今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

「原油価格反落」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場
  • ドル円はホルムズ海峡を巡るリスクがやや和らぐ可能性を見せたことで円を買い戻す動きに。158円86銭まで下落し、ドル高が一服となったものの、ドルはまだ底堅く推移。
  • ユーロドルも小幅に反発し、1.1525まで上昇。
  • 原油価格が下落し、米金利も低下したことで株価は全面高の展開。3指数は揃って買われ、ダウは387ドル高。
  • 債券は買われ、長期金利は4.21%台に低下。
  • 金は4日続落。原油は大きく反落。ホルムズ海峡を通過したタンカーがあったことで売りが先行。
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3月NY連銀製造業景況指数 → −0.2
2月鉱工業生産 → 0.2%
2月設備稼働率 → 76.3
3月NAHB住宅市場指数 → 38
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ドル/円 158.86 〜 159.34
ユーロ/ドル 1.1473 〜 1.1525
ユーロ/円 182.57 〜 183.18
NYダウ +387.94 → 46,946.41ドル
GOLD −59.50 → 5,002.20ドル
WTI −5.21 → 93.50ドル
米10年国債 −0.061 → 4.216%

本日の注目イベント

  • 豪 RBA、キャッシュターゲット
  • 独 独3月ZEW景気期待指数
  • 米 2月景気先行指標総合指数
  • 米 2月中古住宅販売成約指数

本日のコメント

原油価格の低下により、金融市場ではこれまでの巻き戻しの動きが起こり、ドル円は159円台から158円86銭まで下落し、売られていた株式と債券が買われ、さらに有事の金も下落しました。海上輸送の要衝であるホルムズ海峡の通航はほぼ停止したままでしたが、わずかながら通航に成功する事例も見られ始めました。週末にはギリシャの船主が保有する石油タンカーがトランスポンダーを切って同海峡を通過し、パキスタンの石油タンカーも通航した模様です。

北海ブレント原油はロンドン時間16日午後2時時点で、約3%下落の99.90ドル前後。アジア時間には一時3.3%上昇していました。また、原油価格のベンチマークであるWTIも5.7%安の93ドル台半ばで引けています。同原油は昨日のアジア時間では100ドルを超える場面もありました。16日はUAEの主要石油積み出し港であるフジャイラ港が再び攻撃を受け、原油の積み出しが一時停止したと関係者が明らかにしていました。フジャイラが攻撃を受けたのは、直近の3日間で2回目。サウジアラビアやUAEはホルムズ海峡を回避する代替ルートでの輸出を増やそうと急いでいますが、関係者によると、UAEの石油生産量は今やほぼ半減している模様です。

トランプ大統領は16日、ホルムズ海峡の安全確保に向け各国に支援を改めて要請しました。イラン戦争で原油市場と世界の海運の動揺が続く中、トランプ氏はイランがほぼ壊滅状態にあると述べ、「多くの国が(支援に)向かっていると言っている。非常に積極的な国もあれば、そうでない国もある。われわれが長年支援してきた国もある」と語っています。その上で、輸出拠点であるカーグ島の石油インフラへの攻撃については、「依然として選択肢だ」との考えを示し、「攻撃する気になれば5分前の通告でも即座に終わらせることができるが、将来いつかイランを再建するため石油施設を攻撃しなかった」との考えを示唆。「おそらく正しい判断をしたと思うが、この先もそうとは限らない」と述べ、「イランがホルムズ海峡を通過する船舶の航行を妨害すれば、石油インフラを攻撃する」と警告しました。またトランプ氏は、前週末13日には、米国が「中東史上で最も強力な爆撃作戦の一つ」を実行し、カーグ島の軍事目標を破壊したとSNSに投稿。「礼節上の理由から、同島の石油インフラを壊滅させることはあえて選ばなかった」と述べていました。停戦についてイランのアラグチ外相は16日、同国は停戦を要請していないと主張。米国とイスラエルは「どのような国を相手にしているのか既に理解し、良い教訓を得ただろう」と述べ、イランが戦争終結に向けた合意に応じる用意があるとしたトランプ氏の発言を否定していました。国際エネルギー機関(IEA)は先週、過去最大の備蓄放出を承認しましたが、この放出でもIEA加盟国の備蓄は20%しか減少せず、「14億バレル余りが残っている。つまり、必要に応じて将来的に、もっと放出できるということだ」とIEAの事務局長が発表しています。

トランプ氏はホワイトハウスで開かれたイベントで、訪中計画の日程変更の可能性に関する質問に対し、「1カ月延期するよう要請した。彼と会えるのを楽しみにしている」と習主席との会談予定について発言。「戦争が進行中であり、私がここにいることが重要だと思う。少し延期する可能性はあるが、長くはない」と話していました。一方、19日には日米首脳会談を予定通り実施する模様です。問題はこの会談で、何が話され、何が要請されるかです。高市首相は昨日、参院予算委員会の答弁で、「法的には非常に難しい」と述べ、「現行法の範囲内で何ができるのか、何を今行うのがベストなのかということをしっかりと検討する」とし答えていました。また、ホルムズ海峡への護衛艦派遣に関しては「まだ一切決めていない」とも述べ、「米側から正式な要請はまだない」と話していました。ただ、上述のように、トランプ大統領から要請される可能性は十分考えられ、「トランプ氏から19日の会談で直接、首相に要請があれば、日米同盟にとって『踏み絵』になる可能性がある」と、今朝の日経新聞は報じています。

今日は日経平均株価も上昇が予想され、巻き戻しの動きがあればドルの上値は重いかもしれません。それとも、ホルムズ海峡の混乱は簡単には終わらないということで、再びこれまでの動きが継続されるのか・・・。注目です。

本日のドル円は158円〜159円70銭程度を予想します。

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What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
3/15 ライト・エネルギー長官 「この紛争は今後数週間で確実に終わると考える。それより早まる可能性もある」、(原油は)「その後は供給が回復し、価格は押し下げられるだろう」 --------
3/15 ハセット・NEC委員長 この任務の完了には4−6週間を要するが、予定より早いペースで進んでいると、国防総省が14日時点でみていた」、「戦争の終結時期を最終的に決めるのはトランプ大統領だ」、「現在の状況が終わり次第、世界経済には大きなプラスのショックが起きると予想している」 --------
3/15 アラグチ・イラン外相 「われわれが米国と交渉すべき理由など一切見当たらない。米国はわれわれと協議をしながら攻撃を決断したのだ。しかも2度にわたって」、「勝利の見込みのない違法な戦争を行っていることをトランプ氏が認めるまで、イランは自衛を続ける」 --------
3/14 トランプ大統領裁 「イランは合意を望んでいるが、条件がまだ十分に良くないため私は応じたくない」、「非常に強固な合意には、イランが核開発の野心を放棄するとの確約が含まれる必要がある」 --------
3/3 ウィリアムズ・NY連銀総裁 「二次的影響がなく、インフレ期待が十分に定着していることを考慮すると、関税は価格に一時的な影響を与えるに留まるとみられる」、「関税の完全な影響はまだ現れていないため、FRBの2%のインフレ目標への進展は「一時的に停滞している」 --------
3/3 シュミッド・カンザスシティー連銀総裁 (インフレ率は高過ぎるとの認識を改めて示し)、「最新のデータはインフレ率がFRBの目標を1ポイント近く上回っていることを示唆している」 --------
3/3 カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁 「これまで想定していた今年1回の利下げに対する確信が以前より弱まった」 --------
3/2 氷見野・日銀副総裁 「足元では若干のマイナスだが、いずれゼロ近傍になる」、「政策金利の緩やかな引き上げを通じて、だんだん中立に近づけていく」、(物価の基調については)、「着実に上昇してきていることは確か」、「達観すれば、既におおむね2%近辺である」、「2%に確実に達しているとまではまだ言えないのではないか」 --------
2/24 グールズビー・シカゴ連銀総裁 「予測されているようなインフレの進展が確認できている限り、年内に金利をあと数回引き下げることが可能との自信をある程度持っている。インフレがわれわれの望む水準に戻りつつあるという証拠が実際に得られる前に、利下げをあまり前倒しで進めたくない」 --------
2/26 高田・日銀審議委員 「既に賃金と物価が上がらないというノルムは解けており、物価安定の目標実現がおおむね達成した局面」、「日本経済は真の夜明けが視野に入った」とし、「金融政策は幅広いデータや情報から緩和度合いを丁寧に確認しながら、「段階的にギアシフトを行っていく途上にある」、(先行きは海外を中心に物価上昇要因が生じた場合)、「日本でも物価が予想以上に上振れするリスクも念頭に置く必要がある」 ドル円156円台前半から155円70銭まで下落。
2/24 グールズビー・シカゴ連銀総裁 (連邦最高裁がトランプ大統領による広範な関税措置の多くを無効とした判断について)、「企業にさらなる不確実性をもたらす恐れがある一方で、インフレ抑制につながる可能性もあると」 --------
2/24 コリンズ・ボストン連銀総裁 「労働市場は、少なくともある種の異例な安定性の兆しをさらに示している」、「インフレ率が2%に向けて低下していることを示すさらなる証拠が必要だ」、「現行レンジをしばらく維持することが適切となる可能性はかなり高いと考えている。過去1年半で175ベーシスポイントの緩和を実施し、現在は緩やかな景気抑制的水準にあり、おそらく中立にかなり近い水準にすでに達している」 --------
2/17 グールズビー・シカゴ連銀総裁 「サービス分野のインフレ率が依然として高止まりしている」、「関税に伴う価格上昇が一時的なものであれば、政策当局に行動の余地が生まれる可能性がある」、「これが一時的なものであり、インフレ率が2%へ戻る道筋にあることが確認できれば、2026年に追加利下げが複数回実施される可能性があると考えている。ただ、それを見極める必要がある」 --------
2/11 シュミッド・カンザスシティー連銀総裁 「追加利下げを実施すれば、高インフレをさらに長期化させるリスクがあるというのが私の見解だ」、「金利は依然として景気に一定の圧力をかけているはずだが、必ずしもそうなっていない可能性がある。成長に勢いが見られ、インフレが依然として高水準にある中、景気が抑制されている兆候はあまり見当たらない」、「物価圧力は続いており、経済の多くの分野で需要が供給を上回っていることを示している。AIなどの新たな技術革新が将来的に生産性の伸びを高め、インフレを加速させることなく経済成長を可能にする可能性はあるが、まだその段階には至っていない」 --------
2/10 ローガン・ダラス連銀総裁 「労働市場に新たな顕著な弱さが示されない限り、金利を据え置くべきだ」 --------
2/10 ハマック・クリーブランド連銀総裁 「フェデラルファンド(FF)金利の微調整を試みるよりも、最近の利下げの影響を見極め、経済動向を注視する中では、辛抱強く対応する方が望ましい」、「私の見通しに基づけば、政策金利はかなりの期間、据え置かれる可能性がある」 --------
2/5 ECB声明 「経済は厳しい世界環境の中でも底堅さを保っている」、「特に世界の貿易政策を巡る不確実性や地政学的緊張が続いているため、見通しは依然として不透明だ」 --------
2/5 ラガルド・ECB総裁 「金融政策のスタンスは今のところ適切だ」、(今回の政策委員会会合でユーロの為替レートについても協議したことを明らかにし)、「ECBは特定の為替レートを目標にしていない」、「ユーロ高が現在の見通し以上にインフレを押し下げる恐れがある」、「インフレ見通しに対するリスクはほぼ均衡しており、ユーロのドルに対する現在のレンジは、これまでの平均的な水準にほぼ一致する」 --------
2/3 バーキン・リッチモンド連銀総裁 「インフレを目標に戻すための最後の1マイルを進む中、これらの利下げは労働市場を支える保険をかけたようなものだと考えている」、「不確実性の後退とともに経済見通しは改善しているとする一方で、人員採用が一部の業種に集中している」、「インフレ率がなおFRBの目標である2%を上回っていることなど、リスクは残っている」 --------
2/3 ミラン・FRB理事 「年内を通じて1ポイントをやや上回る規模の利下げを見込んでいる」、「基調的なインフレ率を見ると、経済に非常に強い価格上昇圧力が存在しているとは思えない」、「金融政策を講じなくてはならないような、強い需給の不均衡もあまり見られない。実際の物価上昇圧力そのものというより、主としてインフレの測定方法に伴う特異性によって、金利が過度に高い水準に維持されていると考えている」 --------
2/2 ボスティック・アトランタ連銀総裁 (自身は利下げを)「1回も見込んでいない」、「経済には非常に強い勢いがあるため、政策金利はやや引き締め的な水準に維持する必要がある。多くの企業の足元のリターンや利益を見ると、現在の金融政策スタンスが極めて、あるいは非常に強く引き締め的だと主張するのは難しい」、「私の見通しでは、利下げを1回ないし2回行えば恐らく中立水準になるだろう。だが、そうすればインフレ率を目標まで引き下げることはもちろん、その軌道に乗せることさえも極めて難しくなる」 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和