわけです。
2週間ほど前から米経済指標、特に住宅関連指標の改善が見られ、加えて米企業の決算も
概ね市場予想を超える数字が出されました。
これらを背景に、相対的に金利の低い円とドルが大きく売られてきたわけです。
昨日の動きは一部ストップロスの売りがあったものの、これまでの巻き戻しの
動きがメインだったと思われます。
従って、このまま円買い、ドル買い方向に進むかと言えば、そうとも思えません。
上述のように、ここにきて米住宅市況は大きく改善しています。
昨日発表されたS&Pケースシラー住宅価格指数も前年同月比ではマイナス17.1%でしたが、
前月比では0.5%のプラスで、これは2006年7月以降初めての前月比プラスを
記録したことになります。
2007年8月の「パリバショック」以前の水準であることから「底入れ」の可能性も
あります。
今回の数字を見てワコビアのアナリストは「住宅価格がある程度落ち着きつつある兆しは、
状況がこれ以上悪くならない可能性を示す明るい材料だ。」と述べています(ブルームバーグ)
住宅価格が上昇しないまでも下げ止まりを見せることで、個人の資産価値の劣化が止まり、
金融機関の住宅ローン不良債権化にも歯止めがかかります。
歴史的な低金利水準にある米住宅ローン金利も追い風となり、今後住宅市況が回復を見せれば
個人消費にも大きく影響してきます。
このように見てくると、ここからの米経済の底割れは非常にイメージしずらく、
おそらく、今回の円売り、ドル売りの巻き戻しの動きが止まれば、再びリスク資産への資金流入が
活発化し主要通貨に対し円安、ドル安の流れが起きると観ています。
2009年4月(PDF) 2009年5月(PDF) 2009年6月(PDF)
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 7/2 | トリシェECB総裁 | 「ECBの政策金利は現時点では適正」「景気は2010年半ばまでに回復」との見方を改めて強調。(定例理事会後の記者会見で) | ユーロドル1.40台から→1.39台半ばまで下落。
| 7/8 |
オリビエ・ブランシャール IMFチーフエコノミスト |
「世界経済はなおリセッション下にあるが、少しづつ回復に向かっている。これまで講じてきた財政や金融、信用供与政策を引き続き実行する必要がある。」と文書で発表。 |
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| 7/13 |
トリシェECB総裁 |
ドイツミュンヘンでのイベントで「出口への準備は重要だ。時期尚早だとの認識は誤りだ。」と語り「出口戦略」の検討は必要との見方を示す。 |
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| 7/14 |
ガイトナー財務長官 |
サウジアラビアでの演説で「米政府の金融政策とFRBの政策は<強いドル>の支持で一致している。」と述べた。 |
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| 7/15 |
ルービニ NY大学教授 |
NYで開かれたチリの投資家のための会議で「米経済の急降下は止まった。経済は今も縮小しているが、そのペースは穏やかだ。」と述べ米景気後退は終焉を迎え、リセッションを終えるとの見方を示した。 |
NY株式市場上昇
| 7/21 |
バーナンキFRB議長 |
「景気下降のペースは著しく緩やかになった。 」「金融政策は引き続き景気回復を促すことに重点を置く。」景気は良い方向に向かっているが、現行金融政策継続との考えを示す。(下院での議会証言で) |
債券相場上昇(長期金利低下)
| 7/22 |
バーナンキFRB議長 |
「(住宅価格の下落が終わったとは)決して言いきれない。 」「住宅価格もある程度安定したように見受けられるが、価格には下振れ圧力がかかっている。」(上院での議会証言で) |
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| 7/26 |
バーナンキFRB議長 |
「今年下期(7−12月)の経済成長率は1%のプラス。失業率は10%を超えた後低下し始める。」と発言。(カンザスシテーでのタウンミーティングで) |
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| 7/27 |
ガイトナー財務長官 |
米中戦略経済対話での挨拶で「2013年までに政府の財政赤字を持続可能な水準まで削減する方策に取り組んでいる。」と述べた。 |
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| 7/27 |
プロッサー フィラデルフィア連銀総裁 |
ウオールストリートジャーナル紙の取材に対して「おそらくそれ程遠くない将来に金利を引き上げはじめなければならないだろう。」との見方を示した。 |
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