今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2009年8月7日(金)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 英イングランド銀行(中央銀行)が量的緩和政策の拡大を発表したことを受け ドルが対主要国通貨で強含んで推移。
  • イングランド銀行英金融政策委員会(MPC)は、政策金利を市場予想通り0.50%で据え置いた。
  • 欧州中央銀行(ECB)は、政策金利を市場予想通り1.00%に据え置いた。
  • 米新規失業保険申請件数が55万件と先週よりも3万8千件の減少、市場予想の 58万件を下回る結果となったことから、景気が安定化してきているとの見方からドルは 円に対して上昇。  
  • NY株式市場は、本日発表される7月度の米雇用統計の発表を控えて警戒感の高まりや 最近の株価の上昇を受けて利益を確定する動きが見られ続落となった。
  • 米新規失業保険申請件数が予想を下回るも、株安などを受けて、10年債利回りは上昇。 日米の長期金利差を背景に一時、95.82円まで、ドルが上昇する。

ドル/円 95.82 〜 95.32
ユーロ/円 137.96 〜 136.80
NYダウ −24.71 → 9,256.26ドル
GOLD −3.40 →  962.90ドル
WTI −0.03 → 71.94ドル
米10年国債 −0.0078 → 3.7540%


本日の注目点

  • 独   6月貿易収支             
  • 米   7月失業率
  • 米   7月非農業部門雇用者数                                                    

ドル円がようやく動き出したような気配です。



昨日の欧州市場オープン直後から95円台前半でもみ合っていましたが、

これまで何度かテストしては押し戻されたいた95円35−45の水準をぬけて

きました。

きっかけは、昨日BOEが発表した量的緩和政策の拡大でした。

英国債などの買い取り額の枠を500億ポンド(約8兆円)追加しました。

同時に政策金利は現行の0.5%に据え置きを決めました。

この決定を受けてポンドドルでポンドが急落し、ドルが上昇。

ドルは対円、対ユーロでも上昇し、ドル円は一時95円82銭と7月31日以来の

円安水準をつけました。



週間失業保険申請件数が55万件と先週に比べ3万8千件減少したこともドル買

いにプラスに作用したようです。

テクニカルで見るとまだ完全に抜けきったとは言えません。

上抜けする「初動」と見ることはできますが、上昇チャネルに入ったとするには

さらに次の動きを見る必要があります。

特に今夜は「雇用統計」の発表があり、内容次第ではどう動いてもおかしくあり

ません。

その雇用統計では非農業部門の雇用者数は大幅に減少するとの予想もあります。

「住宅市況」に続いて「雇用環境」も改善傾向が定着するのか注目されます。





昨日はECBも事前予想通り政策金利の据え置きを決めました。

記者会見でトリシェ総裁は「ユーロ圏の景気は年内いっぱいは弱い状況が続く」との

コメントを残しました。

このところのユーロ圏では米国同様景気上向きの指標が続いていただけに

この発言でユーロが売られドルが買われることにもなったようです。





さて、本日の雇用統計では雇用者数の減少は34万人程度が市場のコンセンサスの

ようです。



個人的には週間失業保険申請件数やADP雇用者数の改善をみると、

今回の数字はさらに改善している可能性が高いとみていますが、注目です。
          
2009年4月(PDF)   2009年5月(PDF)   2009年6月(PDF)



What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
7/2 トリシェECB総裁  「ECBの政策金利は現時点では適正」「景気は2010年半ばまでに回復」との見方を改めて強調。(定例理事会後の記者会見で) ユーロドル1.40台から→1.39台半ばまで下落。
7/8 オリビエ・ブランシャール IMFチーフエコノミスト  「世界経済はなおリセッション下にあるが、少しづつ回復に向かっている。これまで講じてきた財政や金融、信用供与政策を引き続き実行する必要がある。」と文書で発表。 -----
7/13 トリシェECB総裁  ドイツミュンヘンでのイベントで「出口への準備は重要だ。時期尚早だとの認識は誤りだ。」と語り「出口戦略」の検討は必要との見方を示す。 -----
7/14 ガイトナー財務長官  サウジアラビアでの演説で「米政府の金融政策とFRBの政策は<強いドル>の支持で一致している。」と述べた。 -----
7/15 ルービニ NY大学教授  NYで開かれたチリの投資家のための会議で「米経済の急降下は止まった。経済は今も縮小しているが、そのペースは穏やかだ。」と述べ米景気後退は終焉を迎え、リセッションを終えるとの見方を示した。 NY株式市場上昇
7/21 バーナンキFRB議長 「景気下降のペースは著しく緩やかになった。 」「金融政策は引き続き景気回復を促すことに重点を置く。」景気は良い方向に向かっているが、現行金融政策継続との考えを示す。(下院での議会証言で) 債券相場上昇(長期金利低下)
7/22 バーナンキFRB議長 「(住宅価格の下落が終わったとは)決して言いきれない。 」「住宅価格もある程度安定したように見受けられるが、価格には下振れ圧力がかかっている。」(上院での議会証言で) -----
7/26 バーナンキFRB議長 「今年下期(7−12月)の経済成長率は1%のプラス。失業率は10%を超えた後低下し始める。」と発言。(カンザスシテーでのタウンミーティングで) -----
7/27 ガイトナー財務長官  米中戦略経済対話での挨拶で「2013年までに政府の財政赤字を持続可能な水準まで削減する方策に取り組んでいる。」と述べた。 -----
7/27 プロッサー フィラデルフィア連銀総裁  ウオールストリートジャーナル紙の取材に対して「おそらくそれ程遠くない将来に金利を引き上げはじめなければならないだろう。」との見方を示した。 -----
7/28 スティーブンス オーストラリア準備総裁  「他の多くの国とは対照的に、豪州の現在の景気下降は最後の深刻な下降期の一つではないと判断する公算がある。」(シドニーでの講演で) オージーUSドル0.82台から→0.8315、オージー円78円台半ば→79円28まで豪ドル高進む。

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和