「NYダウ、初の5万ドル台に」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場- ドル円は底堅く推移。経済指標が良好だったことに加え、株価が大幅に上昇し、リスク選好の姿勢からドル円は157円27銭まで上昇。
- ユーロドルは小幅に買われ、1.1826までユーロ高に。
- 株式市場では3指数が大きく買われた。足元の急落を受け押し目買いが優勢となり、ダウは1200ドルを超える上昇で、初の5万ドル台に乗せる。
- 債券は反落し、長期金利は4.20%台に上昇。
- 金と原油は反発。
2月ミシガン大学消費者マインド(速報値) → 57.3
12月消費者信用残高 → 24.045b
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| ドル/円 | 156.79 〜 157.27 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.1793 〜 1.1826 |
| ユーロ/円 | 185.23 〜 185.79 |
| NYダウ | +1206.95 → 50,115.67ドル |
| GOLD | +90.30 → 4,979.80ドル |
| WTI | +0.26 → 63.53ドル |
| 米10年国債 | +0.026 → 4.206% |
本日の注目イベント
- 日 12月国際収支・貿易収支
- 日 1月景気ウオッチャー調査
- 米 ウォラー・FRB理事講演
- 米 ボスティック・アトランタ連銀総裁、討論会に参加
- 米 1月NY連銀インフレ期待
本日のコメント
事前予想通り、高市自民の圧勝でした。昨日投開票が行われた衆院選では、多くの地域で雪に見舞われ、都心でも積雪が5センチとあいにくの天候でした。しかし結果はご承知の通り、自民党が単独で過半数どころか、定数の3分の2以上に当たる310議席以上を獲得しています。参院では野党が過半数を維持していることから、法案が否決される可能性は残りますが、衆院に戻されれば可決する見通しとなります。事前に圧勝が予想されていましたが、ふたを開けてみれば予想された以上の圧勝でした。高市首相は昨日のTVでの会見で、消費減税に関して「自民党は公約で2年間、食料品限定、そして新規の国債を発行しないという前提で訴えてきた。各党の意見も伺いながら、できるだけ早く結論を出したい」と述べ、為替に関しても、「為替変動にも強い経済構造をつくっていく、日本でいろんなものを調達していく環境をつくるのは非常に大事な取り組みだ」と強調していました。また、自身が掲げる「責任ある積極財政」についても、「あくまでも財政の持続可能性、ここは大切にしながら必要な投資は行っていく」と語っていました。
自民圧勝を受け、早朝の為替市場では円売りが進み、一時157円77銭近辺までドル高が進む場面もありましたが、介入警戒感からか、その後156円67銭前後まで押し戻されるなど、早朝から乱高下となっています。先週末のNYでは株価が大きく上昇し、NYダウの上昇は1200ドルを超え、初の50000ドルの大台に乗せています。日経先物も2000円ほど上昇して引けており、今日の東京株式市場では、自民圧勝を受け大幅高になることが予想されます。株価の大幅上昇は投資家のリスク許容度を高めることから、低金利の円が売られやすいことになります。余程、材料出尽くしのドル売りが出ない限り、ドル高・円安が進みやすいと言えます。この欄で先週、「半値戻しは全値戻し」という格言を紹介しましたが、今回のドル急落前の高値である159円23銭に徐々に接近しています。片山財務相は8日、衆院選での与党の歴史的勝利を受けた金融市場の動向次第で、「必要があれば月曜日もいろいろとマーケットには対話をしたい」との見解を示していました。また、日米間で締結した覚書では、「ファンダメンタルズを反映しない急激な動きについては断固たる措置を取れると書いてあり、その中で当然介入も入る」との認識を改めて示していました。筆者が今朝6時半ごろ話した通信社の日銀記者クラブ詰めの記者は、「当局はいつでも介入できる状況のように思えた」と話していました。これまでの見通しと同じく、当局は「160円プラスマイナス1円前後の水準」を重要と考えている節があります。積極財政での円売りと、介入の可能性を探る展開です。
米国では今週、「雇用統計」と「消費者物価指数(CPI)」という、市場への影響が最も大きいとされる2つの統計を含め、経済指標の発表が相次ぎます。政府機関の一部閉鎖に伴う発表の遅れで、「1月の雇用統計」と「CPI」の発表日がそれぞれ2月11日、13日に変更されていました。予想では、非農業部門雇用者数(NFP)は6万9000人増となる見通しで、予想通りなら4カ月ぶりの高い伸びとなり、労働市場のさらなる悪化懸念を和らげる材料となりそうです。失業率は4.4%と、約4年ぶりの高水準付近で高止まりする見通しだとされています。また、今回の雇用統計は、通常の月次報告以上に重要な意味を持つ、毎月発表される非農業部門雇用者数や失業率に加え、例年1月分では雇用者数の年次ベンチマーク(基準)の改定が公表されます。今回は、2025年3月までの1年間について雇用者数の伸びが大幅に下方修正される見通しです。CPIでは、インフレ鈍化傾向が裏付けられるかが焦点で、昨年の記録的な政府閉鎖の影響で、これまでの統計では実態の判断が難しい状態が続いていました。変動の大きい食品とエネルギーを除くコア指数については、前年同月比の伸びが2021年初め以来の低水準になると予想されています。
本日のドル円は156円〜158円30銭程度を予想します。
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明日の「アナリストレポート」は都合によりお休みとさせていただきます。ご愛読者の皆様にはご不便をお掛けいたしますが、ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
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What's going on?
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 2/5 | ECB声明 | 「経済は厳しい世界環境の中でも底堅さを保っている」、「特に世界の貿易政策を巡る不確実性や地政学的緊張が続いているため、見通しは依然として不透明だ」 | -------- |
| 2/5 | ラガルド・ECB総裁 | 「金融政策のスタンスは今のところ適切だ」、(今回の政策委員会会合でユーロの為替レートについても協議したことを明らかにし)、「ECBは特定の為替レートを目標にしていない」、「ユーロ高が現在の見通し以上にインフレを押し下げる恐れがある」、「インフレ見通しに対するリスクはほぼ均衡しており、ユーロのドルに対する現在のレンジは、これまでの平均的な水準にほぼ一致する」 | -------- |
| 2/3 | バーキン・リッチモンド連銀総裁 | 「インフレを目標に戻すための最後の1マイルを進む中、これらの利下げは労働市場を支える保険をかけたようなものだと考えている」、「不確実性の後退とともに経済見通しは改善しているとする一方で、人員採用が一部の業種に集中している」、「インフレ率がなおFRBの目標である2%を上回っていることなど、リスクは残っている」 | -------- |
| 2/3 | ミラン・FRB理事 | 「年内を通じて1ポイントをやや上回る規模の利下げを見込んでいる」、「基調的なインフレ率を見ると、経済に非常に強い価格上昇圧力が存在しているとは思えない」、「金融政策を講じなくてはならないような、強い需給の不均衡もあまり見られない。実際の物価上昇圧力そのものというより、主としてインフレの測定方法に伴う特異性によって、金利が過度に高い水準に維持されていると考えている」 | -------- |
| 2/2 | ボスティック・アトランタ連銀総裁 | (自身は利下げを)「1回も見込んでいない」、「経済には非常に強い勢いがあるため、政策金利はやや引き締め的な水準に維持する必要がある。多くの企業の足元のリターンや利益を見ると、現在の金融政策スタンスが極めて、あるいは非常に強く引き締め的だと主張するのは難しい」、「私の見通しでは、利下げを1回ないし2回行えば恐らく中立水準になるだろう。だが、そうすればインフレ率を目標まで引き下げることはもちろん、その軌道に乗せることさえも極めて難しくなる」 | -------- |
| 1/28 | ベッセント・財務長官 | (ドル・円相場への米国の介入について質問され)、「絶対にしていない」、(その可能性について)、「強いドル政策を維持していると言う以外にコメントしない」、「米国は常に強いドル政策を取っている。ただし、それは適切なファンダメンタルズを整えることを意味する」、「健全な政策を実行していれば、資金は流入する」、「米国の貿易赤字が縮小していることを踏まえれば、時間の経過とともに自動的にドル高につながるはずだ」 | ドル円は152円台後半から1円ほど上昇。 |
| 1/28 | パウエル・FRB議長 | 「経済活動の見通しは前回の会合後に明らかに改善しており、これは時間の経過とともに労働需要や雇用に影響を与えるはずだ」、(労働市場については)「安定化の兆しが見られる」、「過度に踏み込むべきではない」、「冷え込みが続いている兆候もある」、(今後の利下げについて)、「次の利下げがいつになるのか、あるいは次回の会合で金利を引き下げるのかについて、明確な判断基準を示そうとしてはいない」、「入手するデータや変化する見通しなどを考慮しながら会合ごとに判断していく上で、われわれは良い位置にあるというのがわれわれの言いたいことだ」、(中央銀行の独立性について)、「独立性の要は政策当局者を守ることではない」、「国民にとって有効に機能してきた制度的な枠組みに過ぎない」、」(任期が終了した後も理事としてFRBにとどまるかどうかの質問に)、「決めていない」 | -------- |
| 1/20 | カーニー・カナダ首相 | 「世界の中堅国は、攻撃的な超大国の強制に抵抗するために協力しなければならない」、「最近の出来事はルールに基づく国際秩序が事実上死滅したことを示しており、カナダやその他の国々は、世界の大国による圧力戦術や威嚇に対抗するため、新たな同盟関係を構築するしか選択肢がない」、「中堅国は協力しなければならない。交渉の席につかなければ、餌食になるからだ」 | -------- |
| 1/15 | グールズビー・シカゴ連銀総裁 | 「われわれが直面している最も重要な課題は、インフレ率を2%に戻すことだ」、「労働市場に関するこれまでの懸念はいったん後退した。不透明感から企業は採用を鈍らせているものの、大規模なレイオフには踏み切っていない」、「シカゴ連銀の指標は、労働市場が安定していることを強く示している。依然として強さがあり、かなり堅調だ」、「インフレを2%に戻す軌道に乗せるべく、5年間にわたって取り組んできた。一定の進展はあったが、目標の達成が必要だ。それが実現すれば、金利は引き下げられると思う」 | -------- |
| 1/14 | グールズビー・シカゴ連銀総裁 | 「この国の長期的なインフレ率にとって、FRBの独立性はこれ以上ないほど重要だ」、(トランプ政権によるパウエル議長への圧力について問われ)「中銀の独立性がないところでは、インフレは勢いよくぶり返す」、「われわれは過去5年間、インフレ率を引き下げるために闘ってきており、それは容易なことではなかった。FRBの独立性が攻撃されれば、その問題はさらに悪化する」 | -------- |
| 1/14 | カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁 | 「トランプ大統領が過去1年間にFRBに圧力をかけてきたのは、金利が原因だ」、「政策担当者は今年後半に再び利下げを行う可能性はあるが、今月末の次回の会合では金利は据え置かれるべきだ」 | -------- |
| 1/14 | 三村・財務官 | 「最近の為替について、経済的なファンダメンタルズを反映しているようには見えない」、「最もいけないのはボラティリティー(大きな変動)だ。円安に伴う輸入インフレのデメリットが目立つという声もいろんなところから聞こえてくる」 | -------- |
| 1/14 | 片山・財務大臣 | (足元で進む円安に)「極めて遺憾であって憂慮している。その見方については日米財務相ともに共有した」、(日本政府としては)「日米財務相共同声明の考え方を踏まえて、投機的な動きを含めて行き過ぎた動きに対しては、あらゆる手段を排除せずに適切な対応を取る」 | -------- |
| 1/8 | ミラン・FRB理事 | 「約1.5%の利下げを想定している。この想定はインフレに関する私の見解に大きく基づいている」、「基調的なインフレはFRBの目標からノイズのレンジ内で推移しており、総合インフレが中期的にどのようになるかを見極める良い示唆になっている」 | -------- |
| 1/8 | ベッセント・財務長官 | (FRB議長人事の決定時期はダボス会議)「その直前か直後になる可能性がある。1月中だと思う」、(金利は高過ぎるかとの質問に対して)、「現在の金利水準は中立金利を依然として大きく上回っている。景気抑制的なスタンスであるべきではないと考えている」、(適切な金利水準について)、「多くのモデルでは2.50−3.25%程度を示すだろう」 | -------- |
| 1/6 | バーキン・リッチモンド連銀総裁 | 「現在の金利水準が、中立と推定されるレンジ内にある」、「今後の政策運営については、2大責務の両面での進展を見極めながら、きめ細やかな判断が求められる」、「採用率が低い中で、労働市場のさらなる悪化は誰も望んでいない一方、インフレ率が目標を上回る状態が5年近く続いており、高インフレ期待の定着も避けたいところだ。まさに微妙なバランスだ」 | -------- |
| 1/6 | ミラン・FRB理事 | 「政策が中立水準付近にあるとは、かなり言いがたい。現状は明らかに景気に抑制的であり、経済の足かせになっている」、「今年は100ベーシスポイントを大きく超える利下げが正当化されると考えている」 | 株価の上昇に寄与。 |
| 1/5 | カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁 | 「景気の底堅さを踏まえ、今は中立にかなり近い状態だと推測される」 | -------- |
外為オンラインのシニアアナリスト
佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書



