今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2010年1月18日(月)




年末年を利用して前々から読んでみたいと思っていた

落合信彦著「サブプライム」(講談社)を読みました。

この本は2008年9月15日にリーマン ブラザーズが破綻するまでの

金融市場が「市場主義」の名の下、いかにバブルを醸成して行ったのかを

描いています。

グリーンスパン前FRB議長など、金融当局の幹部を実名で登場させ、

彼らが、CFTC(米商品先物取引業協会)の委員長などの「警告」を

無視してきたのかをうまく描いています。

よほど事情に詳しい人の情報を参考にしているのか、取材を徹底的に

行ったのか、とてもうまく書けています。

機会があったら一度読んでみては如何でしょうか。

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • NY市場では株式市場が大きく下落したことから、 リスク縮小の動きが優勢となり、ドルが円以外の主要通貨に対して 上昇。円は91円台前半から90円台後半の値動き。
  • 円は、民主党小沢幹事長の元秘書逮捕の報道で90円台 後半から売られる場面があったものの、安値は91円20。 クロス円売りの流れからドル円では円買いが継続された。
  • NYダウは100ドル安。JPモルガンチェースの第4四半期 決算では純利益が前年同期比4.6倍急増したものの、直近四半期期に 比べると微減。個人向け金融では赤字だったことから、金融株が 大幅下落。全体の株価を押し下げた。
  • 米経済指標が多く発表されたものの、強弱まちまち。
  • 米経済先行きの不透明感から金、原油は下落。
  • 12月消費者物価指数 → +0.1%
  • 12月鉱工業生産 → +0.6%
  • 1月NY連銀製造業景気指数 → 15.92(市場予想を上回る)
  • 1月ミシガン大学消費者信頼感指数 → 72.8(市場予想を下回る)

    ドル/円 90.70 〜 91.20
    ユーロ/円 130.39 〜 131.25
    NYダウ −100.90 → 10、609.65ドル
    GOLD−12.50 →  1、130.50ドル
    WTI−1.39 →  78.00ドル
    米10年国債 −0.060 → 3.680%


本日の注目点

  • 日   日銀支店長会議   
  • 欧   ユーロ圏財務相会合(ベルギー)   
  • 米   休場(キング牧師生誕記念日)    
   
円は連休を控え小動きでした。91円を挟む展開での取引でしたが、

欧州市場では一時、90円60割れがあり、重要な節目である90円50

割れは回避できたものの、ややドル上値の重い展開だったようです。

NY時間内に「小沢幹事長の元秘書が逮捕」との報に、一時円安に

振れる場面もありましたが、豪ドル円などのクロス円売りに、ドル円では

ドル売り、円買いが勝ったというところです。



この日は米経済指標が多く発表されましたが、結果的にまちまちで

力強い回復を示すものがなかったと同時に、ドル売りにつながる指標も

観られませんでした。

この日の最大の材料は米企業の決算発表でした。

JPモルガンチェースが金融機関のトップを切って第4四半期の決算を

発表しました。

損益は前年同期4.6倍と、大幅に増えたものの、その内容は市場を

落胆させるものでした。

住宅ローンなどの個人部門の収益は直近の第3四半期から微減。

依然としてトレーディング部門に頼る収益構造に変化がなかった

ものと受け止められています。



この結果同社株は2.3%下落し、個人部門の収益回復が遅れている、

との見通しから、バンカメ、ウェルズファーゴなどの株は軒並み売られ

全体の株価を押し下げました。

今週には投資銀行部門を柱とするモルガンスタンレー、ゴールドマンが

決算発表を行います。

市場の期待はすでにこれらの発表に移っています。

ゴールドマンについては「最高益更新」との予想も一部にあります。

事前の期待が高かっただけに、「期待外れ」の反動が懸念されるところです。



今日の動きでは、上値はNYのドル高値91円20と、その上の91円50を

抜けるかどうか。

下値では、先週同様90円50がメドになります。

本日は日経平均株価も軟調に推移すると観られ、ドル売りに傾きやすい

地合いかと思われます。
                                                                                                       

               
What's going on? 2009年4月〜(PDF)



What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
1/4 デューク FRB理事 米経済は部分的に潜在成長率を下回る拡大にとどまるため、インフレは「抑制された状態が続き、2010年の経済活動は今後も緩やかに回復するだろう。」との見方を示した。(ノースカロライナ州の講演で) ----- 
1/7 菅財務相 「もう少し円安が望ましい。」「経済界では90円台半ばが適切だとの意見が多い。」財務大臣就任での記者会見で。 92円15近辺 →92円台後半へ。NYでは93円台半ばまでドル高が進む。    
1/8 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 雇用は「失業率を大きく引き下げるほどの速度では回復しそうにない。」雇用統計の発表を受けて。 ----- 

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。
※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和