今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

「ドル円156円台に乗せた後反落」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場
  • ドル円は朝方に156円台に乗せたがその後反落。米金利の低下や米海軍がイランの無人機を攻撃したことが円買いに働く。
  • ユーロドルは1.18台を挟み、前日と同水準で推移。
  • 株式市場では3指数が揃って反落、特にナスダック市場ではソフトウェア銘柄が大きく売られ、336ポイント(1.43%)の大幅下落。
  • 債券は反発。長期金利は4.26%台に低下。
  • 金は4日ぶりに大幅反発。原油は続伸し63ドル台に乗せる。米海軍がイランの無人機を攻撃したことが買い材料に。
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1月自動車販売台数 → Delayed
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ドル/円 155.54 〜 156.09
ユーロ/ドル 1.1781 〜 1.1829
ユーロ/円 183.71 〜 184.09
NYダウ −166.67 → 49,240.99ドル
GOLD +282.40 → 4,935.00ドル
WTI +1.07 → 63.21ドル
米10年国債 −0.012 → 4.265%

本日の注目イベント

  • 中 1月RatingDogサービス業PMI
  • 中 1月RatingDog総合PMI
  • 独 独11月サービス業PMI(改定値)
  • 欧 ユーロ圏11月総合PMI(改定値)
  • 欧 ユーロ圏11月サービス業PMI(改定値)
  • 欧 ユーロ圏12月卸売物価指数
  • 米 1月ADP雇用者数
  • 米 1月S&Pグローバルサービス業PMI(改定値)
  • 米 1月S&Pグローバル総合PMI(改定値)
  • 米 1月ISM非製造業景況指数

本日のコメント

3日の東京市場では株価が大幅高となり、日経平均株価が2000円を超える上昇を見せたことで、ドル円は155円台後半で堅調に推移しました。その流れを受けNYでもドル買いが先行しましたが、米金利の低下と株価の下落に、156円09銭を天井に下げに転じました。昨日、本レポートでは、この先のメドを、「一目均衡表の先行スパン1が156円11銭近辺にあり、さらにその上にはフィボナッチ・リトレースメントでいうところの61.8%戻しが156円45銭の水準にあります。従って、この辺りが目先の抵抗帯と見ることができそうです」といったコメントを残しましたが、まさに雲の下限にドルの上昇が止められた格好になっています。やはり多くの市場関係者がこのテクニカルには注目しているという証かと思います。

RBA(オーストラリア準備銀行)は3日の政策決定会合で、政策金利であるオフィシャル・キャッシュレートの誘導目標を3.6%から3.85%に引き上げることを決めました。昨年12月23日に公開した理事会の議事要旨で、「現在の状況が続くのであれば、政策金利の引き上げを検討する必要がある」と記されていたことから、RBAが利上げに前向きであるとの見方が広がっており、サプライズはありませんでしたが、それでも今年に入り「利上げに動いた最初の主要中銀」となったことで、今後他の中銀にもインフレ懸念を事前に抑制する動きが出て、RBA同様、「金融緩和政策」から「金融引き締め政策」へと軸足を転換する可能性が出てきました。RBAは昨年8月の会合で0.25ポイントの利下げを決定してから半年もたっていませんが、インフレ圧力再燃の兆しを受け、今年の初会合で、政策委員会の全会一致により金融政策を引き締め方向に転換しました。利上げは2023年11月以来となります。RBAは声明で、「25年下期にインフレ圧力が著しく高まったことが、最近数カ月の広範なデータで確認された」との認識を示しました。利上げを受けて豪ドル円は、108円10銭台から109円30銭前後まで急騰しました。RBA声明文の主な内容は次の通りです。

  • インフレ率は当面の間、目標を上回る見込み。
  • 25年下期にインフレが著しく加速した。
  • 豪中銀は責務を達成するために必要と考える対応を講じる。
  • 最近のデータは物価上昇圧力が著しく高まったことを示す。
  • データを注視し、見通しとリスクを評価し判断する。

RBAの今回の利上げへの第一歩は、市場はまだ本格的な引き締めに入ったとは見ていないようですが、世界的にインフレ鎮静化の流れは止まり、再びインフレへと風向きが変わった最初の兆候かもしれません。

リッチモンド連銀のバーキン総裁は3日、サウスカロライナ州コロンビアでのイベントで講演を行い、「インフレを目標に戻すための最後の1マイルを進む中、これらの利下げは労働市場を支える保険をかけたようなものだと考えている」と発言しました。また、「不確実性の後退とともに経済見通しは改善しているとする一方で、人員採用が一部の業種に集中していることや、インフレ率がなおFRBの目標である2%を上回っていることなど、リスクは残っている」と指摘しており、政策金利に対してはニュートラルといったところでした。一方、FRBのミラン理事は、経済において強い物価上昇圧力が見られないことから、今年は金利を一段と引き下げる必要があるとの考えを改めて示しました。ミラン氏はFoxビジネス・ネットワークに対し、「年内を通じて1ポイントをやや上回る規模の利下げを見込んでいる」と述べています。同氏は先週のFOMCで、政策金利の据え置き決定に対し、0.25ポイントの利下げを主張して反対票を投じました。また、昨年後半にFOMCが0.25ポイントの利下げを相次ぎ実施した際にも、より大幅な0.5ポイントの利下げを支持し、反対していました。ミラン氏は「基調的なインフレ率を見ると、経済に非常に強い価格上昇圧力が存在しているとは思えない」と指摘し、「金融政策を講じなくてはならないような、強い需給の不均衡もあまり見られない。実際の物価上昇圧力そのものというより、主としてインフレの測定方法に伴う特異性によって、金利が過度に高い水準に維持されていると考えている」と主張していました。

グリーンランド問題の陰に隠れていましたが、ウクライナが、ロシアによる今年最大の攻撃に見舞われています。ウクライナのゼレンスキー大統領は3日SNSに、ロシアはドローン450機とミサイル70発余りを発射し、気温が氷点下20度を下回る凍える夜に、キーウやハルキウ、オデーサ、ドニプロなどの主要都市を攻撃したと投稿しました。キーウ東部の2地区では緊急停電のため暖房が止まっていると、説明されています。ハルキウでも高層住宅を含む少なくとも820棟の建物で暖房が止まり、オデーサでは5万人が停電に遭っていると、報告されています。ウクライナとロシア、米国の当局者は4日、アラブ首長国連邦(UAE)で和平合意を目指す三者協議を再開する予定です。3者は1月にもアブダビで2日間にわたり会談。この会談後の1月29日、トランプ大統領はキーウやその他ウクライナ主要都市への攻撃を1週間控えるようロシアのプーチン大統領に要請し、プーチン氏はそれに同意したと主張していた中での攻撃でした。

本日のドル円は155円〜156円50銭程度を予想します。

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What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
2/3 バーキン・リッチモンド連銀総裁 「インフレを目標に戻すための最後の1マイルを進む中、これらの利下げは労働市場を支える保険をかけたようなものだと考えている」、「不確実性の後退とともに経済見通しは改善しているとする一方で、人員採用が一部の業種に集中している」、「インフレ率がなおFRBの目標である2%を上回っていることなど、リスクは残っている」 --------
2/3 ミラン・FRB理事 「年内を通じて1ポイントをやや上回る規模の利下げを見込んでいる」、「基調的なインフレ率を見ると、経済に非常に強い価格上昇圧力が存在しているとは思えない」、「金融政策を講じなくてはならないような、強い需給の不均衡もあまり見られない。実際の物価上昇圧力そのものというより、主としてインフレの測定方法に伴う特異性によって、金利が過度に高い水準に維持されていると考えている」 --------
2/2 ボスティック・アトランタ連銀総裁 (自身は利下げを)「1回も見込んでいない」、「経済には非常に強い勢いがあるため、政策金利はやや引き締め的な水準に維持する必要がある。多くの企業の足元のリターンや利益を見ると、現在の金融政策スタンスが極めて、あるいは非常に強く引き締め的だと主張するのは難しい」、「私の見通しでは、利下げを1回ないし2回行えば恐らく中立水準になるだろう。だが、そうすればインフレ率を目標まで引き下げることはもちろん、その軌道に乗せることさえも極めて難しくなる」 --------
1/28 ベッセント・財務長官 (ドル・円相場への米国の介入について質問され)、「絶対にしていない」、(その可能性について)、「強いドル政策を維持していると言う以外にコメントしない」、「米国は常に強いドル政策を取っている。ただし、それは適切なファンダメンタルズを整えることを意味する」、「健全な政策を実行していれば、資金は流入する」、「米国の貿易赤字が縮小していることを踏まえれば、時間の経過とともに自動的にドル高につながるはずだ」 ドル円は152円台後半から1円ほど上昇。
1/28 パウエル・FRB議長 「経済活動の見通しは前回の会合後に明らかに改善しており、これは時間の経過とともに労働需要や雇用に影響を与えるはずだ」、(労働市場については)「安定化の兆しが見られる」、「過度に踏み込むべきではない」、「冷え込みが続いている兆候もある」、(今後の利下げについて)、「次の利下げがいつになるのか、あるいは次回の会合で金利を引き下げるのかについて、明確な判断基準を示そうとしてはいない」、「入手するデータや変化する見通しなどを考慮しながら会合ごとに判断していく上で、われわれは良い位置にあるというのがわれわれの言いたいことだ」、(中央銀行の独立性について)、「独立性の要は政策当局者を守ることではない」、「国民にとって有効に機能してきた制度的な枠組みに過ぎない」、」(任期が終了した後も理事としてFRBにとどまるかどうかの質問に)、「決めていない」 --------
1/20 カーニー・カナダ首相 「世界の中堅国は、攻撃的な超大国の強制に抵抗するために協力しなければならない」、「最近の出来事はルールに基づく国際秩序が事実上死滅したことを示しており、カナダやその他の国々は、世界の大国による圧力戦術や威嚇に対抗するため、新たな同盟関係を構築するしか選択肢がない」、「中堅国は協力しなければならない。交渉の席につかなければ、餌食になるからだ」 --------
1/15 グールズビー・シカゴ連銀総裁 「われわれが直面している最も重要な課題は、インフレ率を2%に戻すことだ」、「労働市場に関するこれまでの懸念はいったん後退した。不透明感から企業は採用を鈍らせているものの、大規模なレイオフには踏み切っていない」、「シカゴ連銀の指標は、労働市場が安定していることを強く示している。依然として強さがあり、かなり堅調だ」、「インフレを2%に戻す軌道に乗せるべく、5年間にわたって取り組んできた。一定の進展はあったが、目標の達成が必要だ。それが実現すれば、金利は引き下げられると思う」 --------
1/14 グールズビー・シカゴ連銀総裁 「この国の長期的なインフレ率にとって、FRBの独立性はこれ以上ないほど重要だ」、(トランプ政権によるパウエル議長への圧力について問われ)「中銀の独立性がないところでは、インフレは勢いよくぶり返す」、「われわれは過去5年間、インフレ率を引き下げるために闘ってきており、それは容易なことではなかった。FRBの独立性が攻撃されれば、その問題はさらに悪化する」 --------
1/14 カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁 「トランプ大統領が過去1年間にFRBに圧力をかけてきたのは、金利が原因だ」、「政策担当者は今年後半に再び利下げを行う可能性はあるが、今月末の次回の会合では金利は据え置かれるべきだ」 --------
1/14 三村・財務官 「最近の為替について、経済的なファンダメンタルズを反映しているようには見えない」、「最もいけないのはボラティリティー(大きな変動)だ。円安に伴う輸入インフレのデメリットが目立つという声もいろんなところから聞こえてくる」 --------
1/14 片山・財務大臣 (足元で進む円安に)「極めて遺憾であって憂慮している。その見方については日米財務相ともに共有した」、(日本政府としては)「日米財務相共同声明の考え方を踏まえて、投機的な動きを含めて行き過ぎた動きに対しては、あらゆる手段を排除せずに適切な対応を取る」 --------
1/8 ミラン・FRB理事 「約1.5%の利下げを想定している。この想定はインフレに関する私の見解に大きく基づいている」、「基調的なインフレはFRBの目標からノイズのレンジ内で推移しており、総合インフレが中期的にどのようになるかを見極める良い示唆になっている」 --------
1/8 ベッセント・財務長官 (FRB議長人事の決定時期はダボス会議)「その直前か直後になる可能性がある。1月中だと思う」、(金利は高過ぎるかとの質問に対して)、「現在の金利水準は中立金利を依然として大きく上回っている。景気抑制的なスタンスであるべきではないと考えている」、(適切な金利水準について)、「多くのモデルでは2.50−3.25%程度を示すだろう」 --------
1/6 バーキン・リッチモンド連銀総裁 「現在の金利水準が、中立と推定されるレンジ内にある」、「今後の政策運営については、2大責務の両面での進展を見極めながら、きめ細やかな判断が求められる」、「採用率が低い中で、労働市場のさらなる悪化は誰も望んでいない一方、インフレ率が目標を上回る状態が5年近く続いており、高インフレ期待の定着も避けたいところだ。まさに微妙なバランスだ」 --------
1/6 ミラン・FRB理事 「政策が中立水準付近にあるとは、かなり言いがたい。現状は明らかに景気に抑制的であり、経済の足かせになっている」、「今年は100ベーシスポイントを大きく超える利下げが正当化されると考えている」 株価の上昇に寄与。
1/5 カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁 「景気の底堅さを踏まえ、今は中立にかなり近い状態だと推測される」 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和